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総務省「ラジオと地域情報メディアの今後に関する研究会」第3回会合 [メディア情報 , 総務省ラジオ研レポート]

2010/3/21(日) 12:22 投稿:webmaster  記事URL トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )

3/19(金)総務省で
「ラジオと地域情報メディアの今後に関する研究会」
第3回会合が開催されました。
今回の主なテーマは、
「ラジオの役割と今後、広告モデルと収入の道」について。
研究会構成員3名からのプレゼンテーション(15分ずつメド)で
始まりました。

石井構成員
「今日は(プロジェクターなどを使わず)ラジオ的にプレゼンしたい。
言葉だけでどれだけ伝わるか、
耳で心に、記憶にどれだけ残るのかやってみたい。
永六輔氏から学んだこと「スタジオの中でモノを考えるな。
電波の届く先へ実際に行って、見て聞いて感じたことを
スタジオに帰って話しなさい」

誰がラジオを駄目にしたのか
(1)明日の番組、来週の番組のことしか考えられない制作者、出演者
(2)ラジオを知らない新聞やテレビから降りてきた経営者
広告費は落ちることが予測されたのに、
何も手をつけてこなかったのが正直な感想。

負のスパイラルに陥っている。
聴取者減→広告費減→制作費・人件費減→番組の質低下→聴取者減→・・・
負のスパイラルを抜け出すためには、
制作費・人件費を増やして、
多くの人が聴きたくなる番組を増やすしかない。

地域で元気なラジオ番組は、地元の人が地元のことを話している。
ラジオが聴かれなくなった原因はどこにあるか。
何やってるかわからない、iPodやCDの方が便利、聴く習慣がない、
ラジオを持っていない、聴くのが面倒くさい、など。

どうしたら聴いてもらえるか。
大学ゼミのレポートによると、
ラジオに興味を持たせる、ラジオを配る、
聴き方を教える、質の良い番組を作る

ラジオを元気にするにはどうしたらよいか。
新番組の開発を怠ってきたのでは。
若者中心のコンビには、高齢者向けの新商品を開発している。
見習うべき。

新しいパーソナリティの発掘、スタッフの要請をしてこなかった、
ラジオを取り巻く環境の変化に目を向けてこなかった。
でも、周回遅れのラジオ、環境の変化が出てきた。
高齢化社会、一人暮らし世帯、引きこもりの急増、無縁社会の進行

これからのラジオは何をすればいいのか
(1)アナログのままでいい
(2)難聴対策はradikoの展開に期待
(3)経営が厳しい局の合併
(4)電車内の聴取環境整備

テレビは広く浅い。ラジオは狭く深い。
その分、人の心を動かす。訴求効果。
聴心率(ちょうしんりつ)、聴動率(ちょうどうりつ)
を考えられないか。」

入江構成員
「時間を止めた時、テレビはキャプチャーが残る。
新聞、雑誌も同様。ラジオは音は残らない。
なので時間を共有しないと。
なぜなら、ラジオは周波数のみで構成しているから。
音だけでも、ながらが可能だし、本音で語れるし、
機動力もあり、ネットとの親和性も高い。
今のアナログ放送も捨てたものではない。

デジタルにした時、ハードにあわせた番組でいいのか。
アナログ放送のサイマル化は必須。
とはいえ、進化のないサイマルは無意味。
音質向上のためのデジタル化(radikoもしかり)は必要。
しかし、中途半端な映像やデータを送るデジタル化
=ビジネスチャンスのためのデジタル化は不要。
あくまで、主は音声。補完して肉付けするのがデジタルの役目。

デジタルはISDBでいいのか。
国策ならば、普及には国が本腰を入れるべき。
地域が本当に必要とするエンタメ情報を発信していくのが
変わらぬラジオの存在意義。

地域はブロックでは県域ではなく、
「藩」「天気予報の区切り」ではないか。」

西田構成員
「BRUTUS」2012年7月15日号の構成案を紹介(もちろん未来なので架空)
特集は、「なにしろラジオ好きなもので(5)」。
好評につき、シリーズ5回目。その主な内容。

ラジオは言葉と音楽だけあればいいのだ!と決め付けてかかる。
IPサイマル行け行けどんどん。で放送内容は変わるの変わらないの?
(救われるのは意志ある人のみ。パソコンというハコとの争いが発生する)
あの頃に戻ろう!V-"SLOW" lifeが新しいのだ。
文科省設定夏休み推薦ラジオ番組を聴いてみた。
USTREAMはラジオの敵? いやいや頼もしい見方です。

雑誌・出版の新しい動きにヒントをみつけた!
広告と"課金"が両輪の雑誌にラジオの未来を探してみた。
50万人が番組作りに参加する現場に潜入してみた。
ラジオ以上、テレビ未満がおもしろい。新時代、20代のラジオ人。
新しいことを簡単に取り入れる。ラジオの強みはそこじゃないか。
「聴けば、たまってくる?」ポイント制で霜降銀座が大賑わい。
伊勢丹メンズ館ラジオショッピングに「行列」ができている。

マーケティングな大人たちもラジオを聴き始めている!
リーチとフリクエンシーなんてもう古い!レレバンシーを知っていますか?
(Relevancy:合致、関連性、情報深度、の意味)
このタイミングで、この人に、こう言われたら「たまらない」広告。
(ブランディングのためにBRUTUSを使うような広告モデルを
ラジオでも検討するとよいのでは?)

それでも携帯電話とラジオをくっつけたい理由。
10万人から10円集める集金システム。これってビジネスチャンスじゃないか。
人の話を聞く、人間に近いメディア。ラジオ道徳クラスが人気。

昔、画家はカメラの登場に戦々恐々とした。
でも、テクノロジーに追われ、
テクノロジーを利用するのは今も昔も変わらない。」

****

上滝座長
それではフリーディスカッション。広告モデル、収入の道について。

入江構成員
ポイント制。マクドナルドは1400万人。全国区。地域もたくさんある。
セールスプロモーションをラジオでやる。広がる可能性が。

太田構成員
ラジオがラジオらしく、どうあるべきか。価値をどう作れるか。
そのためには、どのように収益を上げ、誰が支えるか。
有料会員やサポーター? もしかしたら、この場で議論するのは・・・。
書籍「FREE」にあるように、お金を取るのは難しい、
CMに企業も投下しない。
何がレレバンシーか。聴心率、聴動率。
これら熱量をビジネスに出来ないか。
国をあてにしても、国民が負担するものであるし。

西田構成員
ケータイで課金。ケータイは払い続ける傾向がある。
ケータイに対してお金を払うハードルが低い。
最近は、ラジオでtwitter、twitter、うるさい。
もうラジオ+twitterはデフォルト。そこから先を考えるのが大事。

三浦構成員
スポーツクラブに行くと、ランニングマシーンには
テレビのモニターがついていて、ザッピングしている。
逆にああいう時は疲れる。耳だけ聴いてビジネスに結びつけるのは。
消費者のための広告コンクール、4年前からラジオCMの部門を入れた。
ラジオCMはナレーションがすべて。
前回金賞を獲ったパナソニック。松下最後のCM。
CMソングを入れたり、歴史とストーリーを描いた。
ラジオCMでないと表現できないことが多数ある。

西田構成員
以前、代理店のクリエーターはラジオCMを作ることで力をつけていった。

上滝座長
ラジオの持つ広告効果、マスコミュニケーションの広告効果。

田中構成員
iPhoneやiPad、いろんな端末に乗る先に、端末における文脈。
生活環境の中で流れるのを具体化しないと。
広告、課金の両立。
レレバンシーは大切。ターゲットに対しての価値は何なのか。
広告主にとっても大事。
テクノロジーでセグメントに対して、どういうバリューを出せるのか。
それが雑誌。雑誌をリファレンスにするのがいいのでは。
ラジオの中でどういうコンテンツを作るのか。
大枠でなく具体化、編成のあり方が見えてくると、
商売としてのイメージが沸いてくる。

太田構成員
2極対立ではなく、セグメントされる消費者にとって、
音声だけのもの、あるいは音+クーポンがあってもいい。
twitterと連動したり。

田中構成員
ヒト・モノ・コトの届き方は変わらない。振舞い方、それぞれの価値。
音声と言うメディア、価値を引っ張りあげてビジネスをしている。

伊藤構成員
地域が大切。先日もマラソン、イベント連動でやった。
6000人の参加。

田中構成員
単なる6000人とセグメントした6000人。
広告価値があるかは練ってみないと。

西田構成員
コミュニティFMを残して、県域を残すのが分からない。
聴いてくれる人がいて、回している人がないと。メディア全体のこと。
新しいメディアとしてできることをやる。

舟橋構成員
この研究会はラジオと地域情報なので、
そこから可能性があるのかを考えたい。
入江構成員の話で、国策云々。送信設備お金がかかれば、ファンドもある。
V-Lowが難しいのは、民間事業として収支合わないと
成り立たないからではないか。では成立する形は?
ラジオを上り下りの機能を強化して、
上がってくる収益で全部インフラの面倒見れるんですか、がポイント。
デジタルで何でもくっつける「デジタルはりぼて」。
今のラジオが変化するという文脈で、
V-Lowが今のデジタルを強化すればいけるのか、そこにリスクがある。
ラジオでいける範囲はどれぐらいか。プラス空いたセグメントは有効利用。
どっちの視点か、ラジオなのか、V-Lowなのか。
V-Lowを生かすにはお互いのせめぎあい、論点整理合致したらどうか。

上滝座長
ラジオの人と意見交換する時に、その話が出てくるかもしれない。

石井構成員
広く薄く集めるには、ケータイがベスト。
現在、レスポンスCMが増えた。広告手法が変わった。
また、4局体制のテレビのエリアは
広告単価がラジオより安くなっているところもある。
ラジオにとって、厳しいことになっている。

内藤副大臣(遅れて登場)
この研究会の狙いについて改めて整理。
きっかけは、V-Low。前政権が決めたことについて「ちょっと待て」と。
1つは放送区域。おおざっぱ、広いエリア。
ラジオは地域なのに。県域あるいはそれより小さく。
なので、再検討をと押し戻した。
2つ目は端末。
私も「見えるラジオ」を何の間違いか買ってしまって(会場笑)、
結局普及しなかった。
対象としてケータイ端末を考えた。
V-Highはケータイで。V-Lowはコスト高の要因。
単なる引越ししか考えず、V-Lowに付加価値をつければ、
メーカーも考えてくれるのでは。
通信を使えば、上りも活用出来、番組にも参加できる。
ビジネスモデルまでに踏み込もうとしていない。
ラジオの可能性が上がるのではないかと。

太田構成員
携帯端末には3種類ある。
(1)普通のケータイ(2)スマートフォン
(3)Kindle、iPadなど(ネットブック含む)。全部を含めた話か。

内藤副大臣
要は、ワンセグのことを意識した。なので、ワンセグ付きケータイのこと。
ワンセグのカバーエリアを延ばして、V-Lowもカバーできるのでは、と。

芝構成員
電波の割当において、人数によって不公平感を感じる。
それを考えると、首都圏にもっと局が必要では。
多めに割当できるのか。

内藤副大臣
一票の格差に似ているかも。

田中放送技術課長
今後の需要に応じて。出来ないということではない。

舟橋構成員
ラジオ文化を残すのであれば、V-Lowは県域以下。
文化としてはブロックは超えている。

石井構成員
内藤副大臣がはっきりおっしゃったので、今後は議論がしやすくなった。
V-LowはコミュニティFMに。

内藤副大臣
ホワイトスペースもある。コミュニティはそちらに適している。
東京は大々的にホワイトスペースとして空くので(会場どよめき)
調査を進める必要もある。
ワンセグ付きケータイで受信出来る。
V-Lowはコミュニティよりも大きいものに。

西田構成員
デジタル化はビジネスモデルのチャンス。
副大臣はビジネスモデルの検討はしなくて良いと言ったが。

内藤副大臣
そういう意味ではない。ケータイ以外も考えて欲しい。
面白いラジオのあり方を議論して欲しい。

入江構成員
(BRUTUSを出版している)マガジンハウスはトレンドの先をいく。
新しいことをやれば人がついてくるのでは。
AMラジオはドブ板。それとは違う現実。
数字からの戦略と面白いものの戦略は違う。
地域に取り残されている人も出てくる。

上滝座長
今日はここまで。次回は、ラジオの方と意見交換したい。
3/31(水)17時半~。

****

全体を通して考えてみると、
石井構成員や入江構成員からの、今のラジオについての現状認識は
関係者以外にとっても分かりやすかったし、
西田構成員の2年後、未来のBRUTUSの視点からラジオがどうなっているか、
ラジオに対する提案も興味深かったです。

ただ、3回目にして、
内藤副大臣がこの研究会の本当の狙いを構成員に説明している状況は
本来であれば第1回目が開かれる前に
事務方がすり合わせておくべきことであって、
残された限りある時間を考えると大変もったいない印象があります。

事実、研究会が散会した後、複数の構成員が副大臣に対し
「こんな、副大臣まで距離の遠い、
広い会議室で議論していても話が進まない。
もっとざっくばらんに話がしたい」と直訴し、
それに対し副大臣が「私の部屋で一杯やりながらでも」
という会話が出てたこと自体、
研究会の現状を端的に表しています。

この研究会の狙いは、今回ではっきりしました。
今後はそれに沿って、より活発な議論が行われることを期待しましょう。


 

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