アジアにおける金取引「TOCOM金限日取引」も [大橋ひろこコラム]
2014/11/14(金) 23:25 大橋ひろこ

アジアにおけるゴールド市場が、新たな時代を迎えようとしています。現在、世界のゴールドの取引所取引は70%ものシェアを占めるComexがNO1です。Comexは現在CME傘下となっていますが、CMEグループが運営する24時間稼働の電子取引プラットフォーム「グローベックス」にて24時間のゴールド取引が可能となっているためです。グローベックスは世界中の取引所をつなぎ、CMEで取引されている主要な通貨、エクイティ、金利、商品に関するあらゆる金融商品の24時間取引を実現しているため、S&P500指数先物などといった主要株指数の場が引けてからの取引は、翌日の米国市場へも大きな影響を及ぼしています。ゴールドマーケットにおけるcomex取引も同様、世界の他の取引所の指標となっているのです。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はスタンダードバンク東京支店長池水雄一さんに
アジアにおける新時代のゴールド取引についてお話を伺いました。


2位はSHFE(Shanghai Futures Exchange:上海期貨交易所)ですが、
SGE(Shanghai Gold Exchange:上海黄金交易所)の二つの取引を
あわせると中国の取引所のシェアは23%になり、
米国に次ぐゴールド取引所取引の国となりますが、
SGEは2014年9月、上海自由貿易特区(フリーゾーン)での
外国企業が参加できるゴールド取引所をスタートさせました。

そもそもSGE:上海黄金交易所は国内投資家のみが参加できる
ドメスティック(国内向け)市場だったのですが、
特区を以て広く海外勢にも市場を開放した、ということですね。

中国のゴールドマーケットということで、メタル関係者の注目度は大きく、
今後もアジア、ひいては世界での価格形成により大きな影響力を
与えていくのではないか、と思われます。

またシンガポールでもSGX(Singapore Exchange)にて
10月からキロバーの取引をが開始されました。

これに先立ち、シンガポール政府はシンガポールを貴金属市場の中心とすべく、
投資品質の金と銀とプラチナの商品サービス税を2012年10月に撤廃しています。
これにより、シンガポールの金取引は、2013年に前年比94%増加していますが、
池水さんによると、シンガポールは東南アジアの玄関口であり、
インドにも近いという利点もあり、シンガポールが国を挙げて、
ゴールド取引のハブたらんとしていることが強みだそうです。

CMEが世界のゴールドの指標として果たしている役割を
アジア時間では自分たちが取りたいという中国やシンガポールの
試みに、日本のTOCOM市場はどのように対抗していくのでしょう。

TOCOM市場は2006~7年まで、ロコロンドンとともに、アジア市場では
指標となってきたという経緯があります。そこで、TOCOMも動き出しました。
2015年5月から「金限日取引」をスタートさせることが決まっています。

限日取引というのは、毎取引日を取引最終日とする取引のこと。
つまり、日々ロールオーバーされる取引ですので、
決済期限がありません。簡単に言うと、FX取引と同じです。

納会、限落ち、という先物取引特有の仕組みとは違った
「CFD取引」が「円建ての金市場」においても実現するのです。

池水さんにその可能性と魅力を伺うと、費用対効果、
そう、レバレッジに注目とお話くださいました。
現在FX市場では規制によりレバレッジは最大25倍と
なっていますが、金限日取引では50倍程度になりそう。

現在円建ての金価格は、ドル高の影響で国際価格が下落を続けていても
大きく下がることがありません。円安効果で下値が固く、
むしろ上昇基調が続いています。

長期で円建て金を保有したい、という向きには、これまで
現物を保有する、ETFを買うというった手段はありましたが、
売買の利便性は高くないことから、急変時には対応が難しかった
のですが、CFD取引ならば円建てでの24時間取引が可能です。

TOCOMが「金限日取引」でアジアの指標に返り咲く日も
近いのではないか、、、期待は膨らみますね。

そして先述した
中国によるSGEでのゴールド取引の新コントラクトは
取引開始初日こそ、商いはあったものの、国内が50とすれば海外向けの
新市場は1程度のボリュームだったと池水さん。
まだスタートしたばかりですが、まだまだ盛り上がってはいないようです。

また、SGXは現在のところ市場参加者が
マーケットメーカーが4社程度で、活発な取引が見られないとのこと。
一般投資家がどんどん流入してくるようになるまでは
まだまだ時間がかかりそうです。

というわけで、来年5月にもスタートする計画である
「金限日取引」金の円建てCFD取引に期待したいですね。

詳しくはオンデマンド放送で池水さんの解説をお聞きくださいね。

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