米中貿易摩擦でどうなる大豆・コーン価格 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2018/04/11(水) 19:46 大橋ひろこ

米国トランプ政権が3日、500億ドル相当の中国製品への追加関税案を発表したことに対し、中国政府は4日、米国製品106品目を新たな対象に25%の上乗せ関税を賦課すると応酬。対象品目に農産物に大豆やコーン、小麦などが含まれたことを受けシカゴ穀物市場は急落となりました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はよそうかい・グローバル・インベスターズ代表
松本英毅氏をお迎えし穀物市場の動向と今後の展望を伺いました。

まだ交渉段階で現実に双方が関税をかけあう貿易戦争に発展するか否か
わかりませんが、実施されれば双方の経済に大きな打撃となります。

交渉が長期化すれば先行き不透明感がマーケットを不安定にすると
思われますが、中国のバイヤーが調達先を米国から
ブラジルやアルゼンチンなどに切り替える可能性が高く、
米国産大豆に早期に交渉が成立、関税が回避されない限り、
米国の輸出に影響がでるのは避けられないと松本さんは指摘します。

米国の大豆輸出のうち、中国は20-30%を占めていますが
コーンは10%以下で、影響が少ないため、
相場への影響は、大豆にはかなり弱気となりますが
コーンへは限定的なものにとどまるとみられます。

中国の大豆の輸入先は米国が39%、ブラジルが49%、アルゼンチンが7%
米国の中国向け輸出は60-70%落ち込むとの試算もあり
相場への影響はかなり大きなものとなるとみられます。


USDA需給報告では、昨年12月から3月まで4ヶ月連続で輸出が下方修正されており
関税問題がなくとも、輸出の伸び悩みは既に相場の大きな重石となっています。
先の作付意向調査では、市場の増加予想に反して1.3%前年から減少するとの
見通しが示されましたが、この先生産地で悪天候が続き作業に遅れが生じれば、
コーンから転作が進む可能性もあります。

生育が順調に進むなら生産が前年から増加する可能性も残っており
輸出の落ち込みによって、06/07年度以来の高水準にある在庫が
更に大きく積み増しが進む可能性も。
夏の天候相場に入るまでに、9ドル割れの可能性があるのでは?
と松本氏は解説くださいました。

一方の米国のコーンの輸出は記録的なペースを維持しており、
中国向けがなくなったとしても影響はほとんどないとみられます。

大豆との価格比やエネルギー価格の高騰による肥料コストの上昇、
連作による土地の疲弊を避けるため、今年度の作付意向面積は2.4%減と
大幅に減少する見込みとなっており、これが相場を支えるとみられます。

しかも、目先中西部では低温多雨が予想されており、
作付に遅れが生じる恐れも高いとか。

足元に供給は潤沢にあるのですが生産が大幅に落ち込む一方で、
輸出が好調さを維持するならば
需給が一気に引き締まる可能性も十分にあり得ることから
早々に4ドル台まで上昇すると松本氏。

詳しくはオンデマンド放送で松本さんの解説をお聞きくださいね。

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