米国石油需要増、在庫高止まりも原油輸入をするワケ [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2016/11/30(水) 20:31 大橋ひろこ

今夜11月30日のOPEC総会に注目が高まっています。 ナイジェリアとリビアは内戦状態にあり原油生産が落ち込んでいることから、減産協議から除外される中、イランが不満を表明するなど足並みが揃わぬ印象ですが原油相場は底堅く、トレーダーらは楽観の様相。前回9月のOPEC非公式会合では3250万バレル~3300万バレルに生産量を抑えるという決定がなされましたが、10月の生産は3383万バレルにまで増加しており、4~5%の減産合意がなければ失望につながると思われるのですが、、、。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は石油ガス・ジャーナル社 顧問 山内弘史さんにお話を伺いました。

OPEC総会にて供給サイドの材料が原油価格を大きく動かすものと思われますが、
現在の世界の需要はどうなっているのでしょう。

IEAの11月の石油市場報告では世界需要は10月市場報告から日糧で4万バレルの
上方修正となっています。山内さんによると、足元ではインドや中国のガソリン
ジェット燃料や運輸用燃料需要が大きく伸びているほか、OECD諸国の中では
米国の石油需要が大きく伸びているのだそうです。

米国の2016年1月から11月11日までの需要は日量2009万バレル。
前年同期比2%もの増加となっています。
おそらく2016年通年でも日量2000万バレルを超過するとみられ
2000万超えは2007年以来9年ぶりの需要増となります。

需要が旺盛ですが、実は高水準の米国石油在庫と原油安の影響で
米国の原油生産量は減少しています。
一方で米国は原油の輸入量が増加しているのです。

なぜシェール革命が起こった米国で、自国生産を減らして原油を外国から
輸入するのか?!実は米国の原油は軽質油。これまでの生産の主流であった
中東の原油は重質油。米国の製油所は重質油を精製するように作られており
軽質油の精製に適していないのです。

ということで、製油所の能力の問題があるために
米国はわざわざ輸入してガソリンなどの製品にして
消費しているというわけです。

これでは、米国生産量が落ちても、在庫は減らないのでは・・・。
と思っていましたら11月18日現在の米国原油在庫量が
4億8900万バレルと公表されました。5億2000万バレルまで
在庫が積みあがったこともありましたので、5億バレルをきって来たと
いうことは、やはり米国需要が旺盛ということでしょうか。

山内さんは「米国原油在庫量」の数字のからくりについて教えてくださいました。
実は10月13日から米国原油在庫の統計の取り方が変わったのだそうです。
10月から輸送中の原油は在庫統計から除外されたため、
タンクにある分、ローリー、パイプラインの中に存在する原油は
カウントされません。これらの総計は3000万バレルにも上るといいます。

11月に発表された4億8900万バレルに3000万を足すと、、、
しっかり5億バレルを超えてしまいますね。
この点には留意しておきましょう。

米国はこの潤沢な原油在庫解消に向けて、原油輸出を解禁しましたが
あまり輸出は伸びていないようです。米国原油は軽質であるため
世界の製油所に適合しないためです。
新たな技術によって大量に生産されるようになった米国の原油は
これまでの重質原油と質が違うために、米国から輸入する国がそれほど
多くないのですね。日本の製油所もまた重質油に適合しています。

とはいえ、世界の需要は伸びています。
山内さんによると、世界の石油需給は2017年第3四半期には
バランスし、供給不足に転じると見られます。

ちなみに米シェールの採算価格は草分けバッケン地帯で60ドル前後。
イーグルフォードは40ドル程度あれば採算が合うそうですが、、、。

ここからの原油価格展望は?
詳しくはオンデマンド放送で山内さんの解説をお聞きくださいね。

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