下げ止まらぬ穀物市況、原油安も影響か [大橋ひろこコラム]
2016/09/01(木) 23:47 大橋ひろこ

2016年前半はどの銘柄も比較的堅調に推移していた国際商品市況。8/30時点の価格を年初来のピークと比較してみると

WTI 原油先物は▲10.3%
NY 金は▲4.6%
シカゴトウモロコシは▲30.7%
大豆は▲20.1%と足元は軟調な展開。

ジャクソンホールで行われた経済シンポジウムで、
FRB のイエレン議長やフィッシャー副議長が 9 月利上げの可能性を
示唆したことでドル高が進んでいることが背景ですが、
週末に発表される 8 月の米雇用統計の結果を受けて
9月利上げがあるかどうかが、現在のマーケットのテーマとなっていますね。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はみずほ証券 コモディティアナリスト 津賀田真紀子さんに
原油、穀物市況について伺いました。

8 月前半は V 字回復をみせていた原油市況も上値が重くなっています。

8/8 に OPEC の議長国であるカタールのサダ・エネルギー産業相が
9/26~28 にアルジェリアで開催される国際エネルギーフォーラムに合わせ、
非公式会合を行うことを明らかにしたことが契機となり、
8 月前半は急反発する動きとなりましたが、ドル高期待が高まっている影響で
上昇に歯止めがかかりつつあります。

WTI原油先物相場は、8/19 に 1バレル=48.75 ドルまで上昇しましたが、
足元では再び 46 ドル台に値を沈める動き。


今回の非公式会合では、増産の凍結や生産目標の設定等の対応策を協議される
とみられており、世界的な供給過剰に歯止めがかかるとの期待が高まっていました。


ただ、主要産油国であるイランのザンギャネ石油相が、
「市場が不安定になっているのはイランの責任ではない」と主張。
また、「原油市場での生産シェアが制裁前の水準に回復するまで増産を続けたい」
との意向を表明したことが嫌気され、下落に拍車をかける結果となっています。

また、OPEC最大の産油国であるサウジアラビアの
ファリハ・エネルギー産業鉱物資源相も「減産の可能性はない」と述べており、
減産には後ろ向きです。今年 1月以降、イランとサウジアラビアは国交を断絶、
4 月のドーハ会合や 6 月の OPEC 総会が物別れに終わったことを考えると、
今回も協議がまとまる可能性は低いとの見方が市場のコンセンサスのようです。

WTI 原油先物の場合、手前の 3 限月(10 月限・11 月限・12 月限)の
オプションの権利行使の価格の分布をみると、8/26 現在でプットオプションが
一番集中しているのが 1 バレル=40 ドル。
つまり、いったんのメドとして40 ドルを意識している市場参加者が多いということ。
ちなみに、コールオプションが一番集中しているのは 1 バレル=50 ドル。

非公式会合の結果次第ではまた流れが変わってくる可能性もありますが、
当面、下値は 40 ドル、再び反発したとしても 50 ドルというボックス圏で
推移するのではないか、と津賀田さん。

プラス材料を挙げるとすれば、実は各国とも現在の余剰生産能力
(生産能力-生産量)は上限に近い状態です。
最も多いサウジアラビアですら日量 100 万バレル程度しかありません。
長引く原油安の影響で各国ともに財政赤字が拡大していますが、
新規油田開発にかける投資資金が減少しつつある中で、
ここから先も過去最高の生産高を更新し続けることは難しい状況です。

仮に今回の非公式会合で交渉が決裂したとしても、次回 11/30のOPEC 定時総会
では、増産凍結に向けた何らかの動きが出てくるのではないかということです。

また、記録的な大豊作となり価格下落が続いている
とうもろこし相場についても詳しく伺いました。
オンデマンド放送で津賀田さんの解説をお聞きくださいね。


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