プラチナ需給に「スクラップ」の存在感 [大橋ひろこコラム]
2016/06/02(木) 23:14 大橋ひろこ

毎年5月にロンドンで開催されるプラチナウイークには世界中のプラチナ関係者が集います。本日のゲスト池水雄一さんもそのおひとり。今日はロンドン プラチナウィークから帰ったばかりの池水さんに、プラチナ・PGMについてお話しを伺いました。


皆さんご機嫌いかがでしょうか。大橋ひろこです。
今日はICBCスタンダードバンク東京支店長 池水雄一さんに
プラチナウィークにて、貴金属調査会社であるMetals Focus社が公表した
PGM触媒のスクラップ回収に関してのレポートからのお話。


スクラップとは自動車触媒などに使用されているプラチナが再利用される際に
市場に放出される貴金属のを指します。
それを溶かして再利用することをリサイクルと呼びます。


「過去10年のリサイクルの流れ」

2007年から2016年への10年間、自動車触媒からのプラチナの回収は
290,000toz(約9トン)から、1.2moz(約37トン)に増加する見込み。
一方で南アフリカ(圧倒的に世界一位の生産国)の鉱山生産量は
2007年比で860ktoz(26.7トン)減少、4.2moz (約130トン)になります。

今やスクラップの存在感は2015年、プラチナ供給全体の23~25%がスクラップ供給である、
というレベルにまで増大してきています。全体の4分の1くらいでしょうか。。。

プラチナ価格を読むうえでは、南アフリカの鉱山生産量と自動車などの
触媒需要のバランスを見て、需給予測を立てるのが教科書的でしたが、
年々増加するスクラップが地上在庫として存在することが価格動向にも
影響してくるようになりました。

2014年に南アフリカの鉱山会社で5か月にも及ぶ長期ストライキが
起こったにも関わらず、(生産が停止する)
プラチナ価格は上昇せずに暴落した不可解な値動きも、
地上在庫の存在が背景にあったと考えられます。

その昔、南アの鉱山スト、電力不足がニュースになれば
決まってプラチナが上昇するという相関があったのですけれどねぇ...。


「自動車触媒リサイクルの増減要因」

自動車触媒回収からの供給が増加している長期的要因は、
世界中で導入されているより厳しい排気ガス規制法案が影響しています。
米国と日本で1970年代に、EUで1980年代後半、中国では2000年代前半に
導入されました。プラチナはディーゼルエンジン車の触媒に使われています。
プラチナやパラジウム触媒を使って排ガスをきれいにしているんですね。

厳しい規制によって、プラチナの自動車への使用量が年々増加する一方、
それに使用されたプラチナがスクラップとして再度市場に出てくるのです。

スクラップにされる自動車の平均年数はだいたい12-14年だそうです。
ということは2016年のスクラップを考えるには、
2000年代前半のPGM需要を見ればわかる!ということになりますね。
そのころのPGM需要以上にはスクラップが市場に出てくるはずがないのです。

ということで、スクラップ量は年々増加し、これがプラチナ需給を見るうえでは
重要なファクターとなってきているのですが、どの程度市場に出てくるかを
予測することはそう難しいことではない、ということですね。

今後、自動車触媒からのPGM回収は増加していくとの見通しは、
PGMマーケットにとっては脅威となるのでしょうか。

今後の見通しを池水さんに伺っています。
詳しくはオンデマンド放送で池水さんの解説をお聞きくださいね。

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