協調減産ならぬ「生産量凍結」で原油価格反落へ [大橋ひろこコラム]
2016/02/17(水) 20:10 大橋ひろこ

WTI原油価格は今週に入って、産油国の減産期待で30ドル台を回復する上昇をみせたものの、再び30ドル台割れへと下落しています。16日に開催カタールのドーハで開催された、サウジアラビア、ロシア、ベネズエラ、カタール会合では「原油生産を1月の水準で凍結すること」で合意。市場が期待していたOPECと非OPECの協調減産ではなく、生産の凍結に留まった上、イランがこれに合意する可能性は少なく、失望観から原油価格は売り直される展開となりました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は リム情報開発 原油コンデンセートチームリーダー高木啓子さんに
原油市況の現状と今後についてお話を伺いました。


 欧米諸国によるイランに対する経済制裁が1月半ばに解除

制裁解除後、短期的にイランは日量50万バレルを追加で輸出することが
可能であり、イランは他の産油国と全く立ち位置が異なっています。
今から原油輸出を再開し、増産したいのです。

アジア諸国では、台湾中油(CPC)がイランの国営石油会社NIOCとの
3月積みからターム契約を締結。

欧州では仏トタールがイラン産原油の引取りを開始したほか、
ギリシャの大手石油会社がターム契約を締結するなど、
引取り再開の動きが加速しています。

日本勢は、現時点では購入拡大に慎重な構えで
解除前に当たる2015年の後半は、日本全体で日量15万バレル強の
イラン産原油を輸入しており、既存の枠内での輸入は日本政府の保険が
付保されるのですが、政府の保険でカバーしきれない分を、
民間の保険でカバーする必要があるため、購入拡大には慎重姿勢だそうです。


需要面での誤解、中国は輸入増(独立系輸入業者による原油輸入増で存在感)


ここ2~3ヶ月、アジアの現物市場では中国勢による旺盛な買いが
目立つそうです。中国政府は今週初め、山東省の独立系精製業者4社に、
原油の輸入権を与えたことで原油輸入枠を獲得した中国企業は10社となりました。
これら4社の輸入枠は、年間で合計1,405万トンに達しており、
現物市場出は中国の旺盛な輸入が確認されています。

また中国は戦略備蓄用の原油の購入を大幅に増加させる意向あり、
決して中国からの原油買いつけは落ち込んでいません。
確かに原油買いつけの伸び率は勢いを失っており、先物市場では先行き懸念から
原油を売る動きが旺盛ですが、現物市場においては中国は価格が安いうちに、
備蓄用原油を購入したいとの意向が働いているのだそうです。

中国政府は2016年は原油備蓄を2倍するとしているほか、
2020年に向けて、巨大な地下原油備蓄施設を作る意向であり、
(技術的には可能かどうかという指摘もあるようですが、、、)
中国の原油の貯蔵能力の限界までは輸入が続きそうです。
2020年には備蓄量を100日分の輸入量まで増強する計画。

そして、米国はいよいよ原油輸出解禁となります。


そして、米国はいよいよ原油輸出解禁となります。

さて、今後の原油価格動向は?!
詳しくはオンデマンド放送で高木さんの解説をお聞きくださいね。

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