ゴム生産国輸出削減策発表も下落止まらず [大橋ひろこコラム]
2016/02/10(水) 20:02 大橋ひろこ

年初からの金融混乱で、金価格急上昇中ですが、金に連れ高となってプラチナも上昇基調に入っています。金と比較しても圧倒的に希少性の高いプラチナが金よりもかなり割安となっています。これを機に、金とプラチナの価格差は縮小に向かうでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は商品アナリスト小針秀夫さんにお話を伺いました。

これまでのプラチナの下落過程では、地上在庫が潤沢にあるということや
南アフリカの通貨ランドの下落が続いたため南ア鉱山の増産が続き、
供給過多であることが指摘されてきました。

通貨ランドの下落も一服していることも、足元のプラチナ上昇の
一因と思われますが、小針さんは需要面の構造の変化も
プラチナ下落の背景にあるのではないか、と指摘されます。

プラチナ最大の需要は自動車の排ガス触媒ですが、
高価なプラチナではなく代替金属や金属複合化合物への
技術革新が目覚ましく、先般2月2日の日経産業新聞には
三井金属がディーゼル車で排ガスからすすなどの粒子状物質(PM)を
取り除く浄化フィルター向けに、プラチナの代わりに銀を使った
触媒を開発し出荷を始めた、という記事がありました。
触媒に使う金属の費用を2割減らせるのだそうです。

2016年1月時点で白金が1g3000円台なのに対して
銀は60円前後と50分の1程度、圧倒的に安いですね。

プラチナの今後は...?!

また、小針さんにはゴム価格についても伺っています。

ゴム価格下落を食い止めるために、世界3大天然ゴム生産国である、
タイ、インドネシア、マレーシアの3カ国が協調して
輸出削減することで基本合意がなされたと報道がありました。
この3カ国で世界の天然ゴム生産量の約7割を占めているのですから、
このニュースは大きい。

今回合意された輸出削減策はこの3月から9月までの半年継続される措置で
毎月の輸出削減総量は10万2500万トン、6カ月で累計61万5000トンを
目標としているということで、価格支援策としてはインパクトがあるかに
見えますが、この発表があった2月4日のTOCOMのゴム価格は3・7円もの
上昇をみせたものの翌日から下落が続き、高価は直後のみ。

春節による休場であったシンガポール市場が今日10日開きましたが
(5かぶりの再会)シンガポール市場のTSRゴムはいきなり5セント安。
TOCOMが上昇できなかったことを受けての値動きかと思われますが、
それにしても、、、です。

なぜ生産3か国の輸出削減策が効かないのでしょうか。

小針さんによると、過去2012年10月から2013年3月までの6カ月間、
同様にタイ、インドネシア、マレーシアの3か国が累計30万トンの
輸出削減をした経緯があったのですが、TSRグレード価格は
削減開始直前のキロ当り250セントから半年後に300セントまで
約50セント上昇して約2割高に至ったものの、高値を出尽くすと、
2013年3月以降は上げ幅の約2倍に相当する100セント安となり
一気に200セントまで急落していたのだそうです。

市場関係者はこの時の記憶があるのでは...?!

オンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

また、放送ではうっかり明日の番組予告をしてしまいましたが、
明日は建国記念日で番組はオヤスミです。。。大変失礼いたしました。

明後日、金曜日にまたお会いしましょう。

*******************************

マーケット・トレンド公開録音のお知らせ♪

3月10日(木)に、東京・虎ノ門のラジオNIKKEIで、「マーケット・トレンド」公開録音を実施します。

木曜日レギュラーコメンテーター岡安盛男さん、ゴールドのスペシャリスト池水雄一さんが、
2016年の世界経済を為替動向や金価格の動きなどから徹底分析します。
この公開録音に、抽選で20名様を無料ご招待します!

司会は私、大橋ひろこが務めます。皆さまのご来場心よりお待ちしています。

詳しくはこちらから→http://blog.radionikkei.jp/trend/160310special.html

コメント