大豆のファンダメンタル分析 [ファンダメンタル分析シリーズ'15(~16年1月)]
2016/01/20(水) 01:29 大橋ひろこ

毎週火曜のファンダメンタル分析シリーズ。1月中の火曜は4回に渡って「農産物のファンダメンタル分析」3回目となる今回は「大豆相場のファンダメンタル」です。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回もサンワード貿易コンシュルジュデスク 植村和久さんにレクチャーいただきました。

大豆とトウモロコシの大きな違いは
「大豆には天候相場が1年に2回ある」ことです。
トウモロコシの天候相場は4月の作付開始から収穫される9月くらいまでですが、
大豆は同じく4月~9月の米国の天候相場に注目するのは当然ですが
その後、10月~3月の「南米産大豆」の天候相場にも注目する必要があります。

どういうことかと言いますと、、、

大豆生産量 1位 米国 (32%)ですが、

2位 ブラジル (31%)
3位 アルゼンチン(19%)

ブラジル、アルゼンチンの生産量を足すと50%にも上り、
南米産大豆は米国産大豆の生産量を上回っているのです。

90年代までは米国産大豆が世界生産量の50%を占めていたのですが、
米国産大豆の生産が減少したわけではなくて、
ブラジル、アルゼンチンの生産が増加したことで
そのシェアを伸ばしてきたのです。
つまり大豆の世界生産量は増加しているということですね。

北半球の米国産大豆の生育状況と
南半球の南米産大豆の生育状況が大豆価格を動かす変動要因となるため
大豆の天候相場は年に2回あるということになります。

天候相場が終わると、収穫去れた大豆の需要が材料となりますが、
これも、米国産、南米産とテレコで材料になってくるというわけです。

では需要国、消費が最も多いのはどこでしょうか。

消費量 1位はやはり 中国 (29%)

2位 米国 (18%)
3位 ブラジル (15%)

となっています。

◆米国需給

天候相場

4月~9月が天候相場ですが、
大豆の作付けはとうもろこしより10日ほど後に始まります。
よって、トウモロコシを作付するつもりでいた農家も、
天候要因などで作付ができなかった場合、大豆にシフトすることも。

USDA発表の作付意向面積(3月末)と
確定作付面積(6月末)のギャップが価格を大きく動かします。

天候のポイントとしては 作付け時の長雨や
7月から8月にかけての開花・着莢期の気温・降水量、
そして 収穫時の早霜、長雨などがリスク要因となってきます。

需給相場

需給相場にはいると次年度8月末の期末在庫率が材料視されます。
10%~15%が適正水準で、この域から外れると価格が動きます。
在庫率が下がれば価格上昇、高在庫率なら価格下落。


◆南米需給

南半球のため、米国とは生育サイクルが逆です。
10月~3月が南米産の天候相場期。
10~12月期が種まきシーズン、
1月の生育状況が重要で
3月が収穫期に当たります。

また、ブラジル内陸が主要生産地となるため
港までの輸送はトラック輸送。
米国産は川を使っての輸送なのに対し輸送コストがかさみます。


◆中国需給

大豆ミール、大豆油の需要増加に伴い、世界最大の消費国

米国、ブラジル、アルゼンチンの3ヶ国に輸入依存
1995年までは大豆の輸出国でしたが、現在は世界一の輸入国。
この20年で輸入量は90倍にも膨らんでいます。
当然ですが、現在中国で生産された大豆は輸出されていません。

食用油価格が高騰すると国家備蓄の放出などの政策をとることが
ありますが、このニュースが出ると大豆価格は下がります。

◆最後に円建てう輸入大豆価格について

CBOT大豆価格が10銭と動くとTOCOM大豆は470円の変動要因

為替が1円動けば400円 

フレート(海上運賃)がトン当たり1ドル上昇すれば130円

2012年には大干ばつで大相場を演じた大豆相場ですが
2013年から2015年まで3年連続で豊作が続いています。

昨年からのエルニーニョの影響が懸念される今年の天候相場。
どのようなポイントを押さえておけば大相場の予兆を掴むことが
出来るでしょうか。詳しくはオンデマンド放送で
植村さんのお話をお聞きくださいね。

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