スーパーエルニーニョの米国産大豆・コーンへの影響 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2015/10/23(金) 23:42 大橋ひろこ

アメリカの穀倉地帯は収穫期に入っています。現在までの大豆は72%、トウモロコシは59%収穫が終わっており、収穫期に農家から売りが出るために価格が下落しやすい「ハーベストプレッシャー」も、そろそろでなくなる頃です。茅野さんによれば、ハーベストプレッシャーというのは収穫が50~60%程度進んだころに最も出やすいのだそうです。 


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はコンチネンタルライス 茅野信行さんにお話しを伺いました。

今年は大豆、トウモロコシとも豊作となりそうだ、と茅野さん。
では需要はどうでしょう。11月ともなれば名実ともに需給相場です。

米農務省・USDA発表の10/15までのトウモロコシの週間輸出成約高は
24万8,000トンと市場予測40万~80万トンを大きく下回りました。
茅野さんによりますと、前年同期比で25%も減少しており、
需要がきわめて鈍いことが伺えます。

その背景は

①中国の買いが鈍っている

②米国産トウモロコシは割高

・新興国通貨安によって、新興国の穀物価格が相対的に安く、
ドル高である米国産穀物は割高であることから、
中国はウクライナからの輸入を増やしている

③小麦豊作による影響

・EUのトウモロコシ生産は不作だったものの小麦が豊作で
あったため、小麦からトウモロコシへの代替が進む流れに

また、大豆も同様にブラジル、アルゼンチンなどの南米産大豆
価格が通貨レアル・ペソ安によって価格競争力が高く
米国産が割高となっているために、米国産大豆の輸出が伸びません。

米国の利上げの思惑から長期的にドル高、新興国通貨安と
なってきた為替の影響が、米国産と新興国産の穀物輸出競争にも
影響を及ぼしてきたということですね。これは実際に米国が
利上げを実施するまで続くのか、利上げしてからも続くのか...
ドル高による影響がここにも出てきているということです。


しかし、今冬はスーパーエルニーニョの観測が出ており、
これによる穀物高をはやす向きも出てきました。

エルニーニョうとなれば米国の大豆やトウモロコシ穀倉地帯には
高温乾燥懸念が増すとされています。要するに干ばつリスクです。

茅野さんは、エルニーニョは発生そのものより
「消え方」が重要であり、どのように消滅するかによって
穀倉地帯への影響が変わってくると解説くださいました。

最もリスクが大きいのは
2-3月頃に忽然とエルニーニョが消えるパターン。

2-3月にパッとエルニーニョが消えると、7-8月に
穀倉地帯がホット&ドライとなるのだそうです。

5-6月までエルニーニョがなかなか消えずに残るようなら
7-8月のトウモロコシの受粉期などの重要な時期に
影響はあまりないと茅野さん。

エルニーニョは発生している期間というより
その消滅の在り方が、米国穀倉地帯にもたらす影響が
異なってくるというのが重要です。
ここからスーパーエルニーニョとなるリスクがある、
という予報がありますが、エルニーニョ発生=穀物不作
ということではありませんので要注意。

実際1997-8年の20世紀最大のエルニーニョパターンでは
穀物は平年並みに収穫されたことで大相場となっていません。

ここからの価格動向予想など
詳しくは茅野さんの解説をお聞きくださいね。

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