米金利上昇が影を落とす金市場 [大橋ひろこコラム]
2015/02/13(金) 18:36 大橋ひろこ

2015年に入ってから騰勢を強めていた金価格ですが、1月分の米雇用当家が発表され、その中身が非常に強かったことが確認されたことで、一晩に30ドルもの大幅下落となってしまいました。雇用統計が発表された後から、アメリカの長期金利の上昇が金市場に影を落としています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は金融貴金属アナリスト 亀井幸一郎さんにお話を伺いました。


米雇用統計は、アメリカの金融政策を占う上でマーケット関係者の
注目の高い経済指標ですが、これまでも、いい数字が出るたびに
短期的に米国債の利回りの上昇が確認され、ドル高となることで
金が売られるということが繰り返されてきました。

しかしながら、不思議なことにアメリカの利上げ時期が近いと
目され続けながらも、金利上昇は雇用統計直後の一時的な現象に
終わり、再び金利は下落し、低金利状態が続くというパターンが
昨年来から続いていたために、今回も金利上昇が一時的なものか否かが
注目されていました。今回はというと、雇用統計が発表された6日金曜から、
米国債10年物の利回り上昇が続き、なんと11日水曜日には2%台に
乗せてきました。ひょっとしたら、本格的な金利上昇が始まるのでしょうか?!


このまま金利上昇が続くかどうかが
市場関係者の関心ではありますが、1月分の雇用統計が
米国の金融政策の大きな転換を後押しする内容であったことに
違いありません。これが今後も金市場にとって
上値を重くする材料となってきそうです。

しかし、一方で、欧州は1月に量的緩和政策を導入しています。
今週はスウェーデン中銀のマイナス金利と量的緩和策を発動しており、
「マイナス金利政策」を導入した国は、
ECB、スイス、デンマークについで4行目となります。

日本も長いことゼロ金利政策を取っていますが、
米国以外の先進国は、利下げラッシュ。
金利がない時代に入っています。

これが、金利がつかない金のデメリットを消し去ってしまうとも
言えるのですが、米ドル以外の国の通貨は緩和政策で
通貨安誘導しているわけですから、通貨の信認低下は
金の魅力を高めているともいえますね。

特に1月15日のSNBスイス国民銀行が発表した
1.20の通貨高防衛ラインの撤廃は、金市場にとっても
大きな買い材料となりました。

通貨の信認どころか中央銀行への信認低下でもあったSNBショックは、
金市場への資金流入を招き、これ以降金のETFの残高が急増しています。

SPDRゴールドシェアの年始から今週12日㈭まで62.49トンも残高を
増やしており、2014年1月だけでみると49.35トンで2011年11月に
みせた55トン増以来の規模で、ETF市場への資金流入が確認できます。

先物市場での足の速い資金の流入だけでなく
年金などの機関投資家が中期的な運用で金ETF市場へ
資金をシフトさせているという事実にも注目ですね。

米国だけが金利を引き上げる方向にあり、
2015年の為替展望はドルの一人勝ちでドル高になることが
予想されていますが、これはドル建て金にとっては
下落バイアスですが、一方で、他通貨市場からみれば
金の投資魅力が毀損しているとは考えにくいという現状。

今後をどう読めばいいでしょうか。

詳しくはオンデマンド放送で亀井さんの解説をお聞きくださいね。


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