ゴムは底入れしたのか?急反騰の背景 [大橋ひろこコラム]
2014/11/12(水) 19:53 大橋ひろこ

日銀によるサプライズ量的緩和バズーカ2や、にわかに動き始めた政局。消費税増税先送りで衆院解散総選挙の噂で、ドル円相場はあっという間に116円台にまで上昇してきました。アベノミクスはデフレ脱却を掲げていますので、物価が上がるのは仕方がないとはいえ急激な円安進行で「値上げ」の報道も相次いでいます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は商品アナリスト小針秀夫さんにお話を伺いました。

ワインや即席麺などがこの秋から冬に次々に
値上げされますが、UCCも11月からレギュラーコーヒー値上げすると発表。
約70種類の価格が約25%上昇します。

味の素もレギュラー・コーヒーを20~30%、
キーコーヒーも平均6%の値上げに踏み切りました。

ということで、コーヒー価格の値上げ幅が大きいのですが、
ただし、コーヒーの場合は、円安ということだけではなく、

原料のコーヒー生豆の高騰も影響しています。
世界最大の生産・輸出国であるブラジルで干ばつが続き、
来年の収穫高が減少するとの観測が高まっているのです。

更に、メキシコやエルサルバドルなど中米の国々で
病害虫が発生が頻発してコーヒー豆生産の減少が
懸念される事態に。供給への懸念が生じていることが
価格高騰に繋がってしまっています。

加えて、主な消費地である米国や欧州、
日本でコーヒー消費量が増えている上、
中国を筆頭とした東南アジアや世界の新興国での
コーヒー需要が増えていることから需給が逼迫して
思惑で買われやすい地合いになっているのですね。

コーヒー相場は、国際指標のNYコーヒー相場は、
10月に一時225セントまで上昇し、
昨年11月の安値101セントから約1年をかけて
2倍以上に値上がりしています。

ブラジルの干ばつの影響は、コーヒーだけにとどまらず、
同じブラジルの主力農産物である砂糖相場の上昇をもたらし、
更には大豆相場の高騰にもつながっています。

シカゴ大豆は10月28日時点で10ドル34セントに達し
月初の9ドル04セントから14%値上がりしました。

米国産は過去最高水準の豊作ということで、
豊作を織り込む形で価格下落が続いたのですが、
南米産穀物の天候相場期にはいり、
米国産穀物の豊作は完全に価格に織り込み、
底入れしたものと見られます。

大豆が上昇することでトウモロコシや小麦も上昇するという構図ですね。

そして、同じく長らく続いた下落相場から反発しているのがゴム相場。
今日はサ15時前、上げ幅が5円に達し取引が一時中断する
サーキットブレイカーが発動。

取引再開後には5.5円高の205.8円まで一時上昇しました。

ゴム相場はいよいよ大底形成となったのでしょうか?
需要面は好調です。米新車販売台数が好調を維持、
タイヤ向けの天然ゴム消費は増加傾向にあります。

10月の米新車販売台数は、前年同月比6.1%増の
128万1313台で10月としては2004年以来、
10年ぶりの高水準。

供給面でも変化があるようです。
歴史的な大幅安となり生産各国が採算割れを強いられる中、
天然ゴム生産離れが加速していると小針さん。

インドネシア・ゴム協会はTSR(ブロック状ゴム)の販売に関して
生産コストであるキロ当り150セント以下では販売しないように
通達しているのだそうです。

つまり、コスト割れ価格では市場にモノが出てこない状況に。
また、天候不順、大雨の影響でタッピング作業に支障が
でていることでの供給不安も価格を支えているほか、
タイ政府が援助金まで出して推進しているパームオイルへの
転作の動きや家具用として天然ゴム樹の一部を伐採して
売る動きなども出ているそうです。

需給も締まってきています。いよいよ上昇トレンドに入ったのか?
詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。


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