イラクは今後も地政学リスクとなり続けるか [大橋ひろこコラム]
2014/06/25(水) 20:17 大橋ひろこ
20日木曜日、NY市場で金価格が40ドルもの急騰となりました。金市場では久しぶりに見る大陽線。一体何があったのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日はコモディティインテリジェンス代表取締役 近藤雅世さんにコモディティ市場を動かす地政学要因、イラク情勢についてお話しを伺いました。

金急騰の要因のひとつは、6月のFOMC。17日に発表されたCPI消費者物価指数が
前期比0・4%もの上昇となったことや、このところの米雇用が順調なことから一部に金利引き上げ時期について言及があるのでは?というタカ派的な予想があったのですが、蓋を開けてみたら粛々とテーパリング継続、
利上げについては一切コメントがなく、タカ派予想には失望となりました。


タカ派予想をしていた向きが先に金を売り込んでいたと見られ
FOMCを受けて、こうした売り玉の買戻しが大きく入ったようです。

そして、イラク情勢。

近藤さんはこの地政学リスクについては調べれば調べるほど、
それほど大きな問題ではないと解説くださいました。

過激武装組織「イラク・シリアのイスラム国」別名ISI
また、「イラク・レバントのイスラム国ISIL」とも呼ばれていますが、
彼らがシリアからイラクの第2の首都モスルに侵攻。
首都バグダットに進撃中ということで、懸念が広がっています。

油田地帯として知られているキルクールを奪取したクルド人部隊ペシュメルガ。
この混乱に乗じて油田地帯を制圧したということではなく、
どうもISISの侵入を防ごうとしているのだそうです。

このISIS,そもそもアルカイダの一派だったのですが、
あまりの残虐性でアルカイダからも切り離されてしまったとか。
アメリカがイラクから撤退したことで、このISISが暴徒化しているというのが
真相のようで、宗教対立でも、民族対立でもないようだ、と近藤さん。

しかも、このISISの中核は5000人程のイスラム過激派であり、
後は襲った刑務所からリクルートした烏合の衆などであるということで、
まともに国を統治できるような勢力ではないようです。。

近藤さんはオバマ大統領は米軍が出動しなくてもイラク正規軍で
十分鎮圧できると読んで、空爆せずに軍事顧問団300人の派兵に
とどめたのだと思っている、と解説くださいました。

ということは?!
イラク情勢はこれ以上マーケットのインパクトとなるような
問題ではないということで、金や原油価はこれ以上の上昇はないということ?!

近藤さんはシリアのように紛糾した事態になるかもしれないが、
戦争とは呼べない内乱だと思われ、その全体像が広く認知されてくれば
原油価格は落ち着いてくると分析。金も地政学要因を材料に上昇した分は
剥落するとみられます。

また、鉱山ストが長期化しているプラチナについても伺いました。
詳しくはオンデマンド放送で近藤さんの解説をお聞きくださいね。

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