需給要因で動き出した商品市場 [大橋ひろこコラム]
2014/04/11(金) 23:18 大橋ひろこ
日経平均は14000円の大台を割り込む下落、ドル円も101円台まで円高が進行となった4月2週。アメリカの3月雇用統計が発表される直前まではリスクオン相場となっていたマーケットですが、雇用統計、日銀の金融政策決定会合を受けて、特に日本市場の下落が大きかった印象です。米国株式市場のナスダック総合指数の下落も気がかりとなるなか、商品市場では金がジリジリと値を上げてきています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至さんに
商品市場の動向と今後の見通しについて伺いました。

芥田さんはこの日米の株価動向、為替市場での円買いについて
世界的に景気が停滞しているというよりも、各国によって強弱が分かれいると
言った状況にあると解説くださいました。

欧州は緩やかな景気拡大を続けており、米国は寒波の悪影響を脱して
景気が拡大基調にあることが確認されている一方で、
日本は、消費税増税前の駆け込み需要の反動が景気をかなり
下押ししそうである中、中国経済はモメンタムを欠いた状況。

中国の貿易統計が大きな落ち込みが気がかりで
輸出が落ち込んだほか、輸入も落ち込んで
中国の内需の弱さが意識されていること確認されています。

これは、米国の景気指標が3月はかなり好転してきたのとは
対照的な動きであると芥田さん。

米国では寒波が後退してから、景気がはっきりと持ち直しています。
ただし、株価の方はというと、景気指標の流れとは逆で
米国は頭打ち感が出ている一方で、中国株は持ち直してきています。
このあたりがマーケットの難しいところですね・・・。

コモディティ相場では原油が持ち直して上昇に転じてきています。
米国の景気指標が、寒波の影響を脱して今後よくなっていくだろうという
思惑から、ガソリン需要が増加するとの期待などが相場を支えているようです。

4月に入って下落する局面もありましたが、これはリビアにおける
原油生産や原油輸出が回復するとの観測が広がったためです。
石油施設や港湾を占拠していた武装勢力がリビア政府との対話に応じ、
港湾や石油施設の封鎖を解除するとの観測が強まっています。


リビアでは、2011年春に始まった内戦を受けて、
同年夏には原油生産量が一時ゼロ近くまで落ち込んでいたのですが、
2012年夏にかけて、ほぼ内戦前の原油生産量である
日量160万バレルを回復していましたが、
2013年夏以降、自治の拡大や石油収入の
より多くの配分を求める反政府的な活動が拡大し、
原油輸出や原油生産が再び大きく落ち込んでいました。

リビアの生産障害によって、原油相場は10ドル以上動いていたので、
かなり原油相場を押し下げる潜在力があると思われます。

ウクライナ問題という地政学リスクが相場の下支えになる可能性が
高い一方で、リビアの生産回復は相場の下落要因となるということです。
強弱の材料が交錯する中で、原油相場は、やや値動きが荒い展開が続きそう。


はっきりとしたトレンドが出てきたのが穀物相場。


トウモロコシ、大豆価格は昨年の豊作で大きく価格が崩れていましたが、
ウクライナ穀倉地帯で生産される小麦、トウモロコシの供給に懸念が生じたことや
南米の干ばつによる生産減少懸念などが価格を押し上げました。
また、そろそろ米国ではトウモロコシ、大豆の作付が始まりますが、
天候相場への思惑が相場に織り込まれ始めたようです。

ここからの穀物価格は?
詳しくはオンデマンド放送で芥田さんの解説をお聞きくださいね。

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