二極化するコモディティ市況、ここから [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019/07/04(木) 21:15 大橋ひろこ

コモディティマーケットは二極化しています。大豆やトウモロコシ、小麦、コーヒーなどの農産物と金や銀が上昇していますが、アルミ、ニッケルなどの産業素材、そして天然ガスなどの一部エネルギー銘柄は冴えない状況が続いています。堅調だったゴムが足元で大きな下落となってきています。何が明暗を分けているのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はトーキョー・トレーダーズタイムズ代表小針秀夫氏をお迎えし
コモディティ市況の現状と今後の展望をお話しいただきました。



NY金は6/25に一時1443ドルまで上昇し約6年ぶり高値を示現。
東京金も6/25に一時4932円まで上昇して4年5カ月ぶり高値をつけました。
FRB(連邦準備制度理事会)が6月FOMCで2019年中の利下げを示唆。
次回7/30~31開催のFOMCで利下げとなる公算が強まっていることから
米金利が低下、金利のつかない金にとってはポジティブ材料です。



一方で原油は上値が重い展開が続いています。
7月2日OPECブラスが減産を決定した直後、原油価格は大きく下落しました。
減産延長合意は予想されていたことで、材料出尽くしの売りとみられますが
その先に世界的な景気後退に伴うエネルギー消費の減少懸念もあるようです。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチのアナリストは
今後の原油価格の見通しとしてバレル30ドルを予測していますが、、、。



そしてゴム相場。東京は当先のサヤが逆ザヤ化して、
足元の需給が引き締まっていることを示していたはずですが、
足下では急落に見舞われています。
産地の原料価格は高騰しているのですが・・・。

上海ゴム相場は日足の下値支持線を割り込んでおり、下値不安が広がっています。
上海ゴムは、米中貿易摩擦の問題から中国の景気減速の懸念が底流していることが
上値を重くしていると小針氏。


この上海ゴムの下落が東京を含む国際ゴム相場の下落を先導しているようです。
世界最大の天然ゴム産地であるタイは例年、3月から5月にかけて
ウインタリング(落葉期)入りして生産活動が停滞します。
これに伴う減産期は4月から6月にかけて。
今年も5月から6月にかけては減産に伴い在庫が急速に減少しました。



この結果、原料であるUSS(アンスモークドシート)が高騰し、
原料の争奪戦がおこり船積の契約が履行できなくなっているシッパー(輸出業者)が
出ていると小針氏。

2011年から続いている天然ゴム価格の大幅下落によって、
タイのシッパーの経営が大きく悪化しているという背景もあり
5月には、中堅の天然ゴム企業のBRIGHT(ビーライト)が経営破綻。
タイの老舗大手企業であるリーラバーをはじめ、テクビハンやタイファーは
中国のシノケムに買収されて現在中国企業となっています。



またタイ南部最大の天然ゴム企業のボンバンデイットも中国企業の海南ラバーの傘下に。
そのうえボンバンディットは経営悪化のため現在従業員の一部をレイオフしています。



今年の原料不足でゴム原料不足でタイの一部シッパーが契約不履行となる懸念が残り
これが足元のゴム不足を誘って、東京市場の逆ザヤ形成につながっているようです。
7月4日時点での東京ゴム(RSS)の当先の逆ザヤは40円を超える
大幅なバクワデーションとなっていますが、、、。



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詳しくはポッドキャストでお聞きくださいね。
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