原油が騰勢を強めています。新たにリビアの内乱、スーダン、アルジェリアの懸念が下値を支えてきましたが、4月22日ポンペオ国務長官が、5月2日に失効するイランへの制裁免除国の延長はしないと発言したことから WTI原油価は66ドル台にまで値を飛ばしています。
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオイルエコノミスト藤沢治氏をお迎えしお話しを伺いました。
短期的な原油市場の決定要因として、藤沢さんは下記項目を解説くださいました。
強気要因
① OPECプラスの減産続く。
→6月の総会で、日量120万バレルの減産を12月迄の延長を決定するのかが焦点。
ただし、ロシアは躊躇しており、足並みが揃うかどうかが焦点。
② 米国のイラン制裁免除期限5月2日失効。
→中国、インド、トルコは、免除延長不可に拘わらずイラン原油を輸入。
米国は、中国への制裁を出来るのか?
③ 地政学的要因 。
→イランとの対立激化。ベネズエラへの米国の制裁。
ベネズエラの生産量は、日量50万バレルに落ち込む。
弱気要因
① 石油需要の鈍化 世界経済の成長減速
→米中貿易摩擦の激化による世界経済の成長の減速懸念。
② 米国の原油生産増
→5月のシェールオイルの増産は、記録的な増産と予想(EIA)
7月頃からパーミアンから湾岸へのパイプライン網が増強される。
今年の米国の原油生産量は、日量 1,240万バレルと予想も上振れの可能性。
米国からの原油輸出は、年半ばから日量60万バレル程度増加し、
毎月日量300万バレルを超える可能性も。
③ IEA, EIA最新の月報
→需給ひっ迫の兆候はみられず。
④ トランプ大統領の高値抑制発言
→サウジは、需給をバランスさせると発言。
米国はドライビング・シーズンに入ります。ガソリン価格が高騰しているため
投機筋は、先物とオプションの買いを増やしており、
4月16日時点では、30万枚を超えています。
ここからの価格展望は?!
詳しくはオンデマンド放送で藤沢さんの解説をお聞きくださいね。