イラン制裁で原油は上昇するのか?! [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019/02/21(木) 20:05 大橋ひろこ

1月のOPECの生産量は、1月に脱退したカタールを除いて、日量3,083万バレルで、12月対比では日量93万バレル減。昨年10月からの減産合意のOPEC分の日量80万バレルの減産は達成されました。主に、サウジアラビアが減産目標を超えて12月より日量40万バレル減産しており、本腰を入れて原油価格安定に取り組んでいます。



皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオイルエコノミスト藤沢治氏をお迎えし原油相場の現状と今後の展望をいただきました。

OPECプラスの減産に加え、米国のイラン制裁免除が5月初旬で失効することで
イラン産原油の供給が不足するとの思惑が先取りし、
原油価格は上昇基調を強めています。

トランプ政権は、ランからの原油、石油製品の輸出をゼロにするとしていますが、
中国、インド、トルコなどはこれに従わない可能性が濃厚だと藤沢氏。
昨年中間選挙前に同盟国に対し、イラン制裁に180日の猶予を与えたのも
現実には同盟国全てにこれを強要できないという事実を先延ばしにしたもので、
今回も結局従わない国があることで先延ばしになるのではないか、とみられています。

またEUは、英、独、仏がドルに頼らないSPV(Special Purpose Vehicle)を設定し、
ユーロ建てでのイランからの輸入を計画しています。
基軸通貨であるドル決済ではない原油取引を米国が認めるとは思えませんが
必ずしもイラン産原油が市場に出てこなくなるということでもなさそう。



EIAは、2月の短期エネルギー見通しで、
2019年の米国の原油生産量は日量1,240万バレルで、
NGLを含めると2018年より日量約200万バレル増加すると予想しています。
仮にWTIが$60位で推移すれば、パイプラインの整備が年央に終了するため
上方修正される可能性も。

ベネズエラやイランの輸出減少分を補って余りあると推測され、
米国シェール生産動向からは目が離せません。

では、今後の世界の石油需要は伸びるでしょうか。

米中貿易摩擦の激化による世界経済の成長の減速が懸念材料として
IMFは2019年の世界経済の成長率を、従来の3.7%から3.5%に下方修正。
IEAとEIAは2019年の世界の石油需要を前年比日量140-150万バレル増と
予想していますが、藤沢さんはやや過大と思われると指摘。
せいぜい日量100-120万バレル増ではと解説くださいました。



ファンド筋は昨年10月半ばからの原油価格急落で大きな損失を被ったとみられ、
今年は慎重になると予想されています。
これは、価格上昇を抑制要因。

ではここからの価格予想は?!
詳しくはオンデマンド放送で藤沢さんの解説をお聞きくださいね。

コメント