天然ガス急騰急落の裏に~中国の景気とエネルギー政策 [大橋ひろこコラム]
2019/02/14(木) 19:53 大橋ひろこ

原油相場は昨年10月から昨年12月までの下げ幅に対して、ほぼ3分の1戻りが達成され、なお上値を模索しているように見えます。原油相場の需給はOPECプラスの減産に対し、米国が大増産中であることに加え、需要面では最大の買い手である中国の景気失速が懸念される状況にあります。

原油価格はこのまま続伸するでしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はトーキョー・トレーダーズタイムズ代表小針秀夫氏をお迎えしお話しを伺いました。


小針氏の解説で興味深かったのが、天然ガス相場の急落です。

2018年11月の5ドル/BTUから2019年2月には2.5ドルへ下落とほぼ半値に沈みました。

近年、中国は天然ガス輸入を増やしてます。
これまで中国の最大のエネルギー源は石炭でした。

2017年時点の中国の石炭消費量は約38億トンで世界全体のおよそ半分を占める規模。
しかし生産量は35億2000万トンで、足りない分の2億8000万トンは輸入に依存しています。

この中国の石炭の需給規模は2013年にピークを迎え、
以降現在に至るまで漸減の傾向をたどっています。

背景には中国の脱石炭エネルギー政策が。

中国は深刻な大気汚染問題を抱えていますが、
その汚染の原因は石炭利用と自動車の排気ガスであるため、
一次エネルギー利用として石炭からクリーンエネルギーである
天然ガスにシフトさせ、また自動車の分野においてもガソリン車から
電気自動車(EV)へ切り替える動きを加速させています。


2016 年に発表された中国の「エネルギー発展第13 次5カ年計画」では、
エネルギー源を石炭から天然ガスへ切り替え、
2020年の一次エネルギー消費に占める石炭比率を58%以内に抑制する一方、
天然ガス比率を10%まで引き上げる方針が掲げられています。


中国税関総署によると、2017年の天然ガス輸入量は3810万トンで過去最高、
前年比で5割の急増となりました。
2018年も輸入の増加ペースが維持され、5400万トンに達して前年比で約4割増。

国際エネルギー機関(IEA)の2018年天然ガス報告によると、
2023年までに中国の天然ガス需要は60%増加することが見込まれるとしています。

にもかかわらずNY市場の天然ガス相場は顕著に下落する場面を迎えているのは何故でしょう。

中国がこれまでのスポット契約から長期契約に切り替えたことや
暖冬によって消費そのものが減って在庫が積み上げているといった背景もありますが
やはり原油市場と同様、中国の景気後退に伴う同国の消費の縮小にあるのでは、、、?!


詳しくはオンデマンド放送で小針さん解説をお聞きくださいね。

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