「種子法」廃止で何が起こるのか [大橋ひろこコラム]
2018/09/12(水) 20:17 大橋ひろこ

「主要農産物種子法(種子法)を廃止する法案」が昨年(2017年)4月、国会で採決され、稲、麦、大豆の優良種子の生産・普及を都道府県に義務付けてきた「種子法」は2018年4月1日をもって廃止されることになりました。国会での審議時間はわずか12時間、いかにも拙速な「改革」に問題はないのでしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は資源・食糧問題研究所 代表 柴田明夫氏に
「種子法」廃止で何が起こるか、をテーマにお話を伺いました。


「種子法」が制定されたのは1952年。
戦後、食糧難の中GHQの占領下にあった日本政府が、サンフランシスコ講和条約の調印により
独立を取り戻した翌年、国民の食を守るために制定した法律です。


種子法は、稲、麦、大豆の種子の品質を管理し、優良な種子を安定的に供給することを
すべての都道府県に義務付けてきましたが、
国も都道府県にそのための予算を投じてきました。


※コメの場合、開発された品種は都道府県の「奨励品種」として、
種子生産(種採り)農家の水田や畑で増殖し、農家に提供しています。
農家は質の良い種子を安く安定的に手に入れることができるのです。


「あきたこまち」、「コシヒカリ」、「ひとめぼれ」、「つや姫」など
奨励品種が約450あり、多様性に富んでいますね。
籾(もみ)価格は1kg400~600円程度ですが、
すでに民間企業が開発した品種も約45出回っています。
これら価格は5~10倍と高いのが特徴。


このため、農家の間では、
「種子法廃止によって行政の財政負担がなくなると、種子の価格も5~10倍に跳ね上がる」
との不安が広がっているのです。


問題は価格上昇ばかりではありません。
もっとも懸念されるのは、今後徐々に、都道府県の試験場で品種改良を進める予算
(すでに地方交付金の中から予算を工面するようになっている)が縮小され、
長い年月をかけて培われてきた種子供給の体制が崩されることにあります。

13都道府県、全国64の地方議会からはこれまで通りの財源の確保などを求める
意見書が国会に提出されています。

そして、多国籍アグリバイオ企業による種子の独占が可能につながる恐れも。
特定の品種が市場を独占し、種子の多様性ひいては植物の多様性が
失われかねないという問題も。


すでに世界の種子の売り上げの約7割は、モンサント(2016年9月バイエルが買収)、
ダウ・デュポン、シンジェンタ、リマグレイン、ランドオレイクス、
バイエルの上位6社の多国籍アグリバイオ企業が占めているのです...。

その懸念と問題点、詳細を柴田氏に伺っています。

詳しくはオンデマンド放送で柴田さんの解説をお聞きくださいね。


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