原油相場の現状と見通し [月曜・世界の経済政治ニュースから]
2018/08/20(月) 22:15 山本郁


本日は、三菱UFJリサーチ&コンサルティング 主任研究員の 芥田知至さんに原油相場の現状と見通しについて伺いました。
6月22日にOPEC総会が開催、翌23日にはOPECとOPEC非加盟産油国との閣僚会合が開かれ、それぞれ協調減産の緩和(=増産)で合意しました。
その理由として、経済・社会の混乱が続くベネズエラの原油生産力の低下や、米国による対イラン制裁の影響でイラン産原油の供給が大幅減少する可能性が警戒される中で、過度な需給の引き締まりが原油相場の高騰を招き、石油需要に悪影響を及ぼしてしまうような事態を、サウジアラビアやロシアなどの産油国は懸念したものとみられます。米国のトランプ大統領から、原油高抑制のため、増産を要請されたことも増産への判断に影響した可能性があります。
当面は、シェールオイルを中心に原油の増産傾向を続ける米国に加えて、サウジアラビア、ロシアと3大生産国が揃って増産することになりそうです。

しかし、需給は必ずしも緩和しそうではありません。
米国による対イラン制裁のうち原油市場への影響が大きいイラン産原油の禁輸措置が11月から再開されます。2012年の制裁の際には、イラン産原油の輸出量が日量100万バレル程度減少しました。今回も、同程度の影響が生じるとの見方が多くなっています。
一方、ベネズエラでは経済・社会の混乱が続く中、ペトロレオス(国営石油会社)の経営状況が悪化し、原油生産能力が低下しています。前年に比べると、原油生産は日量50万バレル以上減少しており、今後も減少傾向が続くとの見方が多くなっています。
また、需要面では、中国やインドを中心に石油需要の増加が続くと見込まれ、足元の石油消費量も前年水準を上回って推移しているとみられています。

しかし、米中貿易戦争の影響が今後、中国やインド、ひいては世界全体の石油需要にも影響してくる可能性が懸念される状態になっています。
夏場以降、原油相場が頭打ちとなっている背景には、米中貿易戦争への懸念が大きく影響しているとみられます。
トルコの通貨急落を契機とした新興国不安も下落要因になっています。

芥田さんは、中心レンジとしては、欧州北海産のブレント原油で65-80ドル、米国産のWTI原油で60-75ドル。
現在は、上値・下値とも限定された状態ですが、各国の景気指標が悪化した場合には下値模索、11月5日に原油取引に関するイラン制裁が再発動される局面では上値模索になりやすいと見ているそうです。

放送では、リーマンショック後に原油相場が100ドルから急落した、2014年ごろから、トルコショックまでを振り返って解説頂きました。
オンデマンド放送でお聴きくださいね。

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