電気自動車はPGM市場にとって脅威なのか? [大橋ひろこコラム]
2017/02/01(水) 20:10 大橋ひろこ

プラチナ需要の40%、そしてパラジウム需要の73%が自動車触媒向け需要です。ガソリン車では主にパラジウム、ディーゼル車は主にプラチナが使われますが、世界中で売れているのは主にガソリン車ですね。ディーゼル車は主に欧州向けです。

昨今、技術革新により電気自動車が主流となりつつありますが、プラチナ・パラジウムの自動車触媒需要にはどのような影響がでるのでしょう。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日はICBCスタンダードバンク東京支店長 池水雄一さんに
次世代自動車時代のPGM市場についてお話をうかがいました。


電気自動車自体は化石燃料を使わないためCo2の排出がないとして
環境にやさしいとされていますが、池水さんは、そもそも電気自動車を
走らせる電気をどうやって作っているか、という点について言及されています。


そもそもの電気を作るために、石油や石炭などの化石燃料を使用すれば
その際にCO2が排出されますね。ガソリン車やディーゼル車が
排出するCO2の量と、発電の際発生するCO2の量を、
例えば1km当たりに換算して比較するなどしなければ、
本当に地球に優しいのはどちらなのかはわかりません。


太陽光や風力といったそもそもの自然エネルギーを利用しているのであれば
クリーンエネルギーと言えるのですが、、、。


現実にはほとんどの国において、発電の大部分を担っているのは化石燃料です。
池水さんは、アメリカのある大学の研究では、相対的に電気自動車よりも、
燃費のよいガソリン車、ハイブリッド車、ディーゼル車の方が、
全体でのCO2排出量は少ないとの結果も出ているとお話くださいました。


つまり、決して環境問題から電気自動車がエコだとは言えないのです。


電気自動車の技術の肝は蓄電池。
一回の充電による航続距離、そしてその充電自体にかかる時間を考えると
現在の電気自動車のレベルでは、まだまだ内燃機関の自動車に
取って変わるほどの利便性があるとは言えません。


航続距離が長くなったと言われる小型車種でさえ一回の充電で200km。
そして80%までの急速充電でも30分、フル充電には約8時間くらいかかります。
航続距離300-500kmはあるガソリンやディーゼル車の利便性と
比較すれば、電気自動車はまだまだ普及には時間がかかりそうですね。


業界関係者に言わせるとこのギャップを埋めるのには
少なくとも20年はかかるとか。


2016年現在、世界の自動車の売り上げにしめるEV(電気自動車)の割合は
わずか1.2%に過ぎません。現状では電気自動車がガソリン車やディーゼル車の
牙城を揺るがし、PGMの相場に大きな影響を与えるようになるとは
到底考えられない、と池水さん。
電気自動車普及によるPGM相場大暴落は杞憂のようです。

詳しくはオンデマンド放送で池水さんの解説をお聞きくださいね。


原油とともにNGLも前週比121千バレル増産の3,541千バレル。
天然ガスは小幅減産となっても,これまではNGLリッチな
マーセラスやユーティカのシェールガス増産がNGL増産を支えてきましたが、
今後は原油・天然ガス増産そのものによってNGLが増産となる可能性が出てきました。

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