原油相場下落もTOCOM価格急伸! [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.06/06 大橋ひろこ 記事URL


国際商品市況は今年5月から全体的に下げ相場に入っています。CRBインデックスは昨年12月の安値を割り込んで、160ポイント付近まで下げ幅をひろげる可能性も出てきました。最悪のシナリオでは2016年1月の安値154ポイント付近まで下げる最悪のシナリオは避けられるでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日はトーキョー・トレーダーズタイムズ代表小針秀夫氏をお迎えしお話しを伺いました。

コモディティマーケットが軟化している原因は周知のとおり、
米国と中国の貿易摩擦の影響で双方ともに景気減速が懸念されることにあると小針氏。


特に顕著に下げているのは銅、アルミ、亜鉛、鉛、鉄、などの
ベースメタルや天然ガスLNGなどのエネルギー。中でも天然ガスをはじめ、
銅やアルミの下落が大きくなっています。
直近の最高値からの最大下落率は、銅が13%、天然ガスが52%、
そして原油が22%にも上っており、エネルギーセクターは下落トレンド入り。


6月はOPECの定例総会が注目となりますが、
サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業資源鉱物相は
年後半も原油市場安定に向け協調を続けると発言しており、
協調減産は継続される見込みであることや、
イランを巡る中東の緊張も原油の供給不安につながります。

しかしながら、原油価格は下落のトレンドに入ってしまいました。
その背景は、、、小針氏に伺っています。

コモディティ市場全般下落のトレンドにある中、ゴムが値を飛ばしています。
シンガポールTSRは昨年11月の安値119セントを起点に
5月31日には一時157セントまで上昇。
この間、最大で38セント高、上昇率は32%に及んでいます。

ゴム相場上昇の背景は、

① 価格支援策である輸出削減政策

タイは5月20日から4カ月にわたり、12万6,000トンの輸出削減を実施。
すでに4月からインドネシアが9万8,000トン、マレーシアが1万6,000トンの
輸出を削減しており、3ヵ国で24万トンの輸出が削減されます。
※ただし、これは在庫化が進むため将来的には供給過剰要因に。

③ 天候要因

中国南部の天然ゴム生産地、雲南省ではエルニーニョ現象による高温から
害虫被害が発生。現地のプランテーションでゴム樹液の採集作業を
停止する動きが広がり、供給減懸念が台頭しています。
雲南省は海南省と並ぶ、中国の中心的な天然ゴム産地です。
※中国全土の天然ゴム生産量は約80万トンで、世界総生産の約6%のシェアがある。


そして何より、TOCOMのゴム先物市場の当先のサヤはなんと20円も開いています。
逆張りに売りなし。小針さんは大相場の条件として逆鞘であることは重要だと
解説くださいました。ゴム相場の今後はいかに?!

ポッドキャスト配信で小針さんの解説をお聞きくださいね。

需給動向から展望するプラチナ相場 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.06/05 大橋ひろこ 記事URL

NYプラチナ相場、1~2月は800ドル前後で推移していましたが、4月8日には920.40ドルまで急伸しました。3月下旬からプラチナETF投資が急増し、投資主導主導の需給引き締まりからプラチナ価格が大きく上昇したのですが、8日にトップアウトし5月下旬には一時800ドルを割りこむ水準まで行って来いの下落となりました。800ドルの節目は世界同時金融危機、VW不正問題に続いて3度目のサポートだったのですが、、、。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

マーケットエッジ(株)代表取締役 小菅 努さんにお話しを伺いました。



現在、NYプラチナ相場は820ドル水準まで反発していますが、
この春先の急騰急落相場の背景には何があったのでしょうか。



小菅さんはこの値動きは需給分析でほぼ説明できると指摘。


Q1は鉱山生産153.0万オンスに対してETF投資が69.0万オンスで
55.0万オンスの供給不足となりました。

昨年2018年は四半期平均で18.0万オンスの供給過剰でしたが
ETF投資が急増したことから供給不足に転じたのです。
(もしETF投資横這いなら14.0万オンスの供給過剰だった)


この投資需要が続けばプラチナ需給はさらに引き締ったのですが
Q2はETF投資需要がマイナスになり、再び需給緩和状態に戻ってしまいました。

パラジウム高騰や、南アフリカの通貨ランド安で南アフリカの鉱山生産は
前年比5%増で供給が過剰となる中、需要が伸びなければ価格は支えられません。

リサイクル供給も安定(+3%)する中、自働車触媒需要は鈍化(-3%)
宝飾需要(-2%)も中国景気減速で盛り上がりません。

燃料電池への期待もあるのですが、まだ需給にインパクトがあるレベルではありません。

ではここから、年後半に向けてプラチナ相場はどうなっていくでしょうか。

小菅さんに伺っています。

詳しくはポッドキャスト配信で小菅さんの解説をお聞きくださいね。

冴えない金,さらに冴えないプラチナ [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.05/30 大橋ひろこ 記事URL

FRBが2019年の利上げ継続に慎重姿勢を示したことから上昇基調に転換したゴールドですが、やはり資金は株式市場に向かう流れに上値は限定的。2019年2月20日に昨年4月以来の高値となる1,346ドル台まで上昇したものの、4月23日と5月2日に2度、1,266ドル台に下落しています。現在は200日移動平均線が通る1,260.50ドルが支持線となる展開ですが、、、。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日はみんかぶ商品調査部門アナリスト 森成俊さんをお迎えしお話を伺いました。

米長期金利の上昇は株、金にとってもリスクオフ(回避)要因ですが、
足下で米10年債利回りは2.2%台まで急低下。
しかし、これは資金が債券市場へと逃避していることの不安から
株やゴールドのサポート要因にはなっていません。

米金利低下にもドルインデックス指数は今年の最高値水準の98台で推移
しており、市場はリスクオフの様相を呈しています。

リスクオフならゴールド市場が資金の受け皿となってもいいのですが、、、。

NY金先物市場では大口投機家のポジションは
今年1月終盤から買いが増え、買い越し幅は2日19日時点で14万5,647枚まで拡大し、
昨年4月17日以来の高水準な買い越しを記録したのですが
3月以降は、減少傾向となり、4月23日時点で、3万7,395枚まで急減。
4月終盤から、再度、買い越し幅が増加し、
5月14日時点で12万4,536枚まで増加してきたのですが、価格は上がらず。
21日時点で8万8,805枚まで減少。

金ETFであるSPDR金保有高は5月29日現在、740.86トンとなり、
年初の795.31トンと比べ、7%近い減少です。


5月に入っても減少傾向が続き、4月末の746.69トンから約1%減少で
機関投資家らの資金はゴールド市場から流出しています。

また、金とプラチナ価格の逆転現象が長期化しています。

2015年2月に価格が逆転。以降、4年以上、逆ザヤ化現象を継続中。
2月20日には価格差(サヤ)が520ドル以上まで拡大しました。

プラチナ価格は、3月上旬から4月上旬にかけて南アの鉱山スト、
電力不足による減産など上昇基調となり、
4月8日には昨年5月以来の高値となる915ドル台に上昇したのですが
900ドル台定着には至らず、再びサヤの拡大傾向に。


ここからの見通しはポッドキャスト配信で森さんの解説を
お聞きくださいね。

原油価格はトップアウトしたのか?!急落の背景 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.05/29 大橋ひろこ 記事URL

5月23日、WTI原油先物中心限月である期近物価格は57.91㌦/㌭と前日比3.51㌦もの下落となりました。(一時57.33㌦まで下落)下落幅としては2018年12月24日の3.33㌦を上回る大きな下落でした。前日の22日に前日比1.57㌦もの下落となっており、2日間で4.90㌦の下落。原油価格はトップアウトしたのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日は エネルギー情報ネットワーク共同代表 山内 弘史氏をお迎えしお話を伺いました。



22日に米国エネルギー情報局(EIA)は「週間石油需給統計」を発表。
5月17日現在の原油在庫(商業在庫)は
前週10日比470万㌭増の476.8百万㌭に膨らみました。
この増加量は10日の在庫増540万㌭や
4月26日の1,050万㌭/日ほどではなかったのですが、
なぜこれだけ大きな反応を示したのでしょうか。


在庫面からいえば、ガソリン在庫が17日段階で
前週比370万㌭増となったことが原油下げに影響したとみれれます。
ガソリンシーズンインが迫るのに5月10日までの約1カ月間
同在庫は増加しないどころか減少していました。

通常,米国のガソリンシーズンは5月27日(5月最終月曜)の
メモリアル・デーから始まります。

冬場のヒーティングオイル増産を終えた製油所は、
2月末から順次定修に入り、3月末からガソリン増産体制に入るのです。

ところが、製油所のトラブルが数カ所で発生したため、
在庫積み増しができなかったという事情が。
それがここにきてようやく増加してきました。
5月17日現在のガソリン在庫は226.7百万㌭。

トランプ大統領がしきりにガソリン価格に気を遣い,
サウジに原油増産を求めていますが、これは
米国石油需要の46~47%はガソリンが占めているためです。
ガソリン価格が3㌦/㌎を超えると米国の消費は鈍り、
選挙に影響を及ぼすと考えられています。
この在庫増で米国のガソリン小売価格は2.85㌦と前週比2㌣の下落。


EIAは「今年のガソリン価格は昨年同様の2.85㌦前後で
メモリアル・デーを迎える」と24日に発表しており
トランプ大統領はひと安心といったところ?!

しかし、これは22日の下落の理由にはなっても
23日の急落の説明としてはインパクトに欠けます。
なぜ原油市況は崩れだしたのでしょう。


5月、中東の緊張の高まりが立て続けに報道されました。

① 5月12日:UAEのフジャイラ沖でサウジのタンカー2船などが攻撃を受け破損。

② 5月14日:サウジ東部の原油パイプラインをドローンが攻撃,パイプライン閉鎖。

③ 5月15日:サウジなどアラブ連合軍がイエメンのフーシ派拠点を空爆。

④5月19~20日:イラクのバグダッドやサウジのメッカに向け弾道ミサイルが発射された。

米国・サウジなどはこれらをイランが関与していると激しく非難。
米国軍はペルシャ湾に空母を派遣したほか
「最大12万人の兵力を中東に派遣する用意がある」と言明。
イランはこれに対抗して「ペルシャ湾を閉鎖する」としています。
「一触即発」ともなりかねない事態ですが、、、
原油価格は大きく上昇することはありませんでした。

投機筋らはすでに買いポジションを減らす動きに出てます。

米国先物取引協会が発表する原油先物取引はの投機筋ポジションは
4月23日までは買い越し残が547千枚に上っていましたが、
5月21日には478千枚にまで減少。(1枚=2,000㌭)。

中東の紛争で供給に実害が出ていないこと、
そして、この緊張は市場の材料としてはインパクトに欠けるものと
なりつつあり、投機筋は次の材料に反応しているものと考えられます。

それは原油の需給。
現状、そして先行きの需給見通しを
山内さんに伺っています。

詳しくはポッドキャスト配信で山内さんの解説をお聞きくださいね。

プラチナ・パラジウムの最新需給状況 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.05/23 大橋ひろこ 記事URL

5月第二週は毎年「ロンドン・プラチナ・ウイーク」という、世界中のプラチナ関係者(生産者、需要家、トレーダーなどプラチナを取り扱う人々)が一斉にロンドンに会するイベントが開催されます。この機会にプラチナにかかわる各社からいろいろなレポートが発表されます。その中で、プラチナの供給過剰、パラジウムの供給不足が継続していることが改めて確認されました。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はICBCスタンダードバンク東京支店長 池水雄一氏に
プラチナ、パラジウムの最新需給動向をお話いただきました。


今回池水さんには「Platinum & Palladium Focus 2019」から
需給動向を解説いただいています。


18年に続いて2019年、(そしてそれ以降も)
プラチナの供給過剰、パラジウムの供給不足といった対照的な需給構造は続く見込みです。

2018年、プラチナは10.8トンの供給過剰。
パラジウムは25.5トンという大きな供給不足。

2019年予想は、プラチナが19.6トンの供給過剰、
パラジウムは17.9トンの供給不足となっています。

その結果、プラチナの地上在庫は年末に302トンとなり、
2010年年初の215トンから大きく増加してしまっています。
一方パラジウムは、ほぼ一貫して地上在庫は減り続け、
2010年年初の550トンから、2019年年末には
400トンまで減少する予想となっています。

何故、プラチナが供給過剰状態に陥ってしまっているのか。
主要なディーゼル車の市場である欧州の自動車販売の不調が主な要因です。
自動車触媒需要は3年連続で減少(3%)しています。


また、2019年は宝飾市場でも3%の需要減予想。
中国での落ち込みが最大の理由でプラチナの総需要は
4年連続での減少。前年比1.2%の落ち込みで239トンとなる見込みです。
需要が落ち込んでいる反面、鉱山生産は南アの増産で、3%の増加予想。
南アはランド安とコストが押さえられたために生産が増加しています。


一方のパラジウムは自動車触媒需要が2019年は3.6%の増加で、
史上最大の267トンになる見込みです。
ほとんどの地域で、排ガス規制がより厳しくなり、
触媒でのPGMの使用量が増したこと、
欧州におけるガソリン車の比率の増加が背景です。
また特に米国で大型の乗用車が好まれるようになっていることも
触媒の量が増える要因だとか。

ここからのポイントを池水さんに伺っています。
詳しくはポッドキャスト配信で池水さんの解説をお聞きくださいね。

地政学リスクと原油市況、なぜボラティリティは上昇しないのか [投資α情報(大橋ひろこ)]
2019.05/22 大橋ひろこ 記事URL

4月23日、WTI原油価格は66ドル台の高値をつけましたが、トランプ大統領がOPECに増産要請したことを明らかにしたことで、原油価格はトップアウト。しかし、5月12日サウジの石油タンカーがUAE沖で水中ドローンにより撃され、破壊工作を受けたことや、14日、サウジアラビアの石油パイプラインのポンプ施設2カ所がドローンによる攻撃を受けたことなどから原油価格は反発となりました。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はエネルギーアナリスト大場紀章氏をお迎えし
原油価格の現状と今後の見通しを伺いました。


米当局者は、サウジの石油タンカーが攻撃を受けた事件について、
イラン軍が直接関与したというより、イランに同調する、
あるいは支援を受けている勢力であるイエメンのイスラム教
シーア派武装組織「フーシ派」によるものである可能性を指摘しています。


米国は原子力空母を中心とする空母打撃群を中東地域に派遣しており、
中東の紛争リスクの高まりが原油価格を下支えしていますが、
足下では原油価格が再び軟化しています。


こうした地政学リスクによる原油価格高騰の懸念は大きくないのでしょうか。

大場さんは、ホルムズ海峡の代替ルートが狙われていることで
広範囲の攻撃に備えよという警告の意味もあるとし、
決して小さくないニュースだが、原油市場のボラティリティは
昨年米国株式市場が急落した際に一緒に売り込まれた時と比較しても
あまり大きくないことについて、ドローン攻撃は報道されていないものを
含めると年間140件にも上っておりイエメン フーシ派によるテロが
常態化していることに、マーケットの感応度が鈍くなっている可能性があると指摘しています。


今後は頻発するタンカー被害で海運業者の保険料が引き上げられる
リスクがあるため、これが実現すれば再度原油価格が上昇する可能性もあると解説くださいました。

しかしながらIMFやOECDなどが貿易摩擦などの影響で世界景気が減退すると見通しを出しており、
エネルギー需要増による原油市場のタイト化への懸念はありません。

世界原油在庫は積み上がる傾向にあり、
原油の需給としては価格は下落しても不思議はないのですが、
足下の地政学リスクやトランプ政権によるイランやベネズエラへの制裁も
原油価格を下支えしていますが、

上振れリスクと下振れリスクが高まる中、
ボラが低下してしまっている現状をどのように考えればいいでしょうか。

大場さんに解説いただいています。

詳しくはポッドキャスト配信で大場さんの解説をお聞きくださいね。

米中貿易摩擦とコモディテイ [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.05/16 大橋ひろこ 記事URL

米中貿易協議、なかなか合意が取り付けられません。米国は中国からの輸入品2000奥ドル分の10%の関税を25%に引き上げを決めました。このニュースを受けて世界の株式市場は大きく下落したのですが、ゴールド市場では、1300ドルの大台を回復するなど、資金の受け皿となっているようです。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。今日はコモディティインテリジェンス代表取締役社長 近藤雅世氏をお迎えしお話を伺いました。

米中貿易協議決裂の報道があるまでは米国の株式市場は絶好調。S&P500 yaナスダック総合指数は史上最高値を更新する強さを見せていましたが、ゴールド市場も底堅さを見せていました。その背景には世界の中央銀行の金買いが継続していたことが指摘されています。

原油市場は、米中貿易交渉の悪影響で世界経済の先行きに懸念が生じれば
エネルギー需要にはネガティブとの見方もありますが、
中東情勢の緊迫化に供給不安がぬぐえず高止まりのままです。


サウジアラビアは14日石油パイプライン施設2カ所が
無人機に攻撃されたことを発表している他、
UAEアラブ首長国連邦も、サウジ船籍2隻を含む4隻の石油タンカーが
妨害攻撃を受けたことを発表しています。


米国は昨日15日、イラク在住の米国人に出国を命じるなど
緊張が高まっており、原油価格はリスクプレミアムが価格を支えているようでウ。

米中貿易摩擦の影響を受けて下落が続いていた大豆は14日のシカゴ市場で急反発。
コーンの作付け進捗率に驚きショートカバーが入ったものと思われますが
ここからの天候相場で作付けの巻き返しはできるでしょうか。

近藤さんに伺っています。
詳しくはポッドキャスト配信で近藤さんの解説をお聞きくださいね。

低迷する穀物相場 大豆は一時12年ぶりの安値へ [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.05/15 大橋ひろこ 記事URL

楽観的見方が広がっていた米中貿易交渉は"時間切れ"トランプ政権は10日から対中関税を従来の10%から25%に引き上げました。これに対抗し、中国もすぐさま約600億ドル(約6兆6000億円)にもなる米国からの輸入品に25%の関税を課すことを発表(6月1日から)しています。


米中の終わりのない報復関税合戦を受けて、シカゴ穀物市場では、大豆、小麦、トウモロコシ価格が下値を探る展開になっています。とりわけ、真っ先に米中報復関税引き上げ合戦の対象になった大豆は、一時1ブッシェル=8ドルの節目を割り込む下落となりました。14日は作付の遅れ懸念から急反発していますが、価格水準は2007年5月以来、およそ12年振りの安値に沈んでいます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は資源・食糧問題研究所 代表 柴田明夫氏をお迎えしお話を伺いました。

米農務省(USDA)は5月10日、
2019/20年度(19年後半~20年前半)の世界農産物需給見通しについて
最初のレポートを発表しました。



世界の穀物生産量は27.01億tで、史上初めて27億tを突破、
7年連続の豊作という強気の内容となっています。

3大作物では、小麦7.77億t、トウモロコシ11.33億tで
いずれも史上最高を更新。

コメ(精米)は4.98億tで過去最高となった
昨年の4.99億tに並ぶ見通しです。

「旺盛な需要」と「高水準の貿易量」と穀物市場のスケールの拡大を指摘する一方で
「潤沢な供給量」と「積み上がる在庫」が懸念材料といった内容となりました。

USDAの発表した予想は、あくまでも机上の計算です。
実際にどうなるかは今後の世界の天候次第。

14日、シカゴ大豆、トウモロコシ相場は大きな反発を見せました。
米穀倉地帯では3月より大雨・洪水により
トウモロコシの作付が大幅に遅れていることが確認されました。

USDAによれば、5月13日時点の主要生産18州の作付進捗率は30%と、
過去5年平均59%の半分。
大豆は9%で、同29%の3分の1です。

当初は、「農業機械の高速化で、少々晴れ間があれば、
一気に作付作業が進む」とみられていたのですが
大豆も含めて回復不可能となる懸念も出てきました。

このニュースが穀物市場の急反発をもたらしたのですが、、、
「積み上がる在庫」が上値を抑えると思われます。

5月のUSDA報告では足もとの世界穀物在庫は8億tの大台を超え、
期末在庫率(年間消費量に対する在庫量の比率)も
4年連続で30%を超える状況。

FAO(国連食糧農業機関)が適正とする在庫率が17~18%ですので、
現状は明らかに過剰です。

ところが、市場はこの在庫にあまり反応しませんでした。
何故でしょう?!

柴田さんに詳しく解説いただいています。

詳しくはオンデマンド放送で柴田さんの解説をお聞きくださいね。

エミン・ユルマズ氏に聞く米株と原油相場のここから [投資α情報(大橋ひろこ)]
2019.05/09 大橋ひろこ 記事URL

番組ON AIR1時間ほど前、北朝鮮が飛翔体を発射したとの報道。5月に入って2度目です。今週は米中貿易交渉が注目されていましたが、前日米国が正式に中国の2000億ドル分の輸入品の10%の関税を25%に引き上げることを正式に通知。1~4月まで大きく上昇してきた株式市場が不安定化しています。米国によるイランへの経済制裁に対しイランはホルムズ海峡封鎖をちらつかせ、米国は空母を派遣・・・・などなど世界がきな臭くなってきました。リスクテイク相場は終焉してしまったのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は複眼経済塾 塾頭 エコノミスト エミン・ユルマズ氏をお迎えし
世界経済とマーケット、原油市況などについてお話を伺いました。

この1月から4月、米国株S&P500は18%もの上昇をみせました。
これは過去20年のベストパフォーマンス!
さすがに4か月の上昇トレンドも一服のようです。

昨年10月から12月にかけては米国債券利回りの逆イールドなども警戒され
リセッションへの警戒がでてきたことから、米株のトップアウトが指摘され続けていましたが、
いよいよリーマンショックからの好景気相場に終止符が打たれるのでしょうか。


エミン氏は、4か月で18%もの上昇を見せた米株は一服するものの
秋口くらいまでのボックス相場をこなせば、まだ強気が続くと指摘。
何故なら「原油高」は終焉していない、とのことですが、
確かに米シェール革命以降、米国株と原油相場の相関性は強いですね。

トランプ大統領は産油国に対し増産を要請。原油高をけん制していますが、
原油価格は大きな下落にはつながっていません。

EIAは今年の原油価格予想をWTI62.8ドル、ブレントを69.6ドルと予想。
エミン氏はWTI70ドルくらいの上昇は想定内だと解説くださいました。


米中貿易戦争で景気が冷え込めば原油の需要が冷え込むとの予想もありますが
供給サイドのリスクプレミアムが大きいことも原油の下値を支えています。

イラン、ベネズエラ、、、、
そして米国から年間10兆円もの武器購入を約束した
サウジアラビアの台所事情などなど、エミン氏に解説いただいています。

原油価格と米株、そして新興国投資のポイントなどなど
詳しくはポッドキャスト配信でエミン氏の解説をお聞きくださいね。

新興国中銀の金購入が下値を支えるゴールド [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.05/08 大橋ひろこ 記事URL

ゴールド市況は足元冴えません。昨年2018年8月に1160ドルの大底をつけてから2019年2月までおよそ半年間の上昇トレンドは崩れ、ここ3か月ほど下落基調が続いています。米株が史上最高値を更新するも、米中貿易交渉への懸念からトップアウトの警戒も強まる中、ゴールド市況はこのまま下落が続くでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は金融・貴金属アナリスト亀井幸一郎氏をお迎えしゴールド相場のポイントと
今後の展望を伺いました

米中貿易交渉は決裂するのか?!連休最終日のトランプ大統領のtweetに
懐疑的だった市場もライトバイザーUSTR代表のタカ派コメントに慎重になってきています。

5月23日から始まる欧州議会選挙、イラン制裁による緊張のたかまりなど
地政学リスクがくすぶる中、金市場はまだ静かに様子を伺っているようです。

足下で金は地政学リスクより金融要因に上値を抑え込まれているようです。
この連休中に発表された主な指標について亀井さんに解説いただきました。


① 米1-3月期GDP +3.2%(予想+2.0%) 

輸出と政府支出の拡大が高成長をけん引
個人消費が+1.2%と伸び悩み 18年1-3月期(+0.5%)以来1年ぶりの低い伸び
宅投資 -2.8% 
個人消費支出(PCE)物価指数 前年同期比 +1.4% 


② 4月のISM製造業 52.8と、3月の55.3から低下(予想の55)

2016年10月以来2年半ぶりの低水準  


③ FOMC 経済成長や雇用の伸びは予想以上に力強いが物価は予想より弱い

 今年初めのコアインフレの下げは予想外 一時的要因が働いた可能性
 金融政策をいずれかの方向に動かす根拠は見当たらず 

 FOMCでは市場に高まる利下げ期待が冷やされ株価下落につながりましたが、
 インフレ率が上がらないことについての懸念も。


④ 4月の米雇用統計  NFP 26万3000人増 (予想)18万5000人

   失業率 3.6% 1969年12月以来約49年ぶりの水準 前回3.8% 
  (労働参加率が前月の63.0%から62.8%に低下 2月は63.2%で5年ぶりの水準)
   平均時給:前年同月比で3.2%増 前月と変わらず 物価を押し上げる強さなし

   労働市場は絶好調ですが、やはり懸念は賃金上昇率=インフレ率。
   亀井さんは利下げ期待に冷や水を浴びせたFOMCですが、
   今後、金利については柔軟に市場との対話のキーワードとなるのではと指摘しています。

   
こうした指標がマーケットのセンチメントを買えることはあったでしょうか。

連休中、(4月29日~5月6日)の 6営業日でNY金相場は
前半は下落基調を強めたものの、後半は持ち直しレンジに終始。

総じて米国景気の好調さを示す指標が多い中でドルが強含みに推移する中、
5月2日FOMC後年内利下げ観測が後退し、一時的に12.20ドルもの下落となり売りが膨らみ
一時1260ドル台に突っ込む場面もありましたが、ショートカバーで値を戻す展開となりました。
ドルインデックスが高止まりの中で下値固い値動きですね。

株価堅調の中で金ETFの解約売りが続いていますが、世界の中央銀行が
ゴールドの買い手として存在感を示しており、下値はサポートされているようです。

5月2日 WGCが発表した"Gold Demand Trends"では
19年1-3月期の金需要は 1053.3トン  前年同期比 7%増でした。
 (2018年1-3月期は3年ぶりの低水準984.2トン)

新興国中銀の旺盛な金買いが目立っています。


1053トンのうち、145.5トンが中央銀行の買いです。 
第一四半期としては2013年(179.1トン)以来の高水準で
四半期ベースで見た過去1年では715.7トンで過去最高水準となっています。
50年ぶりの高水準となった2018年のペース(651.5トン)を維持。

特に目立ったのがロシアで55.3トン(2018年274.3トン)
4年連続で200トン超の金買いとなりそうです。
4月にロシア中銀副総裁がさらに増やす意向を表明しています。
これは、経済制裁に対する警戒が背景にあるとみられます。


そして中国も33トンもの金購入がありました。
 25カ月のブランクの後 2018年12月から購入を再開しており
1885.5トンに積み上がっています。

その他、インドも8.4トンの金買いを実施。
2018年から購入再開 ここまで13カ月連続増加 608.8トンに積み上がっています。

エクアドル 10.6トン 2014年以来
カザフスタン 11.2トン 78カ月連続
トルコ  40.1トン   
カタール  9.4トン   
コロンビア 6.1トン  などなど、、、

詳しくはポッドキャスト配信で亀井さんの解説をお聞きくださいね。

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