反騰の勢い鈍る大豆マーケット [投資α情報(大橋ひろこ)]
2014.11/21 大橋ひろこ 記事URL
急速にドル高が進行していることにより、ドル建てのリスク資産である商品銘柄に資金が入り難くなっていることでコモディティ市場全般が軟調です。特に原油相場は4年ぶりの安値を記録。世界景気の減速に伴うエネルギー消費の減少が懸念されている一方で、北米ではシェールオイルの増産が続いているなど、そもそものファンダメンタルズが弱いことも影響しているようですが、11月27日に開催される予定のOPEC総会でも、財政的に厳しく減産に消極的な加盟国と合意に達することが難しいと見られており、価格のサポートにはならないとみられています。こうしたエネルギー価格の下落は実は穀物市場に影響を及ぼしています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はマーケット・リスク・アドバイザリー津賀田真紀子さんに
反騰の勢い鈍る大豆マーケットをテーマにお話を伺いました。

過去最高レベルの豊作となることを織り込みながら半年近い下落相場を
続けてきた大豆相場ですが、10月には底入れしたかにみえ、反騰局面を
迎えていました。しかし、先週から再び下落に転じており、
現在は10ドル割れが意識される展開となってきています。

2014-15年度の米国産大豆の生産高は当初からかなりの豊作が
予想されていましたが、先週10日に発表された米農務省の需給報告において
更に上方修正されたことが弱材料となっているためだと津賀田さん。

それによると米国の2014-15年度の大豆生産量は前年度比+17.9%の
39億5,800万ブッシェルと過去最高の豊作となることが予想されています。
なお、主要産地の収穫作業は11月16日現在、既に94%が終了しており、
ここまで来れば降霜などの影響によって作柄が悪化する可能性も限定的です。

需要面はというと、2014‐15年度の需要は圧搾用、輸出量を合わせて
合計36億1,500ブッシェルと予想されており、前年度比+3.9%と
過去最高となる見込みですが、供給量の方が圧倒的に多いため、
結果としては期末在庫が大量に積み上がることが予想されています。

問題はドル高進行により今後は輸出需要が下方修正され、
さらに需給が緩和する可能性があるということだと津賀田さんは指摘。
大口消費国である中国の輸入需要は旺盛な需要が続いており、
2014-15年度の中国の輸入需要は前年度比+5.2%の7,400万トンと
過去最高を記録することが見込まれていますが、
このままドル高が続くようであれば実需側の買い付け意欲が
低下する可能性も考えられるということです。

では現在の価格水準は適正と言えるのでしょうか。
生産コストの観点から見ると、現在のシカゴ大豆相場はほぼイーブンの状態。
ちなみに、米農務省が6月に発表した生産コストによると、
2014年の1エーカー当たりの生産コストは477.66ドルでした。
2014-15年度の予想単収は47.5ブッシェルなので、
1ブッシェルあたりの生産コストは10.06ドルということになります。
ほぼ現在の価格水準ですね。

原油価格が下落すると原油由来の化学肥料や機械燃料などの
生産コストが低下することが予想されるため、
来年度は更に損益分岐点が下がることが予想されます。
津賀田さんはコスト面から見ても、年明け以降も上値の重い値動きが
続くのではないかと解説くださいました。

今後は南米産の生産が注目されますが、現在ブラジルの作付けが
乾燥の影響で一部遅れが見られていることが、
相場の下支え要因として意識される可能性はあるとのこと。
しかし、作付けのリミットまでまだ時間的に余裕がある上、
現時点では世界全体の需給が大幅な供給過剰であることに変りはないことから
中長期的には需給緩和を反映した値動きが続くことが予想されそう。

詳しくはオンデマンド放送で津賀田さんの解説をお聞きくださいね。

国内石油製品、海上取引と陸上取引とは [大橋ひろこコラム]
2014.11/19 大橋ひろこ 記事URL

皆さんが家庭で使う灯油やガソリンなどの石油製品はどのような流通経路で届いているかご存じでしょうか。日本にはエネルギー資源はありませんから海外から原油を輸入しているのですが、価格によっては、精製された石油製品を輸入することもあります。今回は、国内石油製品のマーケット、陸上取引と海上取引の違いについてリム情報開発 国内石油製品部長の吉井亮介さんにお話を伺いました。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

国内の石油製品は
「系列取引」といって、石油会社の元売りが
系列特約店からSS(ガソリンスタンド)を通して、消費者にまで
流れてくる流通形態と、

「スポット市場」(現物の売買)といって
石油の元売りを始め、商社やディーラー、卸業者、SS、ホームセンター
小売業者などが、売買するマーケットを通じて値決めがされ、
このマーケットの中では、商社や卸業者から見ると、買い手である
SSやホームセンターなどを通じて、消費者まで流れてくる流通形態が存在します。

そして、ロットの大きい取引はタンカーなどの船をつかった海上を経由して
運ばれ、陸上ではローリーと呼ばれるトラックで小口化されて
消費者のところまで運ばれてきます。

海上で運ばれる海上取引はロットの大きいため、商社やディーラーなどの
大手によるものが多く、その先、小口化されて
ホームセンターやSSなど小売業者による陸上取引をもって
消費者のところまで石油製品が運ばれてきます。

ホームセンターなどで売られている安いPB(プライベートブランド)石油は
系列取引やスポット市場の中で出てきた余剰製品が安く売買される
ことで市場に出てくるものなのだそうです。

こうした流通経路をたどって、灯油やガソリンなどが
皆さんのところまで届いているんですね。

詳しくはオンデマンド放送で吉井さんの解説を
お聞きくださいね。

トレーディング目線で見る金需要-1
2014.11/18 大橋ひろこ 記事URL
重要な節目を割り込んだことで総弱気となった金相場でしたが、11月14日?に見せた急騰劇。ファンドによるショートカバーとも指摘されていますが、日米の金融政策の違いからドル高が顕著となっている昨今のマーケット環境において、金の強気を唱える向きは多くありませんが、金相場は金融要因だけで動いているわけではありません。金は無国籍通貨とも呼ばれており、通貨の側面もあるのですが、インドや中国による文化的な金買いなどコモディティとしての材料も豊富にあります。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回からは3回に渡って「トレーディング目線で見る金需給」
岡藤商事 主席ストラテジスト 郷右近要さんに
金価格の決定要因の底流にある需給フローについて
お話を伺っていきます。

このシリーズは是非、資料をご覧いただきながらお聞きください。
このブログの右側にある「ファンダメンタル分析シリーズ」
という青いバナーをクリックしていただけますと、
今シリーズのオンデマンド視聴とそれぞれの回の資料のDLができます。

さて、よく金市場で材料にされる産金コスト。
これは採掘コストのことで鉱山会社の採算ラインのことですね。
毎年金は鉱山会社が採掘することで3000トンあまりもの生産がありますが、
その後、生産された金は地上からなくなることはありません。

現在(2013年)金の地上在庫は11万6000トンあるとされています。
これが供給サイド(売り方)材料となっていますが、

こうして採掘された金はその後

①欧米ETF需要
②ジュエリー需要
③中央銀行在庫
④アジアなどの地金退蔵需要
⑤スクラップ回収分(リサイクル分の市場放出)

などの状態となってぐるぐる回っています。

これらの在庫の需給フローは、金価格にどのような
影響を及ぼすのでしょう?郷右近さんに聞きました。

①欧米ETF需要

価格的弾力性は高く、順張り傾向

②ジュエリー需要

価格的弾力性は低く、
中国インドなどの伝統的金選好が支え

④中央銀行在庫

価格的弾力性はそれ程高くありません。
自国鉱山からの買い上げもあり。

⑤アジアなどの地金退蔵需要

価格上昇時には減少、
下落時には増加しやすい特徴が。

⑥スクラップ回収分

価格上昇時に出てくるため売り圧力に。
回収増加は輸入現に繋がり上値圧力に。

歴史的に、こうした需給フローが大きく動いた事象として

1977年アジア通貨危機におけるアジア危機国からの金流出
(この時日本は金買いブームに)

1999年IMFが金売却とリース運用制限したことで
リース市場がひっ迫、金が急騰

2003年ゴールドマンサックスのレポートが生んだBrics
新興国台頭で中国が急成長、金需要増大

2008年リーマンショックで金融システム不安、
FRBの量的緩和策でドル安金高が進行

などがあります。

また、今回の番組資料では
2004年から2013年の世界金需給推移を
郷右近さんに作成いただいています。

この9年回、年間2500~3000トンの金生産は
安定して変わらないのですが、需要面では
公的購入、つまり中央銀行による金購入が
2010年から+に転じていることがはっきりとわかります。

長く金の売り方であった世界の中央銀行が
外貨準備のポートフォリオに金を組み入れている、
金を購入し始めているということですね。

そのほか、足元の金の需給要因などなど
詳しくはオンデマンド放送で郷右近さんの解説を
お聞きくださいね。

アジアにおける金取引「TOCOM金限日取引」も [大橋ひろこコラム]
2014.11/14 大橋ひろこ 記事URL

アジアにおけるゴールド市場が、新たな時代を迎えようとしています。現在、世界のゴールドの取引所取引は70%ものシェアを占めるComexがNO1です。Comexは現在CME傘下となっていますが、CMEグループが運営する24時間稼働の電子取引プラットフォーム「グローベックス」にて24時間のゴールド取引が可能となっているためです。グローベックスは世界中の取引所をつなぎ、CMEで取引されている主要な通貨、エクイティ、金利、商品に関するあらゆる金融商品の24時間取引を実現しているため、S&P500指数先物などといった主要株指数の場が引けてからの取引は、翌日の米国市場へも大きな影響を及ぼしています。ゴールドマーケットにおけるcomex取引も同様、世界の他の取引所の指標となっているのです。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はスタンダードバンク東京支店長池水雄一さんに
アジアにおける新時代のゴールド取引についてお話を伺いました。


2位はSHFE(Shanghai Futures Exchange:上海期貨交易所)ですが、
SGE(Shanghai Gold Exchange:上海黄金交易所)の二つの取引を
あわせると中国の取引所のシェアは23%になり、
米国に次ぐゴールド取引所取引の国となりますが、
SGEは2014年9月、上海自由貿易特区(フリーゾーン)での
外国企業が参加できるゴールド取引所をスタートさせました。

そもそもSGE:上海黄金交易所は国内投資家のみが参加できる
ドメスティック(国内向け)市場だったのですが、
特区を以て広く海外勢にも市場を開放した、ということですね。

中国のゴールドマーケットということで、メタル関係者の注目度は大きく、
今後もアジア、ひいては世界での価格形成により大きな影響力を
与えていくのではないか、と思われます。

またシンガポールでもSGX(Singapore Exchange)にて
10月からキロバーの取引をが開始されました。

これに先立ち、シンガポール政府はシンガポールを貴金属市場の中心とすべく、
投資品質の金と銀とプラチナの商品サービス税を2012年10月に撤廃しています。
これにより、シンガポールの金取引は、2013年に前年比94%増加していますが、
池水さんによると、シンガポールは東南アジアの玄関口であり、
インドにも近いという利点もあり、シンガポールが国を挙げて、
ゴールド取引のハブたらんとしていることが強みだそうです。

CMEが世界のゴールドの指標として果たしている役割を
アジア時間では自分たちが取りたいという中国やシンガポールの
試みに、日本のTOCOM市場はどのように対抗していくのでしょう。

TOCOM市場は2006~7年まで、ロコロンドンとともに、アジア市場では
指標となってきたという経緯があります。そこで、TOCOMも動き出しました。
2015年5月から「金限日取引」をスタートさせることが決まっています。

限日取引というのは、毎取引日を取引最終日とする取引のこと。
つまり、日々ロールオーバーされる取引ですので、
決済期限がありません。簡単に言うと、FX取引と同じです。

納会、限落ち、という先物取引特有の仕組みとは違った
「CFD取引」が「円建ての金市場」においても実現するのです。

池水さんにその可能性と魅力を伺うと、費用対効果、
そう、レバレッジに注目とお話くださいました。
現在FX市場では規制によりレバレッジは最大25倍と
なっていますが、金限日取引では50倍程度になりそう。

現在円建ての金価格は、ドル高の影響で国際価格が下落を続けていても
大きく下がることがありません。円安効果で下値が固く、
むしろ上昇基調が続いています。

長期で円建て金を保有したい、という向きには、これまで
現物を保有する、ETFを買うというった手段はありましたが、
売買の利便性は高くないことから、急変時には対応が難しかった
のですが、CFD取引ならば円建てでの24時間取引が可能です。

TOCOMが「金限日取引」でアジアの指標に返り咲く日も
近いのではないか、、、期待は膨らみますね。

そして先述した
中国によるSGEでのゴールド取引の新コントラクトは
取引開始初日こそ、商いはあったものの、国内が50とすれば海外向けの
新市場は1程度のボリュームだったと池水さん。
まだスタートしたばかりですが、まだまだ盛り上がってはいないようです。

また、SGXは現在のところ市場参加者が
マーケットメーカーが4社程度で、活発な取引が見られないとのこと。
一般投資家がどんどん流入してくるようになるまでは
まだまだ時間がかかりそうです。

というわけで、来年5月にもスタートする計画である
「金限日取引」金の円建てCFD取引に期待したいですね。

詳しくはオンデマンド放送で池水さんの解説をお聞きくださいね。

ゴムは底入れしたのか?急反騰の背景 [大橋ひろこコラム]
2014.11/12 大橋ひろこ 記事URL

日銀によるサプライズ量的緩和バズーカ2や、にわかに動き始めた政局。消費税増税先送りで衆院解散総選挙の噂で、ドル円相場はあっという間に116円台にまで上昇してきました。アベノミクスはデフレ脱却を掲げていますので、物価が上がるのは仕方がないとはいえ急激な円安進行で「値上げ」の報道も相次いでいます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は商品アナリスト小針秀夫さんにお話を伺いました。

ワインや即席麺などがこの秋から冬に次々に
値上げされますが、UCCも11月からレギュラーコーヒー値上げすると発表。
約70種類の価格が約25%上昇します。

味の素もレギュラー・コーヒーを20~30%、
キーコーヒーも平均6%の値上げに踏み切りました。

ということで、コーヒー価格の値上げ幅が大きいのですが、
ただし、コーヒーの場合は、円安ということだけではなく、

原料のコーヒー生豆の高騰も影響しています。
世界最大の生産・輸出国であるブラジルで干ばつが続き、
来年の収穫高が減少するとの観測が高まっているのです。

更に、メキシコやエルサルバドルなど中米の国々で
病害虫が発生が頻発してコーヒー豆生産の減少が
懸念される事態に。供給への懸念が生じていることが
価格高騰に繋がってしまっています。

加えて、主な消費地である米国や欧州、
日本でコーヒー消費量が増えている上、
中国を筆頭とした東南アジアや世界の新興国での
コーヒー需要が増えていることから需給が逼迫して
思惑で買われやすい地合いになっているのですね。

コーヒー相場は、国際指標のNYコーヒー相場は、
10月に一時225セントまで上昇し、
昨年11月の安値101セントから約1年をかけて
2倍以上に値上がりしています。

ブラジルの干ばつの影響は、コーヒーだけにとどまらず、
同じブラジルの主力農産物である砂糖相場の上昇をもたらし、
更には大豆相場の高騰にもつながっています。

シカゴ大豆は10月28日時点で10ドル34セントに達し
月初の9ドル04セントから14%値上がりしました。

米国産は過去最高水準の豊作ということで、
豊作を織り込む形で価格下落が続いたのですが、
南米産穀物の天候相場期にはいり、
米国産穀物の豊作は完全に価格に織り込み、
底入れしたものと見られます。

大豆が上昇することでトウモロコシや小麦も上昇するという構図ですね。

そして、同じく長らく続いた下落相場から反発しているのがゴム相場。
今日はサ15時前、上げ幅が5円に達し取引が一時中断する
サーキットブレイカーが発動。

取引再開後には5.5円高の205.8円まで一時上昇しました。

ゴム相場はいよいよ大底形成となったのでしょうか?
需要面は好調です。米新車販売台数が好調を維持、
タイヤ向けの天然ゴム消費は増加傾向にあります。

10月の米新車販売台数は、前年同月比6.1%増の
128万1313台で10月としては2004年以来、
10年ぶりの高水準。

供給面でも変化があるようです。
歴史的な大幅安となり生産各国が採算割れを強いられる中、
天然ゴム生産離れが加速していると小針さん。

インドネシア・ゴム協会はTSR(ブロック状ゴム)の販売に関して
生産コストであるキロ当り150セント以下では販売しないように
通達しているのだそうです。

つまり、コスト割れ価格では市場にモノが出てこない状況に。
また、天候不順、大雨の影響でタッピング作業に支障が
でていることでの供給不安も価格を支えているほか、
タイ政府が援助金まで出して推進しているパームオイルへの
転作の動きや家具用として天然ゴム樹の一部を伐採して
売る動きなども出ているそうです。

需給も締まってきています。いよいよ上昇トレンドに入ったのか?
詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。


スイス国民投票で大量の金買いの可能性浮上?! [大橋ひろこコラム]
2014.11/07 大橋ひろこ 記事URL
10月には米株が急落し、金価格が上昇する局面もありましたが短命に終わり、金価格はこれまで重要なサポートラインとされてきた1180ドルの節目を割り込んでしまいました。テクニカルは著しく悪化し、下値が深くなりそうな局面となっていますが、ここからの金相場どのように見たらいいでしょう。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は金融貴金属アナリスト亀井幸一郎さんにお話を伺いました。

◆取り巻く材料は弱気ばかり◆

①金融要因

10月、米国はQE3(量的緩和政策)を終了させ、マーケットは
利上げの時期を模索し始めました。他方、欧州はこれから追加の
量的緩和策に踏み切るとみられ、日本は日銀によるバズーカ2で
更なる量的緩和に踏み切っている、、、というように、主要国の
金融政策面からは「ドル高」展望が強く、このドル高が金だけでなく、
プラチナや原油などコモディティ価格の下落を誘発しています。
今後もドル高は継続するとみられ、金には下落要因となり続けるものと
思われます。

②実需

インドは文化的に需要期には金買いが旺盛となりますが、
今年動きが鈍いのが中国。昨年2013年に1000トンを超える大量の
金を輸入したことで、これが在庫になっていると見られますが、
価格が安くなると買い出動するとされる中国が、
ここまで下げてきても大きく買ってこないということが気がかり。
援軍来たらずで、下値がサポートされることなく、
重要な節目も割り込んでしまったようです。

③金ETF大量解約

9月FOMC直後のドル高の中で金価格は節目の1200ドル大台割れ。
この時点では、金のETFからの大きな資金流出は見られなかったの
ですが、10月30日に再度1200ドル大台を割り込んだ際には
大量に金のETF市場からの解約、資金流出が見られました。
ファンド勢が金市場から他の市場へ資金シフトしたとみられます。

④テクニカル悪化

トリプル底となるかと見られた1180ドルのサポート割れで
テクニカル分析によってトレードする欧米勢は
売りを加速させた可能性が高いものの、亀井さんはインドなどの
実需筋はテクニカルなどは一切関係なく金買いを行うため、
テクニカルがどこまで有効か、という点について言及されています。
たしかに、ここにきて出てきた「スイスの国民投票」という
大きな材料がテクニカルとは関係のない金買いのインパクトと
なる可能性が出てきています。今日のお話はここからがメイン。

◆スイス国民投票で大量の金買いの可能性浮上?!

スイス中央銀行の金準備売却禁止の是非を問う国民投票が
11月30日に行われます。

今回の国民投票では

スイス中央銀行は、国外に保管している全ての金準備をスイスへ持ち帰る
スイス中央銀行の全資産の20%を金準備とする
スイス中央銀行の金準備の売却を行わない

ことが問われ、これが可決すればスイスは金準備を20%まで
引き上げなければなりません。

スイス中央銀行の金準備の全資産に占める割合は
2010年4月以来20%を割り込み、亀井さんによると現在は
7.5%まで程度にまで低下しているそう。
20%まで引き上げるためには、スイス中央銀行は
およそ1500トンの金を購入しなければならないこととなるのです。

そもそもこの国民投票、今年7月に保守・右派のスイス国民党が
7月に署名を集めて定数に達したことで11月に実施されることは
随分前からわかっていたことでしたが、多くの人々は
これが可決するわけがないと楽観視していたのですが、
10月末の世論調査で、なんと賛成が44%にも達することがわかり、
にわかに現実味が増している、ということのようです。

こうした流れを受けてスイス中央銀行のジョーダンSNB総裁が、
「金準備の売却が禁止になれば、スイスフランの上限維持は困難になる」
と発言しています。

スイスは、昨今の欧州危機でユーロ圏からの資金流入が続き、
ユーロ売り、スイス買いが加速。
ユーロスイス相場がどんどん下落(スイス高が加速)したことで
1.2000を防衛することを宣言。この水準で膨大なスイス売り介入を行い
この水準を割らせないという政策を取っています。

しかし、外貨準備における金の割合を20%にまで引き上げなければ
ならないということは、外貨準備における通貨の割合を
落とさなければならず、銀の責務遂行が難しくなるとして
懸念を示しているということですね。

亀井さんは、イギリスのスコットランド独立を問う住民投票の時に
よく似ていると指摘、あの時も投票日が近づくにつれ、
独立賛成派と反対派の票が拮抗しているという民間調査が出たことで
通貨市場ではポンドが大きく売り込まれ、結局、独立ならずの結果と
なったことで、ポンドが買い戻され急騰するということがありました。

今回は通貨、スイスだけでなく、金市場にとっても大きな材料と
なってくる可能性があるということですね。

そもそも、何故スイスフランがリスク回避時の避難通貨として
人気があるのかご存知ですか?スイスは1990年代には
バランスシート資産の25%は金で保有していたのです。
発行通貨の25%は金に裏付けされているということでの
安心感からスイスフランは有事に買われる通貨として
選ばれてきたのです。

それが、何故気がついたら7.5%にまで金が売却されてしまったのか?
その背景にも実は「国民投票」が実施された歴史がありました。

1990年代末に全米ユダヤ人協会からのプレッシャーで
2000年から5年もの歳月をかけて金を売却し続けたという経緯について、
番組では亀井さんに解説いただいていますので、
是非オンデマンドをお聞きくださいね。

1180ドルサポート割れで金急落 [大橋ひろこコラム]
2014.11/05 大橋ひろこ 記事URL
10月FOMC、日銀の追加緩和を受けてドルが大きく上昇していますが、ドル建て金価格は重要な節目となる1180ドルをも割り込み下落トレンドが鮮明となっています。1180ドルの水準は昨年2013年6月30日と12月31日につけたW底形成のポイントで、この10月に1度この水準をトライした際にはリバウンドを見せ、トリプル底形成か?とも見えなくもなかったのですが、、、こうした重要なポイントを割り込んできたことで、金相場の下値が見えなくなってしまいました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はインベステック 調査情報グループの森成俊さんに
金市場の動向と今後の見通しを伺いました。

まずはこの急落の背景に何があったのか。

10月のFOMCでは予想通り量的緩和策が終了したことと、
声明の内容が予想よりタカ派だったことで、米金利の
早期引き上げ観測が台頭、ドル高が進行したことで
金市場からドル資産への資金移動が起こりました。

価格下落によって需要が増加し、コモディティとしての側面からの
買いは期待できるものの、投資対象としての人気は後退した格好です。
加えて昨今の原油相場の下落も弱材料ですね。

テクニカル的には支持線であった1,180ドルを割り込んだことで
次の抵抗となりうる支持線が2010年7月の安値1,157.25ドルと見られます。
200日移動平均線が通る1,218ドルから約9%下に乖離していることから
現状の水準には売り過剰感はあるものの、チャートは悪化しており、
戻りが入っても1,180ドル、1,200ドル、1,218ドルは上値抵抗線として
意識されていくとみられます。


9月19日にGFMSが発表した「ゴールド・サーベイ2014アップデート1」
では、2014年下半期の金価格見通し平均は1,250ドル。
価格下落により同期の現物需要は2,109トンに増加するとの予想ですが
ただ2014年は4,174トンとなり、2010年以来の低水準予想。


一方、下半期の鉱山生産は0.3%減の1,621トンで、
供給合計は2,143トン。2014年の供給は4,248トンとなり、
需給は74トンの供給過剰の見通しとなっています。
投資家の買いがなければ1,200ドルを目指すと予想されていましたが、
ドル高の進行を受け、予想の下限を下抜いてしまいました。

世界12カ国に上場する投資信託ETFの金現物保有高は
今月4日現在、1,079.17トンでした。
9月1日現在の1,134.99トンから約5%の減少です。
世界最大の金ETFであるSPDRゴールドの現物保有高は
今月4日現在、738.82トンとなり9月1日現在の795トンから
約7%もの減少となりました。ETF市場からも資金が流出していることが
確認できます。

では投機筋動向はどうでしょう。
大口投機家の買い越しは9月30日現在、6万4,870枚まで減少
したのですが、、、10月21日現在、10万7.984枚まで再び増加しています。
短期筋も積極的に売り仕掛けているようです。

しかしながら、東京の円建て金価格は円安効果でほとんど下がっていません。
ドル建て金価格が大きな下落となる一方で、ドル円も大きな上昇となっており、
TOCOM金チャートはすっかり膠着してしまいました。

東京金先限は10月6日の安値4,176円が支持線となっており、
現在4,200~4,300円のレンジ相場を形成しています。
この傾向は継続するでしょうか?
ここからの見通しは?

詳しくはオンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。

小次郎講師流「ボリンジャーバンド」の極意
2014.11/04 大橋ひろこ 記事URL
「小次郎講師流トレードの極意」全10回シリーズ、とうとう今回で最終回となりました。

小次郎講 師こと手塚宏二さんにVトレーダー(勝ち組トレーダー)になるための極意を教えていただいてきましたが、最終回は「ボリンジャーバンドの極意」です。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
小次郎講師の放送は、テキストと合わせてご覧くださいね。テキストはこのブログの右側あるTOCOMのバナーの 下に「小次郎講師流極意シリーズオンデマンド!テキストもこちらから!」というバナーからダウンロードできます。

第10回のテーマ「ボリンジャーバンド」、たった15分の番組でボリンジャーバンドの使い方の極意がお伝えできるのでしょうか?!短い時間の生放送の中で小次郎講師に徹底的に大事なことだけを伺いました。

ボリンジャーバンドはロウソク足の上に表示される非常にメジャーなテクニカルインジケーター。バンドの上限まで来たら売って、下限に到達したら買う、、、というように「逆張り」で使っているという方も多いようですが、、、、
小次郎講師は「ボリンジャーバンドは順張りで使え」
と真っ向から逆張りでの指標とされることへの異論を表明。
今回の番組、どうなってしまうの~?!

ということで今回も小次郎講師流テクニカルマスター術の流れに沿って
教えていただきました。

①ボリンジャーバンドの計算式

◆+1σ(シグマ)ミッドバンド+1標準偏差
◆+2σ(シグマ)ミッドバンド+2標準偏差

◆ミッドバンド中心線 20日移動平均線

◆-1σ(シグマ)ミッドバンド-1標準偏差
◆-2σ(シグマ)ミッドバンド-2標準偏差

ボリンジャーバンドは上記のように並んで動いています。
真ん中の中心を走る線「ミッドバンド」が20日移動平均線というのが
デフォルト(基本設定)であることが多いようですが、
このパラメーターは自由に変えられるため、多少設定が異なるやり方も
あるようです。小次郎講師流は20日移動平均線で。

そして、「標準偏差」が分からないとここで、止まってしまいますね。
「標準偏差」とは20日間の価格のばらつきを表したものです。
この数値が大きくなれば値動きが大きく、
小さければ値動きが小さいということです。


②この計算式が何を意味しているのか。

ミッドバンドは20日移動平均線ですから20日間の値動き平均です。

そして、+1σ、+2σ、-1σ、-2σの4本の線は
20日間の価格変動の大きさを示しているのです。
つまり、ボラティリティを表している、ということです。


③指標はどこを見ているのか?

◆ミッドバンドは「現在のトレンド、方向性」を示しています。

◆バンドの幅は「現在のボラティリティ(値動きの大きさ)」
を示しています。

つまり「過去20日間の値動きの中で現在の価格が
相対的にどれくらい高いか安いかを偏差値で示している」のが
ボリンジャーバンドなのです。

④売買サインは?


◆バンド幅のスクイーズからの拡大

バンド幅が縮小することをスクイーズと呼びます。
スクイーズからのバンド幅の拡大が見られたとき、
ロウソク足が抜けた方向のトレンドに乗ってポジションを取ります。

買いサインは+1~2σ方向にろうそく足が上昇していき、
バンド幅が拡大していくことが条件です。

売りサインは-1~2σ方向にろうそく足が下落していき、
バンド幅が拡大していくことが条件です。

そして、バンドが拡大して広がっていくことを
バンドウォークと呼びます。

◆バンドウォーク

安定上昇トレンドは+1σと+2σの間を価格が上昇していきます。
逆に安定下降トレンドは-1σと-2σの間を価格が下落して行きます。
このような局面では、トレンドフォローと言って、ポジションは
継続、あるいは買い増しを考えていいトレンドが発生していると
言うことなのです。

◆バンドウォークしている時のボリンジャーバンドは安定した幅をもって
上昇(下降)を続けますが、そのバンドがさらに拡大、縮小したら、
そのトレンドの終焉の兆候です。手仕舞いはバンドの拡大、縮小をみて行います。

⑤なぜ買いサイン(売りサイン)なのか

+1σと+2σに価格があるということは
価格が上昇しているということです。
継続するということは安定上昇の象徴、トレンドフォロー(順張り)で
ポジションを積み増して良い局面です。

ボリンジャーバンドは逆張りで使うというより、
トレンドを確認して、ポジションを積み増しながら
順張りで使うほうが確度が高く収益を上げることができるということです。

逆張りで使うとトレンド発生の初期に反対方向のポジションを持つことになります。
つまりリスクがかなり大きいということですね。レンジですから大した利益に
繋がらない上、リスクが大きいという局面でポジションを持つのはご法度です。

ボリンジャーバンドの確度の高い使い方について詳しくは
オンデマンド放送で小次郎講師の解説をお聞きくださいね。

急落する原油価格、OPECと米国の生産量は? [大橋ひろこコラム]
2014.10/31 大橋ひろこ 記事URL
10月31日日銀の金融政策決定会合で、追加の量的緩和策が発表されてたサプライズで日経平均は755円56銭高の16413円76銭。2007年11月2日以来7年ぶりの高値まで上昇しました。為替市場でも、今週開催されたFOMCでの声明文が思ったよりタカ派的であったことと、日銀の緩和策発表で1ドル112円台にまで上昇しました。一方、ドル高となったことで、国際商品価格は下落基調を強める結果に。原油価格も下落が続いています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はオイルエコノミスト藤沢治さんに
原油価格急落の背景についてお話を伺っています。

◇9月―10月の原油価格動向

 6月からスタートした原油価格の下落。
9月は、IEA(国際エネルギー機関)や
米国のエネルギー情報局の世界需要予測の下方修正でさらに下落が加速しました。

WTIの月間平均価格は$93.03/バレル、ブレントは$98.57/バレルと
前月より3ドル、4.8ドル下落。

10月、IEAは4ヶ月続けて今年の石油需要を下方修正。
米国内の原油在庫増、シェールオイルの生産増、
リビアの生産回復等で需給緩和となる一方、
IMFは世界の経済成長予測を下方修正。
米国経済は好調の指標が続き、金融緩和策の中止からドル高となっており、
これが原油安を増幅させています。
欧州経済の不振は継続。世界の需要は弱いままです。
イスラム国もイラク南部には侵攻できず、原油生産には影響が無いことなどから
WTIの10月の月間平均は、約$85/バレル、
ブレントの月間平均価格は、約$88/バレル程度と
9月平均よりWTIで$8,ブレントで$10の下落となりました。

 因みに、今年のWTIの最高値は、
6月20日の$107.26, ブレントは6月19日の$115.06であったので、
10月29日の価格と比べると、この4ヶ月間に、WTIで
約$22, ブレントで約$29の下落で、それぞれ20%、25%の落ち込みとなっています。

◇OPECの動向

 こうした中、産油国があまり大きな声を上げていないのが不思議ですね。
11月27日にOPEC総会が開催される予定で、関係者はOPECが現在の生産枠である
日量3,000万バレルの減産をきめるか否かに注目していますが、
最大の産油量を誇るサウジは$85/バレルでも財政的に問題なしとしていますし、
普段は、減産を主張し値上げを狙うイラン、ベネズエラも今回は、
価格が下がっても問題ないとしているのです。

藤沢さんは、産油国各国が財政的に問題がないという点には懐疑的で、
総会前に各産油国首脳の発言や話し合いがニュースとなるであろうと指摘されます。
しかしながら、生産枠をたとえ下げたとしても、
個別の国々の生産量の割り当ては出来ないので、
恐らく日量3,000万バレルの生産枠は変えないであろう、と予想。
つまり、実質減産とはならないわけで一層の価格下落要因となるやもしれません。


 ◇需給要因

 米国のシェールオイルの増産は、予想以上のレベルで続いています。
 OPECが減産できないとなれば、米国が減産に舵を切るということは
 ないのでしょうか。そもそも、原油価格が何処までさがれば
 生産にブレーキがかかるのか、、、!?


 シェール生産コストは各生産地によって異なるとしながら、
 藤沢さんはバレル当たり50-60ドルと言われていると
 お話くださいました。現在80ドル前後ということで、
 まだまだ生産調整を行う必要に迫られるラインからは
 余裕があるようです。

 需要面ではこれから冬季に向かうので石油需要
(特に暖房油の需要)は上昇するのですが、米国では暖冬予想。
天気予報からは大きな需要が見込めないようですね。

◇地政学的要因

イスラム国の脅威は続くも、米国はイランと和解して
イスラム国掃討作戦に出る可能性もあるのだそうです。

掃討には地上戦が不可欠ですが、しかしながらオバマ政権は
地上戦には躊躇している模様。トルコやサウジなどの
イランを除く中東諸国も消極的です。問題は長期化の様相。
イラン軍が地上戦に動けばイスラム国の掃討には効果がありますが、
イランの制裁は緩和されるのは必至という状況にあります。

◇経済金融要因

米国の量的金融緩和策の中止は、利上げ観測に伴い
ドル高傾向となるため、原油価格押し下げ要因は継続します。
新興国から米国の資金が米国へ回帰すれば、
新興国は不況に陥るであろうということで、商品相場も、や
上値が重い展開が続きそうです。

しかしながら潜在的な金余り現象は続くと思われ、
現在の価格は、売られすぎの感があり、
需給を中心としながらも反発する可能性はあると藤沢さん。

◇2014年第4四半期から来年半ばまでの予想価格


「中東での紛争が激化で産油国に影響を与えることは無い」
ことを前提とした予想を伺いました。
現時点の80ドル、ブレントの85ドルはやや過剰反応気味。
第4四半期は、平均で今よりやや持ち直し、
 WTIで$85, ブレントで$90,

 2015年の1-3月は、冬場なのでやや持ち直し、
 WTIで$90, ブレントで$95程度。

2015年4-6月は、需要の端境期、一転して落ち込み、
WTIで$85, ブレントは$90程度で推移。
詳しくはオンデマンド放送で藤沢さんの解説をお聞きくださいね。

10月原油価格下落の3つの要因 [大橋ひろこコラム]
2014.10/29 大橋ひろこ 記事URL


今週いっぱいで10月も終わります。この10月はマーケットが大荒れでしたが、商品市場では10月1日から金や穀物価格が反騰開始。上昇となりました。

しかし原油価格は10月に入って下落が加速しており、WTI価格は一時80ドルの大台を割り込む局面も見られました。なぜ原油価格は下落が続いているのでしょう。

皆さんご機嫌いかがでしょうか。大橋ひろこです。
今回はコモディティー インテリジェンス 代表取締役社長の
近藤雅世さんに原油価格が下落した3つの要因と題して
お話を伺いました。



①世界景気減速懸念

10月はIMFが世界経済見通しを下方修正、FRBも9月のFOMCで
世界景気に懸念を示していたことが議事録によって明らかとなり、
マーケットは世界の景気の減速を強く意識することとなりました。

Bank of America Merrill Rynchのファンドマネージャー調査によりますと
今後1年で世界の景気は良くなるというファンドマネージャーは
8月には52%いましたが、9月は32%に▲20%減っています。

その主な理由はこの10月にも米国のテーパリングが終了し、
QE3という量的緩和政策が打ち止めとなることから
いよいよ、米国においては利上げの思惑が広がるだろう、というもので
欧米の株式投資を縮小するというファンドマネージャーも増えていると
近藤さん。

今夜FOMCの結果が公表されますが、恐らくテーパリングは終了
するものと思われますが、イエレン議長の記者会見がないため、
今回は大きな政策の転換ととらえられるような内容にはならない、と
見る向きも多いようですが、米国が出口に向かっていることは
これまでの過剰流動性マネーの減少につながるということですので、
原油なども売られやすい地合いだったと言うことでしょう。

国際エネルギー機関は9月のOil Market Reportで
4ヶ月連続で世界の原油需要を引き下げました。
需要が伸びていないことが原油の下落に繋がっているようです。


②減産できぬOPEC

北米のシェールオイルやオイルサンドの供給が急増する中、
価格を維持するためにはOPECが原油生産を調整(削減)する
必要があるのですが、現実にはリビアの生産回復などで
全体的にはOPECによる原油生産は増産傾向にあります。

近藤さんはOPEC諸国の収入は原油の売却収入がほとんどであるため、
原油価格が下がったら、増産して収入を殖やしたいという国が多く、
減産に耐えて価格を維持することはできない、と解説くださいました。

Citi Bankの試算では、
サウジアラビアのFinancial Break-Even Priceは90ドル前後に上昇しており、
現在の価格では歳入が減少して財政赤字になるものと思われます。

ただ、サウジアラビアは歳出規模の3年分に相当する7500億ドルもの
外貨準備があるので財政難にはなりませんが、
イランやイラクは100ドルを超えており、
リビアは180ドル、ベネズエラ160ドル、ロシアは100ドルと試算されている
ことから、昨今の原油価格(80ドル前後)では産油国の財政は非常に
苦しい、、、赤字であることが分かります。

OPEC産油各国は外貨収入が欲しいために増産、
増産すれば、需給が緩んでさらに原油価格が
下落してしまうというスパイラルに陥ってしまっているようです。

③ファンドの売り残増加

金や穀物相場は9月までの下落で積みあがったファンドのショートポジションが
10月相場で買い戻されて、反転していますが、
原油市場ではショートポジションは積みあがったままだそうです。
これがいずれ買い戻されることから、原油価格は近い将来
反発に転じると近藤さんは指摘します。

ここからの原油相場、是非オンデマンド放送で近藤さんの
解説をお聞きくださいね。

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