2016年4月電力の小売全面自由化に向けて [大橋ひろこコラム]
2015.03/18 大橋ひろこ 記事URL
2016年4月、電力の小売全面自由化が実施されます。この電力小売り自由化を睨み、新たに電力事業へ参入する企業が急増しています。経済産業省への特定規模電気事業者(新電力、PPS)の登録数は、3月11日時点で596社。2年前に9月でようやく100社に達して以降、急増しており、この1年間だけでも400社以上が新規登録しています(1年前の3月11日は160社でした)。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はリム情報開発 電力チームリーダー本間昇さんに
電力小売り自由化についてお話を伺いました。

電力自由化の先進国である欧米の流れをみると、
「発電の自由化」「小売の自由化」「送配電の自由化」という
3つが段階的におこなわれてきましたが、
日本でも1995年に発電事業への新規参入が認められ、
新たに独立系発電事業者(IPP)という区分ができました。

2000年には小売の部分自由化も実施され、
大規模工場や大型商業ビルなど2万ボルト以上を受電、
契約電力が2,000キロワット以上の特別高圧の需要家は
それまでの一般電気事業者以外から電力を購入することが
できるようになり、国内の需要量の約26%が自由化となりました。

その後2004年には契約電力500キロワット以上の高圧需要家に
自由化範囲が拡大し国内の需要量の約40%、
2005年には高圧需要家の全てが対象となる
契約電力50キロワット以上に拡大し、
国内の需要量の約63%が自由化となっています。

2016年4月には、規制対象となっていた一般家庭や、中小商店の
低圧需要家など全ての需要家が電力会社を選択できるようになります。


こうした自由化を前に、新たに電力事業へ参入する動きが加速していますが、
新規参入業者にとって課題となるのが供給力(電源)の確保です。
こうした供給力確保の一環として、卸電力取引所を活用した
取引の拡大が期待されているのです。

日本卸電力取引所(JEPX)は2005年から取引が開始されました。
取引開始当初は取引量は少なかったのですが、2011年3月の
東日本大震災を機に東日本地域で電力不足という事態となったことや、
これまでの電力システムに対する見直しも図られるようになり、
国が主導で卸電力取引所を積極的に活用できる仕組みの
構築を進められてきました。

こうした取り組みを受け、2013年4月には初めて
国内需要量の1%を超える数量が卸電力取引所で取引されました。
猛暑となった2013年8月には10億キロワット時の大台に達しており、
増減はあるものの、一定量が継続的に取引されています。
(日本の毎月の需要量は、春や秋などの不需要期で
750億キロワット時前後、夏や冬の需要期で
850~900億キロワット時程度だそうです)。

卸電力取引所を活用するケースが増えれば、
価格変動に対するヘッジニーズは強まってくることが想定されます。

こうしたことから、先日、経済産業省では電力先物市場の創設に向けた
協議会を開催しています。
上場されることが決まった場合、TOCOM東京商品取引所で
上場することになるようですが、電力取引は事業者向け。
個人投資家が取引するまでのスキームではありません。

北欧などは先物市場が現物市場よりも取引量が大きくなっている
という地域もあるのだそうです。日本の先物市場創設も
こうした海外の成功例をモデルに成功できるといいですね。

例えば数ヵ月間にわたり発電所を計画的に補修で停止する場合、
この期間に卸電力取引所からの調達を計画に入れるとするならば、
先物市場を利用すれば価格を固定化できますので、
リスクヘッジが可能となりますね。

協議会では、電力のピーク時間である13時~16時を対象にした商品や、
平日を対象にした商品など様々な商品の導入を検討しているようだと
本間さんは教えてくださいました。

我々消費者にとってはこの電力自由化により、より安価な電力料金の
事業者を選択することが可能となります。
事業者は、こうした消費者のニーズに応えるべく、
日本卸電力取引所(JEPX)を使って電力の安定供給に努めているのです。

詳しくはオンデマンド放送で本間さんの解説をお聞きくださいね。





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ファンダメンタル分析かチャート分析か [大橋ひろこコラム]
2015.03/17 大橋ひろこ 記事URL
3月末まで毎週火曜は小次郎講師による「小次郎講師流~勝敗を分ける投資のポイント」シリーズです。
このシリーズは是非、資料をご覧いただきながらお聞きください。このブログの右側にある「小次郎講師に聞く 勝敗を分ける投資のポイント」という赤いマルがついたバナーをクリックしていただけますと、今シリーズのオンデマンド視聴とそれぞれの回の資料のDLができます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
大人気シリーズ小次郎講師の投資の極意、勝敗を分ける投資のポイント
今回は「ファンダメンタル分析とチャート分析の使い分け」です。


私がトレーダーの皆さんにインタビューする際も必ず聞きますね。
ファンダメンタル分析はされますか?
チャート分析はどのようなインジケーターを重視しますか?と。

私はどちらも重要だと思っておりますが、中には
ファンダメンタルだけでチャートはみないという方がいらっしゃったり、
全てはチャート分析だけという方がいらっしゃったり、
トレードのスタイルは人それぞれです。

どちらが絶対的に正しいというコツはないのですが、
まず、最初に何から勉強すればいいのでしょうか。
小次郎講師に伺いました。

◆価格は何によって動くのか?

ポジションを取る前に、まずは何を持って価格変動があるのか、
ということを知ることが肝要です。

小次郎講師曰く「価格は行き過ぎる」

もちろん価格を動かす要因は様々ですが、小次郎講師は

主に目先は人気・思惑がボラティティを形成し(10%)
それが成す中局的流れはトレンドを見極めるのが重要で(20%)
大局はファンダメンタル(需要と供給を中心とした材料)が70%を
占めると説かれ、基本的にはファンダメンタルズ分析は重要である
と解説くださいました。

しかしながら、ファンダメンタル分析でもわからない
我々が知りうることが出来ない早耳情報を教えてくれるのが
チャート分析である、と小次郎講師。

ではその長所、短所はどんなところにあるのでしょうか。

◆ファンダメンタルズ分析

需給を中心とした値動き要因(材料)を元に分析する手法。

長所

価格変動の一番大きな要因は
ファンダメンタルズの変化によるもので大局、
軸となるものである。

短所

①われわれの知る材料はほとんど価格に織り込み済みである。
②具体的に買うタイミング、売るタイミングを教えてくれない。
③ルールを作って、それを向上させていくという
トレードスタイルがとれない。

◆チャート分析(=テクニカル分析)

チャートの動きの変化により将来を分析する手法。

長所

① 買うタイミング、売るタイミングを教えてくれるので、
自分でルールを決めさえすればトレード中の迷いがなくなる。
②我々が知りうることが出来ない早耳情報でもチャートは教えてくれる。

短所

① 完璧に将来を予測出来るテクニカル分析はない。
②すべてのテクニカル分析に「騙し」がある。

ということで、小次郎講師にファンダメンタル分析とチャート分析の
長所と短所を伺いましたが、ポイントはその使い分けです。

今回は、小次郎講師が貴重な資料をご用意くださいました。
チャート分析②の
「知り得ることができない値動きもチャートが示唆してくれている」
の具体例として、3.11の時のドル円のチャートにて
チャート分析がいかに重要かを解説くださっています。

詳しくはオンデマンド放送で小次郎講師の解説をお聞きくださいね。








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金、日経平均、16日からの週サイクル転換の可能性 [大橋ひろこコラム]
2015.03/13 大橋ひろこ 記事URL

ドル高に押され、コメックスのドル建て金価格は下落基調を鮮明にしています。2015年、年が明けてからは大きく反騰し1300ドル大台を回復したのですが、金の反騰は1月中旬までで、再び、昨年の安値トライの展開となってきています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は投資日報社の林知久さんにお話を伺いました。

林さんには、テクニカル、サイクル、アストロロジーの観点から
マーケットを展望いただいていますが、昨年ご出演いただいた際の
「金相場は11月7日の安値1,130.40㌦は目先の底となり反騰、
1250~1350ドルまで上昇の可能性」というシナリオがズバリでした。

この強力な抵抗体である1250~1350ドルを超えられずに再反落中ですが、
林さんは今週~来週(16日の週)に、転換する可能性が高いと解説。
現在のサイクルは昨年の11月7日安値から起算して17週目に当たります。
通常は起点から15~21週でボトム形成するため、この期間に入ってきています。

また、PC(プライマリーサイクル)に内包されるハーフPCは
8~11週でボトム形成するのですが、今週は1月2日から10週目、
来週が11週目ということで、サイクル完了で新たなサイクルが誕生する
ことを示唆しています。つまり、大底かどうかは別としても、
16日からの週に金は反転する可能性が非常に高いというのですが、
面白いのが日経平均とドル建て金の綺麗な逆相関。
日経平均とドル建て金の週足チャートを反転させると
非常によく似た動きになっていることが分かります。

一部には、日本株を買いヘッジとして金を売っているのではないかと
いう指摘もあるようです。日経と金での裁定取引が存在する可能性が
高いということですが、となると、日経平均が下落すると金が反転する
可能性が出てくるという仮説が成り立ちますね。

チャートをよく見ると、日経平均は新高値を更新しているのですが、
金は更新していない「ダイバージェンス」が発生しています。
この場合は金が大下げになるか、日経が下がって
金が反騰するかの2パターンが考えられるといいますが、
投資日報社が発行しているレイモンド・メリマン氏の
MMA日経週報の見解によると、
今週は1月16日の安値16592から起算したPC(13~19週)の8週目。
ハーフPC(7~11週)の天井形成場面。目先が強気でも弱気でも
4月3日までにボトム形成場面が到来するのだそうです。
複数の上値目標値がシンクロしている水準は19,196±307円という
ことで、ここからの日経平均は積極派は短期売り推奨だそう。

となると、ここから2週間が非常に重要です。
日経平均のサイクルトップアウトの可能性と
金のサイクルボトムアウトの可能性が合致。

また、ドルインデックス。今週100の大台達成したことが話題ですが、
昨年7月からドル指数は9カ月連続で上昇しています。
これは林さんが検証した81年12月からのデータで見ても例がないことで、
上昇に過熱感が出ているため、どこかで押し目(陰線)が
出てきておかしくない水準だそう。
これが、今月3月になるのか、4月になるのか。。。
ドル相場からみてもいったんの修正局面が近いというタイミングです。


また3月17日は天王星・冥王星スクエアの最終回。
これはレイモンド・メリマン氏を研究されている方にとっては
非常に重要な天体位相です。
QEに関するステイトメントが発表されたのが
このスクエアの時期と合致しましたが、今回が7回目で最後の
天王星・冥王星のスクエアとなります。
21日の春分点は相場の節目になりやすいこともあり、
ここから先はトレンドの転換に留意したトレードを。

しかし、だからといって金が大底を入れたかどうかについては
林さんは慎重なスタンスでいらっしゃいます。

短期的反騰があったとしても、その後の展開で
11月7日の安値を割り込む展開があればシナリオは弱気転換。
1000ドル割れの可能性が高まる、ということで、
大局の大転換か否かについての判断は時期尚早。

まずは16日からの週のトレンド転換を見極めてから、
ということになります。

詳しくはオンデマンド放送で林さんの解説をお聞きくださいね。

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原油価格がコーンやゴム価格の上値も抑える要因に [大橋ひろこコラム]
2015.03/11 大橋ひろこ 記事URL

NY金は先週金曜日3月6日の米国の2月の雇用統計を受けて急落。
今年1/2の安値1167.3ドルを下回って、現在は1150ドル台へと落ちてきています。

2月の米雇用統計が予想以上に強かったことで、早ければ6月にも米国は
利上げに踏み切るのではないかという思惑が広がり、全般ドル高となったことに
押されました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は商品アナリスト小針秀夫さんにお話を伺いました。

小針さんは、この金の下落について昨年11月の安値1130.4ドルを
意識する展開に入ってきていると指摘。
この1130.4ドルを下回った場合、2011年からのダウントレンドが継続
していることを意味するシグナルとなるため、更に大きく下落する可能性があり、
以前から一部で予想されていたような1000ドル割れもありうると
お話くださいました。

ドル高ということで、ドル円相場では円安基調にはあるのですが、
TOCOMの円建ての先物価格もドル建て金の下落に押される格好と
なっています。

また、原油価格は下げ止まってはいるものの上値の重い展開が続いています。
北米のシェールオイルの大増産で需給ギャップが拡大していることで
半値以下にまで下落した原油価格ですが、
この原油が半値にまで落ちた水準で膠着していることが
インフレマインドの後退に繋がり、金価格にもマイナスだと小針さん。

金だけではありません。
エタノール需要も大きくなってきたトウモロコシ市況にも影響が
大きいと小針さんは指摘されます。

昨日はUSDAアメリカ農務省から穀物の需給報告が発表され、
トウモロコシの期末在庫が5000Bu下方修正されたことが好感され、
トウモロコシ価格が上昇する局面も見られたのですが、
原油価格が比較的大きな下落に見舞われたことで
一転売り直され、下落しています。

また、合成ゴムには石油が使われることで合成ゴム市場にも
影響が大きい原油価格。合成ゴムが下落すれば天然ゴム価格も連れ安と
なるため、TOCOMのゴム市況においても原油価格は重要です。

ゴム相場は、ゴム生産者を支援するために
タイ政府が1日当り3000トンのペースでの天然ゴム買い付けを
実施していることで昨年10月を底に上昇してきています。

さらに、17日にも60億バーツの追加的な資金拠出を閣議決定し。
価格支援のためのゴム買い介入が継続されることと
なったことを材料に上昇しているのですが、
価格が持ち直したことで、生産者が再びゴム生産を増やしており、
需給が緩んで来ればゴム価格はあまり上がらないとも小針さん。

チャートを見ると綺麗なトレンドラインが形成されており、
この下値サポートラインが支えられるかどうかが焦点。

ゴム価格もまた、原油が再下落となり、これまでの安値を割り込むと
連れ安となるリスクがあることに留意しておかねばなりません。

詳しくはオンデマンド放送で、小針さんの解説をお聞きくださいね。

小次郎講師流トレイリングストップの正しい使い方 [大橋ひろこコラム]
2015.03/10 大橋ひろこ 記事URL

3月末まで毎週火曜は小次郎講師による「小次郎講師流~勝敗を分ける投資のポイント」シリーズです。
このシリーズは是非、資料をご覧いただきながらお聞きください。このブログの右側にある「小次郎講師に聞く 勝敗を分ける投資のポイント」という赤いマルがついたバナーをクリックしていただけますと、今シリーズのオンデマンド視聴とそれぞれの回の資料のDLができます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
大人気シリーズ小次郎講師の投資の極意、勝敗を分ける投資のポイント、
今回のテーマは「トレイリングストップの正しい使い方」です。

トレイリングストップはトレール注文とも呼ばれますが、
逆指値(ロスカット)注文に値幅指定機能を付けた注文方法のことです。

ロスカットラインをどこにおくか、という基本的な考え方は
前回の放送で小次郎講師に教えていただきましたが、
ポジションを取った後、利益となり利益が増えてきた場合、
最初に設定したロスカット注文よりも、高いところに注文を
置き直すことで、ロスカットを利食いに変えることもできます。

このように、値動きによって逆指値価格を引上げたり(引下げたり)
する手法を「トレーリング」と呼ぶのですが、
トレイリングストップは、価格の動きに対して常に一定の値幅で逆指値注文を
置いておくというもので、価格の変動にそって、自動的にロスカットラインを
修正してくれる機能。つまりトレンドの流れについていくことができる
ということですね。

ストップとはいえ、基本的には利を伸ばしながら
利食いのポイントを引き上げてくれるという特徴があるため、
非常に優れた注文設定化と思うのですが、
小次郎講師は弱点もある、と指摘、その使い方を教えてくださいました。

◆トレイリングストップの長所と弱点

メリット

価格上昇に伴ってロスカットラインを切り上げることにより、
リスクが少なくなる。(確実に利食いできる)

デメリット

一時的な押し目でロスカットラインに引っかかってしまう。


確かにそうです。トレンドにうまく乗ることができても
価格が上がってくると、ボラティリティも上がってしまうため
同じようなルールでトレール注文を設定しておくと、
注文がひっかかってしまい利食いは成功できても、
その後のさらなる上昇を取り逃す可能性もありますね。

トレンドは最終局面の方が旨みも大きかったりします。
ここを取り損ねてしまうのは勿体ない・・・。

そこで、小次郎講師に上級者向けの解決策を教えていただきました。


◆解決策

①トレーリングストップをトレンド初動と最終局面で使い分ける。

つまり、ある程度上昇するところまでトレイリングストップを使い
あるところからは使わないということですが、
タートルズの手法では、トレーリングストップは3回まで。
3回トレールストップを引き上げたら、あとはトレンド転換を読むなど
テクニカルや裁量でロスカットラインを決めていきます。



②設定を変える。

価格の上昇幅に対して、トレイリングストップの上昇幅を抑える。
小次郎講師が採用しているのは、この手法。

それまでは100円価格が上昇すれば100円トレーリングストップを
引き上げるというやり方でやっていたとするならば、
100円上がったら50円だけ引き上げる、というように
価格上昇とともに上昇するボラティリティに配慮して
トレイル幅を縮小させます。

詳しくは、是非、小次郎講師が作成した資料をご覧いただき、
オンデマンド放送でご確認くださいね。

下げ止まるも膠着強まる原油相場 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2015.03/06 大橋ひろこ 記事URL

このところのコモディティ市場や金融市場は、強い先行き懸念材料から荒れていた状態が一服して、小康状態を取り戻しています。ギリシャ問題に伴って膨らんでいた欧州発で金融市場が混乱するという懸念や、原油安に伴って世界経済が混乱に陥るという懸念は後退したようですが、原油の下落は止まったのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員の
芥田至知さんにお話を伺いました。

1月にかけて大幅下落した後、2月前半は上昇したものの、
2月半ば以降はもみ合いにはいっており、方向感がなく推移しています。


まず1月半ばにかけ原油相場が大幅に下落した背景には、
① 米国のシェールオイルを中心に原油供給が増加したこと
② 中国や欧州の景気下振れなどに伴って原油需要が鈍化したこと
③ FRBの金融政策変化などを背景としてドル高が進んだこと
④ OPECが需給の調整役としての役割を少なくとも当面放棄
などが上げられます。

① 米国のシェールオイルを中心に原油供給が増加

石油掘削リグの稼働数の減少などから、増産には歯止めが
かかるとの見方が出てきています。
すなわち、米国のシェールオイルの油井の開発にかかる時間は、
従来型の油井の開発にかかる時間よりも短く、
石油掘削リグの稼働数の減少は数カ月程度で
原油生産量に影響を及ぼし、年央あたりから
米国の原油生産量が減少するとの観測につながっているのですが、
実際に原油生産が減少するのかどうか、まだ不透明感が強いのが現状。
足元の原油の供給過剰の状況がどのように展開するのか、
シェールオイルの生産動向を中心に思惑が交錯しやすい状況にあります。


② 中国や欧州の景気下振れなどに伴って原油需要が鈍化

足元では欧州景気に改善の動きがみられるなど、
世界景気の下振れ懸念は後退しています。
もっとも、中国経済は不動産部門の停滞が続くなど
減速感が残っており、雇用を中心に好調を続ける米国でも
足元の経済指標はやや弱めのものがみられるなど、
世界景気の拡大テンポは緩やかにとどまっていると考えられます。


③ FRBの金融政策変化などを背景としてのドル高

FRBによる利上げが見込まれる一方で、欧州中央銀行(ECB)が
量的緩和を導入したのをはじめ、FRB以外の中央銀行は
金融緩和に向かう傾向があり、足元でもドル高が進んでいます。
もっとも、FRBによる利上げについては、その時期については
後ずれするとの観測が出ている状況で、過剰流動性相場は継続する
との安心感も出ています。


⑤ OPEC、需給の調整役としての役割を放棄

当面、原油相場がどのように動こうと、
OPECは減産しないであろうことを市場が織り込んだ状態。
サウジアラビアの石油相は20ドルまで下落しても減産しないと
発言していますが、こうした材料はすでに市場に織り込まれて
ネガティブ要因としては新味がなくなってきています。


センチメントの変化から上記①~④の材料は1月半ば以降、
原油安に繋がらなくなってきています。

① や②はむしろ原油高につながる面もあったと思われると芥田さん。
しかし今後を考えると、①~④とも方向性がはっきりしない状況であり、
当面、原油相場は、一進一退が見込まれると解説くださいました。

詳しくはオンデマンド放送で芥田さんの解説をお聞きくださいね。

GOLD大座談会~金投資について話そう!公開収録 [番組からのお知らせ]
2015.03/06 大橋ひろこ 記事URL


昨日3月5日木曜夜はラジオNIKKEIマーケットトレンド
「GOLD大座談会~金投資について話そう!」特別番組の公開収録。

この公開番組収録のために地方からお越し下さったリスナーの方も
多く、マーケット・トレンドファンは全国区なのだと
改めて嬉しく思いました。

ご出演はゴールドのスペシャリスト
金融貴金属アナリスト亀井幸一郎さん
スタンダードバンク東京支店長 池水雄一さん

ドルインデックスが12年ぶりの高値更新、利上げの思惑で
米ドルが全面高となる中、金市場には資金が流入しにくい環境ですが、
これだけドルが高いのに、金価格は1200ドル近辺では根強い買いがあり、
大崩れとはなりません。金の買い手は誰?何故金は崩落しないの?

この収録の模様は
3月10日(火)午後4時から4時40分

「マーケット・トレンド」特別番組
 "GOLD大座談会"~金投資について話そうにて放送します! 
是非お聞き下さい。

ご来場くださいました皆様、ありがとうございました。

ドルインデックス11年ぶり高値で冴えない金市場 [大橋ひろこコラム]
2015.03/04 大橋ひろこ 記事URL
米金利の早期引き上げ観測でドル高が進行しているため、
金価格はさえない値動きが続いています。
年内の利上げ観測が強まっているにもかかわらず、米国株式市場で
ダウ平均は史上最高値を更新する強さを見せており、
過剰流動性マネーは金市場からドル資産へ資金移動しているようです。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はインベステック調査情報グループの森成俊さんに
貴金属市場の動向と今後についてお話を伺いました。

1月は下げ止まらぬ原油相場やギリシャのEU離脱懸念で
リスク回避マネーが金市場へ流入、金価格は大きく上昇したのですが、
2月半ばから後半にかけドル建て現物価格は1,200ドル割れを試す下落に。

1月に警戒されたリスク懸念が後退したことに加え
米国の景気回復が順調に進んでいるのに対し、
ユーロ域の景気回復力は弱く、欧米の景況感の違いから
ユーロ売り・ドル高傾向が続いていることも金の圧迫要因となっています。

ドルインデックスは11年ぶりの高値を更新していますが、
今週は明日5日に欧州中央銀行(ECB)の理事会が開催されます。
ここでドラギ総裁から一段の金融緩和を示唆する発言が出ようものなら
一段とドル高、ユーロ安が進み、金にとっては逆風になると森さん。

世界12カ国に上場する投資信託(ETF)の金現物保有高は今月3日現在、
1,103.84トンとなり、年初の1,049.37トンから約5%増加し、
1月は増加傾向を辿り1月末に1,100万トン台に乗せています。
2月上旬は増加ペースが鈍化したが、増加基調を維持しています。
世界最大の金ETFであるSPDRゴールドの現物保有高は
今月3日現在、763.49トンとなり、年初の710トンから8%近く増加しており、
金市場への中期投資資金の流入傾向が確認できるものの、
足元ではその増加幅は一服しているようです。

短期筋の動向はどうでしょう。
二ューヨーク金市場での大口投機家の買い越しは2月24日現在、
12万6,171枚となり4週間連続の減少で1月6日以来の低水準です。
株高、ドル安で投資人気が後退していることが確認できるとのこと。

先月2月は中国の春節での訪日爆買いが注目されましたが、
春節明けに中国勢の実需買いが活発化していることは金の下値を
支えているようですが、一方でインドの輸入関税引き下げは
見送られ、インドの買いが旺盛になるとの期待は剥落しています。

テクニカル的に目先は25日移動平均線が通る1,228ドル水準が抵抗線ですが
今週は、ECB理事会だけでなく、米国からは2月の雇用統計が
発表になることから、ドルの動向が金相場を大きく動かしそうです。

TOCOM東京金先限は1月23日に4,958円まで上昇し
2013年4月以来の高値をつけた後、ドル建て相場の下落から
2月24日に4,562円まで下落してしまいましたが、
目先は25日移動平均線が通る4,700円が抵抗線に。
取組高は昨年の大納会の73,137枚から25,000枚近く増加しています。

今後の金価格の行方は?

詳しくはオンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。

増産続く原油生産量が減少に転じるのは... [大橋ひろこコラム]
2015.02/27 大橋ひろこ 記事URL
1月は下げ止まらぬ原油価格がリスク要因とされ株式市場含め金融マーケットは不安定な値動きが続きましたが、原油が下げ止まってからは、リスク回避ムードも払しょくされ、気がつけば米国、ドイツ、日本など世界の株式市場は歴史的高値を更新する展開となっています。果たして原油市場は本当に落ち着きを取り戻し田と見ていいのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はオイルエコノミストの藤沢治さんにお話を伺いました。

◆1~2月の原油価格動向

原油価格は年初2015年1月2日は$52.69(WTI), $56,42(Brent)
一か月後の30日には$47.33(WTI), $49.76(Brent)にまで下落しました。
最安値は1月28日のWTI$44台。5年11ヶ月振りの安値をつけています。
月間平均価格は、WTIで$47.33, Brentで$49.76となり
前月比で双方共に$14以上の下落でした。

下落のもっとも大きな理由は原油過剰感。
米国の商業在庫は、23日に4億バレルを付け市場最高水準となっています。
2月半ばにかけてはイラクの悪天候による輸出減や
リビアの輸出の落ち込み、米国の寒波などで価格は反発しまし、
17日にはWTIで$53.53、Brentで$62.53迄回復するも、
戻りは弱く冴えない値動きが続きます。


米国では、コンデンセートの輸出が行われているとはいえ、
基本的には原油は戦略物資ということで輸出が禁じられている
閉鎖市場であるため、原油の余剰感は大きく価格の下落は激しくなっています。
またBrentも中東の騒乱の影響を受けやすく底堅いとはいえ、
やはり下落基調が大きく変わっていないようです。

◆これからの価格決定要因

現在の過剰量は、日量約150-200万バレルとされており高在庫。
米国の原油在庫は更に上昇するとみられています。

 米国の原油、タイトオイル生産は、前年比で未だ増加しており、
 最近では前年比日量120万バレル増で、日量929万バレルに。
 藤沢さんは米国の高在庫は第2四半期も続くと指摘。

 つまり原油価格はまだ下落する余地が十分に残っているということ。
 従って、7月頃までは原油価格は大幅には反発しないとみられます。

 専門家らの間ではシェールオイルの生産増が止まるのは、
 8月か9月頃になるとの予想が大勢で、あと半年は、生産増が
 続くとみられています。このような状況の中で、原油価格が
 劇的な反発を見せるということは考えにくいということですね。


◆藤沢氏による今後の原油価格予測

 

1Q 2015

2Q 2015

3Q 2015

4Q 2015

Brent

$58

$60

$65

$70

WTI

$52

$55

$60

$60

注意点としては地政学的要因(過激派組織がが中東の油田を破壊するなど)が
生じれば、$10は急騰するリスクもあるという点に留意しておく必要があります。

詳しくはオンデマンド放送で、藤沢さんのお話をお聞きくださいね。
冴えないコモディティ市況の今後 [大橋ひろこコラム]
2015.02/25 大橋ひろこ 記事URL

今週で2月も終わります。株式市場は絶好調ですが、商品市場は冴えません。米国の利上げがテーマとなる中、ドル高基調に国際商品価格は押される流れが続いています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はコモディティインテリジェンス代表取締役近藤雅世さんにお話を伺いました。

金価格は年末から1月23日まで上げたのですが、
再び一貫して下落しています。

近藤さんはギリシャもイスラム国もウクライナも、
地政学的リスクとしては小さく、
金を積極的に買うほどの材料ではなくなったと指摘。

加えて米国は年内利上げがテーマで、ドル高傾向。
ドル高は金の上値を抑えてしまいます。
欧州や日本は量的緩和限定されると見られますが、
そうして余った資金も株式投資に回っており、
資金はなかなか金に回ってきません。
欧州の株価はむしろこれからだと言われています。

近藤は直近のバンクオブアメリカのファンドマネジャーの
今後12ヶ月では金価格は上がるというアンケート調査をご紹介して
くださいましたが、特にその根拠は見当らないとバッサリ(^^;

いずれ株価に天井感がでてくればということくらいで、
金には買い材料なしと解説くださいました。


また、原油価格はサウジアラビアの手に握られていると近藤さん。
サウジアラビアの2015年の国家予算は2300億ドルの歳出に対して
歳入は1907億ドルで、歳入不足は386億ドルだとされています。

しかし、原油価格が高い時に貯めた7330億ドルに上る政府資金があるので、
この程度の歳入不足は後19年は持つと言われているようですので、
サウジアラビアが現在の原油価格下落で、減産し、価格を支えることは
ないとみられます。

しかし他の産油国は歳入不足は暴動につながりかねず、
先週もナイジェリアの石油相がOPEC緊急会議の可能性を口にし、
OPECはこれを即座に否定しましたが、
産油国の圧力にサウジが持ちこたえるかどうかが焦点。

また、今のところ米国の生産には目立った減少は見られませんが、
採算悪化がふくらめば米国の原油生産は減少するとみられ、
減少し始める今年下半期には価格が上がり始める可能性も?!

では投機筋のポジションはどうなっているでしょう。

以前はファンドの売り残が多いので買い戻しで価格が一時的に
上がる可能性が大きかったのですが、実際、買戻しからの原油価格の
反発が見られ、原油は44ドルを底値に50ドル台を固めています。

ショートポジションは1月末の18万枚から15万枚まで減少しており、
ある程度は整理されたようですね。
今後もこのショートポジションが買い戻される過程では
価格が上がることもあるかもしれませんが、
需給面での供給過剰は変わっておらず、
米国の原油在庫が80年ぶり水準まで積みあがっていることから、
原油価格の反発は短期的に終わり、中長期的には下落する
見通しが多くなっています。

また、昨今天然ゴムが上昇していますが、これはタイ政府が
60億バーツ約200億円を使ってゴムの買い上げを行っているためで、
先週さらに60億バーツを使って第二次買い上げを公表しました。

低迷するゴム価格の支援策、ということですが、政府が買い上げても
その在庫はいずれ売りに出さねばならず、その際には再び売りに押される
可能性が大きいとして、短期的には上昇しても、
中長期的にはまだ弱いと近藤さんは解説してくださいました。

タイのインラック前政権が買い上げた20万トンは
中国政府の支援により海南工業という会社が買い上げましたが、
まだ価格が折り合わず在庫が移動していないようで、
そこに10万トンの第一次買い上げがあるため、
タイには30万トンという大量の在庫が積み上がっています。
それにさらに10万トン買うと公表があったのですが、
市場にはサプライズではなくなってしまっているようです。

詳しくはオンデマンド放送で近藤さんの解説をお聞きくださいね。

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