ファンダメンタル分析シリーズ:世界のゴム先物の取引所と特徴 [ファンダメンタル分析シリーズ'15(~16年1月)]
2015.12/29 大橋ひろこ 記事URL

毎週火曜の商品先物取引のファンダメンタル分析シリーズ。
楽天証券 経済研究所 コモディティアナリストの吉田哲さんに聞く「ゴムのファンダメンタル分析」シリーズも今回12月最終火曜が最終回。今回は「ゴムのマーケットとプレイヤー、その取引の特徴」などを伺っています。

このシリーズは是非、資料をダウンロードしてお聞きください。ご覧の画面の右側にファンダメンタル分析シリーズ」というオレンジ色のバナーがあります。こちらをクリックしていただくと、番組資料をDLすることができます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

ゴムはどこの市場で取引されているかご存知ですか?
TOCOM・東京商品取引所で取引ができますが、その他にも上海市場や
シンガポール市場でゴムの売買がされています。

面白いのは、TOCOMの中心限月(最も商いが多く人気のある限月)は
先限(あるいは期先)といって、現物取引が行われているスポット市場の
取引より最も先(将来)の限月なのですが、上海市場の上海ゴム先物の
中心限月は、期近ではなく「期中」

COMEX市場の原油先物や金先物取引の中心限月は「期近」といって
スポット市場に最も近い先物限月となっています。
それぞれの市場で中心限月が異なるという特徴があるのですが、
なぜ上海ゴムの中心限月が「期中」なのでしょう?

吉田さんは、TOCOMのゴム先物取引の1日の取引のピークの時間帯に
注目され、TOCOMと上海のゴムの異市場感での裁定取引などが
旺盛となるために、上海ゴムは期中限月が商いが大きいのではないか、
と解説くださいました。

現在TOCOMの中心限月である先限は2016年6月限です。
(TOCOMの場合は最大で半年先までの取引限月があります)
そして上海の中心限月である「期中」は2016年5月限です。

TOCOMゴムの最も取引が多い時間帯は寄り付きの9:00~10:00台。
これは金などの他の商品銘柄でも同様の傾向があるのですが、
しかし10時台になると商いは大きく減少していきます。
しかし、ゴムは10時台も取引量はそれほど減少せず商い旺盛。

これは10:00からスタートする上海市場のゴム価格の値動きをみて
TOCOMゴムを取引するプレーヤーがいるということでしょう。

海外からの委託玉も増加しているTOCOM。
ゴムはトレンドが大きく出やすいことや資金効率の良さなどから
個人投資家らの根強い人気がある銘柄です。

吉田さんには3回にわたってゴムの基礎知識・ファンダメンタル分析を
解説いただきましたが、是非皆さん、勉強してみてくださいね。
オンデマンド放送で吉田さんの解説をお聞きください。

低迷する原油価格、2016年のポイント [投資α情報(大橋ひろこ)]
2015.12/25 大橋ひろこ 記事URL

2015年の原油価格は下落の1年。為替市場では米国利上げや欧州の量的緩和政策が焦点となる中でドル高が進行、金融面からの国際コモディティ価格下落も原油安の一因でしたが、やはり米国シェール革命から米国がサウジアラビアを抜いて世界一の産油国となったことで世界の原油需給が緩んだ事実が大きく、これは今後の原油価格にも長く影響してくる構造的な変化と言えるでしょう。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はオイルエコノミストの藤澤治さんに2015年の原油市場を振り返っていただき、来年2016年の原油価格を展望していただきました。


11月,12月と原油価格は一段安となり、年間の安値を更新しました。
WTI原油価格は12月21日33ドル台へと下落する瞬間も。
そもそも期待が大きくなかったのですが、12月4日のOPEC総会では、
日量3000万バレルの生産枠目標を上回って増産状態となっている問題を
認識しながらこれを是正する新たな生産目標すら決定できず、
現状を容認してしまう結果に市場は大きく失望。

米国利上げはドル高につながるとの認識から商品市場全般に
上値を抑える要因となりますが、12月16日アメリカは9年半ぶりの利上げを決定。

さらに、クリスマスのニューヨークの気温が15~6度という
観測史上まれにみる暖冬に暖房油需要が伸びないとの思惑で
原油価格は下落基調を強めています。

藤澤さんは来年の原油価格を占うポイントは世界経済と地政学要因だと
指摘されます。藤澤さんの懸念は米国の景気後退と中国経済のリスク。
さらに原油安で産油国の窮状が資金の循環を妨げることで新興国、
資源国経済が低迷することもリスクとなってきます。

2015年はISの台頭で世界のテロ激化が印象に残る年となりましたが
中東の更なる混乱で、原油供給の途絶があれば、原油価格は急騰するリスクも
あり得るとして、このシナリオの起きる蓋然性は高いと解説くださいました。

また、米国の原油生産量は、現在の価格($35-40/バレル)が続けば、
シェールオイルの生産が持たないことから、2016年は供給減がポイントに。

経済制裁が解かれるイランの原油輸出再開やイラクの原油増産、
米国の原油輸出再開(40年ぶり、1月から日量60万バレルの輸出が見込まれる)
など、需要の伸びが供給増に追い付かない現状では
来年の上半期は過剰が続くと考えられますが
価格が40ドルで低迷する状況が続けば、シェールオイルの減産は
意外と早いかも知れないと藤澤さん。

来年以降の原油価格予想、ポイントを詳しく伺っていますので
オンデマンド放送で是非藤澤さんの解説をお聞きくださいね。

ゴム生産の季節性と生産効率の上昇 [大橋ひろこコラム]
2015.12/22 大橋ひろこ 記事URL

毎週火曜の商品先物取引のファンダメンタル分析シリーズ。
楽天証券 経済研究所 コモディティアナリストの吉田哲さんに聞く「ゴムのファンダメンタル分析」シリーズ2回目は、ゴム生産の季節性についてです。

このシリーズは是非、資料をダウンロードしてお聞きください。ご覧の画面の右側にファンダメンタル分析シリーズ」というオレンジ色のバナーがあります。こちらをクリックしていただくと、番組資料をDLすることができます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

天然ゴムは「ゴムの樹」から樹液として採取されます。
いわゆる農産物なのですが、採取された樹液がタイヤなどの
工業品に加工されるというユニークなコモディティですね。

ゴムの樹は成木となって樹液が採取されるまで6~7年かかります。
おおよそゴム生産ができるのは25年程度。

タイの乾季である2月~4月はゴムの樹の落葉期にあたり、
樹液採取量が減少するために生産量が低下します。
いわゆる減産期と呼ばれるのがこの時期。

一方で主要消費国である中国では春節や寒さなどの影響で
ゴム消費が落ち込む傾向に。

また、主要生産国でもゴム消費量が年々高まっています。
現地で生産したゴムをタイヤなどの製品に消費しているのですが、
それでも近年、タイのゴム在庫が急増しています。

ゴムの樹の品種改良によってゴムの生産効率が高まっていることで
タイのゴム生産量が急増しており、これが在庫増につながっているようです。
吉田さんは在庫率が高いということは、価格の上値圧力になっているものの
この在庫が減少に転じることがあれば、価格が反騰する兆しでもある、
と解説くださいました。

ゴム生産の季節性、そして消費のサイクルなどなど
オンデマンド放送で吉田さんの解説をお聞きくださいね。

日銀の補完措置発表で大荒れのマーケット [大橋ひろこコラム]
2015.12/18 大橋ひろこ 記事URL

日銀が動きました。12月17~18日の日銀の金融政策決定会合に期待する向きはほとんどなかったため、「補完措置」発表にマーケットは大混乱。すわ追加緩和拡大かと日経平均は500円超の上昇、ドル円相場も123.50円台まで急騰しましたが、冷静に中身を吟味すると「補完措置」なる内容で、一転して日経平均、ドル円相場は大幅下落となりました。日経平均は上下に900円も動く乱高下。日銀の狙いは一体なんなのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は外為どっとコム総合研究所の石川久美子さんをお迎えし日銀、FOMC、ECB、政策相場に揺れる為替マーケットをテーマにお話を伺いました。


石川さんには、今回の日銀の発表内容について解説いただいたほか、
12月16日のFOMCでのアメリカの利上げ発表、
12月3日のECBでの追加緩和策発表にも触れていただいています。

この12月は日米欧の金融政策発表でマーケットが大きく動かされた故、
まだまだ金融市場は「政策相場」が続いていることを改めて認識させられた
印象です。市場は金融政策を予想し、それを織り込む形で動いていきますが、
事実は市場の予想通りであっても予想を裏切る内容であっても
市場関係者の予想通りの値動きとなっていない印象です。

ECB理事会を受けてユーロ安は加速しパリティを目指すと思っていた
市場は、期待外れの追加緩和策に失望し、ユーロが急騰しました。

FOMCでのアメリカの利上げは市場の予想通りの結果でしたが、
事実が出ればドル安となるとした予想が市場に広く蔓延したために
FOMCの前にはドル安が進んでしまっていたため、FOMC後には
素直にドル買いが出る相場となりました。

そして日銀・・・・。

ETF現在の買い入れ枠3兆円に加えて3000億円の枠を新設
長期国債の平均残存期間を7年~12年に長期化
REIT銘柄別の発行額の買い入れ限度額枠引き上げ
金融機関から買い入れた株式の売却を完了する期限2026年3月まで延長
(保有していた株式の市場売却を予定通り2016年4月に再開)

などが発表されました。

日銀は02年11月、株価下落で金融機関の損失が拡大するのを防ぐため、
金融機関が保有する株の買い取りを始め、04年9月に買い取りを終了。
07年10月に売却を始めたのですが、リーマン・ショックを受けて、
08年10月から売却を停止していました。

来年4月に日銀が保有していた株の売却を再開するというニュースも
市場関係者の心理を圧迫したように思うのですが、どうなのでしょう。

石川さんには、こうした各国の金融政策を受けて
来年2016年のドル円相場、ユーロなどがどう動くのかを展望いただきました。

詳しくはオンデマンド放送で石川さんの解説をお聞きくださいね。

半値に沈んだLPG価格、LPG市場の「2016年問題」とは?! [大橋ひろこコラム]
2015.12/16 大橋ひろこ 記事URL


原油価格の下落の影響は様々なエネルギー銘柄にも及んでいます。LPG市場も同様に大きく下落しています。アラムコ公示価格の2015年平均は416ドル、ちなみに2014年平均790ドルですから、おおよそ半値になっているということですね。LPG市場には「2016年問題」なるものも存在していて、厳しい下落に見舞われた今年2015年よりも厳しい年になるのではないか、という懸念が広がっているようです。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はリム情報開発 LPGチームリーダー 高橋大地さんに
LPG市場の怒涛の2015年を振り返り
さらに怒涛の年となりそうな2016年を展望いただきました。

まずはLPGの基礎から。
Liquefied Petroleum Gas、液化石油ガスのことです。
種類はガスコンロや給湯器などに使用される一般家庭でのプロパン、
ライター、カセットボンベ、タクシー、石化プラントなどのブタンがあります。

高橋さんにとって2015年のLPG国際市場は
「これまでとは一味違った」1年だったとか。

LPGの価格低迷の1年となりました。

最大の背景は原油価格急落にありますが、
アメリカの輸出も大きかったようです。
シェールガス革命でアメリカのLPG輸出は昨年の1.5倍にも増加しました。
※2015年計2,200万トン/2014年計1,400万トン

但し、中国のLPG輸入量は増加。
中国はLPG爆買いの1年となっています。
中国国内需要が増加している他、
LPGを原料とするPDH向けの需要が顕著なのだそうです。
PDHとはプロパン脱水素装置。
簡単に説明すると石化製品を作るところです。
いよよ中国の輸入数量が日本を追い抜き、世界トップに。

※中国輸入数量
2015年10月までの計980万トン/2014年10月までは560万トン

※日本
2015年10月まで計940万トン/2014年10月まで970万トン

日本は「ひたすら低在庫」の1年でした。

価格動向が読めなくなっているため、冬場に向けた
早めの在庫積み上げをしておらず、
日本の在庫統計は昨年とくらべて割合は90%弱にとどまって居ます。


ではLPGの市場関係者の間で囁かれる「2016年問題」とは?!

①アメリカ産LPGのアジアへの流入増加がさらに加速するとみられます。
米エンタープライズ(現在のLPG輸出数量の4割を占める最大手)が
2015年末から輸出能力を1.7倍に拡大します。
(年940万トン→1,660万トン)

②2016年4月にパナマ運河拡張開通
 
船がスムーズに通ることができるようになるわけです。
アメリカからアジアへの船便はこれまで40日程度かかっていたものが
25日に短縮されるということで、アメリカからの到着が早くなることは
アメリカ輸出量の拡大に拍車をかけることになりそうですね。


③船賃(フレート価格)の相場が下落リスク

新規に作られた大型VLGC船の投入が進んでいます。

2015年末では既に40隻弱が投入。
2016年にはさらに40隻が投入されるとあって
船を一時的にチャーターする傭船市場が大暴落するとの懸念が。
関係者の間ではまるでナイアガラの滝のような下落になるのでは
ないかとして警戒が広がっています。

フレートの下落は原油価格の下落だけでなく、船の供給過多からも
引き起こされるということですね。



④イラン産LPGの解禁でさらに供給増?!

2016年にはイラン産のLPGの取引に対する経済制裁が解除の可能性。
2012年からの経済制裁では中国がイラン産を主に買い付けてきました。
しかも格安価格で、、、。今後はイラン玉が市場に幅位広く出回る
可能性が出てきたわけで、これも価格下落の一因となります。

船も、LPGも供給過剰気味になるのではないか・・・・?
との懸念が広がっており2016年問題は深刻です。

詳しくはオンデマンド放送で高橋さんの解説をお聞きくださいね。

天然ゴムのファンダメンタル分析① [ファンダメンタル分析シリーズ'15(~16年1月)]
2015.12/16 大橋ひろこ 記事URL

毎週火曜の商品先物取引のファンダメンタル分析シリーズ。
今回から12月いっぱいは「ゴムのファンダメンタル分析」シリーズがスタートします。ゴムのファンダメンタルを教えてくださるのは楽天証券の吉田哲さん。1回目の今日は「ゴムの主要用途と生産国、消費国など基礎的ファンダメンタル」について伺いました。

このシリーズは是非、資料をダウンロードしてお聞きください。ご覧の画面の右側にファンダメンタル分析シリーズ」というオレンジ色のバナーがあります。こちらをクリックしていただくと、番組資料をDLすることができます。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
ゴムって最も使われているのはなんだと思いますか?
また、ゴムはどこで生産されているかご存知でしょうか。


ゴム需要の最も大きなシェアを誇るのは自動車のタイヤです。
ゴムには合成ゴムと天然ゴムがありますが、タイヤはそのどちらも
使います。タイヤを組成するカーボンブラックやワイヤーなどと
配合されるのですが、その比率は天然ゴムが27%、合成ゴムが23%程度です。

消費地のメインはアジア。特に中国・インドで40%消費しています。

そして供給元、生産国はタイ、マレーシア、インドネシアなどの
東南アジア諸国。暖かいところでゴムの木は育つのですね。

赤道近辺から北緯15℃までの間のアジア諸国がゴムの生産に適している
気候なのですが、温暖化の影響なのでしょうか。昨今では北緯15℃より
北の中国などでもゴムが生産されているのだそうです。

世界一のゴム生産を誇るのはタイ。1970年代にはマレーシアの生産が
世界シェアの44%を占めていたのですが、2014年にはわずか4%にまで
シェアが低下、マレーシアはゴムからパーム油に生産シフトしています。

こうした独自の需給要因が明確であるコモディティであるため、
ゴムは独自の価格変動をする印象がありましたが、
CRB指数とゴム価格の相関は非常に高く、コモディティ全般の値動きと
大きなかい離は見られません。

詳しくはオンデマンド放送で吉田さんのお話をお聞きくださいね。
今後、第2回、3回でゴムの価格変動要因や、季節性などを
伺っていきますので、今後の放送にもご期待ください!

原油下落で在庫増も、米国原油輸入増の謎 [大橋ひろこコラム]
2015.12/11 大橋ひろこ 記事URL

原油価格が下げ止まりません。12月4日のOPEC総会で減産合意などの価格支援材料は決まらないだろう、として事前の期待はなかったものと思われますが、それでもOPEC総会通過後に原油価格の下落に弾みがついた恰好です。そもそも期待がなかったとはいえ、それでも需給は緩む一方。原油価格はどこまで下値を切り下げるのでしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はエネルギーアナリスト大場紀章さんにOPEC通過後原油価格下落の背景と価格上昇の条件などをお伺いました。


ゴールドマンサックスがWTI原油価格は20ドルにまで下落するリスクがある、
と予想したことで、20ドルという数字が独り歩きしている印象もありますが、
それだけ、価格上昇要因が極めて少ない需給環境であるということです。

確かにこの価格下落で、アメリカのシェール企業の経営は苦しく、
米国シェール生産は4月のピークから最新のデーターでは12%もの
生産減となっています。わずか12%程度、ということで、シェール減産が
価格支援材料となっていない現状ではあるもの、このペースで減産が続けば
1年後にはシェール生産全般の30-40%にも及ぶ可能性がある数字で、
OPECとアメリカのシェア獲得競争も来年2016年には
最終局面へと入っていくものと考えられます。

足元では、シェール企業、資源関連企業のハイイールド債(ジャンク債)
市場の急落が金融市場へと悪影響を及ぼす可能性が懸念され始めていますが、
第2四半期のシェール関連企業のキャッシュフローの8割は債券利払いなどに
回されているということで、資金繰りはアップアップ。

第2四半期の原油価格はそれでも50-60ドルあったことを考えると
第3~第4四半期にかけて、30ドル台にまで下落し、さらに価格下落となったシェール関連企業の
利払い負担はさらに増していると思われ、今後さらに資金調達も苦しくなっていくでしょう。

アメリカの原油在庫はほぼ上限に達しており、この先は洋上在庫
(海上にタンカーを確保して保管する)としていくしか保管場所がない
というところまで来ているようですが、アメリカの原油在庫が増加している
背景には、なんと安価な原油を輸入しているという事実が存在するようです。

これだけ在庫が増加しているのに、なぜ輸入しなくてはいけないのか?

これは投資家目線に立たないと理解できない話ですが、
今、原油のスポット価格(現物)はみるみる安くなっており
先物価格との鞘が拡大しています。いわゆるコンタンゴ状態。
現物、期近物が安く、期先に行くほど価格が高いという順鞘にある、ということです。

投資家らは、安い現物の原油を買って、期先物の原油を売るという
取引をすることで、その価格差(鞘)を手にすることができるのです。

こうした鞘取りが横行する過程で、原油が輸入され在庫が増加して
しまっているという負のスパイラルが発生しているとみられますが、
しかし、これも、大きな価格差が存在しているからこそ儲かる取引で
鞘が縮小してくればその妙味は低下します。

また、陸上在庫が限界に達すれば洋上在庫へと保管方法を
変えなくてはなりませんが、洋上在庫はタンカーを借りなくてはならない
ため、コストが大きい。鞘取りで儲けられる利幅に対してコストが上回る
ようだとその取引には妙味がなくなりますね。

原油価格の今後を見るには、現物、期近物の価格と先物価格の価格差も
考慮しておく必用がありそうです。

大場さんは、このシェア争いの末、アメリカのシェール生産が
大きく減少し、OPEC産油国がチキンゲームの勝者となるところまで
くれば、OPECも減産に動くこともあるのではないか、と将来を見通して
くださいましたが、それは2016年後半になろうかと、、、。
2016年秋のOPEC総会では動きもあるでしょうか。

足元はまだ下値余地が残るもののさすがに20ドル台へと下落する
ようだと、別のリスクが噴出するため、30ドル台が最終局面ではないか、
と大場さん。ただし、この低価格はすぐに解消される環境ではないようです。

詳しくはオンデマンド放送で大場さんの解説をお聞きくださいね。

原油安なのにゴム上昇、ゴム価格上昇の裏に山火事?! [大橋ひろこコラム]
2015.12/09 大橋ひろこ 記事URL

原油価格が下げ止まりません。OPEC総会を受けて下落に弾みがついた印象ですが、ゴールドマンサックスが20ドルまで下落するリスクがあると指摘するように、買い材料は見当たらず、ずるずると下値を拡大しています。原油だけでなく資源価格が軒並み安いのですが、ゴム市場だけが足元力強い上昇を見せています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は原油とゴム市場について商品アナリスト小針秀夫さんに
お話を伺いました。

TOCOMゴム先物価格は11/6安値153.0円と11/24安値153.9円で
ダブルボトムを形成したようにも見えます。現在170円台まで上昇しており、
当面の上値抵抗は、9/11の179.8円と11/13の176.0円近辺となりますが
次の心理的節目っである180円を目指す展開となりそうなムード。

小針さんによると、1998年から現在までの約17年間における
原油相場とゴム相場との相関係数は0.8146で高い正の相関にあり、
原油が下げればゴムも下げるのが通常の相場なのですが、
なぜ足元でゴム価格が上昇しているのでしょうか。

小針さんは3つの独自要因があると解説くださいました。


①インドネシアの大規模山火事~
ゴム農園も消失、20%の減産との見方も

現在インドネシアで起こっている森林火災は1997年以降で最悪。
現在までおよそ1カ月続く火災は推定300万ヘクタールの農地を
消失させていおり、その煙害は隣国のマレーシアやシンガポール、
さらにはフィリピンやベトナムにまで広がっている模様です。

農産物で最も被害が大きいのがパーム油と天然ゴム。
インドネシアのゴム生産業者団体は今週初め、国営アンタラ通信に対し
煙害の影響により今年9月から来年2月までの半年間において
生産高が最大30万トン減少するとの見通しを明らかにしています。

インドネシアの年間の天然ゴム生産は約300万トン強で2014年実績は314万トン。
半年で30万の減産となった場合、20%ほどの大幅な減産率となる計算です。
これは総天然ゴム生産の5~6%に相当する量だということです。




②ジャカルタ会議で来年から輸出削減計画?!

12月4日開催、ジャカルタで開催された生産国会議において、
タイ、インドネシア、マレーシアの3カ国は、来年2016年から
天然ゴムの輸出に関して削減することで検討を重ねたことを明らかに。

今回の会議は3カ国連合協議会(ITRC)が開催したもので、
「2016年の輸出削減の合意計画」と掲げた減産計画が話あわれましたが
まだ具体的に、それぞれの国がどの程度輸出を削減するのか、
輸出削減を開始する時期や期間など、具体的な案はないようです。

なお同3カ国は2012年から2013年にかけて合計30万トンの輸出削減に
合意した経緯があり、その数量は、2012年の輸出総量の約3%に相当するものでした。

※来年からITRCの第4番目の加盟国としてベトナムが加盟することが決まりました。


③中国がタイからゴム20トンを購入

12月3日、中国とタイは農産品貿易協力文書の調印を行い増した。
中国はタイからコメ100万トン、ゴム20万トンの購入をする代わりに
タイの鉄道プロジェクトを獲得。タイを南北に縦断する鉄道の建設が
来年5月から始まると見られます。



上記3点の理由から上海ゴム、TOCOMゴム市場が上昇しています。
ここからまだ上がるでしょうか?ゴム相場に原油安の
影響はないのでしょうか。詳しくはオンデマンド放送で
小針さんの解説をお聞きくださいね。

石油ファンダメンタル分析シリーズ⑤需給と今後の価格展望 [ファンダメンタル分析シリーズ'15(~16年1月)]
2015.12/08 大橋ひろこ 記事URL

マーケット・トレンド火曜日の商品先物取引「ファンダメンタル分析」シリーズ。
石油製品のファンダメンタル分析のポイントは今回が5回目、最終回となります。

このシリーズは是非、資料をダウンロードしてお聞きください。ご覧の画面の右側にファンダメンタル分析シリーズ」というオレンジ色のバナーがあります。こちらをクリックしていただくと、番組資料をDLすることができます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
石油編ファンダメンタル分析シリーズ5回目は
「下げ止まらぬ原油、OPECと非OPEC諸国の需給環境から見える今後」
シリーズ最終回、マーケットアナリスト菊川弘之さんに伺いました。

先週12月4日のOPEC総会から原油価格の下落が加速しています。
もともと減産合意への期待はなかったものの、減産どころか
生産目標を上回るペースでの生産を容認、実質OPECは増産体制に
ある中で、今後の生産目標すら設定されなかったことへの失望が
マーケットに広がっているようです。

価格が下がるということは、供給が多く需要が少ないということですね。
OPEC生産各国、そして非OPEC特にアメリカの原油生産動向は
どのようなものなのでしょうか。

また毎週発表されるアメリカの原油、石油在庫統計もこのところの
原油の下落要因となっています。需要が伸びず、在庫は過去最高水準へと
積みあがっていますが、菊川さんには、その推移についても解説いただいています。

需要といえば中国の輸入が商品市場の大きな柱だったのですが、、、。
中国の原油輸入も頭打ち、価格の下支えとはならないようです。

では、なぜこれほど原油価格が下落しているのに
世界は原油減産に動かないのか。
そして、この低価格で生産各国の財政は賄えるのか?

核開発協議合意で経済制裁解除となるイランは50~100万バレルの
原油輸出再開の見込みであるほか、メキシコでも新プロジェクトが
スタートするということで、供給増の環境はなかなか改善しないと
思われますが、原油先物市場では投機筋のショートポジションが
積みあがっており、短期的にはショートカバーによる吹き上がりも
警戒される構造になってきています。

ただし、ポジションの巻き戻しで思わぬ高値をとったとしても
需給環境が改善するわけではありません。
戻りは売られる展開となりやすいと菊川さん。

地政学リスクが価格に及ぼす影響も伺いましたが、
中東ではサイバー攻撃による紛争も激化しているのだとか。

詳しくはオンデマンド放送で菊川さんの解説をお聞きくださいね。

年末年始転換パターンが続く金相場、今年は・・・ [大橋ひろこコラム]
2015.12/04 大橋ひろこ 記事URL

12月のFOMCでいよいよアメリカの利上げが発表されるだろうということが織込まれる中で1050ドル近辺まで下落してきた金価格。2011年には1900ドル台の高値を示現、2000ドルまで上昇するとの見通しが大勢を占める中でトップアウト、あれから4年で900ドル近くも金価格は下落してしまいました。アメリカの利上げに向けて1000ドル割れ予想も大勢となりつつあります。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はICBCスタンダードバンク東京支店長 池水雄一さんに
金価格下落の背景と年末年始のポイントについて伺いました。

①金融要因~ドル高による国際商品価格の下落

米利上げ思惑が広がる中でのドル一強相場となる中、
ドル建てでの商品価格は下落を強いられています。
通貨が高くなればモノの値段は下がる、というシンプルな理由ですが、
2015年は年間を通じてアメリカの利上げ時期を巡る思惑で
通貨ドルが変動し、これに相関して金が動いた年でした。
結局12月のFOMCを迎えるまでアメリカは利上げに踏み切らなかった
のですが、先延ばしされればされるほど、米利上げが市場のテーマとして
上値を抑え続ける相場環境が続いてしまったことで、
長期的に金が売らてきたのです。

②ヘッジファンド勢の売り~史上最大の金ショート

短期筋は下がり続ける金をショートし続けており、
最新のCFTC建玉ポジションでは史上最大にまで金ショートが
膨らんでいます。ファンド勢は金が下がる方向にポジションを傾けており、
これが金価格のさらなる下落を招いているともいえます。

しかし年末に向けて、現物市場では現物が品薄になってきています。
金のリースレートが高騰しており、現物市場では金需要が高まっている
という歪みが生じていることに池水さんは注目されています。

先物市場やETF市場などのペーパーアセットでは
金ショートが膨らみ、金価格が下落しているのですが、
現物市場では買いが旺盛で、現物がタイトであることから
金の金利が上がっているのです。

年末年始という季節的なものも関係していますが、
金のリースレート上昇の背景には、
金の借り手が増加しているという側面もあります。

金をショートするにも金を借りてこないと売れないワケです。
株の信用取引でも同じことですね。
つまり、金を借りてきて金を売るトレードがブームだということ。
金の金利はほぼゼロに近いのが通常ですが、
借り手が増えていることで、金利が上がってきているのです。

これがコストとして負担になるようだと、金を借りてきて売る、
というような投資妙味は薄れてしまうことから、
巻き返しが生じる可能性も。
さらに先物市場では史上最大の金ショートが積みあがっていますから、
それが先を争って買戻されれば大きく金価格が上昇する可能性もあります。

12月3日のECB理事会でマイナス金利拡大などの追加の金融緩和策が
発表されたにもかかわらず、ユーロは大きく上昇したのは
追加の緩和策が発表されるという期待からユーロのショートが
積みあがっていたためで、これが買い戻される過程でユーロ急騰となりました。
ユーロ高ドル安という値動きが急激に出たことで金価格もこれに連れて
上昇となりましたが、このユーロの値動きと同じようなことが
起こりやすい環境にあるということです。

実際、週末の11月の雇用統計では、いい数字が出たにもかかわらず、
ドルはそれほど大きく上昇せず、金価格は上昇に弾みがついています。

となるとFOMCで市場の予想通り利上げがあったとしても。。。?!

それからここ数年、年末年始に金のトレンドが転換するという
パターンが繰り返されていると池水さん。

ECB,雇用統計と金融イベントを受けて金が上昇を始めました。
ここからのポイントは?

詳しくはオンデマンド放送で池水さんの解説をお聞きくださいね。

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