OPEC減産合意で上昇した原油相場、ここからの課題 [大橋ひろこコラム]
2016.12/28 大橋ひろこ 記事URL

ダイナミックに動いた今年2016年の原油価格。1月2月にはWTI原油価格は26ドル台にまで下落するも、年末に向けては50ドル台を回復、安値から2倍になっています。OPECと非OPECが協調減産したことが背景ですが、2017年、原油価格に波乱はないのでしょうか。

皆様ご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオイルアナリスト藤沢治さんにお話を伺いました。

OPECの減産は実施されるのか? 

11月30日のOPEC総会では
リビア、ナイジェリア、インドネシアを除いて、
10月の生産量より日量約120万バレルの減産することで合意しました。
(経済制裁を解かれたばかりのイランは日量9万バレルの増産を認める。)
2017年1月からの生産量は、日量3,250万バレルに設定されています。

サウジ、クエート、アラブ首長国連邦などは、ターム契約の顧客に
1月から供給減を通知するなど減産への動きも出始めました。
各国減産幅は、サウジが日量約50万バレル、イラクが日量21万バレル、
アラブ首長国連邦が日量約14万バレル等となっています。

ワイルドカードは、リビア、ナイジェリア、イラクです。

・リビアの10月の生産量は日量51万バレル、減産の非対象国であり、
西部の油田生産が復活に伴い現在は、日量62万バレル生産にまで増産体制。
1月に日量80万バレル、3月までには日量90-100万バレルを
目指すとしています。リビアの最大生産能力は、平時であれば
日量160万バレル。まだまだ増産余力がありますね。

・ナイジェリアの10月の生産量は、日量約160万バレル。
現在は日量170-180万バレル生産しています。
1月には日量210万バレルを生産する計画。
ナイジェリアの生産能力は、日量240万バレルであり、
この2国だけでも、3月までに合計で日量100万バレル程度の
増産となる可能性があるのです。

となると、日量120万バレルの減産合意は形骸化することに。
イラクも予想外に11月の総会では減産に合意していますが、
国内でのISとの紛争で資金が必要だとして、
総会直前まで減産対象外にしてほしいと要望しており、
価格が上がってくれば減産はしない可能性が大きいのがリスクとされています。

そもそも、OPECの減産ですが
過去に減産枠を厳格に遵守したのは、サウジ、クエートだけなのです・・・。


非OPEC産油国の減産は実施されるか? 


ロシア、メキシコなどのOECD諸国外の産油国、
すなわち国の元首によって生産量が変えられる国々が
OPECと協調減産に合意したことも原油上昇の大きなインパクトとなりました。
非OPECHは日量約60万バレルの減産で合意しています。
ロシアの減産幅はその中で最大で日量30万バレルですが、
徐々に減産するとしています。1月に日量10万バレル程度、
3月までに日量30万バレル程度の減産をする計画のようですが、
その他の国も減産を遵守するかどうかは疑わしいとの指摘が。

米国のシェールオイルの増産は? 


すぐ生産量を増やすとは予想できないが、原油価格が50ドルを
超えているので、徐々に増産体制に入るとみられています。
特にテキサスのパーミアン地域は、油井あたりの生産性が上昇し、
採算分岐点価格は50ドルと言われているのです。

現に、ベーカーヒューズ社の発表では、12月23日現在の
石油掘削リグ稼働数は、523基と8週連続で増加、
5月末の316基から大きく増加中。昨年12月末の536基に迫っています。
また掘削済だが生産していないDUC(Drilling but Uncompleted)と
呼ばれるシェールオイルの油井が1,000程度あるとも。
従って50ドル以上の価格が続けば、3月迄には
シェールオイルの生産が増加することが予想されています。
OPEC, 非OPEC産油国の減産合意を打ち消すものとなり得るのです。


トランプ政権のエネルギー政策


トランプ政権は、国内のエネルギー開発計画の規制を
緩和する方向であり、石油業界には朗報。
議会との関係もあり、すぐにこれが米国の原油生産に結び付くわけでは
ありませんが、カナダからのキーストーンXLパイプラインの敷設に
オバマ政権は反対していましたが、共和党はもともと賛成です。
敷設される見込みは高いとみられます。

米国は原油輸入量を減らすことを目指していますが、
米国の精製会社は、精製装置の構造上、価格の安い重質油が
必要であるため、中東の中重質原油の輸入を継続しなくてはならない事情が。
軽質のシェールオイルの輸出量を促進し在庫を減らす努力をするものと
見られます。また、トランプ大統領誕生で環境問題に関する施策は後退すると思われます。

藤沢さんに2017年の原油価格を予想していただきました。

詳しくはオンデマンド放送をお聞きくださいね。


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激動の2016マーケットを"寸劇"で振り返り、2017を考える。
<劇団:コレモナニカノ円×E-factory 新春特別公演>
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新年1月11日(水)18:45~ 東京・日本橋TOCOMスクエアで開催します。

激動の2016年マーケットを金融寸劇&解説で振り返りながら、
2017年の展望を考える特別公演を開催いたします!
金融寸劇の脚本・構成・解説は、金融ジャーナリストの川口一晃さんです。
(川口さんは、同日18:00~の「マーケット・トレンド」にご出演予定!)

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小次郎講師のトレードラジオ講座~複利運用の光と影 [『小次郎講師のトレードラジオ講座』第3期(~17年3月)]
2016.12/27 大橋ひろこ 記事URL

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皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
第3期Lesson3は「複利的運用の光と影!」

Lesson2では複利運用の効果について小次郎講師に解説いただきましたが影、、、つまり落とし穴があるというのは、一体どういうことでしょう。

複利的運用とは儲かったときには元金をその分増やして再投資、
損したときは元金をその分減らして再投資ということで
逆Cカーブで利益は大きく増えて行き、損失額も減少していくという
素晴らしい運用、、、ということでしたね。

しかし、複利的に資金を増やすということは勝ち続けていくことが前提。
勝ち続ける運用、投資というものはありません。
複利的運用では勝ったり負けたりしているうちに
気がつけば投資用資金がどんどん減っていってしまいます。

番組では、その勝率から複利運用の落とし穴がどのようなものか、
そして、その落とし穴に落ちないためには、どのような活用が望ましいのか
小次郎講師に教えていただきました。

詳しくはオンデマンド放送で小次郎講師の解説をお聞きくださいね。

小次郎講師のトレード・ラジオ講座、本年の放送は今回が最後。
来週3日はお正月でお休みとなります。
1月10日火曜に来年最初の放送となります。
また来年もよろしくお願いいたします。
本年はご愛聴、誠にありがとうございました。

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2017年ドル円相場展望~トランプラリーどこまで [大橋ひろこコラム]
2016.12/21 大橋ひろこ 記事URL

2016年、年初ドル円相場は1ドル120円台でスタートするも、日銀のマイナス金利導入以降、下落が加速。6月ブレグジット後には100円割れ示現となり、アベノミクスの終焉が声高に叫ばれましたが、11月米国大統領選挙でトランプ氏が勝利したことで、マーケットのセンチメントはガラリと変わって、118円台にまでドル高円安が進みました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はソニーフィナンシャルホールディングス 金融市場調査部 為替アナリスト 石川久美子さんに2017年のドル円相場の展望をいただきました

2016年のドル円相場の変動幅は20円あまりにも上ります。
2015年はわずか10円幅のレンジ内での値動きだっただけに
レンジを下に抜けて下落が加速した相場となりました。
こうしたボラティリティの大きな地合いは2017年も続きそうです。

トランプラリーとも評されるドル高ですが、期待を先取りしている側面が大きく、
就任後の政策によってはリスク商品の下落も大きくなるとの指摘もあります。

とはいえ、トランプ氏の掲げる大型減税やインフラ投資は金利上昇要因。
先週の12月FOMCで2017年の利上げ見通しがこれまでの2回から3回に
引き上げられたこともあり、市場を取り巻く材料はドル高要因が大きく、
まだこのドル高の流れは継続しそうだと石川さん。

欧州リスクも気がかりです。イタリアの銀行問題、そして2017年に予定されている
オランダ、フランス。ドイツなどの選挙の行方によっては
ユーロドル相場はパリティ示現の可能性も?!

石川さんには2017年に想定されるリスク、そしてドル円相場の予想レンジを
解説いただきました。詳しくはオンデマンド放送で石川さんの解説をお聞きくださいね。


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小次郎講師のトレードラジオ講座~複利運用効果 [『小次郎講師のトレードラジオ講座』第3期(~17年3月)]
2016.12/20 大橋ひろこ 記事URL

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皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
第3期Lesson2は「資産を増やすには複利運用!」です。

単利=当初の元本に対してのみ利息が計算される
複利=利息を元本に組み入れ、その合計額に対して利息が計算される

複利で資金が増えて行くことは皆さん理解していることだと思いますが、
常に勝ち続けていることが前提です。では複利運用で損失が発生した場合
資金はどのように減少していくでしょうか。

初期資金を100万円とし、年間20%づつ損をしたとします。

単利の場合、1年目に資金は80万に、2年目では60万、3年40万、4年20万、5年0
と年間20万円づつ損失が発生すれば、5年で資金はゼロとなってしまいます。

ところが複利の考え方では1年目は同様に80万に資金が減少しますが
2年目はその80万円に対しての20%の損失なので結果64万に減少することになります。
同じように計算していくと3年目は51.2万、4年目41万、5年目32.8万・・・・と
5年たってもゼロにはなりませんね。

複利スタイルはマイナスを軽減するにも有効な素晴らしい方法に見えますね。
ところが、この素晴らしい複利運用にも落とし穴があるのだそうです。
複利運用のデメリット、落とし穴は次回、解説いただきます。

今回は複利運用の効果とそのメリットを小次郎講師に解説いただきました。
詳しくはオンデマンド放送で小次郎講師の解説をお聞きくださいね。

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ゴールド価格下落も静かな実需勢 [大橋ひろこコラム]
2016.12/15 大橋ひろこ 記事URL

ゴールドの下落が止まりません。今週14日の米FOMCでは市場の予想通りに0.25%の政策金利の引き上げが決定されましたが、2017年の利上げ見通しがこれまでの予想の年2回から年3回に修正されたことで、米金利が上昇。米長期国債利回りは2.5%台に乗せたことで、ドルが上昇。ドル高によるゴールド下落が加速しています。

皆さん、ご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は金融・貴金属アナリスト 亀井幸一郎さんに金市場の動向と今後についてお話を伺いました。


昨年2015年の利上げ発表後はドル高が一服し、ゴールド反転のきっかけと
なったのですが、今年はドル高が止まりません。ゴールドもずるずると下値を
拡大する値動きですが、昨年と違うのは「実需」が静かであること。

価格が下がれば買いに出てくるのが、中国やインドなどの実需勢。
昨年の安値では旺盛が実需の買いが下値を支えた側面もありましたが、
今年は中国もインドも積極的に買ってきていません。

中国人民元安が加速していることで、当局は口先介入という形で
金の輸入に制限をかけています。元安のヘッジとして金需要が高まる半面、
金買いは人民元売りにつながるとして当局が懸念を強めているのです。
このため、上海の金価格は20ドル超のプレミアムがついています。
現物が不足しているということですね。

一方、インドは11月9日から高額紙幣である500ルピー(約815円)と
1000ルピー(約1630円)の流通を差し止めています。
偽造紙幣や不正蓄財などの根絶が目的ですが、この混乱でインドは現金が不足。
このため、金が買えない状況に陥っているとか。
インドでは買いたくても現金がないために金が買えないという事情から
金価格は逆にディスカウント状態にあるようです。

こうした実需勢の買いが出てこない事情がある中で、金融要因による
下落が大きくなっているのですが、ここからさらに金利は上昇するのでしょうか?

来年2017年は欧州の選挙が多く予定されており、政治リスクが高まります。
焦点は4-5月のフランス大統領選挙とみられますが、
ここからのゴールド相場、どのように見ればいいでしょう。

亀井さんに伺いました。

詳しくはオンデマンド放送で亀井さんの解説をお聞きくださいね。

FOMC通過でどうなるGold~2017年コモディティ市況 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2016.12/14 大橋ひろこ 記事URL

今夜の12月FOMC,利上げはほぼ織り込みも、株式市場の強気が続いています。利上げが織り込まれる過程では米長期債利回りも大きく上昇、ドル高となっていることからゴールド市場は売りが優勢となっています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケット・アナリスト 菊川弘之さんにお話を伺いました。

ゴールド市場は2015年12月の利上げの時とよく似た値動きとなっています。
利上げ前にドル高が加速、ゴールドが下落し1040ドル近辺にまで値を沈めていました。
ゴールドの時代は終わったとの声が大勢だったのですが、実際に利上げが実施されると、
ゴールドは急反騰となったことは記憶に新しいのですが、さて、今回も同じように
利上げがきっかけとなってゴールドの下落が止まるでしょうか。

菊川さんは2017年相場はボラティリティが大きくなり
まさにトランポリン相場となるとして、そのリスクとなるうる事象について
解説くださいました。2016年がそうであったように、2017年もまた
点在するリスクに神経質な値動きを強いられそうです...。

また、OPECと非OPECの協調で日量180万バレルの減産合意があったことで
原油価格も上昇しています。これを受けてIEAは月報で需給が均衡する時期を
2017年後半から、上期へと変更しました。
原油価格はさらに上昇するでしょうか。
米国シェール生産は?!
そしてトランプ次期大統領のエネルギー政策は?!

また、上海コモディティ市場が高騰しています。
2017年は5年に1回、1週間ほど開催される共産党大会があることも
来年のマーケットに影響しているようです。

詳しくはオンデマンド放送で菊川さんの解説をお聞きくださいね。

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東京商品取引所・TOCOM製作協力の、
「CX FX STOCK DIARY 2017」番組プレゼントに、たくさんのご応募ありがとうございました。

当選者には、本日東京都内から賞品を発送しました。
なお、当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。

ゴム大相場の様相、産地豪雨の影響も?! [大橋ひろこコラム]
2016.12/08 大橋ひろこ 記事URL

ゴム相場が大相場の様相を呈しています。
東京ゴム相場12月8日一時246.4円まで上昇。2015年6月につけていた247.9円に接近しています。上昇の起点である今年1月の安値144.5円から100円を超える大幅上昇となっています。(安値からの上昇率72%)東京の動きを先導しているのが上海ゴム相場で、同相場は11月28日に1万8915元まで上昇し、2013年12月以来の高値をつけた。今年1月の安値9590元からは9300元を超える上昇となり、上昇率も97%とほぼ2倍に及ぶ大幅高に至った。しかし上げ過ぎの反動から、29日夜間取引で暴落するなど、本格的な上値修正の動きに入っていきそうな状況下にあります。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は商品アナリスト小針秀夫さんにお話を伺いました。


上海市場では銅、アルミ、亜鉛、ニッケル、鉄筋、鉄鉱石、石炭などの
産業消費材が軒並み大幅上昇となっています。
しかし市場管理当局が過熱気味の市場に対し規制を強化する動きにあることで
高値波乱の様相。上海ゴム市場も同じく高値圏で神経質な乱高下となっています。

中国金融市場では、債券利回りが急騰しているため、投資資金が
コモディティを中心としたリスク商品から債券市場を中心とした金融商品へ
シフトする傾向が強まる可能性も。

こうした資金シフトが続けば上海ゴム相場の下落は上げ過ぎによる一時的な
反落にとどまらず長期化する可能性もあります。この流れが東京ゴム市場にも
及んだ場合、最近の鋭角な上昇から一転して大幅続落となるリスクとなります。

しかし円安の傾向を強めていることは円建ての東京ゴム相場にとって
押し上げ要因であることや原油相場が産油国の減産合意から急騰していることも
ゴム相場にとって上昇要因。このように上げ材料と下げ材料とが複雑に交錯し
状況分析が難しい局面となってきています。

需要面からは自動車の販売が世界的に堅調なことがポジティブ。

アメリカの11月新車販売台数は、値引き額を増やしていることなどから、
4か月ぶりに増加。新車の販売台数は138万558台で、
前の年の同じ月を3.7%上回りました。

中国10月の新車販売台数は、前年同月比18.7%増の264万9900台。
多目的スポーツ車(SUV)の人気と小型車に対する減税効果が重なり、
5カ月連続の2ケタ増となっています。

中国では天然ゴムの80%を輸入依存しているため、人民元安は産業用コモディティ
上昇につながっています。中国の輸入が上昇をけん引しているのでしょうか。

雨の影響で天然ゴム生産地タイ、マレーシアでゴムの供給が減少しているようです。
ではここからの展開は?!

詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

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OPEC原油減産とトランプ次期大統領のエネルギー政策 [大橋ひろこコラム]
2016.12/07 大橋ひろこ 記事URL

11月30日、注目されたウィーン定時総会となるOPEC会合での減産合意を受けてWTI原油価格は1バレル=50 ㌦台に急伸しています。減産合意は08年以来8年ぶり。加盟14カ国の減産幅は日量約120万バレル(約4.5%)で来年1月から半年間実施し、2017年5月25日に開催する定時総会で減産を延長するかどうかを協議することとなります。


11月30日、注目されたウィーン定時総会となるOPEC会合での減産合意を受けてWTI原油価格は1バレル=50 ㌦台に急伸しています。減産合意は08年以来8年ぶり。加盟14カ国の減産幅は日量約120万バレル(約4.5%)で来年1月から半年間実施し、2017年5月25日に開催する定時総会で減産を延長するかどうかを協議することとなります。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。今日は資源・食料問題研究所 代表 柴田明夫氏に原油価格動向と今後の見通しを伺いました。

内訳を見てみますとサウジアラビアが約50万バレル削減し
日量1000万バレル強とするほか、経済制裁前の日量400万バレルの生産を
目指していたイランも同380万バレル弱に凍結。
その他加盟国へも減産を割り当てています。
非OPECのロシアが最大30万バレル削減を表明したことも支援材料となりました。


今回の減産合意がこれまでの「形ばかりの減産合意」とは
異なるのは、サウジがどの国よりも原油価格の立て直しを
望んでいる点にあります。

背景にはサウジの財政危機が。

サウジの名目GDPは、原油価格の低迷を受け
2014年の7548ドル(75.5兆円)から15年6541億ドル(65.4兆円)
となり、16年は6191億ドル(61.9兆円)まで縮小する見通しです。


この間の総債務残高は、118億ドル⇒380億ドル⇒1064億ドルに
急増していく見込み。112年に882億ドルあった政府財政収支は、
14年▲144億ドル、15年▲979億ドルに拡大し、16年には
▲836億ドルとなる予想となっています。


4月末に打ち出した経済改革計画「ビジョン2030」の柱は、
サウジアラムコ(企業価値2兆ドル超)の「5%未満(約1000億ドル)」を
新規株式公開(IPO)で売り出し、自国市場に上場することですが、
その際、2600億バレル超の埋蔵量を誇る同社の資産価値の算定の
決め手は、なんといっても原油価格の水準となります。


では、原油価格は今後も上昇が続くでしょうか。
柴田氏は世界的な原油の供給過剰を解消しWTI原油が
今後50㌦ル台を維持していくと見るには幾つか疑問が残るとして
詳細を解説くださいました。


① 実効性の問題


減産合意はあくまでも口約束。実現される保証はありません。
ロシアは年初来ほぼ一貫して日量1100万バレルの生産しており
老朽化が伝えられる同国の石油掘削装置は減産は技術的に困難だと言います。


ロシアの通貨ルーブルが14年の1ドル=31ルーブルから
16年に入って60~70ルーブル台に急落していることも、
むしろ生産量を維持し原油輸出額を増やしたいのが本音ではないか、
と柴田さん。

②世界的な供給過剰を解消する効果は薄い


減産基準がアルジェリアの非公式会合で合意した8月の生産量
(日量3324万バレル)ではなく、記録的水準となった10月の
3364万バレルに対するものとなりました。


米エネルギー情報局(EIA)によれば、
経済開発協力機構(OECD)35カ国の原油在庫は、
2015年末の29億バレル台から2016年10月時点では
31億バレルを上回り史上最高水準となっています。


③ 再び活発化する米シェールオイル・リグ活動


世界的な供給過剰を解消する上での第3の問題は米国動向。
米エネルギー情報局(EIA)によれば、原油在庫は5億バレルはを
下回っているものの、過去最高水準にあることに変わりはなく、
シェールオイルの生産活動が再び活発化しています。
ベーカーヒューズ社によると、2014年12月の1919基を
ピークに大きく減少していた米国のリグ(石油掘削装置)稼働数は、
5月の404基を底に11月18日588基にまで回復してきています。

もっとも、リグ稼働数の増加が直ちに原油生産の増加に
つながるわけではありません。タイムラグは6カ月~1年とみられ、
リグ1基の生産量は日量600~800バレルです。
100基が新たに稼働しした場合、半年後に日量6~8万バレルの
生産増となる程度とも言えます。


OPEC事務局によると、米国にはDUCs(Drilled but Uncompleted Wells)
と称され「掘削は済んだが、未仕上げの坑井」が、15年末で4290基存在します。
これらは原油価格次第で生産に参加することのできる在庫と
カウントすることができるでしょう。


鉱区により、シェールオイルの損益分岐点価格は、
40~80ドル台とまちまちですが、原油価格が上昇すれば、
採算に合わない非在来型の石油(超重質油、オイルサンド、オイルシェールなど)も
新たに資源として埋蔵量に加わることになってきます。


ではトランプ次期大統領のエネルギー政策はどうでしょうか。
「アメリカファースト」を標榜するトランプ氏は、
オバマ政権によるシェールガス・オイル開発に対する過度な環境規制が、
石油産業の雇用を奪っていると批判しています。


①エネルギー開発のための環境規制の緩和、
②カナダからメキシコ湾岸に至るパイプラインの建設、
③イラン核合意の見直し(中東地政学リスクの拡大)


などを打ち出す公算が大きいのですが、実際にこれらの政策が
直接的に原油価格を押し上げることになるかどうかは
現時点では不明です。

詳しくはオンデマンド放送で柴田さんの解説をお聞きくださいね。



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『小次郎講師のトレードラジオ講座』トレイリングストップ [『小次郎講師のトレードラジオ講座』第2期(~16年12月)]
2016.12/06 大橋ひろこ 記事URL

日本橋堀留町のTOCOMスクエアから毎日公開生放送。マーケット・トレンド毎週火曜は「小次郎講師のトレードラジオ講座」小次郎講師のトレードラジオ講座、第2期シリーズは今回で終了となります。シーズン2最後のLesson15は「トレイリングストップとは」です。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

トレイリングストップとは
価格変動に応じてロスカットラインを調整することです。
基本の考え方は、買った後に価格が上昇した場合、その上昇に合わせて
ロスカットラインを切り上げるというものです。

価格の上昇に伴いリスクラインを切り上げるということですので
リスク(損失)が少なくなります。一定以上価格が上昇すれば、
リスクラインに到達しても一定の収益を確保出来るということで、
ロスカット(損失確定)注文でありながら、利食いとなるわけですね。

しかし、大きなトレンド相場が続くと高値圏ではボラティリティが上昇、
変動幅が大きくなることで、切り上げたトレイリングストップラインに
ひっかかりやすくなります。大きな押し目が入れば、そこでポジションが
カットされてしまうことが増えるため、長期トレンドで利を伸ばすことが
難しくなるというデメリットもあります。

タートルズのトレイリングストップの考え方は
ある一定のところまではトレイリングストップを使い、
そこから先は使わないというルール。
増し玉と併せてトレイリングストップを変更しますが
タートルズは増し玉は3回までなので、トレイリングストップも3回までとなります。

小次郎講師は、より利益を確保しつつ効果的にトレーリングストップを
活用してもらうために「新改良型トレイリングストップ」を考案。

ストップラインが買値のところになるまで通常のトレイリングストップを使い、
そこからさらに上昇した場合は上昇分の半分ストップロスを切り上げる、
というルールを提唱されています。

詳しくはオンデマンド放送で小次郎講師の解説をお聞きくださいね。

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上昇続くパラジウム、今後のリスクは?! [大橋ひろこコラム]
2016.12/01 大橋ひろこ 記事URL

プラチナ・パラジウム比価(プラチナをパラジウムで割った比率)が1:1.18となりました。プラチナ1173ドル、パラジウム773ドル。プラチナとパラジウムの値段が近づいています。比価は1:5にまで開いたことがありましたが(もちろんプラチナ高)そう遠くない将来に1:1、いわゆるパリティとなるかもしれません。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はICBCスタンダードバンク東京支店長 池水雄一さんに
パラジウム上昇の背景について伺いました。

パラジウム価格は10月28日の610ドルを底値に11/28には760ドル
にまで上昇。一ヶ月で150ドル、25%も高くなっています。
円建てパラジウム価格も2055円から2730円で約700円、
およそ34%の上昇を記録しています。

このパラジウム高の背景にある需給構造について
池水さんに解説いただきました。
簡単に言えばパラジウムは需給がよりタイトなのです。
2012年から6年連続の供給不足状態。

パラジウムの用途の7割は自動車触媒需要です。
工業用メタルの色合いが強く、景気に左右される銘柄です。
一方プラチナの需要の3割は宝飾でゴールドの動きに
より大きな影響を受けやすい側面があります。
また、その宝飾需要の8割が中国によるもので、中国の贅沢禁止令の
影響がプラチナの宝飾向け需要を減少させているほか、
プラチナの自動車触媒はディーゼル車向けであり、
おもに欧州であることも影響しているようです。

中国の10月の自動車売り上げは270万台で、9月の260万台から増加、
前年比でも19%も増加しています。10月は8ヶ月連続の販売増加となり、
ここまでで年初から2190万台の売り上げとなり、
2015年の同期は1900万台なので14%の増加です。

中国・北米の自動車売り上げは好調であることから、ガソリン車向けの
パラジウム需要増思惑が足元の価格上昇につながっているのです。

ただし、この中国の自動車販売は来年も続くかどうかは疑問です。
中国は2015年9月末に1.6リッター以下の小型車に対する売り上げ税が
50%カットされましたが、その期間は今年2016年末まで。
この需要は来年の需要を先取りしている恐れがあります。
この減税の延期も噂されていますが、まだどうなるかはわかりません。

もしこの減税が予定通り今年いっぱいで終わるならば、
パラジウム需要の伸びは年内まで、ということになる可能性が?!

また、鉄鉱石や石炭、銅などの産業用銘柄がトランプ大統領誕生とともに
急激に上昇していますが、パラジウムも同様のトレンドです。
トランプラリーである可能性も高いとみられることも、来年以降のリスク要因。

詳しくはオンデマンド放送で池水さんの解説をお聞きくださいね。

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