門倉氏に聞く2019年世界経済展望 [大橋ひろこコラム]
2018.12/27 大橋ひろこ 記事URL

現状、米企業の業績は総じて好調ですだが、先行きの収益見通しは急激に悪化しつつあり、2018年末に向け株式市場は大きく崩れてきました。18年に始まった法人減税(35%から21%に引き下げ)の効果が一巡してくることと、米中貿易戦争の行方に対する企業の不安などを織り込み始めたようです。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はエコノミストBRICs経済研究所 代表 門倉貴史氏をお迎えし
「2019年世界経済のゆくえと投資戦略」をテーマにお話を伺いました。

米国だけではありません。中国経済の鈍化も世界景気後退リスクを高めています。
足元では自動車や携帯電話など消費の減速が明確になってきており、
農村部から都市部に出稼ぎにくる「農民工」を中心に失業者も増加。
米国が中国からの輸入品に高い関税をかけるようになったため、
外資企業や中国企業が次々と、生産拠点を中国から他国へと移転し
中国国内での求人は減少傾向にあります。


米中貿易戦争は両国とも妥協点を見出すことが難しい状況で、
IMFの試算(2018年10月)では、仮に米国が全ての対中輸入および自動車・同部品に
追加関税を課した場合、世界経済の成長率が最大年間0.82ポイント下押しされるとしています。



ヨーロッパでも政治的なリスクが高まっており、投資先としての魅力を失いつつありますが
世界景気が悪化することで、投資家の間ではリスク回避の動きが強まり、
日本の円が買われて円高になる可能性が指摘され始めています。
場合によっては1ドル=100円を割り込む局面があるかもしれないと門倉氏。



ただ、日本は2019年、改元やラグビーワールドカップなどのイベントも控えており
景気を下支えする期待も。
ラグビーのワールドカップについては、約4372億円の経済効果との試算が。
02年の日韓共催のワールドカップの経済効果3700億円を上回ります。
12都市にまたがって開催されるため、地域経済活性化の観点から大きな効果が期待できます。



新興国の中ではインドが中長期の投資先としては魅力だと解説いただきました。
インドの成長率は7%台で、現状、BRICs4か国の中で最も成長率が高いのですが
来年4月~5月に総選挙が予定されていて、政権交代の可能性も不安視されていますので
この点には注目が必要とのこと。



ただし、2019年は、もしかすると、リーマンショック級の衝撃があるかもしれない、
と門倉氏。その根拠は「太陽黒点説」


太陽黒点説は、太陽の黒点の増減のサイクルと世界の景気のサイクルが
ぴったり一致しているという経済の経験則です。

太陽の黒点が増える=太陽活動が活発化→人々の心理が上向いて経済活動が活発化→バブルの発生。
太陽黒点が減る=太陽活動が停滞→人々の心理が下向いて経済活動が下向きに→バブルの崩壊。


太陽黒点の増減のサイクルは9年~11年。
過去、太陽黒点が最小になった年は
90年(日本のバブル崩壊)、
97年(アジア通貨危機)、
2008年(リーマンショック)。


現在は24周期で、NASAの予測では2019年が黒点数が最小になる時期にあたり、
世界景気が非常に悪い状態になっているというのです。

2019年は世界経済のリスク要因が山積する中、、究極の安全資産である金(ゴールド)に
資金流入があるやもしれません。


詳しくはオンデマンド放送で門倉氏の解説をおききくださいね。

原油急落の背景と2019年展望 [大橋ひろこコラム]
2018.12/26 大橋ひろこ 記事URL

12月7日にOPECと非OPEC産油国が来年1月から日量120万バレルの減産で合意。減産合意を受けて2-3日間は原油価格も反発したのですが、供給過剰感、米国の株式市場の低下を受け再度下落に転じ、12月24日にはWTI原油価格は42.53ドルまで下落しています。高値77ドル台から40%近い下落となっていますが、来年の原油市場は何がポイントとなるのでしょうか。



皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオイルエコノミスト藤沢治氏をお迎えしお話を伺いました。

5月初旬からイラン制裁の影響やベネズエラの減産による供給不安感で
高値を追う展開が続いた原油市場。イラン制裁は骨抜きでスタート。
トランプ政権からの増産要請もあり、OPECプラスで日量約120万バレル、
米国で日量約100万バレルの合計220万バレルの増産があったことが、
供給過剰感を増幅する結果となりました。


米国、サウジ、ロシアの3か国で世界の原油生産の40%を占める存在感ですが
この3か国が10~11月、過去最高の原油生産となったのです。


年末に向けては米株も大きく崩れてきており、米国経済のピークアウトが
懸念される中、中国の景気減速も深刻です。


IEAもEIAも、2019年は前年対比で日量140-150万バレル増と予想していますが
2018年が前年対比日量130万バレル増であったことを考えると
やや過大と思われると藤沢氏。せいぜい日量100-120万バレル増に
とどまるのではないか、と予想されています。
2019年は供給サイドだけではなく、需要の伸びの鈍化にも注意が必要です。


また、カショギ記者の殺害の余波によるサウジ国内での内紛、
イラン国内の内紛等からシリア問題、イスラエル/パレスチナ、
シリアやイラクに於けるIS(イスラム国)、アルカイダの復活などと、
中東情勢の不安要因は枚挙に遑がありません。
地政学リスクは短期的な原油価格の上昇をもたらす可能性も。


2019年の原油価格予想を藤沢氏にお伺いしています。
詳しくはオンデマンド放送で藤沢さんの解説をお聞きくださいね。


小次郎講師のトレードラジオ講座~何故チャート分析が必要なのか [「小次郎講師のトレードラジオ講座2018~入門編」第3期]
2018.12/25 大橋ひろこ 記事URL

毎週火曜の小次郎講師のトレードラジオ講座!
2018年度は「入門編」投資における基本を学んでいます.
12月11日から第3期シリーズがスタートしています。

第3期テキストはこちらからからDLできます。(有料)
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詳しいカリキュラムとオンデマンド等のアーカイブは
こちらのページをご覧ください。
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放送は毎週火曜日18:00~東京日本橋TOCOMスクエアから
公開生放送でお送りします。

生放送の観覧は無料ですので、お気軽にTOCOMスクエアまで!
また、生放送終了後、TOCOMスクエアで無料セミナーを開催。
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小次郎講師から直接投資レクチャーが受けられるセミナーが
無料です。皆様是非TOCOMスクエアにお越しくださいね。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はLesson3「何故トレードチャート分析が必要か?」です。

トレードをする際、何を材料にするのがいいのでしょうか。

各国の経済・景気指標などを分析し今後を展望するファンダメンタルズ分析と
チャートから現状を分析し、エッジの高い局面でエントリーするチャート分析。

価格変動のおよそ7割はファンダメンタルズ分析の変化によって
引き起こされるため、とても重要なファクターなのですが
個人投資家がそれを知る時にはすでに価格に織り込まれてしまっていることがほとんどです。


テクニカル分析でも、決して将来予測はできません。
しかし価格が動き出す初動の動きをチャートの変化で知ることはできます。
それが、後に大きなニュースや材料となる事柄を織り込み始めたという兆しかもしれません。


チャート分析の長所はニュースや指標で結果を知るより先に
ファンダメンタルの変化を発見することも可能なのです。


また、ファンダメンタルズ分析はルール化するのが難しく資金管理ができません。
トレードで最も重要なのは、相場を当てることではなく
資金を失わないようポジションをコントロールすることですが
そのためのルールを作るのにチャート分析が重要なのです。



詳しくはオンデマンド放送で小次郎講師のお話しをお聞きくださいね。

低迷するゴム市況、現需給と今後の展望 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2018.12/20 大橋ひろこ 記事URL

2018年は天然ゴムの供給が豊富であったところに 米中貿易戦争の影響で中国製タイヤの米国向け輸出には、米国輸入時に25%の追加関税をかけることが決まり、ゴム市況には打撃となりました。


以降、米国向けのタイヤの輸出がほとんどなくなり、その分中国のタイヤ生産量が減少することに。さらに中国の自動車生産が9月以降前年同月比マイナスになり、国内の新車用タイヤ生産も落ちてきました。これで天然ゴムの成約量が減り、価格も一段安となっています。




皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は加藤事務所 代表取締役社長の加藤進一氏をお迎えし
世界のゴム需給動向と今後の展望を伺いました。



米国トランプ大統領が1月からの25%追加関税を
90日間猶予するとしたことで、天然ゴム相場価格が反発していますが、
今から天然ゴムを買ってタイヤを作り、
米国に持って行ってもすぐに3ヵ月かかってしまうため、
この価格上昇も限定的とみられます。



価格が低迷すると主要生産国らが価格支援策を打ち出すことで
価格を支えてきた歴史がありますがタイ・インドネシアでは
政府が輸出量を規制することをあきらめたようだ、と加藤氏。



タイ、インドネシア、マレーシア 3ヶ国だけの輸出規制しても
ベトナムや中国など生産国が多様化したことで
効果が極めて限定的なのだそうです。



来年はタイは選挙があるので、農民のために天然ゴムラテックスを買い上げ、
道路のアスファルトに混ぜて消費するとのことを始めているようですが、、、。



主要生産国であるタイ、インドネシア、ベトナムの人件費を考えると、
今の価格では農民の生活費が稼げず、赤字になりつつあります。
この状態が続くと生産者はゴム生産が続けられず、
2019年には供給がやや減る可能性も。

生産者らは米中貿易戦争が終わることを願っているのですが。

日産自動車の電気自動車戦略の今後と次世代自動車の未来 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2018.12/19 大橋ひろこ 記事URL

11月19日、カルロス・ゴーン氏が東京地検特捜部に逮捕されました。日本株全体のセンチメントも冴えない中、ゴーン氏逮捕以降日産自動車の株価は下落基調にあります。

仏ルノーが日産の電気自動車の技術を取り込むのを阻止するためだったのではないか、との憶測もありますが、電気自動車のコア技術であるオートモーティブエナジーサプライ(NECとの共同出資び電池事業会社)は中国系で再生可能エネルギー事業を手がけるエンビジョングループに譲渡することが決定しています。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はエネルギーアナリスト大場紀章氏をお迎えし
「日産自動車の電気自動車戦略の今後と次世代自動車の未来」
をテーマにお話を伺いました。


フランスは黄色いベスト運動に揺れていますが、
日産自動車がバッテリー部門を中国に譲渡することが決定しており、
フランスは工場を国内に持ってくることで雇用を確保しようとしていたのではないか、
とも考えられますが、マクロン大統領の支持率は大きく低下し、
デモの影響はPMIの50割れをもたらしています。

デモのきっかけとなった燃料税の引き上げは、
元をたどればドイツのフォルクスワーゲン車のディーゼル車の排出規制不正問題。
これを機にそれまで優遇されていた軽油の税制の見直しが、
この騒動の引き金となっています。
マクロン大統領としては、EV化の流れを加速させ用途の思惑があり、
それが日産自動車の囲い込みにつながっていったものと推測できます。


今回の逮捕劇は、仮にゴーン氏が無罪を勝ち取ったとしても
ルノー、日産、三菱自動車の3社連合での事業展開には禍根を残すことになると思われ、
電気自動車戦略には急ブレーキがかかったといえましょう。

また日本の自動車メーカーの中でも日産は中国市場にも積極的に進出していましたが、
中国の景気減速も著しく、自動車販売台数の落ち込みは5カ月連続。
中国市場での販路拡大も見込み薄、、、。

ということで、バッテリー受注は停滞、リチウム、コバルト価格は大きく下落しています。

では、次世代自動車はどこがどのような形でシェアを獲得するのでしょうか。

大場さんは全個体電池の可能性について解説くださいました。
トヨタが2020年代前半には実用化できるとか?!

詳しくはオンデマンド放送で大場さんの解説をお聞きくださいね。

ゴールド市場本格上昇トレンド形成なるか、注目のFOMC [大橋ひろこコラム]
2018.12/13 大橋ひろこ 記事URL

足下ゴールドが堅調です。
8月16日に2017年1月以来、1年7カ月ぶりの安値となる1,160ドルまで下落したものの、ここが今年の安値となり下値を切り上げる展開となっています。12月に入り、ニューヨーク金先物市場でファンドの買いが活発化し、10日には1,250ドルを試すまで上伸し、約5カ月ぶりの高値を更新しました。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はみんかぶ商品調査部門アナリスト森成俊さんにお話を伺いました。

金市場のここからの最大の注目ポイントはFOMC
2018年は3月、6月、9月のFOMCで3回の利上げが実施されましたが
12月も利上げ実施が織り込まれています。


ポイントは、その後。
FOMCメンバー見通しは2019年は3回、2020年は1回で打ち止めとの
見方が多かったのですが、この見通しに修正があるでしょうか。
10月の世界の株式市場の混乱以降、2019年の3回の利上げ観測に
懐疑的な見方が台頭し始めています。
FRBパウエル議長もハト派的になっていますが、、、。

米国に早期利上げ打ち止め観測が出てきたことで、米長期金利が
低下傾向にあり、金市場を支えています。

投機家らのポジションは10月9日に38,175枚まで売り越し幅が拡大
していましたが10月半ばから買い戻しが進み、
16日には17,667枚の買い越しに転換しました。
(11月13日に9,247枚の売り越しに再転換するも
11月27日1,871枚の買い越しに転じてからは買い越幅が伸びています)


SPDRの金保有高は12月12日現在、763.56トンとなり、
9月末の742.23トンから21.33トン増加(2.9%増)しています。
ただし第2四半期末の6月30日現在の819.04トンと比較すると7%近い減少。
依然として夏場の流出分が埋めきれていないのですが、
ETF市場には資金が戻り始めているようです。

プラチナは引き続き中国の景気動向がカギを握っています。

ここからの金、プラチナ価格動向を森さんに伺っています。
詳しくはオンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。

ネガティブ材料が目立つ欧州通貨とドル金利 [大橋ひろこコラム]
2018.12/12 大橋ひろこ 記事URL

2018年、ドル/円相場の変動幅はわずか9.99円。年初のVIXショック、米中貿易摩擦など株式市場のボラティリティが大きかった割にはドル/円相場が膠着気味だったのは何故でしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はソニーフィナンシャルホールディングス シニアアナリスト石川久美子氏をお迎えしお話しを伺いました。


為替市場全般で見れば新興国通貨安でドルが強かった印象が強い1年。
BISの実質実効レートではドル指数は数十年ぶりの高値に位置しており、
ドルは相対的に高くなっています。


米国が政策金利を引き上げてきたことで、金利面からドル保有に妙味が増したことが
大きかったと思われますが、足下では米国の利上げに早期打ち止め観測が台頭。
利上げサイクルの終焉がテーマとなってくると、ドル高からドル安へと転換する
シナリオも考えられますが、足下ではEUとのブレグジット合意の承認が得られぬ英国の問題や
イタリアの財政問題、フランスの大規模デモに、ドイツメルケル政権のレイムダックなど
英国、欧州のリスクも懸念が大きく、ドルよりも欧州通貨が弱い展開となっており、
これもドル/円相場が動かぬ一因とみられると石川さん。


今夜英国では保守党内でメイ首相の不信任投票が実施されるとの報道に、
足下ポンドが乱高下となっていますね。
フランス、マクロン大統領への不信任決議案への警戒も強まっていると報じられています。


こうした中、ドルに再び焦点があてられるのが来週12月18-19日のFOMC
今回の12月利上げはほぼ織り込まれていますが、問題は来年の利上げ回数。
市場ではFOMCの見通しよりもハト派的になっており、
FOMCメンバーの金利見通しに変更があるのかどうかが焦点。

来年に向けてのポイントは?!

石川さんに伺いました。
詳しくはオンデマンド放送で石川さんのお話しをお聞きくださいね。

小次郎講師のトレードラジオ講座~安定投資家を目指す! [「小次郎講師のトレードラジオ講座2018~入門編」第3期]
2018.12/11 大橋ひろこ 記事URL

毎週火曜の小次郎講師のトレードラジオ講座!
2018年度は「入門編」投資における基本を学んでいます.


今日から第3期<新シリーズスタート!

第3期テキストはこちらからからDLできます。(有料)
https://radionikkei.shop-pro.jp/?pid=137809743

詳しいカリキュラムとオンデマンド等のアーカイブは
こちらのページをご覧ください。
http://blog.radionikkei.jp/trend/2018_14.html


放送は毎週火曜日18:00~東京日本橋TOCOMスクエアから
公開生放送でお送りします。

生放送の観覧は無料ですので、お気軽にTOCOMスクエアまで!
また、生放送終了後、TOCOMスクエアで無料セミナーを開催。
題して「TOCOM投資スクール」2018年度開校です。
小次郎講師から直接投資レクチャーが受けられるセミナーが
無料です。皆様是非TOCOMスクエアにお越しくださいね。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はLesson1「安定投資家を目指す!」です。

皆さんは何のために投資の勉強をするのでしょうか?!

「資産家として成功したい!」

アベノミクス相場に乗れた、など相場が良くて資産家になるラッキーな
投資家の方もいるでしょう。しかた、ラッキーは長くは続きません。
資産家になれるのは安定投資家だけだ、と説く小次郎講師。

では、安定投資家とはどういう投資家を指すのでしょう。

皆さんは決して大きな利益でなくても、
「毎年コンスタントに」利益を上げ続けることができますか?!

そのためには「複利運用を活用すること」が肝要です。

元金100万円を年利36%で30年運用すると
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複利運用では
1年後136万、2年後185万、3年後252万、4年後342万、5年後465万

~~30年後、101億4,302万?!

詳しくはオンデマンド放送で小次郎講師のお話しをお聞きくださいね。

イスラム圏の金投資解禁で世界金争奪戦が起こる [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2018.12/06 大橋ひろこ 記事URL

イスラム金融機関会計監査機構(AAOIFI)が2016年にイスラム金融法を改正、イスラム圏の人々も自由に投資用としての金を買うことができる新法律が制定されました。この法律の施行から2年が経過して、金投資スキームが具体性を帯びてきています。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はトーキョー・トレーダーズタイムズ代表小針秀夫氏にお話を伺いました。


2016年に制定された金融法の正式名称は、
「シャリア・スタンダード・ナンバー57 
オン・ゴールド&イッツ・トレーディング・コントロール」
➡(「金および金取引規制に関するシャリア法・基準No.57」)

これまで、イスラム圏では宝飾用の金は購入できたものの、
宗教上の厳しい戒律によって金投資の購入はできなかったのですが
新基準のシャリア金融法の改正により、世界人口の25%を占める
イスラム教徒が金投資をするスキームができたのです。

イスラム教徒の人口は世界で約16億人で、中国やインドの人口よりも多く、
2030年には約22億人に達すると予測されています。
伝統的に金が好きなこの地域の人々が金投資を行った場合、
中国やインドを凌駕する金消費大国となること可能性も。


イスラム金融圏でキーとなる国々は、石油大国であるサウジアラビア、
UAE(アラブ首長国連邦)、カタールのほかに、マレーシア、インドネシア、
トルコの6カ国。
イスラム金融圏の運用資産総額は、2015年の1兆9000億ドル(約215兆円)から
2018年は推定2兆6000億ドル(約290兆円)、
2020年には3兆2000万ドル(約360兆円)に達すると見込まれています、


イスラム金融資産には、イスラム銀行資産、タカフル(イスラム保険)、
スクーク(イスラム債券)、イスラムファンド、
その他イスラム金融機関の資産が含まれており、
今後、新シャリア金融法の下に、このような巨大マネーが
金市場に大量に流入してくる可能性があるのです。


各国ではシャリアに即した金融プロダクトやスキームが登場。
GOLD ETF(スパイター・ゴールド・シェアズ)や
Bank Muamalat(インドネシアを拠点とした市中銀行)など
複数の金投資商品が完成しつつあるようです。


アジア太平洋地域の金融ハブと呼ばれるシンガポールの証券取引所SGXにおいて
今年10月に、シャリアに適合する48銘柄で構成される
「FTSE-STシンガポール・シャリア・インデックス」の取引が開始されました。
今回上場されたシャリア指数には、シンガポール通信最大手シングテル、
政府系複合企業ケッペル、シンガポール航空、
メディア最大手SPHなどが含まれています。


マレーシアでは、大型年金基金の従業員積立基金(EPF)が
2017年からシャリア適合のポートフォリオを導入したほか、
公務員年金基金KWAPはポートフォリオすべてをシャリアに適合させています。

イスラム金融圏の運用資産総額(2019年の推定運用額2兆8000億ドル(320兆円)の
1%だけ金投資に組み込まれると仮定しても、その運用額は280億ドル(3兆2000億円)です。

現在、ドル建ての金価格は1トロイオンス当り1200ドルほどで推移しており、
これをグラム建てに換算すると約39ドル/gとなり、1トン当りの金価格は3900万ドル/t。
前述の280億ドルで購入できる金の量は718万トンとなる計算で、
この金額で購入することができる金は、720トン。
2017年のインドの年間金需要が771トンだったことからすると、
インドにほぼ匹敵する規模だと小針氏は指摘します。


イスラム圏の金投資解禁でゴールド価格は...?!

小針氏には原油、ゴム相場についても伺っています。
詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

OPEC総会控えて~カタールOPEC脱退表明 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2018.12/05 大橋ひろこ 記事URL

WTI原油相場は10月3日の76.90ドルから11月29日には49.41ドルまで大きく下落しています。最大で27.49ドル(35.7%安)の下落で昨年10/09以来の安値更新です。


供給「不足」への警戒感から、2019年の供給「過剰」見通しに焦点がシフトしたことが背景ですが、今週はOPEC総会が注目です。この総会直前、カタールが来年1月からOPECを脱退すると表明、いったい何が起こっているのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケットエッジ(株)代表取締役 小菅 努氏にお話しを伺いました。

サウジとロシアの大規模増産、非OPECの増産ペース加速、
世界需要見通しの先行き不透明感、対イラン制裁の緩和などから
大きく下落してきた原油相場ですが、
ここからは原油市場に影響を及ぼすイベントが続きます。


12/05 JMMC(OPECと、非OPECによる共同閣僚監視委員会
12/06 OPEC総会、記者会見
12/07 OPEC加盟国・非加盟国会合、記者会見


IEAはOPEC産油量が横這いの場合、2019年は通年で供給過剰化を予想しています。
OPECは、2019年のOPEC産原油に対する需要が前年比日量105万バレル減を予想
しており、来年に向けて減産対応が必要不可欠な状況ですが
未だ減産合意の確証が得られていません。

小菅氏にOPEC総会のシナリオについて伺いました。

まず、減産合意できるか、そして合意できた場合もそれが十分な規模か同課が注目です。

① 減産合意ができない場合 → 45~50ドル水準までコアレンジ切り下げ
② 減産合意ができた場合 → 十分な規模 → 55~60ドル
              不十分な規模 → 50ドル絡みの上値重い展開に


すでに減産量については事前にサウジ日量100万バレル、
OPEC筋は140万バレルの減産を提案との報道があり、これがすでに織り込まれています。
日量100万バレル以下だと、失望売りの可能性が高いのは言うまでもありません。
日量130万~140万バレルだと合格点で、買い優勢となるのでは、と小菅氏。
2016年とは異なり減産合意が難航している背景についても解説いただいています。

また、12/03、カタールは1/19にOPECから脱退することを表明しました。
今後は天然ガスへ注力するという長期戦略に基づくものとしており
アルカービ・エネルギー相は「政治的ではない」と発言していますが
メディアではサウジとの対立との観測も。

⇒2017/06/05 サウジはカタールと断交
ムスリム同胞団の支援を理由としていますが、カタールとの国境に運河を建設、
アラビア半島から分離をもくろんでいるともされています。
カタールは、イランやトルコとの関係強化しており、
OPEC加盟国との間に距離を置き始めていましたが、、、。

そもそも価格カルテルとしてのOPECは
従来からサウジ一強だったが、ムハンマド皇太子が産油政策でも実験を握ってから
よりサウジの存在感はより強固となっています。

今年の原油相場急落も、サウジの独断による大規模増産が理由でした。
従来はイランが牽制役を果たしていたのですが、イランは米国から再制裁。
発言力も低下してしまっています。小規模産油国はサウジの指示に従うだけで、
不満の高まりが特にサウジとの関係悪化が進むカタールで顕在化したものとみられます。

また、需給調整役は、「OPEC」が2017年に「OPEC+ロシア」に変わり、
現在は「サウジ+ロシア」への過渡期となってきました。
11月、WSJがサウジのシンクタンクが
OPEC解体の影響を調査していると報じています。
非OPECの増産圧力が強くOPECでの需給リバランスには限界も見えてきましたが、、、


詳しくはオンデマンド放送で小菅さんの解説をお聞きくださいね。

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