「ファンド売り対新興国買い」の様相強まる金市場 [日経新聞編集委員]
2013.09/30 山本郁 記事URL
9月最後の月曜日。
今日のコメンテーターは、日本経済新聞社 編集局 商品部 編集委員の志田富雄さん。
いつものようにこの一か月の国際商品相場の動きから振り返って頂きました。

この一か月は、一定のレンジで行ったり来たりするBOX相場となり動きが鈍りました。
原因は、ほぼ確実と思われていたアメリカの金融政策正常化に向けた出口戦略が、9月のFOMCで見送られたこと。
そして、近々あるだろうと見られていた、混迷しているシリアへのアメリカの軍事介入が見送られたこと。
そのため、目先の方向感を失った...と見られます。
金は1300ドル―1350ドルを行ったり来たり。
原油は100ドル近辺を行ったり来たり。
商品だけでなく、株も上げ一服...とマーケット全体に一服感が漂っています。
暫くは、次の方向を探して行ったり来たりが続くであろうと考えられますが
基本シナリオは変わっていません。
アメリカの経済は良くなる方向で、ドルは強くなる。
そして金は売られる...。
この方向で、次の一手をどこで打つかを探している状況です。

さて、今日のテーマの"ファンド売り対新興国買い"。
この構図は先月も志田さんにお話頂いた時と変わていません。
ただ、足元では一服感もありますが。
指標で見てみると、金ETFの代表格であるSPDR(スパイダー)のETF残高は、そろそろ減り止まるかと思えば、直近で905.99t。
900割れが見えてきました。
金先物のCOMEX(コメックス)の残高は、直近で208t 4月5月のようにがんがん売っている感じではありませんが
買っている訳ではありません。
やはり、アメリカの金融政策も年内には着手するであろうし、投資マネーは金を手放す方向です。

もう一方の、「新興国の買い」はというと、これは依然として続いています。
1300ドルから1400ドルに近づいてくると新興国も買いは一服感がありますが、下がればすかさず買いが入ります。
そして、これも先月もお話頂きましたが、金の輸入にブレーキをかけようと、インド政府が金の輸入関税をかけたのですが
それが今月中旬に10%から更に15%に引き上げられたのです。
ルピー安の原因である経常収支の赤字の悪化に歯止めをかけたいという政府の狙いですが、これからインドは婚礼シーズンを迎えるわけですしどれだけ効力があるでしょうか?
もう一つの中国ではコンスタントに買いが続いています。
中国は政府が輸入統計を発表していないので、指標としては、香港から中国内部への金の輸出量を見ています。
それを見ると、直近の指標の4月は129t。前年同月比で70%増えています。
1-7月の累計では865t。これは前年同月比90%...ほぼ2倍です。
通年では1000tを超える見込み。
2国だけで2000t。これ以外にもインドネシアやトルコも加わってきます。
注意したいのは、経済変調が言われている中国ですが、必要な物資はしっかり買っているので
中国変調=中国の金買いが落ちると単純に考えると間違えます。

このように、出口戦略を見てドルが強くなり金が売られる動きと、インド・中国の実需買いの攻防が年内は続くと志田さんは見ているそうです。
インド政府の輸入規制がどれだけ効果があるか、また規制が入ると密輸の動きもあるのではないか...この辺も注意・注目点です。
志田さんの詳しい解説はオンデマンド放送をお聴き下さいね。


いつまで続く?マンション好況 [日経新聞編集委員]
2013.09/02 山本郁 記事URL
首都圏や地方大都市のマンション販売が好調です。
不動産経済研究所が発表した7月の新築マンション発売戸数は、前年同月比31.6%増と高水準になっています。
今年の上半期は17~8%だったのですが7月に入って勢いが上回っているのです。
普通、夏はマンション販売は落ち込むはずなのですが、今年は絶好調。
この背景と、今後の見通しについて
日本経済新聞社 産業部 編集委員の安西巧さんに伺いました。

マンション販売は、直近のピークは2007年でしたが、2008年のリーマンショックで急落し、以来低水準でしたが
ここにきてアベノミクス効果で景気の先行き見通しが明るくなって
それを背景に、"先高観"がマーケットを動かしています。
まずは、金利の先高観。
低金利が続いていますがアベノミクスはデフレ脱却を目的としているので、将来的には金利は上がると見られます。
そこで金利が低い内にローンを組んでマンションを買おうという動きが出てきているのです。
そして、販売価格の先高観。
マンション建設に携わる専門職人が不足しているため、今、労賃が50%増が当たり前になっています。
これがマンションの販売価格にこの先反映すると見られているため、価格が上昇する前に購入しようという動きです。
そして、消費増税。
今年9月までに契約すれば現在のままの税率で購入できるため、駆け込み需要が増えているのです。
また、株価の上昇で資産を得た投資家が、投資目的で購入する動きも出ています。

この好況はいつまで続くのでしょうか。
秋には鎮静化するという見方をする人もいますし
当面は続くという見方も。
ただ、マンションを開発する不動産ディベロッパーは意外と醒めているようです。
リーマンショック前のミニバブル状態から一気に落ち込んだ苦い経験あるため、慎重な姿勢は崩していません。
安西さんは、80年代のバブル期や、2000年代最初のファンドバブルのような状況にはならないと思われるので
投資家の皆さんも投資資金を全て不動産につぎ込むのは大変危険。
慎重に見極めることが必要だとおっしゃいます。
安西さんの詳しい解説はオンデマンド放送でお聴き下さいね。



ここで番組からお知らせです!

 

来る9月12日(木曜日)に「マーケット・トレンド」のスペシャルイベントを行います。ぜひみなさま、ご参加ください!

 

 

◇タイトル:「ビジネスパーソンのための経済情報スキルアップ講座」

 

◇開催日時: 2013年9月12日 木曜日 夜7時~8時

 

◇開催場所:Apple Store, Ginza 3Fシアター 

http://www.apple.com/jp/retail/ginza/
〒104-0061
東京都中央区銀座3-5-12
サヱグサビル本館

 

◇内  容:ビジネスのスキマ時間を活用して有益な経済情報を得るアプリの紹介。

     金相場解説の第一人者 池水雄一氏による『金』に係るお話、

「世界経済を知る~知っておきたいGOLDのこと」

 

◇出  演:池水雄一(スタンダードバンク東京支店長)
 (予 定) 小渕大樹(東京商品取引所 広報部長)   

 

◇司  会:大橋ひろこ(「マーケット・トレンド」キャスター)

 

◇入  場:入場無料(事前申込みは不要)

※満員の場合は入場できない場合があります。予めご了承ください。

 

どなたでも自由にご来場いただけますので、ぜひご参加ください。

出演者、スタッフ一同、お待ち申し上げております!

ファンドの金売り・アジアの金買い [日経新聞編集委員]
2013.08/26 山本郁 記事URL
今日のコメンテーターは、日本経済新聞社 編集局 商品部 編集委員の志田富雄さんです。
先月は金が戻して来たとお話頂きましたが、足元を見てみると1400ドル近辺まで回復してきています。
直近の安値は6月28日の1183ドル。200ドル近く上がっています。

金の動向、4‐6月を振り返ってみると
まず、ファンドが売った...という印象が挙げられます。
米国証券取引委員会(SEC)の発表では
金ETF最大銘柄を持っていたジョン・ポールソンが持ち高を半減。
ジョージ・ソロスも金投資から完全撤退。
金ETFの残高は920トンまで減ってきています。

もう一つ、アジアが物凄い勢いで買っているという特徴が挙げられます。
WTCのまとめによると
4‐6月のインドの金の需要は前年同期比71%増の310トン。
6月までの一年間を見ても1048トンと初めて1000トンを超えました。
中国も4‐6月は87%増の310トン。
ファンドが売って相場が下がったところをアジア勢が買った...というのが統計的にも表れています。

注目は、インドでは、買い過ぎだ!と政府が金の輸入に規制をかけたということ。
インドはもともと経常赤字国。
今、新興国の景気が減速していますが、インドもその為に通貨が急落してきています。
金の輸入が増えるとますます経常赤字が膨らみ、それを見て通貨が下がり、物価が上がって、金の買いが入り、また更に通貨が下がる...。
悪いシナリオが予測されるため、これから婚礼シーズンを迎え金の需要が増える前に規制を...というわけです。
具体的にどのような規制がかけられているのかというと
輸入関税の引き上げ。今年に入ってから4回にわたって、合計10%引き上げています。
また金の輸入に関しては現金決済を義務とすることや、金を扱う金融機関は輸入した金の2割を輸出に振り向けることなどを課しているそうです。

一方、中国は個人に金を普及させようと自由化を進めてきているので、コンスタントに買いが続きそうです。
ただし、4-6月の買いはファンドの売りによる値ごろ感が原動力だったので、今後1400ドルを超えてきたら自然にブレーキが。

アメリカの金融不安で高値を付けていた金。
アメリカ経済の復活で金融政策も出口が見えてきた今後、数年間は売られる方向のシナリオだと志田さん。
とりあえず底は固いなというのは確認されましたが上値は重く、1500ドル1600ドルに戻すのは時間がかかりそうです。
詳しくは、オンデマンド放送でお聴き下さいね!

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◇開催日時: 2013年9月12日 木曜日 夜7時~8時

 

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〒104-0061
東京都中央区銀座3-5-12
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 (予 定) 小渕大樹(東京商品取引所 広報部長)   

 

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株価と為替、連動のメカニズム [日経新聞編集委員]
2013.08/19 山本郁 記事URL
今日のコメンテーターは
日本経済新聞社 編集局編集委員の清水功哉(いさや)さんです。
清水さんが書かれた
記者が見た黒田革命の真相~日銀取材20年、デフレ戦争の裏舞台』が
日経e新書(電子書籍)として、先月日本経済新聞社から発売されました。
日経電子版などに清水さんが書かれていた記事に加筆してまとめられたものです。
「異次元金融緩和」が決まってからの日本の株価・円相場の動きを清水さんが鋭く分析・開設されています。
価格は500円。日経ストアから購入できます。ぜひお読み下さい。



【続きを読む】
歴史認識をめぐる安倍政権と国際社会の溝 [日経新聞編集委員]
2013.08/05 山本郁 記事URL
麻生副総理の、「ナチス政権の手口を学んではどうか」発言が国内外から大きな批判を受けています。
靖国神社参拝、従軍慰安婦問題、侵略の定義に関する発言...。

歴史認識問題は、安倍政権発足時からアキレス腱になるのではないかと心配されていたんです...と
今日のコメンテーター、日本経済新聞社 編集委員の春原剛(すのはらつよし)さん。
このナチス政権発言についても、安倍総理自らが撤回し安倍政権がナチス政権を礼賛することは無いと明言し
政府としてはこれで幕引きとしたいところだと思いますが、そうはいかないでしょう...とおっしゃいます。

従軍慰安婦問題や靖国問題はアジア圏での問題でしたが、このナチス発言はグローバルな問題、
特にアメリカで影響力の強いユダヤ系アメリカ人が反応し、ロサンゼルスの団体が抗議の声明を出しています。
オバマ政権と安倍政権が上手くいっていない...とささやかれているのも、この歴史認識問題を巡る安倍政権の姿勢が原因といわれています。

この度重なる歴史認識問題に関する失言の原因は
安倍総理の周辺にいる保守の論客が掲げている二つの課題を無視できないからなのだそうです。

その二つの課題とは
まずは名誉の回復。靖国、慰安婦問題では日本は毅然とした態度をとること。
もうひとつは、普通の国になる。憲法9条を改正し、集団的自衛権を行使できるようになること。

今の日本の置かれている現状から考えると、経済再生というとても大きな課題があるわけです。
後者は、中国や北朝鮮との摩擦もあるし、早急に取り組むべき課題ではあるのですが
前者は優先順位でいえば後回しでもいいように思えますが
どうも安倍総理の側近である支援者が、この名誉の回復を重んじていて、それを無視できない状況であるようです。

アメリカとの関係も。
アメリカとしては、要らぬ火種を抱え込まず、日中関係・日韓関係をもっと上手くやって欲しいと思っているようです。

今年は日中国友好条約35周年の記念の年。
専門家の間では、日中関係を改善したいと、この機会を睨んでいるようですが
8月15日、終戦記念日に
稲田朋美行革担当大臣と、高市早苗政調会長が靖国神社に参拝すると報道されています。
安倍総理は国内の問題であり、外交問題にするのがおかしいというスタンスのようですが
中国や韓国が猛然と反発するのは目に見えています。
そして安倍総理自身の参拝は...?
8月15日前後、そしてその後、10月の靖国神社の秋の例大祭...この辺が注目されます。

春原さんの解説は、オンデマンド放送でお聴き下さい。






アメリカ原油先物に集中する買い投機 [日経新聞編集委員]
2013.07/29 山本郁 記事URL
金が持ち直してきました。一番安い所で1180ドル台まで下げていましたが、直近で1300ドル台を超えてきています。
COMEXも買い越し51tまで落ちていたのが、106tまで戻してきました。
しかし、今日のコメンテーター、日本経済新聞社 編集局 商品部 編集委員の志田富雄さんは
このまま回復とはいかないと見ているそうです。
アメリカの景気が良くなってきたのに伴い、ドル高・金安がこの先1~2年は続くというのが基本シナリオ。
金ETFの主力銘柄のSPDRゴールド・シェアの買い越し残高が927tまで減っています。
一番多かった昨年12月の1353tから400t以上減少し、再び増えるところにいっていません。
これは投資家の心理的にもマイナスに働き、戻しにくいと考えられます。

さて、今日のお話の中心は原油です。
この1か月で一番変化したのは原油。特にアメリカの原油先物にからむ動きはサプライズでした。
直近のNY、WTIの買い越し残高は36万枚という驚異的な数字となりました。
今まで一番買われてきたところは、QE2とアラブの春が重なった2011年5月で、27万枚。
それよりも10万枚も買われています。
また原油が史上最高値をつけた2008年3月が11万枚。それに比べても3倍以上買い持ちが膨らんでいます。
しかし、その割に1リットル100ドルくらい。
本来もっと原油相場は調整していても良いのに、資金が流入してきています。

その背景として挙げられるのが
まず、アメリカの景気が良いこと。アメリカは車の保有台数が世界一で、ダントツのガソリン消費国です。
原油の消費量もアメリカが一番。
また、軽油の需要も増えてきているのが景気の動きを反映しています。
そして、シリア、エジプトなどの中東情勢といった地政学的な不安。
さらに、他に買うものがないということ。

この原油の高値が日本に与える影響は、まずはガソリンの高騰。
店頭価格はレギュラーの平均価格で、1年3か月ぶりに、157円の高値となっています。
そして電気代、ガス代も上がっています。
LNGの価格は半年ほどズレがあるので、今の高値は半年後に現われます。
この先もまだまだジワジワと上がって行くと考えられるのです。
消費物価は、光熱費、ガソリン、石油製品が押し上げてきました。
生活への負担増は、消費者の防衛意識につながり、消費を冷やす恐れがあるということが悩ましいところ。
詳しい解説はオンデマンド放送をお聴き下さい。

参院選後の安倍政権の課題 [日経新聞編集委員]
2013.07/22 山本郁 記事URL
昨日の参議院選挙は、予想通り、与党自民党の圧勝で終わりました。
今日のコメンテーター、日本経済新聞社産業部編集委員の安西巧さんは
個人的には自民党圧勝というよりは、民主へのダメ出しが続いていたという事がこの結果に繋がったという印象が強いそうです。
衆参のねじれが解消したことで、これまで「参院選までは...」と塩漬けしてきた課題が山積しているのですが
選挙も終わりこれからは安倍首相がやりたいようにどんどんやっていくということで、お手並み拝見...というところ。
今日は「参院選後の安倍政権の課題」というテーマでお話を伺いました。
これまでのところアベノミクスも快調で消費マインドも好転しているようですが、今後の課題としてまずは消費増税。
秋の時点で景気動向を見据えて消費税率引き上げを決めると言っていますが、ここに来て波乱要因がうまれたそうです。
安倍内閣の経済運営のブレーンである浜田宏一内閣官房参与が、この消費税率引き上げは時期尚早との発言をしたのです。
安倍総理の知恵袋、黒田日銀総裁の師匠という存在である浜田氏の発言は、安倍総理の決断に大きな影響力があります。
そのため、「時期を先送りするのではないか」「1%ずつ刻んで上げていくのではないか」など、色々と憶測を呼んでいるようです。
実際、過去の例を見ると、'97の橋本政権時での消費税増税は、景気を冷やし橋本退陣に繋がりました。
消費税率のアップは、それだけのインパクトを持つのです。
しかし、社会はすでに増税を睨んで動き出しているので、一度決めたことを変えるのはそれはそれで大変なこと。
慎重にならざるを得ません。

この他にも、アベノミクスの経済産業関連の課題として、電力改革、東電債権問題についても教えていただきました。
安西さんの解説はオンデマンド放送でお聴き下さいね!
乱気流に入った中国経済 [日経新聞編集委員]
2013.07/01 山本郁 記事URL

中国ではこのところ、景気の減速に加え、金融市場に混乱が生じています。
特に6月中旬ころから短期金利が通常4~5%のところ、13パーセントまで高騰し、銀行が経営破たんしたのではないか...という噂が飛び交うようにもなってしまいました。

中国に今、何が起きているのか、アジアの経済や産業に詳しい、日本経済新社 編集局 編集委員の後藤康浩さんに伺いました。

これは、一言でいうと、中国政府の政策転換によるもの。
胡錦濤 温家宝コンビの時代に、成長を重視し、不動産開発、インフラ投資でバブルに湧いていましたが、このままでは更なる成長は望めない、バブルが弾けてしまう危険があるため、習近平国家主席の新しい体制に変わった今、中国国内で起きているバブル退治、金融のシステミックリスクを取り除こうという狙いで、金融に規制を加え健全化させようとしている...というのです。
特に今問題になっているのが、「シャドウバンキング」
名前の通り、影の銀行。つまり銀行が不動産開発に対する融資をするには規制が厳しいので、別会社を作って迂回させディベロッパーに貸し付けるということなどをやっているのです。
このような迂回融資は350兆、GDPの6割を占めるという規模まで膨れ上がっているのです。
日本でもかつておこったバブルの崩壊。
構造は日本の時ととても似ているけれど、その影響は日本よりもはるかに深刻で甚大なものになりそうです。
しかし、過去の負の遺産を収束させるのは並大抵のことでは出来ない...と後藤さん。
中国の現状は?
日本としてはこの動きは歓迎するべきなのか?
後藤さんに詳しく伺いました。
オンデマンド放送でお聴き下さい。
強気になれない国際商品相場 [日経新聞編集委員]
2013.06/24 山本郁 記事URL
早いものでもう今年も間もなく折り返しです。
6月最後の月曜日、コメンテーターは
日本経済新聞社 編集局 商品部 編集委員の 志田富雄さんです。

このところの国際商品相場、個々の温度差はあるけれど全般に弱いようですが
志田さんはそこには2つの構造要因があるとおっしゃいます。
1つは、米国の景気回復。金融緩和の政策転換を睨んだドルの動き。
もう1つは、中国を中心とした新興国の景気減速。
去年からこの2つは指摘されていたのですが、その傾向がさらに強まってきて全般に上値が重くなっています。
特に先週、FRB(米連邦準備理事会)のバーナンキ議長が年内に出口戦略に着手することを明言したことで、金を中心に大幅に下げました。
世界最大の商品消費国である中国のPMI(中国の製造業活動を測る民間の購買担当者指数)も、拡大と縮小の境目を示す50を下回っています。

中でも特に動きの激しい金ですが、ついに節目の1,300ドルを割り込みました。直近の一番安い所で、1,268ドル台、2年9か月ぶりの安値をつけています。
それに呼応するかのように、金ETFの主力銘柄であるスパイダー ゴールド・シェアの残高もついに1,000tを割り、989tと去年の年末より26パーセント減少。
これだけの下げは初めてで象徴的な動きといえると志田さんはおっしゃいます。
もう一つの指標である、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の売り越し買い越しは、わずか153tの売り越しと8年ぶりの低水準となっています。
先月もおっしゃっていらしたのですが、売りを仕掛けているとみられ、市場心理は下げを見ていると言えそうです。

原油や穀物についても詳しく教えて頂きました。
オンデマンド放送でお聴き下さいね。
アベノミクス"第3の矢"の効果を占う [日経新聞編集委員]
2013.06/10 山本郁 記事URL
6月5日の午後、安倍首相がアベノミクス第3の矢である「成長戦略」の第3弾を発表したところ
その直後からみるみる株価が下落し、終値で518円89銭の下げと今年3番目の下げ幅を記録。
また為替も円高が進みました。
これを受けて第3の矢は失敗だった...との声も聞かれるようです。
本日のコメンテーター、日本経済新聞社 産業部編集委員の安西巧(あんざいたくみ)さんは
この日リアルタイムで、安倍首相の発表と市況を見ていたそうですが
事前に報道されていた内容と変わらずサプライズがなかったこと、
アベノミクスへの過剰な期待感の裏返しの反応でしょうと。
これでアベノミクスが失敗というのは違うと。

アベノミクス(安倍内閣が推進する経済政策)の3本の矢。
第1の矢「異次元緩和」、第2の矢「財政出動」、ここまでは予想を上回る効果が見られ、株価は上昇し、為替も円安へ大きく振れました。
しかし株価を指標とするならば、5月23日の大暴落があったことからも、何か大きなサプライズが発表されるのではないかとの期待が高まってしまったわけです。
その状況での今回の第3の矢。
タイミング的にも不幸な状況での発表で、性質としても"企業の活力を引き出す"という間接的なもので、効果がすぐに出てくるものではありません。
国民総所得を10年後に150万円増加というのも、10年後なんてどうなっているか分からない絵に描いた餅でピンきません。
今、個人消費を盛り上げたいというのも無理があります。
掲げている目標の内容はいいことばかりです。
設備投資、民間雇用を増やす、起業を増やす、などなど。

ただ、戦略を打ち出すときにはサプライズが重要です。
市場と対話しながら対策を打ち出して行く必要があります。その点、今回はサプライズが無かったことが失敗だったと。

また期待されていた法人税率の引き下げや混合医療の解禁に踏み込まず、発送電分離も当面ないことがわかりました。
なぜ、この期待に応えられなかったのか。サプライズを打ち出せなかったのか。
それは来月に参議院選挙を控えているからです。

安倍首相は今後も第4の矢、第5の矢を討ってゆくと言っていますし、参議院選挙が終われば、もう少し大胆な政策を発表することが出来るので
選挙後の次の戦略は期待できるのではないかと安西さんは見ているそうです。

詳しいお話はオンデマンド放送でお聴き下さいね!



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