出光・昭シェル経営統合でJXと2強体制へ~その背景と今後 [大橋ひろこコラム]
2015/07/31(金) 23:54 大橋ひろこ


石油元売り国内2位の出光興産と5位の昭和シェル石油は30日、経営統合することで基本合意したと正式発表しました。7月31日日経新聞の一面トップニュースです。

出光が昭和シェルの親会社であるロイヤル・ダッチ・シェル(シェル・グローバル)から33.3%(議決権比率)の昭和シェル株式を取得。シェル・グローバルは35%の昭和シェル株式を保有することとなります。昭和シェル株の売却でシェル・グローバルは,日本での石油精製・販売事業から完全に撤退し、今後はLNG中心の資源開発に集中していくことになります。

皆様ご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は株式会社セキツウ常務取締役の山内弘史さんに
「出光・昭和シェルが経営統合に向けた協議で合意」
その背景と今後についてお話を伺いました。

大手石油元売り会社は多い時で10社あまりあったのですが
業界再編の末、ガリバーであるJXホールディングス(10.8兆円)と
今回統合にて業界2位へと浮上する出光+昭和シェル(7.6兆円)の
2強体制へ随分数が減りました...。


これまで業界3位だった東燃ゼネラル石油(3.4兆円)、
次いでコスモ石油(3.3兆円)が今後どうするのかが注目されますが
業界再編は最終局面に入ってきています。

なぜ石油元売りの統合再編が繰り返されてきたのでしょうか。

そもそも、石油製品の国内市場が縮小し続けています。
少子化に加えて、燃費の向上がガソリンの消費量を減少させているのです。


◆ガソリン販売量推移、減少が続く。

2010年度 58,159千kl 
2011年度 57,209 
2012年度 56,206
2013年度 55,477
2014年度 52,975

2018年度には49,458へ 
2019年度には48,310へ減少する見込みで
年率1.8%の減少となるとみられます。

このペースでいくと2019年には
2014年度(5年前と比較して)▲8.9%に。

このため、ガソリンスタンド(給油所)数も減少が続いています。

◆給油所数推移、減少が続く。

平成元年 58,285
6年 60,421 
10年 56,444 
15年 50,067
20年 42,090
22年 38,777 
24年 36,349 
25年 34,706
26年 33,510

平成6年がピークで6万ヶ所あったガソリンスタンドが
昨年は33510ヶ所で、およそ半減しています。

この中で今回統合した2社のガソリンスタンドは計約7000カ所。
出光の月岡社長は「当面、両ブランドは維持する」と述べています。


国内需要の低下、マーケットの縮小は今後も続くとみられ、
アジアなど海外市場の開拓が急務となってきていますが、
今後は、出光が進めているベトナムでの製油所事業など
海外展開を加速するとみられています。

しかし、海外市場も競争が激しいと山内さん。

中東など産油国と組んでアジア市場に製油所を作り
製品を販売している競合もあるほか、
アメリカがシェール革命以降、石油製品輸出を拡大しており、
コストも低廉化しているのだそうです...。

◆製油所は2社で6か所、統廃合なし?!

両社が保有する製油所は

 出 光 :北海道(苫小牧)、千葉、愛知(知多)の3か所
昭和シェル:四日市、川崎、山口の3か所

計6か所あります。

「製油所の統廃合は必要ない」と月岡社長は話されていますが、
 製油所統廃合が元売統合の最大のメリットかと思われますが、、、。

しかし、競合他社が保有する製油所とエリア的に重複しないため
一体運営による効率化でコストを削減が可能であれば
統廃合しなくてもやっていけるということなのかもしれない、と
山内さん。

詳しくはオンデマンド放送で山内さんの解説をお聞きくださいね。

***************************

ここで『コモディティ・フェスティバル2015 in 東京』のお知らせ!!

9月26日土曜日、東京・御茶ノ水ソラシティホールにて今年もコモディティの祭典、コモフェスが開催されます。

 世界を動かすコモディティ。


コモディティを知り尽くした講師たちによる講演やセッション、各ブースの展示を通じて
その魅力から、現在のマーケット、トレード手法まで、楽しみながらコモディティを学んでみませんか?

豪華グッズが当たるコモディティ抽選会もあります。
ご友人・ご家族連れでぜひお越しください!

参加は無料ですが、事前にお申し込みが必要です。
お申し込み・イベントの詳細は下記のバナーをクリックしてください。

コメント