原油価格上昇の背景~FCV車とプラチナ価格 [大橋ひろこコラム]
2016/03/11(金) 23:25 大橋ひろこ

2月中旬から上昇トレンドにあるように見える原油価格。2月16日のドーハ会議でサウジ、ロシアなど4か国が1月の生産量で増産凍結したことが一つの安心感につながっていると思われますが、3月20日にOPECと非OPECの会合があるという事も、下値をサポートしていると思われます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はエネルギーアナリスト大場紀章さんに原油価格の今後とプラチナについてお話を伺いました。

増産凍結であって減産にまでは踏み込めない産油国の財政事情が
透けてみる中で、米国のシェール生産は昨年4月の生産ピーク時から
10%の生産減となっています。これを大きいとみるか小さいと見るかは
どの視点に立つかで変わってくるでしょう。
米国とて、この原油安で苦しんでいることは事実です。
多くのシェール企業のキャッシュフローは金利払いだけで精いっぱい
という台所事情にあり、3月に多いとされる米シェール企業の社債の償還は
一つのヤマ場であると見られます。

足もとの原油価格上昇は米石油関連企業にとってポジティブな材料であり、
こうしたカレンダー的な事情が価格を押し上げている可能性は否定できません。
つまり、この3月を超えても原油価格がしっかりと推移できるかどうか、
という点は、金融面から見て大変注目度の高いポイントとなってきます。

また、大場さんは自動車関連の研究機関にいらっしゃったこともあり
プラチナ事情にも造詣が深いこともあって、今回はプラチナについても
お話を伺っています。

ホンダが新型燃料電池車(FCV)「クラリティ フューエル セル」を
発表し話題となっています。水素と酸素を反応させて生み出される電気を
動力としますが、二酸化炭素を排出しない究極のエコカーとされています。
2014年12月にトヨタが「ミライ」を投入して話題となっていました。
トヨタのミライは723万円、この時、経済産業省はFCV普及を目的に
購入補助金として202万円を支給することを発表しており、
FCV普及は国策とも言われています。

対してホンダのクラリティは766万円。
この価格では庶民には手が届きませんね。

実は燃料電池車には多量のプラチナが使用されています。

現在プラチナの需給を見る上で重要なのは自動車販売、
特に欧州での販売シェアが大きいディーゼル車のディーゼルエンジンに
触媒として使用されるのがプラチナで、自動車販売台数が伸びれば
プラチナの需要が旺盛だとして、プラチナ価格は上昇しました。

プラチナが景気敏感銘柄とされるのは、自動車販売と価格変動が
密接に関わっているからですが、そのディーゼル車よりも、なお、
プラチナ使用料が多いFCV車が普及すれば、プラチナ市場にとっては
大きな価格上昇要因となってきます。

ディーゼルエンジン触媒に使用されるプラチナは数g。
FCV車に使用されるプラチナは当初は100g前後とされていましたが
現在は技術革新によってもっと少なくなっているようですが
数十g使用されているとあって、車体価格には高価なプラチナの
価格が乗っていると考えていいでしょう。

FCV車の普及がプラチナ価格にも大きな影響を及ぼすことは
明白ですが、では普及していくかどうか...。

キーとなるのは水素ステーション。その計画と問題点、
そして今後について、大場さんに解説いただきました。

詳しくはオンデマンド放送で大場さんの解説をお聞きくださいね。

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