大統領選挙と金融・貴金属マーケット [投資α情報(大橋ひろこ)]
2012/04/07(土) 11:18 大橋ひろこ

金融・貴金属アナリスト 亀井幸一郎さんと

今日の日経新聞に「金相場下げ基調 米緩和観測後退でマネー流出」という記事が掲載されていましたが、亀井さんは「機運、全てはセンチメントですよ、センチメントが変わればまた緩和期待にマーケットが動くことになるでしょう」と解説くださいました。このところの金融市場はすっかり「金融政策相場」となっています。バーナンキ議長の発言に一喜一憂、QE3(追加緩和策があるのか、ないのか、と言った予測で大きく動かされています。

皆さんごきげんいかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は金融・マーケットアナリスト亀井幸一郎さんにお話を伺いました。

今年2012年は米国大統領選挙を中心に、すでに終わったロシアや
これから始まるフランスの選挙、また秋の党大会を境にした中国の指導部の
交代など大国での政治の動きも金市場に間接的に影響するといいます。

特にアメリカ。

米国での政権政党の交代は往々にして金融市場の流れを変えてきましたが、
今年次期政権がどうなるのかによっても
FRBへのプレッシャーも変わってくるといいます。

1929年の大恐慌の際も、あらゆる対策による景気回復認識から
引き締めに転じた途端に再び景気が冷え込んでしまったということが
あったのだそうです。バーナンキ議長はこの恐慌論の研究者。
追加緩和策がないとは考えにくいのです。

緊縮財政に踏み切らざるを得ない来年2013年を前に、
今年年末には、あらゆる減税サポート策の期限が切れてしまいます。
ブッシュ減税、オバマ給与減…。

今、ギリシャソブリン問題が落ち着いていることから
マーケット全体が楽観に傾いており、金利がつかない金投資よりも
魅力的な投資先に資金シフトが起こっているのですが、
今週はスペイン国債の入札が不調に終わるなど、問題解決だ、として
欧州リスクから目を背け続けることがいつまでできるのか、
というムードにもなってきていますね。

欧州ソブリンリスクが再燃すれば、
センチメントはガラリと変わってしまいます。
株価が暴落するなどのリスク回避相場に陥る事態となれば
「伝家の宝刀」を抜くことになるだろう、というのが亀井さんの見方。
その時、金市場は再び輝きを取り戻すこととなるのです。

また、共和党のほうがウォール・ストリートに近く
マーケットにはプラスなのではないか、と言う従来のイメージと
現在は違ってきているようです。

現在オバマ内閣で財務長官を務めているのが元NY連銀総裁のガイトナー氏。
NY連銀総裁というのは、FRBの副理事なんですね。
ガイトナー氏はグリーンスパン氏が議長の時代からのFRB副理事で、
FRBのスタンスを熟知しています。

このガイトナー氏を財務長官に据えることで、政府と中銀の風通しがよく、
柔軟な金融政策、景気支援が司れると言えるのですが、
一方の保守ティーパーティが唱えているのが、緩和反対!
ドルを刷りまくってドルの価値を薄めるな、という「強国アメリカ」支持ですので、
景気回復時の支援が必要な時期にはそぐわぬ思想、価値観なんですね。

こうした背景から、現在のところオバマ政権が優勢と見られていますが、
選挙前には壮絶な政治的駆け引きが繰り広げられるでしょうから、
これがマーケットの波乱要因となるでしょう。
特にオバマ政権と風通しのよいFRBバーナンキ議長の発言による
ヘッドラインには注意が必要ですね。
彼は一貫して慎重な見方を貫いているのですが、
マーケットのセンチメントによっては、
言葉の一部だけがクローズアップされてマーケットの撹乱要因になるのです。
詳しくはオンデマンド放送で亀井さんのお話をお聞きくださいね。


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