IEA石油備蓄を放出、その背景は?! [投資α情報(大橋ひろこ)]
2011/06/24(金) 18:32 大橋ひろこ

オイルエコノミスト藤澤治さんと

今日の日経新聞の一面記事は
「IEA、石油備蓄を放出」です。
※IEA=国際エネルギー機関 OPECが産油国側の団体なのに対してIEAは消費国側の団体

その規模は日量200万バレルにものぼり、これは世界の原油需要日量8700バレルのおよそ2.3%にも及びます。放出は当面30日間継続されるといい、この発表を受けて原油先物市場は一時80ドルを下回る下落となりました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオイルエコノミスト藤澤治さんにIEA石油備蓄放出について
お話を聞きました。

藤澤さんは「寝耳に水、皆がそう思っています」として
多くの石油アナリストが疑問を呈していることをお話くださいました。

先般OPECが増産の合意にいたらず一時的に原油価格が高騰する
ということがありましたが、その後サウジやクウェートなどは
独自に増産しており、現在は価格が緩やかに下落しているところでした。

しかも、在庫は余剰気味、先進国経済の低迷で需要も減退しており、
このまま様子を見ていても、価格は下落傾向にあると見られていたのです。

IEAが石油備蓄の放出に踏み切ったのは過去2回。
湾岸戦争時とハリケーンカトリーナが製油所施設を直撃した時で
この2回は需給が逼迫したことによる放出でした。

ところが、今回は在庫余剰であるのに放出に踏み切った。
実質「IEAの価格介入」とも言えるわけです。

OPECもこの動きには不信感を露わにしているとも伝えられており、
これが、産消対話がなされたのかどうかにも疑問だと藤澤さんは解説くださいました。

考えられるのはアメリカの景気後退への梃入れ。
この6月にQE2終了となりますが、アメリカの景気は思わしくありません。
ダウ平均は下落傾向が続き市場はQE3を催促しはじめたようにも見えますが、
財政状況を考えると新たな資金拠出は考えにくく、
苦肉の策が「原油価格を下げることでの消費マインドの回復」を狙った
今回の備蓄放出なのではないか…関係者の間ではこんな声も出ているようです。

裏を返せばこんな@「ウルトラC」策をやらなければどうにもならない
というところまでアメリカの経済は追い詰められているということなのでは
ないか、という懸念もあり、これがこの先どのような波乱を生むかは
まったく読めません。

OPECがどう出るか、、、という問題もありますし、
(サウジは反政府デモを恐れて巨額の金を国民にばら撒いたため
原油価格は高値であるほうが都合がいいとの指摘もあり、
反発して減産に踏み切る可能性もあるとか)
マーケットが思うように動くのかどうかも不透明。

さて、今後の市場は?
詳しくは藤澤さんの解説をオンデマンド放送でお聞きください。


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