コロナウイルス、過去の経験則からはドル/円は買い?三角保ちあい収束のポンド/ドルはBOE待ち! [金曜・岡安盛男のFXトレンド] [マーケット・トレンド]
2020/01/24(金) 21:30

こんばんは、辻留奈です。

今週のドル/円は、109.26~110.22で動きました。

110円台にのせている時間が長くなってきたなぁと思っていたら...
今週の火曜日に、突然ドル/円が30銭ほど理由なく下げ、110円値固めならず109円台へ。
同時に日経平均株価も下げ幅を広げました。
これといった材料はないなか「中国武漢市のコロナウイルスが意識されたのでは」
という解説が多く聞かれました。

SARSが流行したときは、不良債権の処理でその後のドル/円は上昇しました、
MERSのときは、その後アベノミクスでドル/円上昇。
今回のタイミングでは、米国は税制改革第2弾に着手することを表明。
これは今後のドル/円をサポートする材料です。
コロナウイルスによる下げが一時的だすると、
過去の経験則から、下げた場面ではドル/円は買い?


ECB理事会は金利据え置きとされましたが、
ラガルド総裁の発言でユーロ売りが進みました。
「物価目標含む戦略的な検証をスタート」などの発言がありましたが、
これは年末までに結果をだすとのことで、
つまり実質1年間政策金利の変更がないことになります。

ユーロ/ドルはヘッド&ショルダーを形成、
ネックライン1.10に注意したいと岡安さんは話していました。
1.10を完全に下抜ければ、ユーロ売りが進みそうですが、
1.09にも強いサポートがあるとのこと、
またユーロ/円は、120.70付近が底固そうなラインとのことでした。


そんななか来週の注目点はポンド。
日足で三角保ちあいが収束しつつあるポンド/ドルは、
そろそろどちらかに大きく動きそうなチャートとなっています。

30日には英政策金利発表が控えています。
これをきっかけにどちらの方向へブレイクか?
中銀メンバーの利下げ発言も多く聞かれるなか、果たして英中銀はどう動くのか注目です。
利下げ観測のあるポンドですが、どの程度現在のポンドに織り込まれているのでしょうか?
岡安さんの答えを聞くと展望できそうです。


来週のドル/円の予想レンジやお話の詳細は、
radikoタイムフリーかPodcastでお聴きください。
(Spotifyでも聞けます)
来週も聴いてくださいね。

パラジウムは投機家不在、実需での高騰 [投資α情報(大橋ひろこ)] [マーケット・トレンド]
2020/01/24(金) 01:22

パラジウムが急騰しています。
ここ数年上昇トレンドが継続していますが、2019年は54%も上昇。通貨、株、債券など全ての上場商品を含め圧倒的な上昇を誇っています。

2020年に入ってからもパラジウムは騰勢を一層強めており、1月20日金曜日、2270ドル台から一気に2540ドルまで急騰しました。チャート形状としては典型的な最後の踏み上げにも見えますが、その後高値圏でのもみ合いが続いており、大きく崩れる気配がありません。一体何が起こっているのでしょうか。


皆さん、ご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は JBMA:日本貴金属マーケット協会理事 池水雄一氏をお迎えしお話しを伺いました。


パラジウム相場の急騰は、踏み上げ(ショートカバー)ではない、と池水氏。
それを示すのがパラジウムのリースレートです。
現在1カ月物で40%にも上ります。
金のリースレートは1%にも満たないのですよ。
どれだけパラジウムの現物確保の動きが強まっているかが伺えます。

※リースレートについて詳しくは、池水氏の過去コラム参照ください。
ゴールド・リースレートの話
http://goldnews.jp/column/ikemizu/entry-2221.html

パラジウムは現在、先物市場に上場されてマーケットが存在する貴金属である
金、銀、プラチナ、パラジウム4品では、歴史上最も高価なメタルとなりました。
※現在上場されている商品を含めると最も高価なのはロジウム。9975ドルとほぼ1万ドルにまで上昇しています。


パラジウムの主な需要は自動車触媒です。特にガソリン車に使用されます。

一方ディーゼルエンジン車の触媒はプラチナ。
この2つの貴金属の価格差が開いている理由がここにあります。
現在プラチナ価格は1000ドル水準ですが、パラジウムは2500ドル。


2015年、ドイツのVWをはじめとした自動車メーカーの
ディーゼルエンジン車の排ガス不正問題がメタル市場にパラダイムシフトをもたらしました。
ディーゼル車の製造、販売にパラダイムシフトが起きる中、
プラチナの需要先細り懸念がプラチナ価格を押し下げたのです。

あれから5年近くになりますが、、、現在もディーゼルエンジン車の人気が回復する兆しはなく、
プラチナ価格は安値低迷が続いていますが、
一方でガソリン車触媒となるパラジウムは一貫して上昇トレンドが続けているのです。
ディーゼルからガソリン車への買い替え需要も一因。

しかし昨年は世界的に自動車販売が低迷、
特にガソリン車シェアの大きな中国の販売の落ち込みが
懸念されていましたが、なぜパラジウムがこれほどまでに高いのでしょうか。

実は、中国の自動車販売の落ち込みの理由のひとつとして
厳しい環境規制導入が前倒しされたことの影響が指摘されています。

中国が「国5」という排ガス規制から、より厳しい「国6」を導入。
規制の前倒しで、製造ラインが追い付かなかったことや
国5基準の自動車在庫が売れなくなったことが影響したとみられます。

しかもこの新基準導入で、従来のパラジウム使用量の
2倍のパラジウム需要が起きていると池水氏。
1台あたりのパラジウム触媒需要は2倍になるのだそうです。

新基準での生産ラインが整えば国6基準でのパラジウム需要が
強まることは明白です。

ではこのパラジウム高騰は今後どうなっていくのでしょうか。

池水氏は圧倒的な需給のアンバランスについて解説くださいました。

チャート的に踏み上げ(ショートカバー)にも見える
パラジウムの高騰ですが、池水氏に伺うと
これは需給相場によるもので決して踏み上げではないとのこと。
投機家らはこの相場に参加していないというのです。


金やプラチナのETF市場では、買い方のポジションが積み上がる傾向が強いのですが、
パラジウムETF市場ではその残高が減少しているのです。

パラジウムは圧倒的な現物不足から、ETF市場では、
そのペーパー資産を現物に戻す動きの方が勝っているのだそうです。
(貴金属ETFは現物の裏付け=紐づけのある取引です)
あまり聞かない事象ですが、コモディティ市場には現物不足からの
価格高騰はままあることですが、
それにしても投機家のポジションがETF、そして先物市場にさえ積み上がりがみられないとは。

というのも。

パラジウムの供給不足は10年も続いているのです。

実は、パラジウム鉱山というのは存在しません。
パラジウムはロシアのニッケル、や南アのプラチナ生産の副産物でしかないのです。
パラジウム需要が強くても、生産コントロールは難しいという現実があるのです。

つまり、このパラジウム高騰が終息する出口は現在見当たらない、ということ。

このパラジウムの高騰に連れて、プラチナ価格も浮上、1000ドルを回復してきました。
それでもパラジウムの半分以下ですが。

さて、ここからのパラジウム、プラチナの価格展望は?!

詳しくはSpotifyのポッドキャストで池水氏の解説をお聞きくださいね。
https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk