電力先物取引商い急増の背景は?! [コモディティの見通し(大橋ひろこ)] [マーケット・トレンド]
2020/01/22(水) 19:51

東京商品取引所の電力先物市場の月刊約定量が昨年9月新規上場、この1月に取引開始以来初めて1億キロワット時を超えました。特に西日本ベースロード商品の「年間物」が約定したことが注目されています。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日はエネルギーアナリスト大場紀章氏をお迎えしお話を伺いました。



四国電力伊方発電所3号機の運転停止の仮処分決定により
20年度は西日本の原子力発電所の需給が引き締まるとの
思惑が広がったとみられます。

今年は九州電力と関西電力の計4基の特定重大事故等対処施設が
設置期限を迎えることで九州電力は該当する川内原子力1・2号機の
期限前全停止を表明しています。

足元の年間物の取引には、
買い手側としては電力需要の引き締まりを懸念したものと思われますが、
売り手側としては西日本は再生可能エネルギー、
特に太陽光発電が盛んであることから、
天候によっては電力価格が安くなる可能性もあり、
それぞれの思惑は異なるにしても長期的に安定した電力価格への
不安が取引を活発化させているものと思われます。


そもそも日本の電力の8割は火力発電、
その原料となるのは原油、天然ガス、石炭などですが、
その原材料価格に影響を受けることが大前提です。
電力には原油やガソリンのように在庫にできないことから
天候などによる将来の需給予想で成り立っている側面が強くあります。


電力自由化で発電能力設備のない新電力が電力市場に参入してきましたが
新電力が安定的に電力を消費者に供給するためには
安定した電力の確保が必要です。

電力スポット市場(卸売市場)価格が、安定していればいいのですが
電光波乱などの要因で局所的に価格が乱高下することも多く
また、電力システム改革が進められる中、制度変更が多く
安定した事業計画が立てにくいという事情も。
こうした事業者の電力調達のヘッジニーズも高まっているのです。


詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で大場氏の解説をお聞きくださいね。
https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk