日柄整理進行中のNY金の内部要因と外部要因 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)] [マーケット・トレンド]
2019/10/16(水) 20:10

昨年までは投資家の関心を引くことなく下落を続けていた金。

ところが2019年に入ると数年来のレンジ高値をブレイクし、NY金価格は8月に1500ドルの大台まで吹き上がりました。いったい、誰が、なぜ金を買っているのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は金融貴金属アナリスト亀井幸一郎氏にお話を伺いました。


亀井さんには金市場の「内部要因」と「外部要因」を解説いただきました。

ゴールド市場、内部要因

① 過去最高ペースで続く世界の中央銀行の買い


WGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)によりますと
1500ドル乗せの8月、各国中央銀行はネットで57.3トンの買いとなりました。
(買いグロス62.1トン、売りグロスで4.8トン)
トルコ41.8トン、ロシア11.3トン、中国5.9トン、カタール3.1トンなど
14か国の中央銀行が金購入を増やしています。
(売りはカザフスタン2.6トン、ウズベク2.2トンの2行のみ)

年初から8月まで中央銀行全体で450トンもの金買いが発生したことになります。
これは、需給をタイト化させる欣男下支え要因ですね。



②ゴールドETF残高9月に75.2トン増え 2808トンで過去最高残高


機関投資家など投資家の金ETF購入は過去最高の残高を更新。
ETF全体で年初から9月末まで13.4%増も増加しました。
これまで金ETFというと米国からの買いが主流でしたが、今年の傾向として
欧州の投資家らの金買いが増えていると亀井氏。
これは、ブレグジットなどの不確実性の高まりが背景でしょうか。



③金先物市場でのネットロングも過去最高水準へ


ファンドなど短期筋による金買いも一気に盛り上がったことで
オプションを抜く先物市場のネットロングは900トン台へ。
過去、このレベルまでファンドが買い上げてくると手仕舞いが旺盛となり、
一相場が終わりトレンドが転換するパターンが繰り返されてきましたが、
亀井さんは、過剰流動性マネーによって市場が肥大化しており、
相場の偏りや転換点を過去の経験則で判断できなくなっていると解説くださいました。


金市場の外部要因


①FRBの政策転換


7月に続く連続利下げも、次の利下げの手掛かりを示さなかった9月のFOMC。
この時、年内の利下げ打ち止め感も出たのですが
足下では市場の年内追加利下げ織り込みが進んでいます。

というもの経済指標によくないものが目立ち始めました。
9月ISM製造業景況指数が2カ月連続の50割れ(49.1⇒47.8)10年来の水準低下、
ISM非製造業景況指数も52.6と、2016年8月以来の低水準となったことが背景。


雇用統計は一見それほど悪くみえませんが
亀井さんはNFP増加の3カ月平均が約15.7万人で2018年平均の22.3万人
と比較すると減速感は否めないとしています。

また、10月11日FRBは資産拡大策を決定。
短期国債を月間600憶ドル(約6兆5000億円)購入すると発表しました。
これは少なくとも2020年4-6月期まで継続するとしています。
パウエルFRB議長はこれはQEではないとしていますが、
何故資産買入れを再開することになったのか、ここに不透明感も漂います。


また米中通商協議は部分合意が報じられマーケットに楽観が戻ってきましたが
まだ署名されていません。合意された内容がきちんと文書化できるかがカギだと亀井さん。
再選に向け選挙戦を考えた上でのトランプ外交とみられますが
今後もトランプ大統領によるパフォーマンスは市場のボラティリティを高めるでしょう。

詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で亀井さんの解説をお聞きくださいね。

https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk

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