米欧中銀のハト派化、日銀は? [日経新聞編集委員] [マーケット・トレンド]
2019/03/04(月) 21:34


1月末、米連邦公開市場委員会(FOMC)は、景気減速に対処するため金利引き上げをいったん停止すると決めました。
本日のコメンテーター、日本経済新聞社 編集委員 清水功哉さんは、米欧の中央銀行は3月以降、「ハト派姿勢」を一段と強める可能性が出てきていると指摘しています。

まずFRBは、早ければ3月中旬のFOMCで、保有資産縮小の19年中の終了を表明するという見通し。従来FRBは終了時期を2122年と示唆していたので大幅な前倒しになります。
ECBも3月上旬の理事会で、緩和策を強める方向の議論をすると見られています。銀行への低利資金供給策の実施検討や、フォワードガイダンス(政策の指針)の修正の議論を予想する声もあり、今秋にあると見られていた利上げが先送りされる可能性があります。

欧米中央銀行のハト派化の日本への影響が心配されますが、今のところ「マーケットに優しい」と受け止められて株価が上昇し、「安全通貨」とされる円は売られやや円安方向に振れています
しかし、マーケットの専門家の中には「カネ余りに過度に依存し、実体経済や企業業績の十分な裏付けのない株高に持続性はない。いずれは内外金利差縮小に素直に反応した円高になるかもしれない」...と危惧する声も。

黒田東彦日銀総裁も最近の国会答弁で、為替変動の影響を注視する考えを示し「必要なら追加緩和も検討する」と語っています。
しかし、現状の政策金利は、短期がマイナス0.1%、長期もゼロ%程度。
実際には緩和余地は乏しく、円買い圧力が顕在化するなら政策運営は一段と難しくなりそうです。

詳しい清水さんの解説はオンデマンド放送でお聴きくださいね。