中央銀行の金買いとレパトリ [大橋ひろこコラム] [マーケット・トレンド]
2018/11/08(木) 19:47

各国中央銀行のゴールドの買いが増えています。各国の中央銀行は対外債務の返済、輸入代金の決済のほか、自国通貨の為替レートの急変動を防ぎ貿易等の国際取引を円滑にするため外貨準備をという形で様々な資産を保有しています。


基本はドル建てで米国債などですが、足下で各国中央銀行の外準はドル資産からゴールドにシフトする動きが広がっています。


2010年から世界の中央銀行はゴールド市場の買い手になっており毎年400トン前後の金を購入しています。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はICBCスタンダードバンク東京支店長 池水雄一氏をお迎えし
中央銀行の金買いとレパトリをテーマにお話を伺いました。


中央銀行の金準備は2018年Q3は2017年に比べて22%増加の
148トンに増加しました。
2015年以来最高の数字となっています。

主にロシア、トルコ、カザフスタンなどの国が
外準の金保有を増やしていますが
特にロシアはQ3に92トンのゴールドを購入しています。
これは四半期ベースでは過去最大。
これでロシアの金準備は初めて2000トンを超え、
外貨準備に占める金の割合は17%となりました。

この原資となっているのが米国債。
ロシアは外準の米国債の大部分を売ってゴールドに乗り換えており、
今後も「脱米ドル化」を進めていくとしています。

また、トルコは国家の準備金を増やし続けており
現在259トンにもなっています。

今年夏の新興国通貨安でトルコリラが大きく売り込まれる局面では
民間が中央銀行に預けていたゴールドは123トンも激減しました。

これはまさに流動性の危機にゴールドが活用された典型と言えましょう。
有事にゴールドを売ってドルに換え、危機を乗り越えたのです。

カザフスタンは着実にゴールドを買い続けており、Q3は13.4トン増、
準備高は335トン。
インドはQ3に13.7トン、ポーランドも13.7トン、
イラク6.5トン、モンゴル12.2トン、
ハンガリーは2週間で10倍に金準備を積み上げました。
※9月末3.1トン⇒10月前半28.4トン。

ハンガリーは32年前1986年からゴールドに手を付けていませんでしたが
何があったのでしょうか。

ハンガリー国立銀行は「金は最も安全な資産の一つである」としています。
買い付けた金はすべて現物で、
そのすべてを国内に持ち込んでいるのだそうです。


加えて近年、英国、米国、フランスなども海外に保有している金を
自国に戻すレパトリエーションに動いています。
ドイツは2013年から700トン近くもの金を英米仏から自国に送還。
オランダ、トルコ、ベネズエラなども同様の動きに出ています。


・ドイツ 2013-2017年ニューヨーク、ロンドン、パリから合計674トン。
・オランダ 2014年に米国から122.5トン
・トルコ 2011-2017年米国から220トンすべて。
・ベネズエラ 2012年米国・欧州・カナダ から221トン中160トン

その背景にあるものは・・・?!

詳しくはオンデマンド放送で池水氏の解説をお聞きくださいね。