トヨタとソフトバンク提携の意味 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)] [マーケット・トレンド]
2018/10/17(水) 20:43

10月4日、トヨタ自動車とソフトバンクグループがモビリティサービス事業での提携合意を発表。株式の時価総額の2トップの提携に世界が驚きました。約20年前、トヨタはソフトバンクから販売関連のシステム導入で提案を受けた際に断っていた過去があり、両社は相性が良くないと思われていましたが、この提携の背景にあるものは、、、。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はエネルギーアナリスト大場紀章氏に
「トヨタとソフトバンク提携の意味」をテーマにお話を伺いました。


そもそもトヨタ自動車はKDDIの大株主。グローバル通信プラットフォームは、
KDDIと共同開発を推し進めています。


また、ソフトバンクはホンダとAIの開発で協業していますが、
米ゼネラルモーターズ(GM)のライドシェア専用自動運転車の開発会社である
GMクルーズホールディングスにも出資しています。


トヨタとソフトバンクの提携発表の前日である3日、
ホンダとGMクルーズと、GMが無人ライドシェアサービス用車両の開発で
協業することで合意したと発表しています。


つまり、KDDIからみればトヨタに裏切られた?!ように見えますし
ホンダからするとソフトバンクに浮気されたようなものです。


なぜこのような驚きの提携合意が必要だったのでしょうか。


ポイントとなるのが、 今年1月に開催されたInternational CESにおいて
トヨタが発表した「e-Palette Concept」


トヨタは「e-Palette Concept」で電動化、コネクティッド、
自動運転技術を活用したMaaS専用次世代EVで、
移動や物流、物販など様々なサービスに対応し、
人々の暮らしを支える「新たなモビリティ」を提供するとしています。


※MaaS=Mobility as a Serviceの略。
車を所有せず、使いたいときだけお金を払って利用するサービス


つまりトヨタは、自動車の製造業からサービスへと事業を変化させよう、
ということなのでしょう。
産業革命の流れの中で、消費者は自動車保有するより
シェアして使用することへ意識がシフトしつつあります。


ちなみに、一般自動車の稼働率はわずか4%なのに対し、
事業車の稼働率はその10倍にもなるそうです。

ライドシェア時代に変わりつつある中で
自動車販売台数が減少することは目に見えています。
トヨタは製造販売業からプラットフォーマーとして
利用料を取るという事業に軸足を移さざるを得ないと判断したということですね。


これは世界のどの自動車メーカーにも共通する問題で、
モビリティサービス事業への投資は積極的に行われていますが
トヨタのような大企業がこれだけのプラットフォームを
先陣切って発表したことは大きなサプライズとなりました。


「e-Palette Concept」構想の中で必要になってくる新しいノウハウには
あらゆる「IT」の技術が求められます。


ソフトバンクはトヨタを先回りして自動運転技術の先行企業を買収、投資しており、
結果、トヨタはソフトバンクと提携した方が早い、、、
提携せざるを得なかったと豊田氏が話していますが、
優秀な人材確保にはソフトバンクとの提携が必要だったという側面も。

今や若い技術者はトヨタではなくソフトバンクを目指す時代。
記述者確保も喫緊の課題なのです。


また「e-Palette Concept」のコンセプトはEV自動車ですが
何故トヨタはガソリン車でなくEV車を目指すのでしょうか。

大場氏によると事業車となると年間走行距離が長くなりますが
ガソリンより電気の方が効率よく走行できるのだそうです。
ガソリンには高い税金もかかりますしね。


詳しくはオンデマンド放送で大場さんの解説をお聞きくださいね。