需要縮小続くガソリンとSSを取り巻く状況 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)] [マーケット・トレンド]
2018/05/30(水) 20:36

ガソリンスタンド(サービス・ステーション)の減少が止まりません。(以下SS)
SS数がピークだったのは平成7年3月末の60,421カ所。29年3月末には31,467カ所にまで減少し、22年で28,954カ所が廃止されてしまいました。ピークからおよそ半分になってしまたのです。



皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は石油ガス・ジャーナル顧問 山内弘史氏にお話を伺いました。


市町村内にSSが3カ所以下になったところを「SS過疎地」と呼びます。
全国1,718市町村のうち32%に当たる551市町村がSS過疎地となっています。


総人口の急速な減少と世界に類をみない超高齢化によって、
団塊世代の免許返納が顕著となっているほか、若者世代の車離れ、
自動車の燃費向上などから、ガソリンの需要も減少していることが背景。

平成16年度6,148万KLの需要がありましたが27年度5,313万KLに減少。
33年度4,705万KLにまで減少する見込みです。およそ年率2.3%の減少スピード。
これではSS経営も苦しくなるばかりです。

SS減少が続くことで、様々な問題が懸念されています。
バスやタクシーなど公共交通機関が乏しい中山間地域では、自動車は必要
不可欠な交通手段。こうした地域のガソリン供給を困難にするだけではなく,
過疎地における農業用軽油や生活用の灯油の供給にも
大きな支障をもたらしているのです。
SSは病院等の重要拠点や避難所等に対する燃料供給拠点でもありますね。


ということで、地方自治体が「道の駅」に隣接する閉鎖中のSSを買い取り、
町営のSSとして再建するなど
生活インフラの最後の砦を失わないように、様々な取り組みも始まっています。


また、機動的に柔軟な対応が可能などこでもスタンドの在り方として、
資源エネ庁補助事業としてタンクローリー直結型緊急時用計量機
「どこでもスタンド」という実験的取り組みも始まっています。
タンクローリーに積載された燃料を日常使用する給油ホースで接続するだけで
給油ができるため必要な場所に移動が可能です。
安全面などの問題もはらみますが、SS過疎地には必然でしょう。

SSが減少する半面、EV・PHV及び急速充電器ステーションは増加傾向にあります。
足下では全国で8000か所程度にまで伸びてきました。
しかし、EV車1台充電するのに30分はかかるほか、コストもかさむため
現状では重電ビジネスは成立していません。

ということで、道の駅やEV車を販売する日産ディーラー、コンビニなどに
併設する形ですね。詳しくはオンデマンド放送で山内さんの解説をお聞きくださいね。