OPECは減産継続を決めるのか、それとも、、、 [マーケット・トレンド]
2018/05/23(水) 20:12

今年は金利上昇が最大のテーマですが、米金利は3%大台の値固めに入ったかに見えます。原油価格は高止まりのまま。いよいよインフレ時代の到来でしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日は三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員 芥田知至氏に
原油価格動向と今後のポイントを伺いました。


米長期金利の上昇が為替市場でのドル高を促してきましたが、
ドル高は国際コモディティ相場を抑制する要因でもあります。
しかしコモディティの中心である原油は、上昇基調を崩していません。
むしろ原油高が、インフレ懸念につながり、米長期金利の上昇を促す
一因になっている面もあるのでは、と芥田さん。


石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国による協調減産が継続する中、
米国がイラン核合意からの離脱を決定するなどの地政学要因も材料視されています。


協調減産は、当初、日量約180万バレルの減産を2017年1~6月の半年間
継続する予定で始まりましたが、その後5月の総会で2018年3月までの延長が決まり、
さらに11月の総会で2018年末までの延長決定で、2年間に及ぶことになりました。

協調減産を受けて原油需給は引き締まっており、
OECD石油在庫は産油国が目標とする過去5年平均に近付いています。


次回6月22日のOPEC総会では、現状で決定している2018年末までの減産継続を
確認するものになるとの見方が大勢ですが、ここにきて、減産を緩和をの声が。

背景にはるのはベネズエラ。

ベネズエラは経済危機が深刻化しており、人材流出や資金不足から
国営石油会社PDVSAの経営も混乱し、原油生産は減少しています。
過去最大で日量400万バレルの生産があったベネズエラですが
2年前には日量200万バレル程度へ、そしてが足元では140万バレル弱と減少しています。


ベネズエラでは、20日に大統領選挙が行われ、反米左派のマドゥロ大統領が再選されました。
カナダ、メキシコ、ブラジル、アルゼンチンなど14カ国は公正な選挙ではないと、
その結果を認めないとする共同声明を出しています。
米国トランプ大統領は、ベネズエラ政府などによる国有財産の売却能力を制限する
大統領令に署名し、制裁を強化することが決まっています。


このため、ベネズエラの原油生産が一段と落ち込むとの懸念が強まり、
週明け21日の原油相場は上昇したのです。
OPEC内では、このまま減産を続けた場合、
過度に原油相場が上昇することなどが懸念されるようになっているとの指摘も。


米国も原油価格の高騰はOPECの減産によるものだとして、増産要請をしており、
ブレント原油が80ドルを超えた17日に、サウジのファリハ・エネルギー相が
世界経済の成長を支援するために、他の産油国とともに確実に十分な原油を供給するとして、
原油市場の安定を重視する姿勢を示しています。


6月OPECで減産継続と見込んでいた市場にとっては、ネガティブサプライズとなるか。
中間選挙を控えたトランプ政権はガソリン高は景気後退を招きかねない問題でもあり
支持層獲得のためにもガソリン価格の安定が求められているのです。

また、芥田さんには米国のイラン核合意からの離脱に絡む原油需給などについても
詳しく伺っています。
今後の展望は是非オンデマンド放送で芥田さんの解説をおききくださいね。