2017年後半の商品市況~PGM需要は長期的に減少へ?! [大橋ひろこコラム] [マーケット・トレンド]
2017/07/13(木) 23:37

2017年上期、様々なリスクが声高に叫ばれたものの米株は史上最高値圏を維持。世界的に株式市場が堅調に推移しましたが、一方で、商品市況は冴えず。本当に景気がいいのであれば、商品需要も旺盛となり商品価格も堅調となるはずですが、、、。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回はマーケット・リスク・アドバイザリー代表 新村直弘氏に
2017年後半の商品市況について伺いました。


米国の利上げサイクルに入って3年目、いよいよ年内にもバランスシート縮小へ
着手の見込み。またECBドラギ総裁も、6/27のECBフォーラムで量的緩和
縮小の可能性に言及。欧州の長期金利が上昇、これに連れて米国の金利も上昇へ。
年後半には、米欧の金融政策がキーになってきそうです。


新村さんは、引き締めが遅れてバブル化し盛大にはじけるよりも
適度な調整があるほうが好ましいとして、年内には比較的ドラスティックな
ガス抜きとなるような下落リスクも想定しておいた方がいいと指摘。


コモディティ市況にとっては最大消費国である中国の構造的な経済成長ペースの
鈍化が継続する見込みであること、中国政府による住宅セクター過熱鎮静化の
動きが強まると予想されていることなどはネガティブ。
今年10月、中国では党大会が予定されており、足元では政治的な不安定さに
つながる市場の混乱を習近平は回避すると予想されていますが、
党大会終了以降に注意が必要、ということで、年後半の波乱には留意したいところ。


新村さんには貴金属市場の今後についても伺いました。
ゴールド市況のここからのポイント、足元で在庫の減少が材料視されて上昇
しているパラジウム、プラチナなども興味深い動きですが、
金との逆ザヤが長期化は今後も続くのか?!PGM市況の長期展望も頂戴しました。


インドが2030年までに電気自動車のみの販売となる意欲的な計画を示したほか、
大気汚染に苦しむ中国も電気自動車にシフトの傾向、
欧州では2040年までにフランスがガソリン自動車の販売を禁止するほか、
イツ議会も2030年までに内燃系エンジンを禁止する決議案を決議、
またボルボは2019年以降、電気自動車とハイブリッド自動車のみの販売を宣言...。

などなど、次世代自動車はEV車が本流となりそうです。

最終的には中国と米国がどのようなスタンスであるかが大きなポイントだと新村氏は指摘。
今のところIEAの見通しでは電気自動車のシェアは
2030年で10%程度、仮に米国・中国の新車販売の10%が電気自動車、
欧州の半分が電気自動車になったとすると単純計算で25%程度の
PGM需要が減少することになり、PGMの需給は恒常的な供給過剰状態に
なると考えられる、ということですが、
トラックやバスなどの大型車のすべて電気自動車に置き換えることは
燃費や輸送能力面から時間がかかると考えられるほか、
そもそも十分な充電インフラを整えなければならないという別の問題もあります。

また、現状ではまだ補助金でのサポートが必要な技術であるため、
中東やアフリカなどの新興国でこの需要が増加するとは考え難いとして、
喫緊の売り材料ではないと思われますが、
しかし、PGM需給が減少していくという方向ですので、
金との逆ザヤ解消となるような強さはなさそう・・・。


仮にEVではなく燃料電池車が認められるのであれば、
プラチナが電極に使われるため価格は大きく上昇することになるそうですが
現状、全体の流れは内燃系の自動車を見直すという流れが世界的潮流であり
その可能性は高くないだろうと新村さん。

ここからの見通しは是非オンデマンド放送で新村さんの解説をお聞きくださいね。



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