利上げきっかけに上昇に転じたゴールド、ここから [コモディティの見通し(大橋ひろこ)] [マーケット・トレンド]
2017/03/16(木) 21:37

暴落説まで飛び交った3月15日。オランダ選挙にFOMCトランプ大統領の予算教書など様々なイベントが重なることから警戒が強まっていましたが、ゴールドは利上げ織り込みとその先の金利引き上げのペースアップの思惑などから軟調地合いが続いていました。市場の大方の予想通り、15日の3月のFOMCで0.25ベーシスの利上げが実施されると、ゴールドは反転、ドル建て金価格は1200ドル近辺をウロウロする展開でしたが、FOMC後に一転上昇に転じ1220ドル台へと駆け上がりました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は金融・貴金属アナリスト亀井幸一郎氏をお迎えしゴールド市場の値動きと
今後のポイントを伺いました。

亀井さんは、FRBは上げられるときに上げておきたいという想いが強くも、
2月中は市場が利上げに懐疑的。3月利上げを全く織り込んでいなかったことから
3月利上げをマーケットに織り込ませようとFOMCボードメンバーらのタカ派発言が
相次ぎました。2月28日ダラス連銀カプラン総裁の
「インフレ対応で後手に回らないよう、近い将来に利上げする必要があるだろう」
との発言を皮切りに、ダドリーNY連銀総裁、ウィリアムズ総裁、ブレイナード理事に
フィッシャーFRB副議長、イエレン議長とFOMCボードメンバーらによるタカ派発言が
3月利上げが確実というセンチメントを醸成しただけでなく、
その後の利上げのペースも年3回ではなく4回になるのではないか、と
前のめりに動いたことが、ゴールドの下落につながっていたと亀井さん。

実際には、金融引き締めに積極的にタカ派の姿勢が強まったという内容ではなく
経済見通しや金利の見通しが昨年12月時点からほとんど変わっておらず、
前のめりに上昇していた米国債利回りが低下するとドルが下落。
ゴールド市場ではショートカバーが大きく入った格好で
ゴールドが急反転となったのです。

ここから市場の目は欧州と米国発の政治リスクに移ることで
ゴールドは下値固く推移しそうです。

オランダ選挙に波乱はありませんでしたが
焦点は4、5月のフランスの大統領選挙。5月には国民議会選挙があります。
昨年の英国に続きEU離脱派が勝利する可能性もゼロではありません。

こうした欧州の政治問題がマーケットの不安要因としてゴールドを支えると
考えられるほか、ECBはいよいよ追加の緩和ではなく出口を模索し始めたとの
スタンスの変化がユーロの上昇をもたらしており、相対的にドルが下落すれば
これもゴールドの下支え要因となってきますね。

また、2016年は静かだった実需、インドが動きそうです。
昨年突然に発表されたインドルピーの高額紙幣の使用禁止でキャッシュ不足に
陥ったインドは、秋の婚礼シーズン期に婚礼が見送られるケースが多く発生しました。
次の婚礼シーズン期は4~5月。ここで先送りされた婚礼需要が増すことが予想され、
この時にゴールドの需要が高まるとの期待もあるようです。

4~5月に向けてゴールド相場が大きな山を描くかもしれません。

詳しくはオンデマンド放送で亀井さんの解説をお聞きくださいね。

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