日米合意に曖昧さ、米側の日銀批判再燃も [日経新聞編集委員] [マーケット・トレンド]
2017/02/20(月) 22:08
2月10日の日米首脳会談は、心配されていたトランプ大統領の円安批判も、日米通商摩擦をめぐる議論もなく、無難に通過することが出来ました。
実はこの陰には、日本の作戦があったのだと、本日のコメンテーターの日本経済新聞社 編集局 編集委員の清水功也さん。
その作戦とは、二つの「切り離し」。

まず一つが経済に関する議論を、麻生副総理とペンス副大統領に任せ、首脳会談からは切り離すよう提案したこと。
もう一つ、こちらが特に重要だったのですが、為替と金融政策の議論を分離させること。
為替については従来通り、日米の財務相間で協議しますが、金融政策や財政については、新設の経済対話で協議する...という方法です。
こうすれば、米国が円安に不満を持っても、それが日銀の金融緩和策に対する批判へとつながるのを防ぐことが出来るということです。
1月下旬にトランプ大統領は日本が通貨安誘導をしていると日銀批判ととれるような発言をしました。
日銀は現在、長期金利を0%程度に固定する緩和策を手掛けており、結果として円安になりやすい訳ですが
このような批判を続けられると日銀の政策の自由度が下がりかねないので
金融緩和策はあくまでもデフレ脱却を目指すものであって円安誘導ではないという立場を明確にしたわけです。

さしあたって、今回の日米首脳会談ではこの策が功を奏し、会談後の共同声明には
「(日米は)国内及び世界の共同需要を強化するために相互補完的な財政、金融及び構造政策という3本の屋のアプローチを用いていくとのコミットメントを再確認した」との文言が盛り込まれたわけですが、清水さんは、政府日銀はこれで安心してもいいのかと疑問が残るそうです。
そもそも為替と金融緩和策は完全に切り離せるものではない上、日米合意には曖昧な部分が残されているからというのですが。
清水さんの詳しい解説はオンデマンド放送をお聴きくださいね。


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