CRB指数低迷の背景に米国・欧州・中国の問題 [投資α情報(大橋ひろこ)] [マーケット・トレンド]
2012/11/16(金) 23:26

資源・食糧問題研究所代表の柴田明夫さんと

RJ・CRB指数(商品指数)は6月22日の266ポイントを底に上昇トレンドに転じ、9月14日には直近の高値321ポイントを付けました。FRBが9月13日、QE3(量的緩和第3弾)に踏み切ったのですが、商品市場はこの翌日の高値から下落が続いています。これは緩和への期待から余剰資金がコモディティ市場に流入するとの思惑が相場を作ったということも大きいと思われますが、(事実で売りですね)米国の干ばつで穀物価格が歴史的な高騰を見せたことや中東情勢の緊迫化を背景にWTI原油価格が一時1バレル=100ドルを突破したことなどが背景にありました。
しかし、穀物市場も天候相場が終わると落ち着きを取戻し、原油価格も景気減退の需要の低迷から80ドル台へと値を沈めています。CRB指数は11月に入って300ドルを割り込んでいます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は資源・食糧問題研究所代表の柴田明夫さんに
お話しを伺いました。

商品価格が下落に転じている背景を柴田さんは
米国、中国、欧州経済の先行き懸念拡大という
3つの要因から解説くださいました。

米国では年末にブッシュ前政権が大型景気対策の目玉として12年前に導入した減税が失効。年明けからは財政赤字削減計画に基づく財政の引き締めが予想されています。また年収25万ドル(2000万円)超の世帯には配当や株式売却益への課税強化も行われます。連邦債務がすでに法律で定められた上限の16.4兆ドルに接近していることから、安易な赤字国債の発行もままならないという状況ですがねじれ議会ではこの難局を容易に乗り越えることができないのではないか、という懸念が証券市場からの資金流出にもつながっているようです。

欧州でも信用不安が拭い切れません。ユーロ圏の7-9月期域内GDPは前期比▲0.1%と2四半期連続でマイナスとなり「リセッション入り」となりました。景気後退が長期化する中、財政赤字削減や債務問題への対応は長期にわたるのは必至であり、今後、ECBがユーロ圏のメガバンクの監督す売る権限を強化する方向で、最終的には財務統合強化に向かうものと予想され、この間10年程度は信用不安が残ることになると柴田さんは解説くださいました。

そしてなんといっても商品市場へのインパクトが大きいのは中国。
15日、5年に一度の共産党大会が閉会し、習近平総書記、李克強副首相を中心とする政治局常務委員すなわち新たなチャイナ・セブンが発表になりましたが、習近平体制中国の行く手も茨の道です。
2012年7-9月期実質GDP成長率7.4%と7四半期連続で減速。
遠因には、リーマン・ショックを契機とした世界的金融危機への対策として、2009年~10年にかけて打ち出された4兆元の財政刺激策にあると柴田さんは指摘されます。金融緩和策と相俟って地方での過剰な投資ブームを生み出し、その弊害が不動産バブルやインフレの高進、地方政府の債務問題となって現れ共産党幹部による汚職・腐敗も広がりました。ひとたび経済が減速に転じれば、これまで高成長の陰に隠されていた政府、銀行、企業の不良債務が表面化してしまいます。そして、中国経済の長期停滞はコモディティ価格の低迷へとつなります。

こうした環境下において、注目される商品は?!
柴田さんに伺っています。
詳しくはオンデマンド放送で柴田さんのお話しをお聞きくださいね。