メキシコ湾原油流出事故が今後の原油市場に与える影響 [投資α情報(大橋ひろこ)] [マーケット・トレンド]
2010/05/21(金) 18:50

オイルエコノミスト藤澤治さんと

原油価格はとうとう70ドルを割り込んでしまいました。
80ドル台後半の高値をつけたのもこの5月でしたが、欧州発信用不安は株式市場だけでなく、コモディティ市場にも波及し、特に景気敏感銘柄である原油やプラチナの下落幅が大きくなっています。

この原油の下落の大きな要因はEU財政問題に違いないですが、
では現在の原油独自材料はどうなのでしょう?


今日はオイルエコノミストの藤澤治さんにお話を伺いました。

WTI原油価格の急落には
アメリカの需給状況も影響しているのだそうです。
WTIの現物の引渡し場所であるCushing在庫は
増加の一途をたどり、米国全体の在庫も1月から増加傾向を持続。

それが証拠に、現在のWTI原油価格は欧州のブレント価格や
中東のドバイ価格より下がってしまっているのです。
裏を返せば、中国をはじめとするアジア市場の堅調を反映している
とも言え、藤澤さんによると、あるオイルの専門家は
これで本来の需給に沿った相場になったと話しているとか。
信用不安の拡大で投機分のプレミアが剥げ落ちたということでしょうか。

しかしながらこうした異常な状況はそうは長くは続かないのでは?
と藤沢さんは分析されています。5月末のメモリアルデーが明けると
米国はドライブシーズン入りします。最も需要が伸びる時期に入るため
欧州の不安が一段落すれば、過剰流動性マネーは再び
コモディティ市場に戻ってくるのではないか、ということです。

また、メキシコ湾のイギリスBP社の原油流失事故。
日本では報道が薄いのですが、これが中長期的に原油価格を
押し上げる要因となるかもしれないと藤沢さんは指摘しています。

海底油田の開発には政府の許可がいるのですが、
今回の件でオバマ大統領、相当お怒りのご様子・・・。
今後、政府の規制が厳しくなり新たな海底油田の開発が
進まないという状況になると、将来的な原油の逼迫への
不安が広がる可能性があるというのです。
大陸油田の開発には限界が見えてきた昨今、
海底油田の開発に期待されていた矢先のこの大事故が、
今後の原油市場にもたらす影響は意外に大きいのかもしれません。

ということで、藤澤さんが読む今後の原油相場の行方、
具体的な分析は放送の中で伺っています。
詳しくはオンデマンド放送をお聞きくださいね。