WTI原油価格,60ドルの節目接近なら要注意のワケ [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.02/20 大橋ひろこ 記事URL

NY原油相場は12月24日の安値42.36ドルから足下では55ドルの抵抗を突破。

コアレンジ切り上げてきました。ICEブレント原油も12月26日の49.93ドルから60ドル台中盤へと上昇しています。このまま高値追いの相場は続くでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケットエッジ(株)代表取締役 小菅 努氏をお迎えしお話しを伺いました。


この上昇で昨年末は当限から期先の順サヤだったものが
2020年前半以降は逆サヤに転換しています。
逆サヤに売りなし、とは相場格言ですが強気に傾いていることは事実のようです。

この原油高の背景には
市場の想定を上回るOPECの減産対応が。

このまま減産レベルを引き上げていけば、需給リバランスは
早ければQ1には達成する可能性も。
サウジは3月の原油生産を980万バレルする見込み。
これは32.2万バレルの割当に対して83.3万バレルの減産を実現するもので、
これが実現すれば強力な支援材料となります。


また、ベネズエラ産原油の供給への不安も押し上げ材料。
ベネズエラ原油生産は減少傾向ですが、米国に日量50万バレルの輸出をしてます。
制裁内容が不透明であることから、米製油所は受け取り拒否、
金融制裁で代金が支払えないという状況に陥っており、メキシコ湾には
タンカー滞留が確認されています。
こうした供給リスクにトランプ政権はSPR放出で防衛していますが、、、。

また、米株高に相関性が高く、株高につれ高となった側面も。
ダウとWTI原油、年初~2/15の相関係数は+0.87にもなります。

 ここからのポイントはどこにあるでしょうか。

ひとつは、ガソリン価格高騰を嫌うトランプ政権による牽制。
60ドル超はトランプ大統領が許容しない可能性があります。

また、2月7日、 米下院司法委員会は
「石油生産輸出カルテル禁止(NOPEC)」法案を可決しました。
本会議での採決に移行するか、上下両院案成立でも大統領が署名するかは不透明
ですが、減産による原油価格押し上げの姿勢が鮮明になれば、
NOPEC実現の可能性も出てきます。
これらは原油価格上昇を阻むものですね。

シェールオイルの増産が続く中、ここからの価格見通しは?

小菅氏に伺っています。
詳しくはオンデマンド放送で小菅氏の解説をお聞きくださいね。

天然ガス急騰急落の裏に~中国の景気とエネルギー政策 [大橋ひろこコラム]
2019.02/14 大橋ひろこ 記事URL

原油相場は昨年10月から昨年12月までの下げ幅に対して、ほぼ3分の1戻りが達成され、なお上値を模索しているように見えます。原油相場の需給はOPECプラスの減産に対し、米国が大増産中であることに加え、需要面では最大の買い手である中国の景気失速が懸念される状況にあります。

原油価格はこのまま続伸するでしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はトーキョー・トレーダーズタイムズ代表小針秀夫氏をお迎えしお話しを伺いました。


小針氏の解説で興味深かったのが、天然ガス相場の急落です。

2018年11月の5ドル/BTUから2019年2月には2.5ドルへ下落とほぼ半値に沈みました。

近年、中国は天然ガス輸入を増やしてます。
これまで中国の最大のエネルギー源は石炭でした。

2017年時点の中国の石炭消費量は約38億トンで世界全体のおよそ半分を占める規模。
しかし生産量は35億2000万トンで、足りない分の2億8000万トンは輸入に依存しています。

この中国の石炭の需給規模は2013年にピークを迎え、
以降現在に至るまで漸減の傾向をたどっています。

背景には中国の脱石炭エネルギー政策が。

中国は深刻な大気汚染問題を抱えていますが、
その汚染の原因は石炭利用と自動車の排気ガスであるため、
一次エネルギー利用として石炭からクリーンエネルギーである
天然ガスにシフトさせ、また自動車の分野においてもガソリン車から
電気自動車(EV)へ切り替える動きを加速させています。


2016 年に発表された中国の「エネルギー発展第13 次5カ年計画」では、
エネルギー源を石炭から天然ガスへ切り替え、
2020年の一次エネルギー消費に占める石炭比率を58%以内に抑制する一方、
天然ガス比率を10%まで引き上げる方針が掲げられています。


中国税関総署によると、2017年の天然ガス輸入量は3810万トンで過去最高、
前年比で5割の急増となりました。
2018年も輸入の増加ペースが維持され、5400万トンに達して前年比で約4割増。

国際エネルギー機関(IEA)の2018年天然ガス報告によると、
2023年までに中国の天然ガス需要は60%増加することが見込まれるとしています。

にもかかわらずNY市場の天然ガス相場は顕著に下落する場面を迎えているのは何故でしょう。

中国がこれまでのスポット契約から長期契約に切り替えたことや
暖冬によって消費そのものが減って在庫が積み上げているといった背景もありますが
やはり原油市場と同様、中国の景気後退に伴う同国の消費の縮小にあるのでは、、、?!


詳しくはオンデマンド放送で小針さん解説をお聞きくださいね。

OPECプラスの減産VS米シェール増産 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.02/13 大橋ひろこ 記事URL

2019年WTI原油価格は、1バレル=47ドル台でスタート。11日には53ドル台まで上昇しました。年末にかけ売られ過ぎていたものが買い戻された面も強く、足元は強弱材料が拮抗した状況にあります。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は資源・食糧問題研究所 代表 柴田明夫氏をお迎えし2019年の原油価格を展望いただきました。



OPECは1月18日、非加盟国を含めた減産量の国別割当て幅を発表しました。
主要国の10月基準からみた減産幅は、、

サウジが32.2万B/D(1063.7⇒1031.1)
イラク14.1万B/D(465.4⇒451.3)
UAE9.6万B/D(317.7⇒308.1)
クウェート8.5万B/D(275.3⇒266.8)
ロシアについては23万B/D(1161⇒1138)が明示されました。

今後3月18日に減産合意の履行状況を監視するJMMC(共同閣僚監視委員会)を開催。
4月17-18日に臨時総会を開催することとなっています。

ロシアの存在感が大きくなっていますが、柴田さんは「OPECプラス」
(露を中心とする産油国10カ国)で新たな石油カルテルへのシフトが
市場価格に影響を及ぼすものとして、
米政権は「OPECプラス」による生産調整が不当な価格操作にあたるとして
反トラスト法(NOPEC: No Oil Producing and Exporting Cartel)
制定の動きがあるようです。



一方で米国の原油生産量は拡大を続けています。
米エネルギー情報局(EIA)の1月の短観で、米国の2018年の原油生産量が
前年比160万B/D増加し、1,090万B/Dの過去最高水準になったことが確認されました。
サウジ、ロシアを抜いて1971年以来48年ぶりに
世界最大の産油国に返り咲いたことになります。


2019年には1,210万B/D、2020年には1,290万B/Dに達するとの見通しですが
この約7割(800万B/D強)は、シェールオイルの増産によるものです。


しかしながら現在の米国の原油生産を支えているのは、パーミアンのみで、
パーミアンを除くと優良な鉱区はほぼ開発し尽くされ、
新たな開発投資が進んでいないのが実情で、将来的にはシェール生産は
先細りとなる可能性が高いと柴田氏。
これは、将来的に原油価格の支援材料となってきます。


需要面では中国の景気減速と石油需要に注目が集まっています。

中国は世界最大の原油輸入国です。
OPEC統計によると中国の原油輸入量はWTOに加盟した2001年以降一貫して拡大し
2017年には894万B/Dに達しました。
中国国内の石油消費量が2019年には1,300万B/Dに達する見通しです。


米中貿易戦争や米国の対イラン制裁を懸念して戦略備蓄を積み増す意図もあってか、
中国の原油輸入量は2018年1月には957万B/D、6-11月平均では過去最高の
1,050万B/Dと不足分を大きく上回る形で過去最高を更新しており
足下では心配することはないようですが、中国経済の先行きに不透明感から
旺盛な原油輸入がいつまで続くのかが懸念されているのです。

中国12月の貿易統計では、輸出・輸入とも前年比で大幅なマイナスとなりました。
2018年の自動車販売台数は1990年代以降初めて減少しています。
中国だけではありません。
国際通貨基金(IMF)は1月21日、2019年と20年の世界経済見通しを各3.5%、3.6%とし、
昨年10月の予測から各0.2ポイント、0.1ポイント下方修正しており、
世界経済の減速も懸念され始めています。


2019年の原油市場は、「OPECプラス」の減産による需給引き締め効果と
世界経済の減速に伴う需給緩和懸念との綱引きとなりそう。

今後の価格展望は?!

詳しくはオンデマンド放送で柴田さんの解説をお聞きくださいね。

世界の石油・ガス市場構造が大転換した2018年 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.01/30 大橋ひろこ 記事URL

 2018年初頭、米国はサウジアラビア・ロシアを抜いて原油生産世界一に躍り出ました。米国原油生産は2017年は930万㌭/日でしたが、2018年通年で1,090万㌭/日にも達しています。12月単月では1,166万㌭/日で前年同月比16.1%増。月間生産量過去最高となりました。米国原油生産は12月まで5カ月連続1,100万㌭/日超となっており拡大傾向が続いています。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はエネルギー情報ネットワーク 山内 弘史氏にお話しを伺いました。


サウジ,ロシアの原油生産は横ばいで米国だけが
大幅な増産を続けておりEIAは2019年、米国産油量が
1,960万㌭/日にも上ると予想しています。



さらに昨年の11月24~30日の週、
新たな石油時代を象徴するような事象が明らかになりました。
米国の原油輸出量が320万㌭/日、石油製品輸出量が585万㌭/日となり、
合わせた石油輸出量が905万㌭/日にも上ったのです。


この週の米国の原油輸入量は722万㌭/日、
石油製品輸入量が162万㌭/日で計884万㌭/日ですので
輸出が輸入を21万㌭上回りました。
つまり、米国が史上初めて「石油のネット(純)輸出国」となったのです。


 
では、この原油は誰が買ってくれるのでしょう。


中国を無視するわけにはいきません。
2017年の中国の原油輸入量(グロス)は840万㌭/日。
(米国は790万㌭/日)。原油輸入量世界一です。


一方で、中国の国内原油生産量は減少が続いています。
減産とは裏腹に中国の石油需要は2017年、
前年比3%(40万㌭/日)増の1,320万㌭/日に増えています。


2016年、中国の最大の原油輸入国はサウジでしたが、
2017年にはロシアがサウジを抜きトップに躍り出ました。
2017年から中国は米国からの輸入を大幅に増加させていますが、
2017年から2018年8月までは,中国が米国原油の第2位の仕向け先です。
中国がカナダ以上に米国のお得意さんなのですが、、、


米中貿易摩擦で足下では中国は米国産原油を輸入していません。
2018年1月に、ロシアの2009年末に敷設された極東向け原油の
EPSOパイプライン(東シベリア~コズミノ)が拡張され、
原油輸送能力が従来の2倍の60万㌭/日に大幅増加しました。
このパイプラインで中国北東部の新規製油所にも
シベリア原油が輸送されるようになっており、
中国は原油の買い付け先を多極化しており、米国依存は低下しているのです。


2017年の中国の原油輸入量の56%はOPEC諸国からでしたが、
2012年67%をOPEC諸国に依存していたことを考えると
5年間で中国のOPEC依存度が大幅に低下しています。


中国が米国やロシアからの原油を更に増やしていく状況で
とてもOPECプラスの協調減産が長期的に維持されるとは考えにくいだけでなく
米国のシェールオイルの継続的増産、中国の原油輸入の今後の更なる増加とい
う国際石油市場の構造的変化の下、OPECやサウジが市場を支配する余地は
一段と縮小されていくとみられます。
となると2019年の原油市況は、、、、


詳しくはオンデマンド放送で山内氏の解説をお聞きくださいね。

 

 

2019年、世界景気とコモディティ [大橋ひろこコラム]
2019.01/24 大橋ひろこ 記事URL

銅は2017年に電気自動車(EV)関連商品の一角とみなされ、相場上昇に弾みがついた後、18年6月にはエスコンディーダ鉱山でのストライキ懸念から7,348ドルと4年超ぶりの高値まで上昇しましたが、米中貿易摩擦によって最大消費国である中国の銅需要が落ち込むとの懸念が強まる中、下落に転じています。



皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は三菱UFJリサーチ&コンサルティング 主任研究員 芥田知至氏に
コモディティ市況の近況と今後を伺いました。


12月の中国製造業PMIが国家統計局による製造業PMI(12月30日発表)と同様に
業況の改善・悪化の分かれ目となる50を下回り、
また、アップル社が10~12月期の売上高見通しを下方修正。
これらを受けて、1月3日には、世界的に株価が下落し
世界景気減速懸念が強まったため、
銅相場は5,725ドルと2017年6月以来の安値まで下落しました。


米欧中などの景気減速、米中の貿易摩擦や英国のEU離脱への懸念などにより、
2019年足下は弱含みと思われますが、世界景気が持ち直せば
銅価格も持ち直すか?!芥田氏は通年の予想レンジは5,000~7,000ドル程度と解説くださいました。

また、原油価格についても世界景気後退懸念が上値を抑えるとしています。

そんな中、金相場は2018年8月から上昇基調にあります。
英国のEU離脱交渉の行方が不透明であることや
米中貿易交渉、中国の景気後退懸念などのリスクを嫌う資金が
金市場に流入しているとみられるほか、
米金融政策は利上げペースが鈍化するとの見方が広がっており、
金融面からの下支えも。


詳しくはオンデマンド配信で芥田さんの解説をお聞きくださいね。

11月から反騰し24%もの上昇となっているゴム相場、ここから [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.01/16 大橋ひろこ 記事URL

2018年5月の高値202.1円から半年もの下落相場が続いた東京ゴム先物相場ですが
11/21の151.0円を底値に1/9、187.2円まで36円の上昇(上昇率24%)を見せました。


2018年6月以来、約7カ月ぶりの高値示現となりましたが、ここからさらなる上昇は見込めるでしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はトーキョートレーダーズタイムズ代表 小針秀夫氏をお迎えしお話しを伺いました。

小針氏によると、この上昇は
ウインタリング前の季節的要因に対する早・織り込みによる上昇パターンであり、
例年みられる1月高アノマリ―に沿ったもの。

ここからの需給、ファンダメンタルズ材料としては

①天然ゴム価格の安値低迷で、各生産国ともに増産に走っている
 ~生産国、インドネシアの通貨ルピアが2018年、20年ぶりの安値示現。
  通貨安によりインドネシアのゴム農民の増産・輸出攻勢が強まっている。

②増産に対し、協調減産するような政策を取る余裕がない

③消費は米国と中国の貿易戦争による景気後退でシュリンクする方向
 ~特に中国の2018年の新車販売台数は28年ぶりに前年割れ。
  新車装填用のタイヤ需要が低迷。

④中国の景気低迷。
 中国製造業PMI12月は49.7と分岐点の50を割り込んでいる。1年7カ月ぶりの低水準。

 
⑤原油価格は足元は上昇して50ドルを突破したものの、再び軟化する可能性
  ~原油価格安との相関が強い合成ゴム安⇔天然ゴム安の流れが再燃の懸念。

  
弱気材料満載です...。

テクニカル的にも、3段上げ完了に見えるチャートですが、、、
また、小針氏には2019年の金相場の要所についても伺っています。
詳しくはオンデマンド配信で小針さんの解説をお聞きくださいね。

原油急落の背景と2019年展望 [大橋ひろこコラム]
2018.12/26 大橋ひろこ 記事URL

12月7日にOPECと非OPEC産油国が来年1月から日量120万バレルの減産で合意。減産合意を受けて2-3日間は原油価格も反発したのですが、供給過剰感、米国の株式市場の低下を受け再度下落に転じ、12月24日にはWTI原油価格は42.53ドルまで下落しています。高値77ドル台から40%近い下落となっていますが、来年の原油市場は何がポイントとなるのでしょうか。



皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオイルエコノミスト藤沢治氏をお迎えしお話を伺いました。

5月初旬からイラン制裁の影響やベネズエラの減産による供給不安感で
高値を追う展開が続いた原油市場。イラン制裁は骨抜きでスタート。
トランプ政権からの増産要請もあり、OPECプラスで日量約120万バレル、
米国で日量約100万バレルの合計220万バレルの増産があったことが、
供給過剰感を増幅する結果となりました。


米国、サウジ、ロシアの3か国で世界の原油生産の40%を占める存在感ですが
この3か国が10~11月、過去最高の原油生産となったのです。


年末に向けては米株も大きく崩れてきており、米国経済のピークアウトが
懸念される中、中国の景気減速も深刻です。


IEAもEIAも、2019年は前年対比で日量140-150万バレル増と予想していますが
2018年が前年対比日量130万バレル増であったことを考えると
やや過大と思われると藤沢氏。せいぜい日量100-120万バレル増に
とどまるのではないか、と予想されています。
2019年は供給サイドだけではなく、需要の伸びの鈍化にも注意が必要です。


また、カショギ記者の殺害の余波によるサウジ国内での内紛、
イラン国内の内紛等からシリア問題、イスラエル/パレスチナ、
シリアやイラクに於けるIS(イスラム国)、アルカイダの復活などと、
中東情勢の不安要因は枚挙に遑がありません。
地政学リスクは短期的な原油価格の上昇をもたらす可能性も。


2019年の原油価格予想を藤沢氏にお伺いしています。
詳しくはオンデマンド放送で藤沢さんの解説をお聞きくださいね。


ゴールド市場本格上昇トレンド形成なるか、注目のFOMC [大橋ひろこコラム]
2018.12/13 大橋ひろこ 記事URL

足下ゴールドが堅調です。
8月16日に2017年1月以来、1年7カ月ぶりの安値となる1,160ドルまで下落したものの、ここが今年の安値となり下値を切り上げる展開となっています。12月に入り、ニューヨーク金先物市場でファンドの買いが活発化し、10日には1,250ドルを試すまで上伸し、約5カ月ぶりの高値を更新しました。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はみんかぶ商品調査部門アナリスト森成俊さんにお話を伺いました。

金市場のここからの最大の注目ポイントはFOMC
2018年は3月、6月、9月のFOMCで3回の利上げが実施されましたが
12月も利上げ実施が織り込まれています。


ポイントは、その後。
FOMCメンバー見通しは2019年は3回、2020年は1回で打ち止めとの
見方が多かったのですが、この見通しに修正があるでしょうか。
10月の世界の株式市場の混乱以降、2019年の3回の利上げ観測に
懐疑的な見方が台頭し始めています。
FRBパウエル議長もハト派的になっていますが、、、。

米国に早期利上げ打ち止め観測が出てきたことで、米長期金利が
低下傾向にあり、金市場を支えています。

投機家らのポジションは10月9日に38,175枚まで売り越し幅が拡大
していましたが10月半ばから買い戻しが進み、
16日には17,667枚の買い越しに転換しました。
(11月13日に9,247枚の売り越しに再転換するも
11月27日1,871枚の買い越しに転じてからは買い越幅が伸びています)


SPDRの金保有高は12月12日現在、763.56トンとなり、
9月末の742.23トンから21.33トン増加(2.9%増)しています。
ただし第2四半期末の6月30日現在の819.04トンと比較すると7%近い減少。
依然として夏場の流出分が埋めきれていないのですが、
ETF市場には資金が戻り始めているようです。

プラチナは引き続き中国の景気動向がカギを握っています。

ここからの金、プラチナ価格動向を森さんに伺っています。
詳しくはオンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。

イスラム圏の金投資解禁で世界金争奪戦が起こる [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2018.12/06 大橋ひろこ 記事URL

イスラム金融機関会計監査機構(AAOIFI)が2016年にイスラム金融法を改正、イスラム圏の人々も自由に投資用としての金を買うことができる新法律が制定されました。この法律の施行から2年が経過して、金投資スキームが具体性を帯びてきています。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はトーキョー・トレーダーズタイムズ代表小針秀夫氏にお話を伺いました。


2016年に制定された金融法の正式名称は、
「シャリア・スタンダード・ナンバー57 
オン・ゴールド&イッツ・トレーディング・コントロール」
➡(「金および金取引規制に関するシャリア法・基準No.57」)

これまで、イスラム圏では宝飾用の金は購入できたものの、
宗教上の厳しい戒律によって金投資の購入はできなかったのですが
新基準のシャリア金融法の改正により、世界人口の25%を占める
イスラム教徒が金投資をするスキームができたのです。

イスラム教徒の人口は世界で約16億人で、中国やインドの人口よりも多く、
2030年には約22億人に達すると予測されています。
伝統的に金が好きなこの地域の人々が金投資を行った場合、
中国やインドを凌駕する金消費大国となること可能性も。


イスラム金融圏でキーとなる国々は、石油大国であるサウジアラビア、
UAE(アラブ首長国連邦)、カタールのほかに、マレーシア、インドネシア、
トルコの6カ国。
イスラム金融圏の運用資産総額は、2015年の1兆9000億ドル(約215兆円)から
2018年は推定2兆6000億ドル(約290兆円)、
2020年には3兆2000万ドル(約360兆円)に達すると見込まれています、


イスラム金融資産には、イスラム銀行資産、タカフル(イスラム保険)、
スクーク(イスラム債券)、イスラムファンド、
その他イスラム金融機関の資産が含まれており、
今後、新シャリア金融法の下に、このような巨大マネーが
金市場に大量に流入してくる可能性があるのです。


各国ではシャリアに即した金融プロダクトやスキームが登場。
GOLD ETF(スパイター・ゴールド・シェアズ)や
Bank Muamalat(インドネシアを拠点とした市中銀行)など
複数の金投資商品が完成しつつあるようです。


アジア太平洋地域の金融ハブと呼ばれるシンガポールの証券取引所SGXにおいて
今年10月に、シャリアに適合する48銘柄で構成される
「FTSE-STシンガポール・シャリア・インデックス」の取引が開始されました。
今回上場されたシャリア指数には、シンガポール通信最大手シングテル、
政府系複合企業ケッペル、シンガポール航空、
メディア最大手SPHなどが含まれています。


マレーシアでは、大型年金基金の従業員積立基金(EPF)が
2017年からシャリア適合のポートフォリオを導入したほか、
公務員年金基金KWAPはポートフォリオすべてをシャリアに適合させています。

イスラム金融圏の運用資産総額(2019年の推定運用額2兆8000億ドル(320兆円)の
1%だけ金投資に組み込まれると仮定しても、その運用額は280億ドル(3兆2000億円)です。

現在、ドル建ての金価格は1トロイオンス当り1200ドルほどで推移しており、
これをグラム建てに換算すると約39ドル/gとなり、1トン当りの金価格は3900万ドル/t。
前述の280億ドルで購入できる金の量は718万トンとなる計算で、
この金額で購入することができる金は、720トン。
2017年のインドの年間金需要が771トンだったことからすると、
インドにほぼ匹敵する規模だと小針氏は指摘します。


イスラム圏の金投資解禁でゴールド価格は...?!

小針氏には原油、ゴム相場についても伺っています。
詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

OPEC総会控えて~カタールOPEC脱退表明 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2018.12/05 大橋ひろこ 記事URL

WTI原油相場は10月3日の76.90ドルから11月29日には49.41ドルまで大きく下落しています。最大で27.49ドル(35.7%安)の下落で昨年10/09以来の安値更新です。


供給「不足」への警戒感から、2019年の供給「過剰」見通しに焦点がシフトしたことが背景ですが、今週はOPEC総会が注目です。この総会直前、カタールが来年1月からOPECを脱退すると表明、いったい何が起こっているのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケットエッジ(株)代表取締役 小菅 努氏にお話しを伺いました。

サウジとロシアの大規模増産、非OPECの増産ペース加速、
世界需要見通しの先行き不透明感、対イラン制裁の緩和などから
大きく下落してきた原油相場ですが、
ここからは原油市場に影響を及ぼすイベントが続きます。


12/05 JMMC(OPECと、非OPECによる共同閣僚監視委員会
12/06 OPEC総会、記者会見
12/07 OPEC加盟国・非加盟国会合、記者会見


IEAはOPEC産油量が横這いの場合、2019年は通年で供給過剰化を予想しています。
OPECは、2019年のOPEC産原油に対する需要が前年比日量105万バレル減を予想
しており、来年に向けて減産対応が必要不可欠な状況ですが
未だ減産合意の確証が得られていません。

小菅氏にOPEC総会のシナリオについて伺いました。

まず、減産合意できるか、そして合意できた場合もそれが十分な規模か同課が注目です。

① 減産合意ができない場合 → 45~50ドル水準までコアレンジ切り下げ
② 減産合意ができた場合 → 十分な規模 → 55~60ドル
              不十分な規模 → 50ドル絡みの上値重い展開に


すでに減産量については事前にサウジ日量100万バレル、
OPEC筋は140万バレルの減産を提案との報道があり、これがすでに織り込まれています。
日量100万バレル以下だと、失望売りの可能性が高いのは言うまでもありません。
日量130万~140万バレルだと合格点で、買い優勢となるのでは、と小菅氏。
2016年とは異なり減産合意が難航している背景についても解説いただいています。

また、12/03、カタールは1/19にOPECから脱退することを表明しました。
今後は天然ガスへ注力するという長期戦略に基づくものとしており
アルカービ・エネルギー相は「政治的ではない」と発言していますが
メディアではサウジとの対立との観測も。

⇒2017/06/05 サウジはカタールと断交
ムスリム同胞団の支援を理由としていますが、カタールとの国境に運河を建設、
アラビア半島から分離をもくろんでいるともされています。
カタールは、イランやトルコとの関係強化しており、
OPEC加盟国との間に距離を置き始めていましたが、、、。

そもそも価格カルテルとしてのOPECは
従来からサウジ一強だったが、ムハンマド皇太子が産油政策でも実験を握ってから
よりサウジの存在感はより強固となっています。

今年の原油相場急落も、サウジの独断による大規模増産が理由でした。
従来はイランが牽制役を果たしていたのですが、イランは米国から再制裁。
発言力も低下してしまっています。小規模産油国はサウジの指示に従うだけで、
不満の高まりが特にサウジとの関係悪化が進むカタールで顕在化したものとみられます。

また、需給調整役は、「OPEC」が2017年に「OPEC+ロシア」に変わり、
現在は「サウジ+ロシア」への過渡期となってきました。
11月、WSJがサウジのシンクタンクが
OPEC解体の影響を調査していると報じています。
非OPECの増産圧力が強くOPECでの需給リバランスには限界も見えてきましたが、、、


詳しくはオンデマンド放送で小菅さんの解説をお聞きくださいね。

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