原油価格はトップアウトしたのか?!急落の背景 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.05/29 大橋ひろこ 記事URL

5月23日、WTI原油先物中心限月である期近物価格は57.91㌦/㌭と前日比3.51㌦もの下落となりました。(一時57.33㌦まで下落)下落幅としては2018年12月24日の3.33㌦を上回る大きな下落でした。前日の22日に前日比1.57㌦もの下落となっており、2日間で4.90㌦の下落。原油価格はトップアウトしたのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日は エネルギー情報ネットワーク共同代表 山内 弘史氏をお迎えしお話を伺いました。



22日に米国エネルギー情報局(EIA)は「週間石油需給統計」を発表。
5月17日現在の原油在庫(商業在庫)は
前週10日比470万㌭増の476.8百万㌭に膨らみました。
この増加量は10日の在庫増540万㌭や
4月26日の1,050万㌭/日ほどではなかったのですが、
なぜこれだけ大きな反応を示したのでしょうか。


在庫面からいえば、ガソリン在庫が17日段階で
前週比370万㌭増となったことが原油下げに影響したとみれれます。
ガソリンシーズンインが迫るのに5月10日までの約1カ月間
同在庫は増加しないどころか減少していました。

通常,米国のガソリンシーズンは5月27日(5月最終月曜)の
メモリアル・デーから始まります。

冬場のヒーティングオイル増産を終えた製油所は、
2月末から順次定修に入り、3月末からガソリン増産体制に入るのです。

ところが、製油所のトラブルが数カ所で発生したため、
在庫積み増しができなかったという事情が。
それがここにきてようやく増加してきました。
5月17日現在のガソリン在庫は226.7百万㌭。

トランプ大統領がしきりにガソリン価格に気を遣い,
サウジに原油増産を求めていますが、これは
米国石油需要の46~47%はガソリンが占めているためです。
ガソリン価格が3㌦/㌎を超えると米国の消費は鈍り、
選挙に影響を及ぼすと考えられています。
この在庫増で米国のガソリン小売価格は2.85㌦と前週比2㌣の下落。


EIAは「今年のガソリン価格は昨年同様の2.85㌦前後で
メモリアル・デーを迎える」と24日に発表しており
トランプ大統領はひと安心といったところ?!

しかし、これは22日の下落の理由にはなっても
23日の急落の説明としてはインパクトに欠けます。
なぜ原油市況は崩れだしたのでしょう。


5月、中東の緊張の高まりが立て続けに報道されました。

① 5月12日:UAEのフジャイラ沖でサウジのタンカー2船などが攻撃を受け破損。

② 5月14日:サウジ東部の原油パイプラインをドローンが攻撃,パイプライン閉鎖。

③ 5月15日:サウジなどアラブ連合軍がイエメンのフーシ派拠点を空爆。

④5月19~20日:イラクのバグダッドやサウジのメッカに向け弾道ミサイルが発射された。

米国・サウジなどはこれらをイランが関与していると激しく非難。
米国軍はペルシャ湾に空母を派遣したほか
「最大12万人の兵力を中東に派遣する用意がある」と言明。
イランはこれに対抗して「ペルシャ湾を閉鎖する」としています。
「一触即発」ともなりかねない事態ですが、、、
原油価格は大きく上昇することはありませんでした。

投機筋らはすでに買いポジションを減らす動きに出てます。

米国先物取引協会が発表する原油先物取引はの投機筋ポジションは
4月23日までは買い越し残が547千枚に上っていましたが、
5月21日には478千枚にまで減少。(1枚=2,000㌭)。

中東の紛争で供給に実害が出ていないこと、
そして、この緊張は市場の材料としてはインパクトに欠けるものと
なりつつあり、投機筋は次の材料に反応しているものと考えられます。

それは原油の需給。
現状、そして先行きの需給見通しを
山内さんに伺っています。

詳しくはポッドキャスト配信で山内さんの解説をお聞きくださいね。

プラチナ・パラジウムの最新需給状況 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.05/23 大橋ひろこ 記事URL

5月第二週は毎年「ロンドン・プラチナ・ウイーク」という、世界中のプラチナ関係者(生産者、需要家、トレーダーなどプラチナを取り扱う人々)が一斉にロンドンに会するイベントが開催されます。この機会にプラチナにかかわる各社からいろいろなレポートが発表されます。その中で、プラチナの供給過剰、パラジウムの供給不足が継続していることが改めて確認されました。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はICBCスタンダードバンク東京支店長 池水雄一氏に
プラチナ、パラジウムの最新需給動向をお話いただきました。


今回池水さんには「Platinum & Palladium Focus 2019」から
需給動向を解説いただいています。


18年に続いて2019年、(そしてそれ以降も)
プラチナの供給過剰、パラジウムの供給不足といった対照的な需給構造は続く見込みです。

2018年、プラチナは10.8トンの供給過剰。
パラジウムは25.5トンという大きな供給不足。

2019年予想は、プラチナが19.6トンの供給過剰、
パラジウムは17.9トンの供給不足となっています。

その結果、プラチナの地上在庫は年末に302トンとなり、
2010年年初の215トンから大きく増加してしまっています。
一方パラジウムは、ほぼ一貫して地上在庫は減り続け、
2010年年初の550トンから、2019年年末には
400トンまで減少する予想となっています。

何故、プラチナが供給過剰状態に陥ってしまっているのか。
主要なディーゼル車の市場である欧州の自動車販売の不調が主な要因です。
自動車触媒需要は3年連続で減少(3%)しています。


また、2019年は宝飾市場でも3%の需要減予想。
中国での落ち込みが最大の理由でプラチナの総需要は
4年連続での減少。前年比1.2%の落ち込みで239トンとなる見込みです。
需要が落ち込んでいる反面、鉱山生産は南アの増産で、3%の増加予想。
南アはランド安とコストが押さえられたために生産が増加しています。


一方のパラジウムは自動車触媒需要が2019年は3.6%の増加で、
史上最大の267トンになる見込みです。
ほとんどの地域で、排ガス規制がより厳しくなり、
触媒でのPGMの使用量が増したこと、
欧州におけるガソリン車の比率の増加が背景です。
また特に米国で大型の乗用車が好まれるようになっていることも
触媒の量が増える要因だとか。

ここからのポイントを池水さんに伺っています。
詳しくはポッドキャスト配信で池水さんの解説をお聞きくださいね。

米中貿易摩擦とコモディテイ [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.05/16 大橋ひろこ 記事URL

米中貿易協議、なかなか合意が取り付けられません。米国は中国からの輸入品2000奥ドル分の10%の関税を25%に引き上げを決めました。このニュースを受けて世界の株式市場は大きく下落したのですが、ゴールド市場では、1300ドルの大台を回復するなど、資金の受け皿となっているようです。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。今日はコモディティインテリジェンス代表取締役社長 近藤雅世氏をお迎えしお話を伺いました。

米中貿易協議決裂の報道があるまでは米国の株式市場は絶好調。S&P500 yaナスダック総合指数は史上最高値を更新する強さを見せていましたが、ゴールド市場も底堅さを見せていました。その背景には世界の中央銀行の金買いが継続していたことが指摘されています。

原油市場は、米中貿易交渉の悪影響で世界経済の先行きに懸念が生じれば
エネルギー需要にはネガティブとの見方もありますが、
中東情勢の緊迫化に供給不安がぬぐえず高止まりのままです。


サウジアラビアは14日石油パイプライン施設2カ所が
無人機に攻撃されたことを発表している他、
UAEアラブ首長国連邦も、サウジ船籍2隻を含む4隻の石油タンカーが
妨害攻撃を受けたことを発表しています。


米国は昨日15日、イラク在住の米国人に出国を命じるなど
緊張が高まっており、原油価格はリスクプレミアムが価格を支えているようでウ。

米中貿易摩擦の影響を受けて下落が続いていた大豆は14日のシカゴ市場で急反発。
コーンの作付け進捗率に驚きショートカバーが入ったものと思われますが
ここからの天候相場で作付けの巻き返しはできるでしょうか。

近藤さんに伺っています。
詳しくはポッドキャスト配信で近藤さんの解説をお聞きくださいね。

低迷する穀物相場 大豆は一時12年ぶりの安値へ [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.05/15 大橋ひろこ 記事URL

楽観的見方が広がっていた米中貿易交渉は"時間切れ"トランプ政権は10日から対中関税を従来の10%から25%に引き上げました。これに対抗し、中国もすぐさま約600億ドル(約6兆6000億円)にもなる米国からの輸入品に25%の関税を課すことを発表(6月1日から)しています。


米中の終わりのない報復関税合戦を受けて、シカゴ穀物市場では、大豆、小麦、トウモロコシ価格が下値を探る展開になっています。とりわけ、真っ先に米中報復関税引き上げ合戦の対象になった大豆は、一時1ブッシェル=8ドルの節目を割り込む下落となりました。14日は作付の遅れ懸念から急反発していますが、価格水準は2007年5月以来、およそ12年振りの安値に沈んでいます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は資源・食糧問題研究所 代表 柴田明夫氏をお迎えしお話を伺いました。

米農務省(USDA)は5月10日、
2019/20年度(19年後半~20年前半)の世界農産物需給見通しについて
最初のレポートを発表しました。



世界の穀物生産量は27.01億tで、史上初めて27億tを突破、
7年連続の豊作という強気の内容となっています。

3大作物では、小麦7.77億t、トウモロコシ11.33億tで
いずれも史上最高を更新。

コメ(精米)は4.98億tで過去最高となった
昨年の4.99億tに並ぶ見通しです。

「旺盛な需要」と「高水準の貿易量」と穀物市場のスケールの拡大を指摘する一方で
「潤沢な供給量」と「積み上がる在庫」が懸念材料といった内容となりました。

USDAの発表した予想は、あくまでも机上の計算です。
実際にどうなるかは今後の世界の天候次第。

14日、シカゴ大豆、トウモロコシ相場は大きな反発を見せました。
米穀倉地帯では3月より大雨・洪水により
トウモロコシの作付が大幅に遅れていることが確認されました。

USDAによれば、5月13日時点の主要生産18州の作付進捗率は30%と、
過去5年平均59%の半分。
大豆は9%で、同29%の3分の1です。

当初は、「農業機械の高速化で、少々晴れ間があれば、
一気に作付作業が進む」とみられていたのですが
大豆も含めて回復不可能となる懸念も出てきました。

このニュースが穀物市場の急反発をもたらしたのですが、、、
「積み上がる在庫」が上値を抑えると思われます。

5月のUSDA報告では足もとの世界穀物在庫は8億tの大台を超え、
期末在庫率(年間消費量に対する在庫量の比率)も
4年連続で30%を超える状況。

FAO(国連食糧農業機関)が適正とする在庫率が17~18%ですので、
現状は明らかに過剰です。

ところが、市場はこの在庫にあまり反応しませんでした。
何故でしょう?!

柴田さんに詳しく解説いただいています。

詳しくはオンデマンド放送で柴田さんの解説をお聞きくださいね。

新興国中銀の金購入が下値を支えるゴールド [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.05/08 大橋ひろこ 記事URL

ゴールド市況は足元冴えません。昨年2018年8月に1160ドルの大底をつけてから2019年2月までおよそ半年間の上昇トレンドは崩れ、ここ3か月ほど下落基調が続いています。米株が史上最高値を更新するも、米中貿易交渉への懸念からトップアウトの警戒も強まる中、ゴールド市況はこのまま下落が続くでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は金融・貴金属アナリスト亀井幸一郎氏をお迎えしゴールド相場のポイントと
今後の展望を伺いました

米中貿易交渉は決裂するのか?!連休最終日のトランプ大統領のtweetに
懐疑的だった市場もライトバイザーUSTR代表のタカ派コメントに慎重になってきています。

5月23日から始まる欧州議会選挙、イラン制裁による緊張のたかまりなど
地政学リスクがくすぶる中、金市場はまだ静かに様子を伺っているようです。

足下で金は地政学リスクより金融要因に上値を抑え込まれているようです。
この連休中に発表された主な指標について亀井さんに解説いただきました。


① 米1-3月期GDP +3.2%(予想+2.0%) 

輸出と政府支出の拡大が高成長をけん引
個人消費が+1.2%と伸び悩み 18年1-3月期(+0.5%)以来1年ぶりの低い伸び
宅投資 -2.8% 
個人消費支出(PCE)物価指数 前年同期比 +1.4% 


② 4月のISM製造業 52.8と、3月の55.3から低下(予想の55)

2016年10月以来2年半ぶりの低水準  


③ FOMC 経済成長や雇用の伸びは予想以上に力強いが物価は予想より弱い

 今年初めのコアインフレの下げは予想外 一時的要因が働いた可能性
 金融政策をいずれかの方向に動かす根拠は見当たらず 

 FOMCでは市場に高まる利下げ期待が冷やされ株価下落につながりましたが、
 インフレ率が上がらないことについての懸念も。


④ 4月の米雇用統計  NFP 26万3000人増 (予想)18万5000人

   失業率 3.6% 1969年12月以来約49年ぶりの水準 前回3.8% 
  (労働参加率が前月の63.0%から62.8%に低下 2月は63.2%で5年ぶりの水準)
   平均時給:前年同月比で3.2%増 前月と変わらず 物価を押し上げる強さなし

   労働市場は絶好調ですが、やはり懸念は賃金上昇率=インフレ率。
   亀井さんは利下げ期待に冷や水を浴びせたFOMCですが、
   今後、金利については柔軟に市場との対話のキーワードとなるのではと指摘しています。

   
こうした指標がマーケットのセンチメントを買えることはあったでしょうか。

連休中、(4月29日~5月6日)の 6営業日でNY金相場は
前半は下落基調を強めたものの、後半は持ち直しレンジに終始。

総じて米国景気の好調さを示す指標が多い中でドルが強含みに推移する中、
5月2日FOMC後年内利下げ観測が後退し、一時的に12.20ドルもの下落となり売りが膨らみ
一時1260ドル台に突っ込む場面もありましたが、ショートカバーで値を戻す展開となりました。
ドルインデックスが高止まりの中で下値固い値動きですね。

株価堅調の中で金ETFの解約売りが続いていますが、世界の中央銀行が
ゴールドの買い手として存在感を示しており、下値はサポートされているようです。

5月2日 WGCが発表した"Gold Demand Trends"では
19年1-3月期の金需要は 1053.3トン  前年同期比 7%増でした。
 (2018年1-3月期は3年ぶりの低水準984.2トン)

新興国中銀の旺盛な金買いが目立っています。


1053トンのうち、145.5トンが中央銀行の買いです。 
第一四半期としては2013年(179.1トン)以来の高水準で
四半期ベースで見た過去1年では715.7トンで過去最高水準となっています。
50年ぶりの高水準となった2018年のペース(651.5トン)を維持。

特に目立ったのがロシアで55.3トン(2018年274.3トン)
4年連続で200トン超の金買いとなりそうです。
4月にロシア中銀副総裁がさらに増やす意向を表明しています。
これは、経済制裁に対する警戒が背景にあるとみられます。


そして中国も33トンもの金購入がありました。
 25カ月のブランクの後 2018年12月から購入を再開しており
1885.5トンに積み上がっています。

その他、インドも8.4トンの金買いを実施。
2018年から購入再開 ここまで13カ月連続増加 608.8トンに積み上がっています。

エクアドル 10.6トン 2014年以来
カザフスタン 11.2トン 78カ月連続
トルコ  40.1トン   
カタール  9.4トン   
コロンビア 6.1トン  などなど、、、

詳しくはポッドキャスト配信で亀井さんの解説をお聞きくださいね。

ゴールド市場から資金流出、プラチナとの鞘縮小 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.04/25 大橋ひろこ 記事URL

2019年2月20日、昨年4月以来の高値となる1,346ドル台まで上昇したドル建てゴールド。2月終盤から調整局面入り。4月23日には昨年12月24日以来の安値となる1,266ドル台まで下落しています。年初はゴールドの強気見通しが多かったのですが、、、。


2019年2月20日、昨年4月以来の高値となる1,346ドル台まで上昇したドル建てゴールド。2月終盤から調整局面入り。4月23日には昨年12月24日以来の安値となる1,266ドル台まで下落しています。年初はゴールドの強気見通しが多かったのですが、、、。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はみんかぶ商品調査部門アナリスト 森成俊さんにお話を伺いました。

年初、株式市場が急落したところからスタートしたため
ゴールドには強気見通しが多かったのですが、
新年早々、FRBは年内の利上げに慎重なスタンスに転じると
株式市場はV字回復。ゴールド市場から資金が流出しています。


足下では米国の経済指標も強く、株式市場もS&P500 とNasdaq総合指数が
史上最高値を更新。年内本当に利上げがないのでしょうか。
今後のFOMCの政策は注目です。

NY金先物市場では大口投機家のポジションは
今年1月終盤から買いが増え、買い越し幅は2日19日時点で145,647枚まで拡大、
昨年4月17日以来の高水準な買い越しを記録しました。
3月に入ると手じまい売りが先行、4月半ばにはいると買い越し幅が減少し、
16日現在、5万6,273枚まで急減しています。
投機家の買い玉の減少にも増して売り建て玉が急増しており、
大口投機家の売り建玉は4日9日の94,143枚から126,940枚に増加中。


また、金ETFのSPDR金保有高は4月24日現在、747.87トン。
4カ月前の昨年12月27日の787.67トンと比べ、5%近い減少です。


一方で、プラチナ価格がしっかり。
金とプラチナ価格の逆転現象が長期化、
2月20日には価格差(サヤ)が520ドル以上まで拡大していましたが
足下では390ドル程度にまでサヤ縮小となっています。
米中通商協議の進展で、関税引き上げ延期されることから
自動車向け触媒需要の減少不安後退したことや、
南アの鉱山スト、電力不足による減産などが下値をささえています。

ここからの見通しは?!
詳しくはポットキャスト配信で森さんの解説をお聞きくださいね。

原油上昇~米国によるイラン制裁は実現されるのか [大橋ひろこコラム]
2019.04/24 大橋ひろこ 記事URL


原油が騰勢を強めています。新たにリビアの内乱、スーダン、アルジェリアの懸念が下値を支えてきましたが、4月22日ポンペオ国務長官が、5月2日に失効するイランへの制裁免除国の延長はしないと発言したことから WTI原油価は66ドル台にまで値を飛ばしています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日はオイルエコノミスト藤沢治氏をお迎えしお話しを伺いました。

短期的な原油市場の決定要因として、藤沢さんは下記項目を解説くださいました。

強気要因

① OPECプラスの減産続く。

→6月の総会で、日量120万バレルの減産を12月迄の延長を決定するのかが焦点。
 ただし、ロシアは躊躇しており、足並みが揃うかどうかが焦点。

② 米国のイラン制裁免除期限5月2日失効。

→中国、インド、トルコは、免除延長不可に拘わらずイラン原油を輸入。
 米国は、中国への制裁を出来るのか?

③ 地政学的要因 。

→イランとの対立激化。ベネズエラへの米国の制裁。
 ベネズエラの生産量は、日量50万バレルに落ち込む。



弱気要因


① 石油需要の鈍化 世界経済の成長減速

→米中貿易摩擦の激化による世界経済の成長の減速懸念。 

② 米国の原油生産増

→5月のシェールオイルの増産は、記録的な増産と予想(EIA)
7月頃からパーミアンから湾岸へのパイプライン網が増強される。
 今年の米国の原油生産量は、日量 1,240万バレルと予想も上振れの可能性。
 米国からの原油輸出は、年半ばから日量60万バレル程度増加し、
 毎月日量300万バレルを超える可能性も。


③ IEA, EIA最新の月報

→需給ひっ迫の兆候はみられず。

④ トランプ大統領の高値抑制発言

→サウジは、需給をバランスさせると発言。




米国はドライビング・シーズンに入ります。ガソリン価格が高騰しているため
投機筋は、先物とオプションの買いを増やしており、
4月16日時点では、30万枚を超えています。

ここからの価格展望は?!

詳しくはオンデマンド放送で藤沢さんの解説をお聞きくださいね。

本当に景気はいいのか?!株式リスクオンも商品市況は・・・ [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.04/17 大橋ひろこ 記事URL

NYダウは昨年10月3日につけた史上最高値26,951.81ドルに迫りつつあります。今日17日のアジア時間には、中国のGDPが予想を若干上回ったことが好感されて、リスク・オンの動きが継続しています。しかし、コモディティ市況は株式市場ほどには強くありません。堅調推移に見える原油相場もブレントが10月3日の高値まで17%、WTIが同じく16%もあり、史上最高値更新到達にはまだまだ。この背景には、本当に景気がいいのか?!というそもそも論も、、、、。


皆様ご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日は三菱UFJリサーチ&コンサルティング 主任研究員 芥田知至氏をお迎えし
コモディティ相場の現状と今後についてお話を伺いました。


OPECとロシアなど非OPEC産油国による協調減産が継続される中、
米政府はイランやベネズエラに対する制裁を強化する構えをみせており、
原油供給の抑制が続いていることが原油の下支え要因。


2019年初頭は景気減速懸念がコモディティ市況を暗くしていましたが
足下では中国のPMIや米国の雇用統計など米中の景気指標が好転したことを受け、
原油需要の鈍化観測は和らいできています。


リビア内戦の再激化という地政学リスク要因も加わりしばらくは原油は底堅く推移しそうだ、
としながらも、芥田さんは今後のOPECプラスの協調減産の行方には注意が必要だと指摘。
ロシアが、協調減産から撤退する可能性を示唆しているほか、
IMFが経済見通しを下方修正したように世界景気の先行きにはやや懸念が残っています。


需要が伸びる形でのコモディティ高は景気がいいといえるかと思いますが
景気敏感銘柄とされる銅価格は1月の安値と比べ1割ほど高い程度にとどまっています。
自律反発の域を出ない銅価格ですが電気自動車(EV)関連商品の一角でもあり、
中国の次世代自動車政策と販売台数の推移には注意しておきたい銘柄。
米中貿易協議が長期化し着地点が見えないことも銅価格には重しとなっています。



唯一、長期化する米中貿易協議や混乱を極めるブレグジット騒動が支えとなるのが金。
先行き不透明感は金市場への資金投資をう流します。
ただし、足元では堅調な株式市場へと資金が流れ金価格は軟調。
ここからは米国の金融政策と米金利動向も材料として重要ですが、
ポイントは・・・・?!


詳しくはポッドキャスト配信で芥田さんの解説をお聞きくださいね。

 

トランプ政権政策でコモディテイ市況は... [大橋ひろこコラム]
2019.04/10 大橋ひろこ 記事URL

トランプ米大統領は9日、EUが航空機大手のエアバスに支給する補助金が不当だとして「110億ドル(約1兆2千億円)分のEU製品に関税を課すつもりだ」と表明しました。米中貿易協議も長期化の様相を呈する中、米欧の貿易摩擦が強まる懸念も浮上してきました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はよそうかい・グローバル・インベスターズインク代表 松本英毅氏にトランプ政権の政策はコモディティ市況にどのような影響を及ぼすのか、ポイントをお伺いしました。

議会とのねじれ現象という逆風をものともせず、
再選睨んで独自色を更に強めるトランプ政権。

21年の大統領選に向け、再選を狙うトランプ大統領は 株価の更なる上昇と、
外交面での成果をアピールするために外交面では強硬姿勢に出るとの警戒もあります。


米株価は昨年10月以降の急落をほぼ取り戻すまでに回復してきたました。、
大統領選に向けて一段の上昇のためにはインフラ投資などの財政支出が期待されますが
中間選挙を受け、下院を民主党が抑えている中で実現が難しくなっています。


FRBの金融政策、パウエル議長に対する利下げ圧力を更に強めているトランプ大統領ですが、
空席となっているFRB理事に、スティーブン・ムーア、ハーマン・ケインの両氏を
指名する意向を示しています。

両氏ともトランプ大統領の熱心な支持者ですが、
FRB理事としての資質については疑問点も多いとされています。

トランプ政権からの圧力によってFRBが利下げをするなど緩和的となれば
コモディティ市況にとっては強材料となります。

金市場への影響


FRBの緩和転換期待がある限り、基本的な流れは強気。
長期金利の低下とドル安の進行が、投機的な買いを呼び込むと考えられ
貿易交渉に絡んで、大胆なドル安政策を打ち出すことがあれば一段高の可能性も。


ただし、米株高の進行で、リスク資産としての需要が後退するシナリオも。
為替市場では欧州景気の減速懸念が強く、
対ユーロでのドル高の進行が大きな重石となります。

原油市場への影響


OPECが減産体制を維持するなら、価格の下支えとなりますが
トランプ大統領は、原油高の進行を繰り返し牽制しています。

現状ではサウジは減産継続の方針を維持していますが、米国の圧力に屈する可能性も。
4月17日にはOPECの臨時総会がキャンセルされるとの報道もありましたが
今のところは開催される予定となっています。

足下の原油価格上昇で、産油国の危機感が後退すれば減産継続に疑問を呈する声もあり
特にロシアは減産継続には否定的と報じられています。
イラン産原油の輸入に関する免除措置は5月上旬に期限切れとなりますが、
延長の可能性もあるようです。

大豆市場への影響


米中貿易協議では、2025年までに中国が米国商品を
大幅に買い付けることで合意の可能性が期待されています。
知的財産権の問題や中国市場への米国企業のアクセス拡大といった
政治色の強いものに比べ、お金で解決することのできる貿易不均衡の問題は
合意しやすいことが大豆市場のサポート要因です。

中国は大豆の国内需要を南米産だけでは賄いきることが出来ず、
米国産を買い付けせざるを得ないのが実情なのです。

輸出の更なる回復が、中長期的な下支えに新穀の作付状況によっては
動きが不安定になる可能性もあり、天候相場には注目が高まるとみられます。


詳しくはポッドキャスト配信で松本さんの解説をお聞きくださいね。

イラン制裁控え堅調な原油、対してゴム相場の今後は... [大橋ひろこコラム]
2019.04/04 大橋ひろこ 記事URL

WTI原油先物中心限月価格は4月2日に一時62.75ドルをつけ昨年11月以来5カ月ぶりの高をつけました。昨年12月の安値からは20ドル以上もの上昇です。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はトーキョー・トレーダーズタイムズ代表小針秀夫氏をお迎えしお話しを伺いました。


バラマキ財政のツケで、財政赤字が急速に拡大し、年間1000%近いインフレが進行、財政危機の深刻化に陥っているベネズエラ。
加えて米国の制裁措置で石油産業が打撃を受けており、
原油生産が落ち込んでいます。

さらに米政府はイランへの一段の経済制裁を検討しています。
昨年11月が期限だった同盟国へのイランからの原油輸出を禁じる制裁は
180日延長されていましたが、5月にはこれが発動される見込みです。

また、3月のOPECの産油量が4年ぶりの低水準だったと伝えられており、
減産が効いている中でのベネズエラ、イランからの供給不安が
原油高をもたらしています。


中でも、サウジアラビアは3月の原油生産を日量982万バレルとし
4年ぶりの低水準に引き下げているのですが、
サウジの油田の埋蔵量自体が限界点に来ていて
自然現象的に産油量が落ちているとの見方が浮上しているのも気がかり。

サウジの国営石油会社サウジアラムコは約40年前の国有化以降で
初めて利益を公表、債券目論見書によると
ガワール油田の生産能力は日量最大380万バレルで、
市場で広く考えられていた500万バレル超を大きく下回っています。

番組ではここからの原油相場のポイントを伺っています。


そして足下は下落基調を強めているゴム市況。

2月20~21日に開催された国際3カ国協議会(ITRC)で
インドネシアの提案で天然ゴム30万トンの輸出削減策が話し合われ、
5月20日から9月19日までの4カ月間、輸出削減することで合意しました。

輸出削減量内訳は、、、

タイ 12万6000トン(月間3万1,500トン)
インドネシア 9万8000トン(月間2万4500トン)
マレーシア 1万6000トン(月間4000トン)
総合計は24万トン

小針氏は、これは減産ではなく輸出削減であることから、
輸出を減らす分は在庫化されて、
のちのちの供給増の問題につながることは必至であるため
価格押上げ材料とはならないとしていましたが
実際、ゴム価格は3月初旬から下落基調を強めていますね。

一方で天然ゴム生産国連合(ANRPC)は、
2018年の世界の天然ゴム生産量を1396万トン、消費量を1401万7000トンで、
差し引き5万7000トンの供給不足と公表しています。

こうしたなかで、ゴム相場がどのような展開を見せるでしょう。

東京商品取引所が発表した3月10日現在のゴム指定倉庫在庫は
1万0,872トンと、前旬比1,395トンも増加し1万トンの大台を突破。

2月下旬から3月上旬の4旬の入庫量が5,000トンを上回っており、
4月に向けても引き続き入庫が活発化し、
昨年4月20日の1万3,792トンを上回って1万5,000トンに達する公算が強く、
最終的に当限と先限の順ザヤ幅は20円前後に拡大することも考えらると小針氏。
『順ザヤに買いなし』の相場か?!


詳しくはポッドキャスト配信で小針氏の解説をお聞きくださいね。

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