タイ、インドネシア、ベトナムゴム生産急増 [大橋ひろこコラム]
2014.07/09 大橋ひろこ 記事URL
東京プラチナは7/3時点では一時499.4円まで上昇し、今年に入ってからのダブルトップだった1/21の高値4984円と、3/10の高値4963円を抜き、今年に入ってからの最高値を更新するととともに、重要な心理的節目5000円に接近する展開となってきています。

一方で東京ゴムは6/5に一時190.3円まで下げ、2009年10月以来の安値をました。反発して220円まで上昇するも7月に入って再反落して200円近くまで後退する展開です。6/5の安値190.3円を下抜く可能性が出てきました。

 皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
・今日は商品アナリスト小針秀夫お話を伺いました。

2008年までの過剰流動性相場では、
商品銘柄は何もかも買われる展開で
個別の需給要因はあまり材料視されていませんでしたが、
このところは個別の商品銘柄の需給要因が価格を動かしています。
極めて正常な値動きとなってきているともいえるかと思いますが、
金融要因でなく、各々の銘柄の需給を確りと見ておく必要もありますね。

プラチナは米国の2014年上半期の自動車販売台数が7年ぶりに
800万台を超えたことも強気要因です。
排ガス触媒に使われるプラチナの需要につながるとの見方が広がったと見られます。

また、主要生産国の南アフリカでは前月6/24に、1/23から続いた鉱山の
ストライキが終結したことで価格下落となると思われましたが、
また別の組合がストライキに入っています。

世界第二位の南アフリカのプラチナ鉱山Impala Platinum Holdings Ltd.では、
7月4日そのMarula鉱山で2,000人の鉱山労働者が
ストライキに入りました。
長期かしたAMCUのスト終結から2週間もたたないうちに
再び新たなストライキ発生もプラチナ価格を支えています。
小針さんによると、この鉱山では年間70,000オンス~80,000オンス
(2.1トン~2.5トン)のプラチナを生産しています。

供給懸念は長期化すると見られ、
今後もプラチナ価格は下値固く推移すると見られます。

一方、下落が続くゴム相場。
小針さんによると、こちらは供給過多が価格を押し下げているようです。

ゴム価格は2008年のリーマンショック前までの高騰で
国際ゴム価格が3倍にも上昇していました。
100円前後だったゴム価格が300円台にまで上昇する強さを
見せていたために、タイ、マレーシア、ベトナムなど生産国が
ゴムを増産したことが、現在のゴム価格下落の構造的要因とされています。

タイではCP(チャルーンポーカパン)というタイ最大の財閥が
タイ北部に大きなゴム農園を造りました。
ゴムの樹は植えてから樹液が採取できるようになるまで
およそ6年程度かかります。

2007-2008年に作られた北部のゴム農園の
ゴム生産が2013年から始まっており、これが、
ゴムの供給過多につながっているのです。

インドネシアでも新しいゴムの品種、ハイクローン樹に切り替わっています。
やはり2005-2008年ころに高収糧樹(たくさん採取できる品種)に
植え替えられているということで、これも近年、採取可能な成木となって
きていることが、増産につながっているのでしょう。

そして、ゴム3大生産国といえば、
タイ、インドネシア、マレーシアだったのですが、
2013年マレーシアがベトナムに抜かれました。
2008年までのゴム高騰でベトナムもゴムの大増産に動いたことから
ベトナムが世界第3位のゴム生産国に躍り出たのです。

こうした生産国の大増産でゴムの需給はじゃぶじゃぶに。
これが昨今のゴム価格下落の構造的要因です。
値ごろで売るのは厳禁。
ゴム価格が安くなることで、タイヤメーカーは収益が上がるでしょうか。
詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

金ETF市場に資金流入、南ア再び労働者スト?! [大橋ひろこコラム]
2014.07/02 大橋ひろこ 記事URL

COMEX金先物市場で6月19日金価格が40ドルもの急騰を見せてから高止まり中。
前日6月18日FOMCで低金利政策の長期化が改めて確認されたことも一因ですが、イラク情勢緊迫化に伴う地政学リスクが背景との指摘もあります。これまで金相場には弱気が台頭していたのですが、今後、金市場は上昇相場継続となるのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオーバルネクストアナリスト東海林勇行さんに
金価格動向と今後の見通しを伺いました。

イラク情勢の緊迫化に伴い「有事の金買い」が加速していると見る向きもあります。

イスラム教スンニ派の過激派である武装組織「イラク・シリアのイスラム国」がイラク北部を中心に支配地域を拡大し、29日には「イスラム国」として国家の樹立を宣言しています。

30日にはオバマ米大統領が米軍の追加派遣を命じました。
イラク情勢を巡る混乱は収束に向かう気配に乏しく、金ETF市場に資金が流入しています。

東海林さんによると、SPDRゴールド・シェアETFには
6月30日、7月1日の2日間で5.688tづつ、11t残高増となっているようです。

また、基調的に金買いを促しているのがドル安です。

FRBの金融緩和が「出口」から遠のけば、通貨の代替として
金の需要が一段と高まると、金投資への見直しが入っているという見方も。

そして今週は明日木曜日にECB理事会と雇用統計が発表されます。
7月4日金曜日が独立記念日の祝日となるために、
3日に雇用統計が前倒しとなるのです。

東海林さんは雇用統計の指標内容が良好であれば、ドル買い、株高で
金が売られるリスクに繋がるとしながらも、
あまりに良すぎた場合、金利引き上げ時期が前倒しになるという
思惑から株が売られ、金も同時に売られるリスクがあると解説くださいました。
株安で金買いになる可能性もありますが、株安のきっかけが金利ということで
あれば、やはり金も売られるリスクの方が大きいと思われますね。

良すぎる結果~と言うのがどの程度の数字になるか。
予想が21.2万人なので、27~9万人、あるいは30万人大台乗せとなれば
サプライズ。まずはあすの雇用統計受けての米国債の利回りに注目です。

東海林さんには金価格がここからどのように推移する可能性があるのか、
テクニカルの側面から分析もいただいています。

また、AMCUの労働ストが20%の賃上げで合意されたことで
供給懸念も一安心かと思われていたプラチナ市場。

7月1日から今度は金属とエンジニアリング業界の労働者が
大幅な賃上げを求めてストライキに入りました。

労働者総数22万人がストに突入し、生産はほぼ停止状態。
これらの業界は南ア経済の4%を占めるのだそうです。

このストライキに呼応して南アフリカの電力会社エスコムも
ストに入るのではないかという懸念もでており、
電力供給が止まれば、プラチナどころか南アフリカの経済活動にも
大きなマイナス要因となるでしょう。

こうした背景からプラチナ価格が強含んでいますが、
そもそも1月23日から継続してきた鉱山ストで今年のプラチナは供給不足と
なることがほぼ確定的で、プラチナは下値固い推移となることが
予想されますが、プラチナ需要の面からは高値追いは避けたほうがいい?!

詳しくはオンデマンド放送で東海林さんの解説をお聞きくださいね。

イラクは今後も地政学リスクとなり続けるか [大橋ひろこコラム]
2014.06/25 大橋ひろこ 記事URL
20日木曜日、NY市場で金価格が40ドルもの急騰となりました。金市場では久しぶりに見る大陽線。一体何があったのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日はコモディティインテリジェンス代表取締役 近藤雅世さんにコモディティ市場を動かす地政学要因、イラク情勢についてお話しを伺いました。

金急騰の要因のひとつは、6月のFOMC。17日に発表されたCPI消費者物価指数が
前期比0・4%もの上昇となったことや、このところの米雇用が順調なことから一部に金利引き上げ時期について言及があるのでは?というタカ派的な予想があったのですが、蓋を開けてみたら粛々とテーパリング継続、
利上げについては一切コメントがなく、タカ派予想には失望となりました。


タカ派予想をしていた向きが先に金を売り込んでいたと見られ
FOMCを受けて、こうした売り玉の買戻しが大きく入ったようです。

そして、イラク情勢。

近藤さんはこの地政学リスクについては調べれば調べるほど、
それほど大きな問題ではないと解説くださいました。

過激武装組織「イラク・シリアのイスラム国」別名ISI
また、「イラク・レバントのイスラム国ISIL」とも呼ばれていますが、
彼らがシリアからイラクの第2の首都モスルに侵攻。
首都バグダットに進撃中ということで、懸念が広がっています。

油田地帯として知られているキルクールを奪取したクルド人部隊ペシュメルガ。
この混乱に乗じて油田地帯を制圧したということではなく、
どうもISISの侵入を防ごうとしているのだそうです。

このISIS,そもそもアルカイダの一派だったのですが、
あまりの残虐性でアルカイダからも切り離されてしまったとか。
アメリカがイラクから撤退したことで、このISISが暴徒化しているというのが
真相のようで、宗教対立でも、民族対立でもないようだ、と近藤さん。

しかも、このISISの中核は5000人程のイスラム過激派であり、
後は襲った刑務所からリクルートした烏合の衆などであるということで、
まともに国を統治できるような勢力ではないようです。。

近藤さんはオバマ大統領は米軍が出動しなくてもイラク正規軍で
十分鎮圧できると読んで、空爆せずに軍事顧問団300人の派兵に
とどめたのだと思っている、と解説くださいました。

ということは?!
イラク情勢はこれ以上マーケットのインパクトとなるような
問題ではないということで、金や原油価はこれ以上の上昇はないということ?!

近藤さんはシリアのように紛糾した事態になるかもしれないが、
戦争とは呼べない内乱だと思われ、その全体像が広く認知されてくれば
原油価格は落ち着いてくると分析。金も地政学要因を材料に上昇した分は
剥落するとみられます。

また、鉱山ストが長期化しているプラチナについても伺いました。
詳しくはオンデマンド放送で近藤さんの解説をお聞きくださいね。

軽油価格8週連続上昇、軽油高の背景 [大橋ひろこコラム]
2014.06/18 大橋ひろこ 記事URL
今日の日経新聞の朝刊、商品面に「軽油、輸送需要好調で高値」という何とも景気のよさそうな記事。スポット市場価格は5年9か月ぶりの水準まで上昇しています。タイトルだけ見ると、日本の景気が上向いてきて軽油価格も上昇してきたようにも感じますが、さて実態はどうなのでしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はリム情報開発 アジア石油製品チーム編集部長の二川良也さんに「軽油価格の動向と今後の見通し」を伺いました。

現在の軽油店頭価格は144円程度、ガソリン価格より15~20円ほど安いでしょうか。

5年9か月ぶり高値、ということはリーマンショック前の水準です。
店頭価格は8週連続での上昇ということですから、景気がいい話に見えますね。

二川さんに伺うと

根本的な問題として昨今の原油高が影響していることや、
アベノミクス相場での大きな円安の影響が大きいと解説くださいました。

確かに地政学リスクから原油価格も高止まりですし、
70~80円台をウロウロしていたドル/円相場が100円を超える水準まで
上昇したことを考えれば高くなってしまっているのは仕方ありません。。。

では、そもそも、需要が旺盛で上がっているわけではないの?!

二川さんは、夏場の需要期に入ることから足元の需要は増加傾向にあると
しながらも、軽油の需要のピークは96年の4600㌔から3割もの減少と
なっていると教えてくださいました。ガソリン需要が年々減少していることは
この番組でも何度も取り上げていますが、軽油も減少傾向なのですね。

軽油というのはディーゼル燃料。
主にトラックやバスに使われています。

環境問題からディーゼルが規制されてから、ディーゼル車はマイカーとしての
需要が激減してしまいました。今は精製技術も向上し、環境負荷の低い
質の高い軽油となっているそうですが、それでも一度落ちてしまった需要が
元に戻るのは容易なことではないようです。

しかし、ディーゼル車の減少、軽油の需要が減少しているならば
もっともっと価格が安くなってもいいのではないでしょうか。
(原油、円安で高いという背景があったとしても)

実はあまり知られていないのですが、日本は軽油をオーストラリアや
シンガポールなど海外に輸出しているんです。

国内需要が落ちた分が海外に輸出されていることで
価格が下支えされているのです。

では、日本は震災後、原発稼働停止となったことで貿易赤字国に
転じてしまっていますが、こうして質の高い軽油が輸出できるのであれば、
どんどん輸出して外貨を稼ぐことも大切なのでは?

とも思うのですが、

実は、中国や韓国など後発国の製油所の能力のほうが圧倒的に高いのだそうです。
日本の製油施設は40年前に作られた製油施設が最も新しいということで、
アジアの競争力では日本は優位ではないのです。
ということで、軽油輸出で外貨を稼ぐというのも現実的ではありません。

国内需要が低迷しているが故に、余剰分が輸出に回されることで
国内需要は低迷しているのに軽油価格が下支えされているというのも、、、
変な話ですよね。
輸出に回さなければ、安価になって需要が増えるかもしれないのでは?!

と二川さんにお伺いしたところ。、

石油製品は「連産品」。
原油からガソリンだけを、軽油だけを精製することはできないのです。。。と。
そういえばそうでした。

つまり、ガソリンを精製する過程で、軽油も一緒に精製されてしまうのです。
需要があろうとなかろうと。精製された軽油を在庫にするわけにいかないのです。
在庫が溜まれば保管にもコストがかかりますね。

ということで、在庫になるくらいなら、売れない分は海外へ。
そのおかげで軽油価格はあまり下がらないというのが現状。
そして、昨今足元では、原油高、円安、定期修理などが材料で
軽油価格は8週連続上昇中。


今後の価格動向を見る上でのポイントについては
イラク情勢などの地政学要因による原油価格動向、
そして、夏の需要期のお天気だそうです。

今年はエルニーニョで冷夏になるとも言われています。

夏は暑いほうが景気にはプラス要因ですね。
暑さで飲料水などの需要が上がれば物流も活発になり
トラックが動く、、、ということで、この夏の暑さも軽油価格の
変動要因だそうです。

詳しくはオンデマンド放送で二川さんの解説をお聞きくださいね。

動き出したプラチナ~下げ止まらぬゴム [大橋ひろこコラム]
2014.06/11 大橋ひろこ 記事URL
10日火曜のロンドン時間からプラチナ価格が大きく上昇を始めました。今日のTOCOM市場でもプラチナ価格は日久方ぶりに騰勢を強めレンジを上方ブレイクしたように見えます。南アフリカでは1月23日から続く鉱山労働ストライキがまだ続いていますが、ストが長引いている割には相場はレンジに留まっており、金の下落に頭を抑えられてきましたが、いよいよ動き出したということでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょう、大橋ひろこです。
今日は商品アナリスト小針秀夫さんにお話しを伺いました。

これまでAMCU鉱山・建設労働組合連合が、これまで5万~6万円程度で
あった賃金を12万まで、およそ倍への引き上げを訴えて長期ストライキに
入っていましたが、1月から6月までのおよそ半年間、労働者には
賃金は支払われません。長期化するストライキに、南ア政府も仲介に入って
交渉が進められ、合意も近いのではという期待も出てきていたのですが、
交渉は物別れに終わったようです。これが今回の上昇のきっかけでしょうか?

また、NUMSA南ア・金属労働者組合も今月5日、
来月(7月)から組合員20万人規模のストライキに突入すると
発表、賃金の15%Upの交渉に入ると伝えられています。

今年のプラチナ需給は供給不足となるという試算もあり、
また、同じPGMのパラジウム価格が高騰していることから
プラチナはいよいよ大相場へのスタートを切ったと見られます。

一方で下げ止まらないゴム価格。ゴム分析のスペシャリスト小針さんは
タイ政府の生産者支援策の失敗をその要因として解説くださいました。

タイは政府が補助金制度を導入することにより、天然ゴム生産者を支援しています。
タイでは今年から北部で開発された天然ゴム農園の生産・収穫が本格的に始まり
これが増産に繋がっていることや、ベトナムでも近年、基幹産業としてゴム産業を
育成させるために増産傾向にあり、なんと昨年からマレーシアを抜き
世界第3位の天然ゴム生産国に躍り出る規模となってきました。


ラオスでも、2007年以降ゴムの木を新植し続けていますが、
これらのゴムの樹木の生産が今年あたりから本格的に始まることになっていることも
先行きの需給緩和要因です。今年のラオスによる供給は9年ぶりの高水準に
達する見込みになっています。

価格が下落傾向となっていることからタイ政府は生産者に補助金を支払い
支援策をとっています。タイ農業協同組合省が管轄している
「天然ゴム価格安定策」がそれで、単位面積当りで政府補助金を出しています。

補助金の対称は25ライ(1ライ=1600㎡)以下の小規模農園(スモールホルダー)に
従事する生産者。1ライ当り2520バーツの政府補助金が保障されており、
単純計算で25ライの農園の場合は6万3000バーツ(円換算19万7800円)の
補助金が出る計算。

しかしタイ政府が誤算だったのは、補助金対象の農民が62万人と試算して
いたのですが、実際に申請した生産者数は73万人にのぼり、
予算組みされていた210億バーツ(660億円)では足りず、
更に60億バーツ(190億円)の予算を計上する動きとなっているとか。

この政策がさらにゴム増産に拍車をかけてしまっています。
増産=価格下落、、、支援策がさらなる価格の下落を招くという
負のスパイラル。

小針さんは、TOCOM市場で200円を割り込んだゴム価格、まだ日柄も値幅も
足りていないとして、さらなる下値があると分析。

ゴム相場って、トレンドが出来ると長いんです。。。
そう簡単に終わらないのがこの市場の特徴。

まだまだ値頃で買うのは危険?!

詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

金相場、ここから~金融要因と需給 [大橋ひろこコラム]
2014.06/04 大橋ひろこ 記事URL
急落に見舞われたドル建て金価格。3月17日にはウクライナ情勢の緊張化から逃避買いが活発化し、ドル建て現物価格ベースで1,391.69ドルまで上伸していたのですが、ウクライナ情勢の緊張緩和で同月18日から下落基調となり、26日には1,300ドル割れ。5月27日にさらに下放れとなり、30日には1,250ドル割れへと一段安。今月2日には1,241ドルまで下落しています。

皆様ごきげんいかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオーバルネクストアナリスト森成俊さんにお話しを伺いました。

ここからさらに下がるのか?持ち直すのか。。。
チャート形状は決してよくありません。

森さんは目先の動向として、今週の米国の雇用統計、ECB理事会など
金融要因からのドルの行方がポイントになるとお話しくださいました。

5日に開催されるECB理事会での利下げ観測からユーロ・ドルが下落
しており、この動きに連れて金も下げていることから、目下で
追加緩和策が発表されるか否か、またその後の声明に注目です。
1ユーロ=1.35ドル割れなら、金は1,230ドル台に下落するリスクも。

また今夜の、5月の米ADP雇用統計が発表されるのを皮切りに
米労働市場に関する米経済指標の発表が続きます。
6日に米労働省から発表される5月の米雇用統計がカギを握っており、
大方の事前予想は失業率が6.4%で4月の6.3%から悪化、
非農業部門雇用者数は前月比21万8,000人増で
4月の同28万8,000人増から鈍化予想となっていますが、
ハードルが低ければ、いい数字が出た際はドル高になりやすく、
予想に対しての織り込み度と結果を受けてのドルの動向が
金価格を動かすと思われます。

円建ての金は、円安進行となれば下値はサポートされると思われますが、
ドル建て価格が1200ドルをサポートできなければ、4000円割れも?!
目先はまだ下値模索が続きそうです。

ただし、価格は下落しているものの5月28日以降、
取組高の増加が続き、10万枚回復間近、こちらは市場関係者には
グッドニュース。相場としてみれば新規売りも出ているということか?

森さんには長期化する南アフリカの鉱山会社のストライキについて、
また、需給についてなどプラチナ価格動向についてもお話しを
伺っています。詳しくはオンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。

膠着を下に放れた金相場、今後の焦点 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2014.05/28 大橋ひろこ 記事URL
27日火曜のNY市場、COMEX金先物相場が急落しました。3月にウクライナ情勢の地政学リスクを囃して1392ドルまで高値を付けた後、激化しなかったことから下落となり、このところは1290ドル台ですっかり膠着相場していたのですが、昨晩1260ドル台まで30ドル近くの暴落です。確かに米株は堅調推移で、金が買われる地合いにはないのですが、それにしてもあまりに大きな下落となりました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケットアナリスト菊川弘之さんにお話しを伺いました。

菊川さんは、まだ下値を確認したという状況にはないとして、心理的節目である
1250ドル、底抜けとなれば1200ドルを試す展開もリスクとして残るとしながら、
それでも、今後のマーケット、世界の政治動向を睨んで、下値はサポートされる
だろうと解説くださいました。


昨日の下落については、中国の輸入量が大きく減少していたことが
きっかけと言う指摘や、米株堅調、週末に行われたウクライナの大統領選挙が
思いのほかリスクとしてマーケットに波及しなかったことなどを受けて
先物市場に大口の売りが出された、とされていますが、
短期的な値動きは投機的なポジションによって大きく振れることがあっても、
トレンドを形成するものではありません。

今後の大きな流れとしては、現在堅調な米株の行方が焦点。
今年前半はNYダウのチャートが、1929年の大恐慌の暴落時の形に
フラクタル(相似形)である、として警戒されていましたが、
これが相似形から離れてきました。


逆に行く場合、これはこれまで警戒されてきた分、大きく離れると
されており、米株はこの先思わぬ上昇となる可能性がある、と菊川さん。

短期的には米株上昇につけ、ということで金相場にはネガティブですが、
今年は中間選挙の年です。菊川さんは中間選挙の年のアメリカの株価は
第2四半期、第3四半期に低迷するとして、
「山高ければ、谷深し」とお話しくださいました。
その時は、金は逆相関となると思われます。

菊川さんはジム・ロジャーズの今後の日本の経済の展望、
金の投資スタンスなどもをご紹介くださいました。

詳しくはオンデマンド放送で菊川さんの解説をお聞きくださいね。

何故高い?高騰するガソリン価格~リム情報開発初登場 [大橋ひろこコラム]
2014.05/21 大橋ひろこ 記事URL
今日は番組初登場、「リム情報開発」の橋本洋さんです。

リム情報開発は、エネルギー全般の市況を取材し、指標価格を発表する"新聞社"。

この番組マーケットトレンドの番組を提供会社である東京商品取引所では、先物市場でガソリンや灯油が取引されていますが、この先物市場の取引が納会を終えた後、石油製品は実際に現物市場で流通することになります。その現物市場で流通する際の取引の調査および分析などをしているのがリム情報開発。石油市場には「リム価格」という言葉もあるんですよ。これはリムが発表している価格なんです。~ということで、これまであまり取り上げてこなかった石油製品について、今後、リム情報開発の記者の皆様にご出演いただき、お話伺ってまいります。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

このところ、サービスステーションでのガソリン価格がどんどん上がってきています。
資源エネルギー庁が21日午後に発表したサービスステーションの店頭価格の全国平均は
1リットル当たり165.6円まで上昇しています。これは、2008年9月以来の高値。
まさにリーマンショックの頃の価格に迫ってきました。
リーマンショック直前の8月では185円くらいまでガソリン価格は高騰していました。

一方で、ドバイ原油市況。2008年8月は1バレル当たり110~120ドル前後でした。
現在は105ドル前後と現在の方が、5ドル以上安いのですが、、、
何故、国内の店頭ガソリン価格が大きく上昇しているのでしょう。

橋本さんは、ガソリン価格の高騰のいくつかの要因を解説くださいました。

①為替レート
アベノミクスによる円安が、ドル建ての原油市況の割安さを相殺した上に、
さらに国内への原油の輸入コストを底上げさせる結果となっている。

②消費税増税
3月末は159円程度だったものが4月に切り替わって164円へと一気に、5円もの上昇。
159円の3%が4.8円、ほぼ消費税の増税分がそのまま上昇している。


③需要期(需要要因)
4月~5月は大型連休中の行楽需要による消費増加が見られ、
例年ガソリン店頭市況は大型連休までは底堅く展開する。

④製油所の定期修理(供給要因)
製油所では必ず1年~4年に一度、常圧蒸留装置(トッパー)がメンテナンスのために、
だいたい数週間~2ヶ月前後の間、停止することが法律で義務付けられています。
トッパーの定期修理は5月~6月、9月~10月に集中。

この時期に集中するのはガソリンや灯油の需要期を避けて停止する必要があるためです。
ガソリンの需要は7月~8月の夏休み期間、また、灯油は冬場となる12月~2月に
消費が増えるため、これ以外の時期にメンテナンスを済ませておく必要があるのです。

しかしながら、石油元売り各社は定期修理の時期にも当然ながらガソリンスタンドに
供給を続ける必要があり、メンテナンス中の生産量が減ることに備えて、
定期修理に入る前の時点で在庫を大幅に積み上げておかなければなりません。
定期修理期間だけでなく、その前から需給が引き締まりやすくなるのです。

春先の定期期修理では、全国の4分の1~5分の1の
トッパーの稼動が停止しますが
日本ではエネルギー政策全体の見直しが迫られた結果、
この1年で、製油所の設備の廃棄が大きく進んでおり、
今回はこの影響も強まるとみられているのです。

こうして解説いただくと強気要因ばかりのようですが、
あくまでこれまでの市況がこれらのような要因で上がってきたということを
表しているにとどまると橋本さん。
放送では時間がなくて、詳しくお伺いできなかったのですが、
これらの要因はすでに織り込み済み?ということのようです。

今後、ガソリン価格はどのように推移していくかについて、
橋本さんは
大型連休中のガソリンスタンドでの店頭販売量を
ヒアリングしたところ
大きな伸びは期待ほどではなかったとの
声が少なくなかった、とのこと。

やはり、消費増税の影響が尾を引いていることが一因でしょうか。


橋本さんは、石油製品の原材料である原油の市況を見ながら、
製油所の定期修理の進捗状況には市場関係者は強い関心を持っており、
石油連盟が毎週発表する需給統計などを見ていくことが
今後の石油市況を見るうえで
重要だとお話くださいました。

リム情報開発のHPでは日々、こうした情報を掲載しています。

是非、リム情報開発のHPもご覧くださいね。

https://www.rim-intelligence.co.jp/index/top

天候リスクを織り込み始めた穀物、下げ止まらぬゴム [大橋ひろこコラム]
2014.05/14 大橋ひろこ 記事URL
すっかり膠着してしまった日本株市場、ドル/円相場も101~102円台で安定推移です。連日史上最高値を更新するダウ平均も、高値追いには及び腰でボラティリティは縮小しています。為替や株価などとの相関性の高い金価格も同様に、レンジ相場となってしまっていますが、商品市況によっては大きな値動きとなっているものもあるんんです。

皆さん、ご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は商品アナリスト小針秀夫さんにゴムや穀物相場の現状と今後の展望を伺いました。

綿花が過去30年で最長の上昇局面となっています。
今年はエルニーニョとなる観測が出ていますが、生産地の干ばつの思惑が
価格上昇に繋がっていると小針さん。

綿花の生産地は米国中西部。
となると、TOCOMに上昇しているトウモロコシや大豆相場にも
影響が出るのでしょうか。トウモロコシ、大豆も中西部が生産地です。

トウモロコシの生産も始まり、いよいよ天候相場入りとなった穀物市場ですが、
天候リスクを先取りしてじわじわ買い進められている印象。
しかし、まだ天候によるリスクが顕在化しているわけではありません。

USDAアメリカ農務省が9日に発表した5月の需給報告では
この秋に収穫されるトウモロコシの収穫量は139億ブッシェルと
過去最高になる見通しとなっています。
豊作を受け、期末在庫(2015年8月末)予想は
3億3千万ブッシェルとなると予想されており、
こうした需給要因からはとても買う気になれない相場。


エルニーニョで産地の干ばつがある、という予想と思惑による
トウモロコシ買いがどこまで続くのか、天候リスクがなければ
急落する可能性も孕んでいます。

買の一助となる材料として、ファンド資金が農産物関連ファンドに
流入しているという話も。農産物に連動する上場取引型金融商品ETPへの
投資資金は昨年12月31日以降、27%も増加しています。

一方で、下落が止まらないのがゴム市場。
2011年には535円台まで上昇したゴム価格は
現在200円割れとなるところまで下落。
直近の高値は昨年2013年の337円、
今年に入ってからは下落トレンドを継続しています。

小針さんは、主な要因のひとつとして
タイ政府による20トンにも及ぶゴム在庫の放出について
解説くださいました。


タイ政府は保有しているゴム在庫を5月後半に売却する意向を
発表しています。価格が低迷しているというのに、
タイ政府はなぜ在庫の放出を決めたのでしょうか。

実はタイ政府は2年前にゴム農家支援として高値で
ゴムを買い上げて在庫にしたと言う経緯がありました。
価格支援策として政府が介入していたのです。

ゴムは経年劣化が激しく、長期に品質を保つことはできません。
この在庫も使ってしまわないと、ということでの放出です。
カレンダー的には4~5月はゴムの減産期にあたりますので、
この時期を狙っての放出だと推測できますが、
需給はタイト化せず、価格は崩れる一方です。

小針さんは、もうはまだなり。と
ゴム価格はまだ下落リスクが高いと指摘。

ベトナムではゴムが増産となっており、
おまけに中国の景気減速懸念からなかなか買いづらい状況にあります。

小針さんにはテクニカル的に、どの程度下値があるのかも伺っています。
半値8掛け2割引き、はじき出される下値はまだまだ下の彼方?!
詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

ポジティブサプライズの雇用統計受けて上昇した金 [大橋ひろこコラム]
2014.05/07 大橋ひろこ 記事URL
4月分の雇用統計が発表された5月2日金曜日。
NFP+28.8万人、失業率6.3%と予想を大きく上回る好結果に発表直後はドル急伸、米国株も買われたのですが、その内容が吟味されると一転してドル売りとなり、米国株もマイナス引けの展開となりました。

労働参加率の低下が指摘されていますが、ヘッドラインで見る雇用統計の好結果にもかかわらず金価格が急反発に転じたことには驚きを隠せない関係者が多かったようです。


皆さんご機嫌化がでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオーバルネクストアナリスト東海林勇行さんにお話しを伺いました。


通常であれば、アメリカの経済指標が良く、景気回復が確認されれば
米株が物色され、ドルが買われることから、金価格は下落します。

雇用統計発表前にドル建て金価格は1300ドルの大台割れ示現となり
テクニカルの悪化から総弱気となっていました。
ところが雇用統計の結果が伝わると、金買いが旺盛となったのです。

東海林さんは労働参加率の低下から、思ったより良くないと受け止めた向きによる
米株利食いと金ショートの買戻しによる値動きによるもので、
これがトレンドになるものではなく、結局はレンジ取引となるだろうと
お話し下さいましたが、ではこうした金融要因ではなく、金の独自要因に
買い材料はないのでしょうか。

1300ドル台を回復してくると、実需の買いがピタリと止まるのだそうです。
実需というのは中国やインドの現物需要のことですが、
景気減速がじわり表面化する中、中国は金を担保に理財商品に投資していることが
話題となっており、金の大きな下落要因として懸念されています。

その規模は1000tにも及ぶという試算が先月話題となりましたが、
意外と金は下値固い印象です。

今春、銅市場で同様の中国による投機的取引が話題となり、
社債のデフォルトが報道された頃に、銅価格が急落したことで
コモディティを使った中国のキャリートレードが
リスク要因として取り上げられていました。

この中国の買いは1300ドルを超えてくると止まってしまうのだそうです。
ここから価格を買い上げる存在ではないと思われます。

金が反発した背景にはウクライナ情勢の緊迫化もあるとされていますが、
こうした地政学リスクでの買いは長続きしないのが定石。

国内、円建ての金価格は、3月15日には4545円まで上昇したのですが、
以降ジリジリと値を下げています。これは円高の影響だと東海林さん。
消費増税の影響が為替市場にどの程度インパクトとなっているのか
掴み切れませんが、東海林さんはこの影響によるドル/円の下落圧力が
強まるようだと、円建ての金価格も下落圧力になると指摘。


足元では、今夜のFRBイエレン議長の議会証言でドルがどのように動くのかに
注目とお話しくださいました。

東海林さんには、ドットフランク法による金融規制でコモディティ市場から
大手金融機関が撤退する流れが今後の商品市場に、金に与える影響なども
伺っています。詳しくはオンデマンド放送で東海林さんの解説をお聞きくださいね。

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