高まる政治リスクが相場の波乱要因に?! [大橋ひろこコラム]
2014.07/30 大橋ひろこ 記事URL
ドル/円相場が102円台に乗せてきました。米金利が上昇基調にあるというわけでもないので、4日続伸の日経平均の動きに見られるような日本株の堅調に押し上げられた印象が強いのですが、ドルインデックスも上昇基調にあり、全般にドル高となっているようです。今夜の米4-6月期GDPやFOMC,週末の雇用統計と米国の重要イベントを控えてドルが強含んできました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は商品アナリスト菊川弘之さんにお話しを伺いました。

ドル/円相場、長らく膠着していた101円台からの上放れと
一目均衡表の雲を突き抜けて上昇してきたことで、
上昇トレンド入りへの期待が高まりますが、
やはり今週は米国重要イベントも多く、
チャートからは確りと今年の高値をトライするところまで
上がってこないとトレンド発生の確信は持てません。

ドル高気味で、NY金価格も軟調気味ではありますが、
こちらもレンジ相場でトレンドレス。
為替も金相場も明確なトレンドが発生するかどうかは
今週のイベントをどうこなすか、が足元では注目されますが、
もし、レンジブレイクに失敗し、再びこう着した場合、
一体なにがこの相場を本格的に動かす可能性があるのか
について菊川さんに伺いました。

ベンガジの米領事館と近くの米中央情報局(CIA)関連施設が
武装集団に襲撃された事件では駐リビア米大使を含む4人が死亡した事件で
事件の関係者、数十人を証人喚問されているのですが、この米領事館襲撃に
国際テロ組織アルカイダとつながりのある武装組織が関与していた証拠を隠ぺいし、
在外施設の保護を怠ったとして、バラク・オバマ大統領も喚問される可能性が
あるということが、マーケット関係者の間で話題になっていると菊川さん。


危機は回避できた、としてオバマ大統領が証人喚問されることとなれば
米株下落は必至とみられます。9月頃、と言われているようですが、
もし、この相場が再びこう着するようなことがあっても、
9月には大きく動く可能性があるようです。


また、中国も政治的な動きが大きくなっています。

上海福喜食品が期限切れの食肉を出荷していた問題、
日本では中国が扱う食品が危険であるといったトーンでの報道が多いようですが、
中国国内では、米国企業の闇を暴いたとした報道で、
外資叩きといった側面が大きいようです。

※件の中国企業は食品卸売会社OSIグループ傘下であり、
100%外資企業。

また、習近平政権が長く汚職追及の最大標的とみられてきた
中国共産党の元序列9位、周永康氏の取り調べを発表しています。
強大な政治力と資金を誇る「石油閥」の代表とされていますが、
「反腐敗」という名の"粛清"と見られ、中国国内での権力闘争が
激化しているようです。

中国の資源の買い占めが将来的な商品価格の上昇に繋がるいうのが
長期的な見通しとなっていますが、足元では中国国内の権力闘争と
腐敗のあぶり出しで、中国経済は停滞すると見られ、
中国の旺盛な買いによる商品価格の上昇の可能性は低いと思われます。

しかし、マレーシア航空撃墜を巡る米国とEUの対ロシア制裁、
イスラエルのガザ地区侵攻など地政学リスクも多い今年、
菊川さんは冷戦の構造へと入り込んだ世界では
やはり金が売り込まれることは考えにくいと解説くださいました。

昨年世界1の金の消費国となった中国ですが、今年は上記の理由などから
目に見える形での旺盛な金買いは出ていないようです。
しかし、菊川さんは香港から輸入される金の量を統計として
中国の金買いを見てきたが、このところは上海金融特区を通じての
金買いをしている可能性があるのではないか、ということで、
この数字は公表されていないことから、
目に見えない形では中国の金買いが継続しているかもしれません?!


ここからの政治リスク、そして金価格動向など詳しく伺っています。
是非オンデマンド放送をお聞きくださいね。

地政学リスクにも反応鈍く膠着強める金相場 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2014.07/23 大橋ひろこ 記事URL
マーケットもすっかり夏休みでしょうか?今日23日の日経平均株価の変動幅は58円と1年7か月ぶりの狭さ、ドル/円相場は101円台でわずか数十銭での推移が長期化しています。ポルトガルの大手金融機関のデフォルトリスクやマレーシア航空撃墜、イスラエルのガザ地区侵攻など、材料に事欠かない金市場も動意づく気配はなく1300ドル台後半でレンジ相場となっています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は商品アナリスト森成俊さんに貴金属相場のポイントを伺いました。

金は6月19日のFOMCで米イエレンFRB議長が
米低金利はかなりの期間継続することを改めて
示したことを好感し1,321ドルまで急騰、
7月10日にポルトガル金融機関への懸念、
17日にはマレーシア機撃墜により
有事の金買いが加速するも、1350ドルを超える上昇力は
なく、揉み合いの様相を呈しています。

為替市場では、米国の景気回復が順調に進んでいるのに対し、
ユーロ域の景気回復力は弱く、欧米の景況感の違いや、
ロシアへの追加制裁の可能性が高まっていることから、
欧州経済への波及も懸念され、ユーロが売られています。

ユーロ・ドルの下落は金の圧迫要因となっており、地政学要因の
上昇圧力は、為替市場で相殺されてしまっているのかもしれません。

実需の動向はどうでしょうか。

中国の2014年第2四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比+7.5%。
政府が実施した景気下支え策による効果で成長率は3四半期ぶりに
伸びが拡大し、今後の中国の金買いが注目されますが、
現在までのところ昨年のペースと比較すると勢いがありません。
安くならないと中国の買が出てこないようですね。

また、6月のインドの貿易赤字が金輸入の増加などを受けて
11カ月ぶりの高水準となり、金の輸入関税の引き下げが見送られています。
インドの6月の金輸入は前年比65%増加だそう。
大手業者の輸入再開が許可されたことなどが背景ですが、
赤字拡大が期待されていた輸入規制緩和の見送りにつながったことから、
実需筋の旺盛な買いは期待できそうにありません。

世界最大の金ETFであるSPDRゴールドの現物保有高は
昨年7月22日時点で1,001.66トンとなり、昨年前半で約350トン減少し、
これが昨年の金価格の下落に繋がりましたが、
その後は今年1月末に793.16トンまで減少した後、一時微増も
今月22日現在、803.34トンでほぼ横ばい。
流出は止まったようですが、流入も見られません。

ここからの金価格についてはやはり米国の金融政策が
重要となってくると森さんは指摘されます。
テーパリングは10月に終了、QE3が終わった後には、
どうしても金利の引き上げ時期がマーケットの関心を引くこととなります。
金利引き上げ時期を巡っては金が再度売られるリスクを警戒としながらも、
そこが買い場となり、中期的には金は底堅いのではないかということですが、
詳しくはオンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。


森さんにはプラチナ価格動向も伺っています。

灯油在庫、過去10年で最低水準?! [大橋ひろこコラム]
2014.07/16 大橋ひろこ 記事URL
来週には梅雨明けとされる関東地方ですが、台風一過の後の東京はすでに真夏の日差しです。ここからのレジャーシーズンに気になるガソリン価格も11週連続で上昇が続いていますが、マーケット関係者はすでに冬場の灯油の需給を追いかけています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか。大橋ひろこです。
今日はリム情報開発 編集部 国内石油製品チームの阿部正人さんにお話しを伺いました。

現在の灯油の在庫は、過去10年で最も少ないのだそうです。

石油連盟が集計しているデータによりますと、7月1週目の灯油在庫は143万キロ。
去年の7月は206万キロなので、30%も少ない水準です。

となると、、灯油の先物価格は暴騰しちゃってる?!

・・・いいえ、そうでもありません。

皆さんのご家庭では冬場に灯油を使われるでしょうか。
私のマンションはガス式の床暖房。
特に都市部のマンションでは石油ストーブの使用が禁止されている所が多く、
需要が年々減少しているのです。

在庫も少ないが、需要も落ちている...ということで
元売りが生産調整を行っていることによる在庫水準といっていいでしょう。

年々の国内の灯油需要後退を受けて、
石油元売り各社は製油所の閉鎖や
トッパー処理能力の削減を進めてきました。

10年前の2004年は原油処理能力が日量483万バレルもありましたが、
2014年は398万バレル、10年で18%も削減されているのです。

直近でも今年3月末に複数の製油所で事業の見直しが行われ、
トッパーの廃業、処理能力の削減が行われ、
およそ40万バレル削減されたばかり。

5年ほど前までは
「9月末に在庫が400万キロあれば冬場を乗り切れる」
という言葉があったのですが、
最近ではこのようなことを言う人がいなくなりました。


2012年の最大在庫は331万キロ、2013年は327万キロと年々減少、
今年も300万キロ前半がひとつの目安となりそうです。


400万キロを目安にしていた5年前までと比較すると
2割ほど減少してしまっているのが現状ですが、
これも、内需が喚起されない時代に入ってきたということでしょう。

後は、今年の冬が「厳冬」になるのか「暖冬」となるのか、です。
灯油の主要消費地は北海道、東北、北陸ですが、
厳冬となれば、需要が伸びます。

今年はエルニーニョの観測で、冷夏、暖冬となる
という予想がありましたが、
どうやら、エルニーニョの発生は秋口にずれる見通しで、
冷夏予想にも疑問符がついています。

となると、猛暑、厳冬となる可能性も?!

ここからの灯油価格展望、詳しくはオンデマンド放送で
阿部さんの解説をお聞きくださいね。

タイ、インドネシア、ベトナムゴム生産急増 [大橋ひろこコラム]
2014.07/09 大橋ひろこ 記事URL
東京プラチナは7/3時点では一時499.4円まで上昇し、今年に入ってからのダブルトップだった1/21の高値4984円と、3/10の高値4963円を抜き、今年に入ってからの最高値を更新するととともに、重要な心理的節目5000円に接近する展開となってきています。

一方で東京ゴムは6/5に一時190.3円まで下げ、2009年10月以来の安値をました。反発して220円まで上昇するも7月に入って再反落して200円近くまで後退する展開です。6/5の安値190.3円を下抜く可能性が出てきました。

 皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
・今日は商品アナリスト小針秀夫お話を伺いました。

2008年までの過剰流動性相場では、
商品銘柄は何もかも買われる展開で
個別の需給要因はあまり材料視されていませんでしたが、
このところは個別の商品銘柄の需給要因が価格を動かしています。
極めて正常な値動きとなってきているともいえるかと思いますが、
金融要因でなく、各々の銘柄の需給を確りと見ておく必要もありますね。

プラチナは米国の2014年上半期の自動車販売台数が7年ぶりに
800万台を超えたことも強気要因です。
排ガス触媒に使われるプラチナの需要につながるとの見方が広がったと見られます。

また、主要生産国の南アフリカでは前月6/24に、1/23から続いた鉱山の
ストライキが終結したことで価格下落となると思われましたが、
また別の組合がストライキに入っています。

世界第二位の南アフリカのプラチナ鉱山Impala Platinum Holdings Ltd.では、
7月4日そのMarula鉱山で2,000人の鉱山労働者が
ストライキに入りました。
長期かしたAMCUのスト終結から2週間もたたないうちに
再び新たなストライキ発生もプラチナ価格を支えています。
小針さんによると、この鉱山では年間70,000オンス~80,000オンス
(2.1トン~2.5トン)のプラチナを生産しています。

供給懸念は長期化すると見られ、
今後もプラチナ価格は下値固く推移すると見られます。

一方、下落が続くゴム相場。
小針さんによると、こちらは供給過多が価格を押し下げているようです。

ゴム価格は2008年のリーマンショック前までの高騰で
国際ゴム価格が3倍にも上昇していました。
100円前後だったゴム価格が300円台にまで上昇する強さを
見せていたために、タイ、マレーシア、ベトナムなど生産国が
ゴムを増産したことが、現在のゴム価格下落の構造的要因とされています。

タイではCP(チャルーンポーカパン)というタイ最大の財閥が
タイ北部に大きなゴム農園を造りました。
ゴムの樹は植えてから樹液が採取できるようになるまで
およそ6年程度かかります。

2007-2008年に作られた北部のゴム農園の
ゴム生産が2013年から始まっており、これが、
ゴムの供給過多につながっているのです。

インドネシアでも新しいゴムの品種、ハイクローン樹に切り替わっています。
やはり2005-2008年ころに高収糧樹(たくさん採取できる品種)に
植え替えられているということで、これも近年、採取可能な成木となって
きていることが、増産につながっているのでしょう。

そして、ゴム3大生産国といえば、
タイ、インドネシア、マレーシアだったのですが、
2013年マレーシアがベトナムに抜かれました。
2008年までのゴム高騰でベトナムもゴムの大増産に動いたことから
ベトナムが世界第3位のゴム生産国に躍り出たのです。

こうした生産国の大増産でゴムの需給はじゃぶじゃぶに。
これが昨今のゴム価格下落の構造的要因です。
値ごろで売るのは厳禁。
ゴム価格が安くなることで、タイヤメーカーは収益が上がるでしょうか。
詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

金ETF市場に資金流入、南ア再び労働者スト?! [大橋ひろこコラム]
2014.07/02 大橋ひろこ 記事URL

COMEX金先物市場で6月19日金価格が40ドルもの急騰を見せてから高止まり中。
前日6月18日FOMCで低金利政策の長期化が改めて確認されたことも一因ですが、イラク情勢緊迫化に伴う地政学リスクが背景との指摘もあります。これまで金相場には弱気が台頭していたのですが、今後、金市場は上昇相場継続となるのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオーバルネクストアナリスト東海林勇行さんに
金価格動向と今後の見通しを伺いました。

イラク情勢の緊迫化に伴い「有事の金買い」が加速していると見る向きもあります。

イスラム教スンニ派の過激派である武装組織「イラク・シリアのイスラム国」がイラク北部を中心に支配地域を拡大し、29日には「イスラム国」として国家の樹立を宣言しています。

30日にはオバマ米大統領が米軍の追加派遣を命じました。
イラク情勢を巡る混乱は収束に向かう気配に乏しく、金ETF市場に資金が流入しています。

東海林さんによると、SPDRゴールド・シェアETFには
6月30日、7月1日の2日間で5.688tづつ、11t残高増となっているようです。

また、基調的に金買いを促しているのがドル安です。

FRBの金融緩和が「出口」から遠のけば、通貨の代替として
金の需要が一段と高まると、金投資への見直しが入っているという見方も。

そして今週は明日木曜日にECB理事会と雇用統計が発表されます。
7月4日金曜日が独立記念日の祝日となるために、
3日に雇用統計が前倒しとなるのです。

東海林さんは雇用統計の指標内容が良好であれば、ドル買い、株高で
金が売られるリスクに繋がるとしながらも、
あまりに良すぎた場合、金利引き上げ時期が前倒しになるという
思惑から株が売られ、金も同時に売られるリスクがあると解説くださいました。
株安で金買いになる可能性もありますが、株安のきっかけが金利ということで
あれば、やはり金も売られるリスクの方が大きいと思われますね。

良すぎる結果~と言うのがどの程度の数字になるか。
予想が21.2万人なので、27~9万人、あるいは30万人大台乗せとなれば
サプライズ。まずはあすの雇用統計受けての米国債の利回りに注目です。

東海林さんには金価格がここからどのように推移する可能性があるのか、
テクニカルの側面から分析もいただいています。

また、AMCUの労働ストが20%の賃上げで合意されたことで
供給懸念も一安心かと思われていたプラチナ市場。

7月1日から今度は金属とエンジニアリング業界の労働者が
大幅な賃上げを求めてストライキに入りました。

労働者総数22万人がストに突入し、生産はほぼ停止状態。
これらの業界は南ア経済の4%を占めるのだそうです。

このストライキに呼応して南アフリカの電力会社エスコムも
ストに入るのではないかという懸念もでており、
電力供給が止まれば、プラチナどころか南アフリカの経済活動にも
大きなマイナス要因となるでしょう。

こうした背景からプラチナ価格が強含んでいますが、
そもそも1月23日から継続してきた鉱山ストで今年のプラチナは供給不足と
なることがほぼ確定的で、プラチナは下値固い推移となることが
予想されますが、プラチナ需要の面からは高値追いは避けたほうがいい?!

詳しくはオンデマンド放送で東海林さんの解説をお聞きくださいね。

イラクは今後も地政学リスクとなり続けるか [大橋ひろこコラム]
2014.06/25 大橋ひろこ 記事URL
20日木曜日、NY市場で金価格が40ドルもの急騰となりました。金市場では久しぶりに見る大陽線。一体何があったのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日はコモディティインテリジェンス代表取締役 近藤雅世さんにコモディティ市場を動かす地政学要因、イラク情勢についてお話しを伺いました。

金急騰の要因のひとつは、6月のFOMC。17日に発表されたCPI消費者物価指数が
前期比0・4%もの上昇となったことや、このところの米雇用が順調なことから一部に金利引き上げ時期について言及があるのでは?というタカ派的な予想があったのですが、蓋を開けてみたら粛々とテーパリング継続、
利上げについては一切コメントがなく、タカ派予想には失望となりました。


タカ派予想をしていた向きが先に金を売り込んでいたと見られ
FOMCを受けて、こうした売り玉の買戻しが大きく入ったようです。

そして、イラク情勢。

近藤さんはこの地政学リスクについては調べれば調べるほど、
それほど大きな問題ではないと解説くださいました。

過激武装組織「イラク・シリアのイスラム国」別名ISI
また、「イラク・レバントのイスラム国ISIL」とも呼ばれていますが、
彼らがシリアからイラクの第2の首都モスルに侵攻。
首都バグダットに進撃中ということで、懸念が広がっています。

油田地帯として知られているキルクールを奪取したクルド人部隊ペシュメルガ。
この混乱に乗じて油田地帯を制圧したということではなく、
どうもISISの侵入を防ごうとしているのだそうです。

このISIS,そもそもアルカイダの一派だったのですが、
あまりの残虐性でアルカイダからも切り離されてしまったとか。
アメリカがイラクから撤退したことで、このISISが暴徒化しているというのが
真相のようで、宗教対立でも、民族対立でもないようだ、と近藤さん。

しかも、このISISの中核は5000人程のイスラム過激派であり、
後は襲った刑務所からリクルートした烏合の衆などであるということで、
まともに国を統治できるような勢力ではないようです。。

近藤さんはオバマ大統領は米軍が出動しなくてもイラク正規軍で
十分鎮圧できると読んで、空爆せずに軍事顧問団300人の派兵に
とどめたのだと思っている、と解説くださいました。

ということは?!
イラク情勢はこれ以上マーケットのインパクトとなるような
問題ではないということで、金や原油価はこれ以上の上昇はないということ?!

近藤さんはシリアのように紛糾した事態になるかもしれないが、
戦争とは呼べない内乱だと思われ、その全体像が広く認知されてくれば
原油価格は落ち着いてくると分析。金も地政学要因を材料に上昇した分は
剥落するとみられます。

また、鉱山ストが長期化しているプラチナについても伺いました。
詳しくはオンデマンド放送で近藤さんの解説をお聞きくださいね。

軽油価格8週連続上昇、軽油高の背景 [大橋ひろこコラム]
2014.06/18 大橋ひろこ 記事URL
今日の日経新聞の朝刊、商品面に「軽油、輸送需要好調で高値」という何とも景気のよさそうな記事。スポット市場価格は5年9か月ぶりの水準まで上昇しています。タイトルだけ見ると、日本の景気が上向いてきて軽油価格も上昇してきたようにも感じますが、さて実態はどうなのでしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はリム情報開発 アジア石油製品チーム編集部長の二川良也さんに「軽油価格の動向と今後の見通し」を伺いました。

現在の軽油店頭価格は144円程度、ガソリン価格より15~20円ほど安いでしょうか。

5年9か月ぶり高値、ということはリーマンショック前の水準です。
店頭価格は8週連続での上昇ということですから、景気がいい話に見えますね。

二川さんに伺うと

根本的な問題として昨今の原油高が影響していることや、
アベノミクス相場での大きな円安の影響が大きいと解説くださいました。

確かに地政学リスクから原油価格も高止まりですし、
70~80円台をウロウロしていたドル/円相場が100円を超える水準まで
上昇したことを考えれば高くなってしまっているのは仕方ありません。。。

では、そもそも、需要が旺盛で上がっているわけではないの?!

二川さんは、夏場の需要期に入ることから足元の需要は増加傾向にあると
しながらも、軽油の需要のピークは96年の4600㌔から3割もの減少と
なっていると教えてくださいました。ガソリン需要が年々減少していることは
この番組でも何度も取り上げていますが、軽油も減少傾向なのですね。

軽油というのはディーゼル燃料。
主にトラックやバスに使われています。

環境問題からディーゼルが規制されてから、ディーゼル車はマイカーとしての
需要が激減してしまいました。今は精製技術も向上し、環境負荷の低い
質の高い軽油となっているそうですが、それでも一度落ちてしまった需要が
元に戻るのは容易なことではないようです。

しかし、ディーゼル車の減少、軽油の需要が減少しているならば
もっともっと価格が安くなってもいいのではないでしょうか。
(原油、円安で高いという背景があったとしても)

実はあまり知られていないのですが、日本は軽油をオーストラリアや
シンガポールなど海外に輸出しているんです。

国内需要が落ちた分が海外に輸出されていることで
価格が下支えされているのです。

では、日本は震災後、原発稼働停止となったことで貿易赤字国に
転じてしまっていますが、こうして質の高い軽油が輸出できるのであれば、
どんどん輸出して外貨を稼ぐことも大切なのでは?

とも思うのですが、

実は、中国や韓国など後発国の製油所の能力のほうが圧倒的に高いのだそうです。
日本の製油施設は40年前に作られた製油施設が最も新しいということで、
アジアの競争力では日本は優位ではないのです。
ということで、軽油輸出で外貨を稼ぐというのも現実的ではありません。

国内需要が低迷しているが故に、余剰分が輸出に回されることで
国内需要は低迷しているのに軽油価格が下支えされているというのも、、、
変な話ですよね。
輸出に回さなければ、安価になって需要が増えるかもしれないのでは?!

と二川さんにお伺いしたところ。、

石油製品は「連産品」。
原油からガソリンだけを、軽油だけを精製することはできないのです。。。と。
そういえばそうでした。

つまり、ガソリンを精製する過程で、軽油も一緒に精製されてしまうのです。
需要があろうとなかろうと。精製された軽油を在庫にするわけにいかないのです。
在庫が溜まれば保管にもコストがかかりますね。

ということで、在庫になるくらいなら、売れない分は海外へ。
そのおかげで軽油価格はあまり下がらないというのが現状。
そして、昨今足元では、原油高、円安、定期修理などが材料で
軽油価格は8週連続上昇中。


今後の価格動向を見る上でのポイントについては
イラク情勢などの地政学要因による原油価格動向、
そして、夏の需要期のお天気だそうです。

今年はエルニーニョで冷夏になるとも言われています。

夏は暑いほうが景気にはプラス要因ですね。
暑さで飲料水などの需要が上がれば物流も活発になり
トラックが動く、、、ということで、この夏の暑さも軽油価格の
変動要因だそうです。

詳しくはオンデマンド放送で二川さんの解説をお聞きくださいね。

動き出したプラチナ~下げ止まらぬゴム [大橋ひろこコラム]
2014.06/11 大橋ひろこ 記事URL
10日火曜のロンドン時間からプラチナ価格が大きく上昇を始めました。今日のTOCOM市場でもプラチナ価格は日久方ぶりに騰勢を強めレンジを上方ブレイクしたように見えます。南アフリカでは1月23日から続く鉱山労働ストライキがまだ続いていますが、ストが長引いている割には相場はレンジに留まっており、金の下落に頭を抑えられてきましたが、いよいよ動き出したということでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょう、大橋ひろこです。
今日は商品アナリスト小針秀夫さんにお話しを伺いました。

これまでAMCU鉱山・建設労働組合連合が、これまで5万~6万円程度で
あった賃金を12万まで、およそ倍への引き上げを訴えて長期ストライキに
入っていましたが、1月から6月までのおよそ半年間、労働者には
賃金は支払われません。長期化するストライキに、南ア政府も仲介に入って
交渉が進められ、合意も近いのではという期待も出てきていたのですが、
交渉は物別れに終わったようです。これが今回の上昇のきっかけでしょうか?

また、NUMSA南ア・金属労働者組合も今月5日、
来月(7月)から組合員20万人規模のストライキに突入すると
発表、賃金の15%Upの交渉に入ると伝えられています。

今年のプラチナ需給は供給不足となるという試算もあり、
また、同じPGMのパラジウム価格が高騰していることから
プラチナはいよいよ大相場へのスタートを切ったと見られます。

一方で下げ止まらないゴム価格。ゴム分析のスペシャリスト小針さんは
タイ政府の生産者支援策の失敗をその要因として解説くださいました。

タイは政府が補助金制度を導入することにより、天然ゴム生産者を支援しています。
タイでは今年から北部で開発された天然ゴム農園の生産・収穫が本格的に始まり
これが増産に繋がっていることや、ベトナムでも近年、基幹産業としてゴム産業を
育成させるために増産傾向にあり、なんと昨年からマレーシアを抜き
世界第3位の天然ゴム生産国に躍り出る規模となってきました。


ラオスでも、2007年以降ゴムの木を新植し続けていますが、
これらのゴムの樹木の生産が今年あたりから本格的に始まることになっていることも
先行きの需給緩和要因です。今年のラオスによる供給は9年ぶりの高水準に
達する見込みになっています。

価格が下落傾向となっていることからタイ政府は生産者に補助金を支払い
支援策をとっています。タイ農業協同組合省が管轄している
「天然ゴム価格安定策」がそれで、単位面積当りで政府補助金を出しています。

補助金の対称は25ライ(1ライ=1600㎡)以下の小規模農園(スモールホルダー)に
従事する生産者。1ライ当り2520バーツの政府補助金が保障されており、
単純計算で25ライの農園の場合は6万3000バーツ(円換算19万7800円)の
補助金が出る計算。

しかしタイ政府が誤算だったのは、補助金対象の農民が62万人と試算して
いたのですが、実際に申請した生産者数は73万人にのぼり、
予算組みされていた210億バーツ(660億円)では足りず、
更に60億バーツ(190億円)の予算を計上する動きとなっているとか。

この政策がさらにゴム増産に拍車をかけてしまっています。
増産=価格下落、、、支援策がさらなる価格の下落を招くという
負のスパイラル。

小針さんは、TOCOM市場で200円を割り込んだゴム価格、まだ日柄も値幅も
足りていないとして、さらなる下値があると分析。

ゴム相場って、トレンドが出来ると長いんです。。。
そう簡単に終わらないのがこの市場の特徴。

まだまだ値頃で買うのは危険?!

詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

金相場、ここから~金融要因と需給 [大橋ひろこコラム]
2014.06/04 大橋ひろこ 記事URL
急落に見舞われたドル建て金価格。3月17日にはウクライナ情勢の緊張化から逃避買いが活発化し、ドル建て現物価格ベースで1,391.69ドルまで上伸していたのですが、ウクライナ情勢の緊張緩和で同月18日から下落基調となり、26日には1,300ドル割れ。5月27日にさらに下放れとなり、30日には1,250ドル割れへと一段安。今月2日には1,241ドルまで下落しています。

皆様ごきげんいかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオーバルネクストアナリスト森成俊さんにお話しを伺いました。

ここからさらに下がるのか?持ち直すのか。。。
チャート形状は決してよくありません。

森さんは目先の動向として、今週の米国の雇用統計、ECB理事会など
金融要因からのドルの行方がポイントになるとお話しくださいました。

5日に開催されるECB理事会での利下げ観測からユーロ・ドルが下落
しており、この動きに連れて金も下げていることから、目下で
追加緩和策が発表されるか否か、またその後の声明に注目です。
1ユーロ=1.35ドル割れなら、金は1,230ドル台に下落するリスクも。

また今夜の、5月の米ADP雇用統計が発表されるのを皮切りに
米労働市場に関する米経済指標の発表が続きます。
6日に米労働省から発表される5月の米雇用統計がカギを握っており、
大方の事前予想は失業率が6.4%で4月の6.3%から悪化、
非農業部門雇用者数は前月比21万8,000人増で
4月の同28万8,000人増から鈍化予想となっていますが、
ハードルが低ければ、いい数字が出た際はドル高になりやすく、
予想に対しての織り込み度と結果を受けてのドルの動向が
金価格を動かすと思われます。

円建ての金は、円安進行となれば下値はサポートされると思われますが、
ドル建て価格が1200ドルをサポートできなければ、4000円割れも?!
目先はまだ下値模索が続きそうです。

ただし、価格は下落しているものの5月28日以降、
取組高の増加が続き、10万枚回復間近、こちらは市場関係者には
グッドニュース。相場としてみれば新規売りも出ているということか?

森さんには長期化する南アフリカの鉱山会社のストライキについて、
また、需給についてなどプラチナ価格動向についてもお話しを
伺っています。詳しくはオンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。

膠着を下に放れた金相場、今後の焦点 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2014.05/28 大橋ひろこ 記事URL
27日火曜のNY市場、COMEX金先物相場が急落しました。3月にウクライナ情勢の地政学リスクを囃して1392ドルまで高値を付けた後、激化しなかったことから下落となり、このところは1290ドル台ですっかり膠着相場していたのですが、昨晩1260ドル台まで30ドル近くの暴落です。確かに米株は堅調推移で、金が買われる地合いにはないのですが、それにしてもあまりに大きな下落となりました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケットアナリスト菊川弘之さんにお話しを伺いました。

菊川さんは、まだ下値を確認したという状況にはないとして、心理的節目である
1250ドル、底抜けとなれば1200ドルを試す展開もリスクとして残るとしながら、
それでも、今後のマーケット、世界の政治動向を睨んで、下値はサポートされる
だろうと解説くださいました。


昨日の下落については、中国の輸入量が大きく減少していたことが
きっかけと言う指摘や、米株堅調、週末に行われたウクライナの大統領選挙が
思いのほかリスクとしてマーケットに波及しなかったことなどを受けて
先物市場に大口の売りが出された、とされていますが、
短期的な値動きは投機的なポジションによって大きく振れることがあっても、
トレンドを形成するものではありません。

今後の大きな流れとしては、現在堅調な米株の行方が焦点。
今年前半はNYダウのチャートが、1929年の大恐慌の暴落時の形に
フラクタル(相似形)である、として警戒されていましたが、
これが相似形から離れてきました。


逆に行く場合、これはこれまで警戒されてきた分、大きく離れると
されており、米株はこの先思わぬ上昇となる可能性がある、と菊川さん。

短期的には米株上昇につけ、ということで金相場にはネガティブですが、
今年は中間選挙の年です。菊川さんは中間選挙の年のアメリカの株価は
第2四半期、第3四半期に低迷するとして、
「山高ければ、谷深し」とお話しくださいました。
その時は、金は逆相関となると思われます。

菊川さんはジム・ロジャーズの今後の日本の経済の展望、
金の投資スタンスなどもをご紹介くださいました。

詳しくはオンデマンド放送で菊川さんの解説をお聞きくださいね。

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