原油安はゴム安を誘発、ゴム再下落 [大橋ひろこコラム]
2014.12/10 大橋ひろこ 記事URL

原油安が止まりません。注目された11月27日のOPECが総会で減産見送りとなったことで下落基調が強まっています。WTI期近は12/9時点で一時64.2ドルの安値をつけ、約5年半ぶりの安値をつけるとともに、6/20の直近高値107.73ドルから、40%(43ドル強)の下落となっています。


需要先行きを不安視した石油メジャーの一部は来年の設備投資削減を発表していますが、市場関係者の間ではWTIは、1バレル=60ドル程度までは値下がりするとの見方が多い。60ドル程度に下落すると米国で減産が始まり、原油価格は下げ止まるとの見方もあるのですが、、、。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は商品アナリスト小針秀夫さんにお話を伺いました。


小針さんは、中国の需要が伸びない中、シェールオイル革命で増産が続く
米国が輸入を減らしているため、需給は大幅に緩和的となっており、
何故OPECが減産しなかったか、という点が市場の失望を招いていると指摘。

中東産油国は原油安で苦しいものの、
財政均衡価格は国によってさまざまです。

60ドル台であればまだデフォルトリスクに繋がるような
危機ではないようです。

(ロシアやベネズエラには深刻な事態だという指摘もありますが)

政治的な意図も感じる原油安ですが、まだまだ下値余地がある
のだとすれば、この原油安の影響は様々なところに影響を
及ぼしそうですね。

原油安に連れ安となって居るのがゴム市場。

昨年からゴムの独自要因で下落トレンドが長期化していましたが、
10月から反発に転じており、底入れ観測が強まって居ました。

そこへ原油安です。合成ゴムはナフサから作られるため、
原油が下がればともに合成ゴム価格も下落します。

原油とゴムの相関係数は90%を超えており、原油安の中で
ゴムが高くなるということは考えにくい環境。

加えて、季節要因的には増産期にも入っており、
ゴム市場も需給は緩和的です。

10月の反騰は、ゴム生産国であるタイ、インドネシア、マレーシアの
3カ国で推進している輸出削減策が、好感されたという背景がありましたが
1月からスタートするはずの輸出削減策、現時点でも具体策が出てこない
ことからマーケットがこれに懐疑的になっていることも上値を抑えて居ます。

さらに、産地の安売りが止まらないことも大きなマイナス要因。
既に11月時点で、インドネシアはキロ当り150セント以下では
安売りしないとの姿勢を示したものの、依然として安売りが
止まないこともマーケットに対し悲観的なムードを誘っていると小針さん。

ジャカルタのトレーダーによると、先週末にブリジストンに対し、
15年2月積みのインドネシア産SIR20をキロ当り148セントで
売却したことが明らになっており、
インドネシア・ゴム協会が掲げている
キロ当り150セント以下では売らないとの基本方針が遵守されていない
ということで、こうしたニュースもゴム価格の下落に繋がっているものと思われます。

ここからのゴム価格は?!

小針さんに見通しを伺っています。
詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

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12月1日金急落急騰乱高下の背景に [大橋ひろこコラム]
2014.12/03 大橋ひろこ 記事URL

12月1日月曜、12月最初の取引日、金価格は急落急騰と派手に動きました。週末の外貨準備に金を20%保有を義務付けるとしたスイスの国民投票は否決されましたが、この影響もあったのでしょうか。金価格は取引オープンから売り込まれ一時1500ドルの大台を割り込み1141ドルまで下落しました。


1500ドルという心理的節目を再び割り込んだことや、期待された減産合意がなかった原油市場で先物価格が63ドル台まで下落していたこともあり、金市場には悲観ムードが漂ったのですが、欧米市場に入ってから風向きが変わりました。原油先物価格が自立反発を見せるなか、金価格も反発を始めたのですが、金曜日の引け近辺であった1165ドルをブレイクした頃から今度は買いのストップが始動したとみられ、1180ドルまで急伸。その後10ドルごと急伸するという値動きを何度も繰り返し、1200ドルを回復。1221ドルまで上昇を見せました。安値からは80ドル近くの上昇で、近年稀に見る大陽線をつけたのです。


皆さんご機嫌いかがでしょうか。大橋ひろこです。
今日はインベステック調査情報グループの東海林勇行さんにお話を伺いました。


このドル建ての派手な動きに伴って円建ての金、TOCOMの先物市場でも
金価格は乱高下。100円安から一転して200円高という凄まじい展開となりました。

この背景にはいったい何があったのでしょうか。


東海林さんは、原油急落からの反発局面で金市場はストップを巻き込んで急伸した
として、原油価格に連れた側面もあったとしながらも、
足元では金のリースレートが上昇しており、現物市場では
タイト感が出始めていたところだったと解説くださいました。


ETF市場からは相変わらず資金流出が続いているとのことですが、
月曜の上昇局面ではETFの買いも見られたとのこと、
ETF市場からの資金流出が止まるかどうかにも今後注目ですね。


また、インドは貿易赤字の主因となっていた金の輸入に
規制をかけていましたが、先週末「80:20ルール
(ゴールド輸入を規制するため、100輸入した場合、そのうち20を
付加価値をつけて輸出しなければ次の輸入は許されない)を
即日中止すると発表しており、このニュースも心理的には強気に働くと
思われます。


こうした背景から、急落から一転、急騰劇を演じた金市場ですが
チャート的にはテクニカルの好転からしばらくは売り方劣勢の
センチメントが形成されそうです。


しかし、来年はアメリカの利上げが目されており、
金利のつかない金は下落するという見方が大勢であり、
金を買う材料は見当たらないのが現状。
欧州が量的緩和策に踏み切るのも時間の問題とみられ、
ドル高が加速すれば、金は下落するというのがセオリー。


基本的には今回の金の急騰劇は一時的な値動きである可能性が強く、
あまりここから金が上昇するという見方は多くはありません。
ここからの金の見通しはオンデマンド放送で
東海林さんの解説をお聞きくださいね。


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タイト感はなかったJM需給レポートも・・・ [大橋ひろこコラム]
2014.11/26 大橋ひろこ 記事URL
1180ドルの重要な節目を割り込んだことから総悲観となったドル建て金価格、意外や意外、このところ確り上がっててています。この週末に控えた11月30日のスイスの国民投票が注目されていることからの思惑買いでしょうか?

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はコモディティインテリジェンス代表取締役近藤雅世さんに
お話を伺いました。

右派のスイス国民党が今年3月に、中銀の金準備売却禁止の是非を問う
国民投票を実施するために必要な署名を集めたことから
11月30日「スイス中央銀行が金準備高を増やす法案」を問う
国民投票が行われることになりました。

国民投票が可決されれば、スイス中央銀行は、
国外に保管している全ての金準備をスイスへ持ち帰ること、
スイス中央銀行の全資産の20%を金準備とすること、
スイス中央銀行の金準備の売却を行わないこととなります。

スイス中央銀行の準備高の20%を金にするということは
新たに金を買う必要が出てくるということです。

現在のスイス中央銀行の金準備は世界7位の1040トンですが、
1965年には2703トンありました。

全資産に占める割合は、2010年4月以来20%を割り、
今年4月現在は7.9%まで下げています。
これを20%に戻すためにスイスは今後5年間で約1500トンの金を
購入する必要が出てきます。

このスイス国民投票への思惑から金が買い戻されているという近藤さん。
果たして、可決されるのでしょうか?
先月の世論調査では、賛成が44%を占めていますが、
法案成立に必要な過半数には届いていないようですので、
大きな混乱には繋がらないというのが現在のマーケットのコンセンサス。
日曜日の投票結果が待たれます。

そして下落が続く原油価格。
足元の注目は27日に開催されるOPEC総会で減産提案があるかどうか。

イランが、サウジアラビアは減産するかもしれないと述べたり、
ロシアもOPECの生産調整に同調するなどと事前の口先介入はありますが、
肝心のサウジアラビアが減産に消極的で
実際に減産するかどうかはかなり微妙な情勢のようです。

今夜26日イランのザンギャネ石油相は、サウジアラビアの
ヌアイミ石油鉱物資源相と会談し、
原油価格の下落に歯止めを掛けるために
OPECの原油生産目標の日量3000万バレルを100万バレル
引き下げる提案を行う可能性があると報道されていますが、
昨日はサウジアラビアとロシア、ベネズエラ、メキシコの
4か国が市況対策で協議していますが、決裂しています。

OPECの生産量は7月以降4ヶ月も目標生産量3000万バレルを越えています。
近藤さんは、減産の実現性は低くとも、
口先で目標を下げて一時的に価格を釣り上げることは
あるかもしれないとして、原油をShortしているファンドの買戻しで
価格が反騰する可能性があると解説くださいました。

また、今週はジョンソン・マッセイ社からプラチナの需給予測が出ました。
2014年の供給は、南アの生産量が前年の131トンから108トンに▲23トン減少、
供給合計は159トンと予想しています。

スクラップの供給が昨年より+8トン多い71トンあるので、
供給全体では230トンとなります。

一方昨年272トンあった需要は、投資用が▲18トン減少し、
自動車触媒は+8トン増ですが、需要全体では、265トンに▲7トン減少するため、
需給ギャップは▲7トンの供給不足と意外に小さく見ています。

GFMSが供給は218トン、需要は238トンで▲20トンの供給不足と
見ているのと比べて需要を少なく見積もっている分だけ
需給ギャップのインパクトが小さくなっています。
実際は足りないのではないか?!と近藤さん。

燃料電池車には1台当たり30~50グラムのプラチナが使われるそうですが、
これが事実なら、これまでの自動車触媒の5倍近くのプラチナが
燃料電池車が売れるたびに必要となります。

自動車メーカーとしては何としてもプラチナ価格は抑えたいところでしょう。
つまり、プラチナの製品を生産するジョンソンマッセイ社も
需要を伸ばすためには価格は抑えたいという意向が
働くのではないかと近藤さんは解説くださいました。

詳しくはオンデマンド放送で近藤さんの解説をお聞きくださいね。

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国内石油製品、海上取引と陸上取引とは [大橋ひろこコラム]
2014.11/19 大橋ひろこ 記事URL

皆さんが家庭で使う灯油やガソリンなどの石油製品はどのような流通経路で届いているかご存じでしょうか。日本にはエネルギー資源はありませんから海外から原油を輸入しているのですが、価格によっては、精製された石油製品を輸入することもあります。今回は、国内石油製品のマーケット、陸上取引と海上取引の違いについてリム情報開発 国内石油製品部長の吉井亮介さんにお話を伺いました。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

国内の石油製品は
「系列取引」といって、石油会社の元売りが
系列特約店からSS(ガソリンスタンド)を通して、消費者にまで
流れてくる流通形態と、

「スポット市場」(現物の売買)といって
石油の元売りを始め、商社やディーラー、卸業者、SS、ホームセンター
小売業者などが、売買するマーケットを通じて値決めがされ、
このマーケットの中では、商社や卸業者から見ると、買い手である
SSやホームセンターなどを通じて、消費者まで流れてくる流通形態が存在します。

そして、ロットの大きい取引はタンカーなどの船をつかった海上を経由して
運ばれ、陸上ではローリーと呼ばれるトラックで小口化されて
消費者のところまで運ばれてきます。

海上で運ばれる海上取引はロットの大きいため、商社やディーラーなどの
大手によるものが多く、その先、小口化されて
ホームセンターやSSなど小売業者による陸上取引をもって
消費者のところまで石油製品が運ばれてきます。

ホームセンターなどで売られている安いPB(プライベートブランド)石油は
系列取引やスポット市場の中で出てきた余剰製品が安く売買される
ことで市場に出てくるものなのだそうです。

こうした流通経路をたどって、灯油やガソリンなどが
皆さんのところまで届いているんですね。

詳しくはオンデマンド放送で吉井さんの解説を
お聞きくださいね。

ゴムは底入れしたのか?急反騰の背景 [大橋ひろこコラム]
2014.11/12 大橋ひろこ 記事URL

日銀によるサプライズ量的緩和バズーカ2や、にわかに動き始めた政局。消費税増税先送りで衆院解散総選挙の噂で、ドル円相場はあっという間に116円台にまで上昇してきました。アベノミクスはデフレ脱却を掲げていますので、物価が上がるのは仕方がないとはいえ急激な円安進行で「値上げ」の報道も相次いでいます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今回は商品アナリスト小針秀夫さんにお話を伺いました。

ワインや即席麺などがこの秋から冬に次々に
値上げされますが、UCCも11月からレギュラーコーヒー値上げすると発表。
約70種類の価格が約25%上昇します。

味の素もレギュラー・コーヒーを20~30%、
キーコーヒーも平均6%の値上げに踏み切りました。

ということで、コーヒー価格の値上げ幅が大きいのですが、
ただし、コーヒーの場合は、円安ということだけではなく、

原料のコーヒー生豆の高騰も影響しています。
世界最大の生産・輸出国であるブラジルで干ばつが続き、
来年の収穫高が減少するとの観測が高まっているのです。

更に、メキシコやエルサルバドルなど中米の国々で
病害虫が発生が頻発してコーヒー豆生産の減少が
懸念される事態に。供給への懸念が生じていることが
価格高騰に繋がってしまっています。

加えて、主な消費地である米国や欧州、
日本でコーヒー消費量が増えている上、
中国を筆頭とした東南アジアや世界の新興国での
コーヒー需要が増えていることから需給が逼迫して
思惑で買われやすい地合いになっているのですね。

コーヒー相場は、国際指標のNYコーヒー相場は、
10月に一時225セントまで上昇し、
昨年11月の安値101セントから約1年をかけて
2倍以上に値上がりしています。

ブラジルの干ばつの影響は、コーヒーだけにとどまらず、
同じブラジルの主力農産物である砂糖相場の上昇をもたらし、
更には大豆相場の高騰にもつながっています。

シカゴ大豆は10月28日時点で10ドル34セントに達し
月初の9ドル04セントから14%値上がりしました。

米国産は過去最高水準の豊作ということで、
豊作を織り込む形で価格下落が続いたのですが、
南米産穀物の天候相場期にはいり、
米国産穀物の豊作は完全に価格に織り込み、
底入れしたものと見られます。

大豆が上昇することでトウモロコシや小麦も上昇するという構図ですね。

そして、同じく長らく続いた下落相場から反発しているのがゴム相場。
今日はサ15時前、上げ幅が5円に達し取引が一時中断する
サーキットブレイカーが発動。

取引再開後には5.5円高の205.8円まで一時上昇しました。

ゴム相場はいよいよ大底形成となったのでしょうか?
需要面は好調です。米新車販売台数が好調を維持、
タイヤ向けの天然ゴム消費は増加傾向にあります。

10月の米新車販売台数は、前年同月比6.1%増の
128万1313台で10月としては2004年以来、
10年ぶりの高水準。

供給面でも変化があるようです。
歴史的な大幅安となり生産各国が採算割れを強いられる中、
天然ゴム生産離れが加速していると小針さん。

インドネシア・ゴム協会はTSR(ブロック状ゴム)の販売に関して
生産コストであるキロ当り150セント以下では販売しないように
通達しているのだそうです。

つまり、コスト割れ価格では市場にモノが出てこない状況に。
また、天候不順、大雨の影響でタッピング作業に支障が
でていることでの供給不安も価格を支えているほか、
タイ政府が援助金まで出して推進しているパームオイルへの
転作の動きや家具用として天然ゴム樹の一部を伐採して
売る動きなども出ているそうです。

需給も締まってきています。いよいよ上昇トレンドに入ったのか?
詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。


1180ドルサポート割れで金急落 [大橋ひろこコラム]
2014.11/05 大橋ひろこ 記事URL
10月FOMC、日銀の追加緩和を受けてドルが大きく上昇していますが、ドル建て金価格は重要な節目となる1180ドルをも割り込み下落トレンドが鮮明となっています。1180ドルの水準は昨年2013年6月30日と12月31日につけたW底形成のポイントで、この10月に1度この水準をトライした際にはリバウンドを見せ、トリプル底形成か?とも見えなくもなかったのですが、、、こうした重要なポイントを割り込んできたことで、金相場の下値が見えなくなってしまいました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はインベステック 調査情報グループの森成俊さんに
金市場の動向と今後の見通しを伺いました。

まずはこの急落の背景に何があったのか。

10月のFOMCでは予想通り量的緩和策が終了したことと、
声明の内容が予想よりタカ派だったことで、米金利の
早期引き上げ観測が台頭、ドル高が進行したことで
金市場からドル資産への資金移動が起こりました。

価格下落によって需要が増加し、コモディティとしての側面からの
買いは期待できるものの、投資対象としての人気は後退した格好です。
加えて昨今の原油相場の下落も弱材料ですね。

テクニカル的には支持線であった1,180ドルを割り込んだことで
次の抵抗となりうる支持線が2010年7月の安値1,157.25ドルと見られます。
200日移動平均線が通る1,218ドルから約9%下に乖離していることから
現状の水準には売り過剰感はあるものの、チャートは悪化しており、
戻りが入っても1,180ドル、1,200ドル、1,218ドルは上値抵抗線として
意識されていくとみられます。


9月19日にGFMSが発表した「ゴールド・サーベイ2014アップデート1」
では、2014年下半期の金価格見通し平均は1,250ドル。
価格下落により同期の現物需要は2,109トンに増加するとの予想ですが
ただ2014年は4,174トンとなり、2010年以来の低水準予想。


一方、下半期の鉱山生産は0.3%減の1,621トンで、
供給合計は2,143トン。2014年の供給は4,248トンとなり、
需給は74トンの供給過剰の見通しとなっています。
投資家の買いがなければ1,200ドルを目指すと予想されていましたが、
ドル高の進行を受け、予想の下限を下抜いてしまいました。

世界12カ国に上場する投資信託ETFの金現物保有高は
今月4日現在、1,079.17トンでした。
9月1日現在の1,134.99トンから約5%の減少です。
世界最大の金ETFであるSPDRゴールドの現物保有高は
今月4日現在、738.82トンとなり9月1日現在の795トンから
約7%もの減少となりました。ETF市場からも資金が流出していることが
確認できます。

では投機筋動向はどうでしょう。
大口投機家の買い越しは9月30日現在、6万4,870枚まで減少
したのですが、、、10月21日現在、10万7.984枚まで再び増加しています。
短期筋も積極的に売り仕掛けているようです。

しかしながら、東京の円建て金価格は円安効果でほとんど下がっていません。
ドル建て金価格が大きな下落となる一方で、ドル円も大きな上昇となっており、
TOCOM金チャートはすっかり膠着してしまいました。

東京金先限は10月6日の安値4,176円が支持線となっており、
現在4,200~4,300円のレンジ相場を形成しています。
この傾向は継続するでしょうか?
ここからの見通しは?

詳しくはオンデマンド放送で森さんの解説をお聞きくださいね。

10月原油価格下落の3つの要因 [大橋ひろこコラム]
2014.10/29 大橋ひろこ 記事URL


今週いっぱいで10月も終わります。この10月はマーケットが大荒れでしたが、商品市場では10月1日から金や穀物価格が反騰開始。上昇となりました。

しかし原油価格は10月に入って下落が加速しており、WTI価格は一時80ドルの大台を割り込む局面も見られました。なぜ原油価格は下落が続いているのでしょう。

皆さんご機嫌いかがでしょうか。大橋ひろこです。
今回はコモディティー インテリジェンス 代表取締役社長の
近藤雅世さんに原油価格が下落した3つの要因と題して
お話を伺いました。



①世界景気減速懸念

10月はIMFが世界経済見通しを下方修正、FRBも9月のFOMCで
世界景気に懸念を示していたことが議事録によって明らかとなり、
マーケットは世界の景気の減速を強く意識することとなりました。

Bank of America Merrill Rynchのファンドマネージャー調査によりますと
今後1年で世界の景気は良くなるというファンドマネージャーは
8月には52%いましたが、9月は32%に▲20%減っています。

その主な理由はこの10月にも米国のテーパリングが終了し、
QE3という量的緩和政策が打ち止めとなることから
いよいよ、米国においては利上げの思惑が広がるだろう、というもので
欧米の株式投資を縮小するというファンドマネージャーも増えていると
近藤さん。

今夜FOMCの結果が公表されますが、恐らくテーパリングは終了
するものと思われますが、イエレン議長の記者会見がないため、
今回は大きな政策の転換ととらえられるような内容にはならない、と
見る向きも多いようですが、米国が出口に向かっていることは
これまでの過剰流動性マネーの減少につながるということですので、
原油なども売られやすい地合いだったと言うことでしょう。

国際エネルギー機関は9月のOil Market Reportで
4ヶ月連続で世界の原油需要を引き下げました。
需要が伸びていないことが原油の下落に繋がっているようです。


②減産できぬOPEC

北米のシェールオイルやオイルサンドの供給が急増する中、
価格を維持するためにはOPECが原油生産を調整(削減)する
必要があるのですが、現実にはリビアの生産回復などで
全体的にはOPECによる原油生産は増産傾向にあります。

近藤さんはOPEC諸国の収入は原油の売却収入がほとんどであるため、
原油価格が下がったら、増産して収入を殖やしたいという国が多く、
減産に耐えて価格を維持することはできない、と解説くださいました。

Citi Bankの試算では、
サウジアラビアのFinancial Break-Even Priceは90ドル前後に上昇しており、
現在の価格では歳入が減少して財政赤字になるものと思われます。

ただ、サウジアラビアは歳出規模の3年分に相当する7500億ドルもの
外貨準備があるので財政難にはなりませんが、
イランやイラクは100ドルを超えており、
リビアは180ドル、ベネズエラ160ドル、ロシアは100ドルと試算されている
ことから、昨今の原油価格(80ドル前後)では産油国の財政は非常に
苦しい、、、赤字であることが分かります。

OPEC産油各国は外貨収入が欲しいために増産、
増産すれば、需給が緩んでさらに原油価格が
下落してしまうというスパイラルに陥ってしまっているようです。

③ファンドの売り残増加

金や穀物相場は9月までの下落で積みあがったファンドのショートポジションが
10月相場で買い戻されて、反転していますが、
原油市場ではショートポジションは積みあがったままだそうです。
これがいずれ買い戻されることから、原油価格は近い将来
反発に転じると近藤さんは指摘します。

ここからの原油相場、是非オンデマンド放送で近藤さんの
解説をお聞きくださいね。

10月金価格1180ドル安値から1250ドルへ [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2014.10/22 大橋ひろこ 記事URL

10月に入って大荒れのマーケット。
株式市場は大幅下落を強いられ、債券市場に資金流入。商品市場でもWTI原油価格が80ドルの大台を割り込む急落に見舞われました。
為替市場では一人勝ちだったドル高の是正によるドル売りで、国際金価格は底堅く推移していますね。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
インベステック調査情報グループ東海林勇行さんにお話を伺いました。

金価格は10月6日に1180ドルまで下落、
この水準はとても重要なポイントです。

昨年6月30日と12月31日に、同じく1180ドル台まで
下落してから反発しました。

つまり今回10月6日のこのレベルで
トリプル底を形成したことになります。

その後金価格は昨日10月21日に向けて1250ドルまで上昇してきました。
これで本格的に大底を入れたと考えていいのでしょうか。


今回の金の戻りは、株式市場の波乱で株式市場からリスクマネーが
金市場へ逃げてきたことによるもの、とする見方もできますが、
東海林さんは実需、インド勢の買いも大きかったと解説くださいました。

インドは10月23日からディワリという光の祭が5日間に渡って行われます。
この祭りでは金が売れるため、金販売業者がこの祭りに向けて金を調達
する需要期にあたるため、この金買いが旺盛だったようです。

しかしながら、最大の金の需要国へと躍り出た中国は昨今景気の減速が
懸念されており、今年は中国からの金需要が落ち込んでいるといいます。
1200ドル割れでは中国からの買いも見られたものの、価格が上がってくると
買いが減少しているといい、中国は安くなったら買うというスタンスを
明確にしています。1250ドル近辺まで上昇してきたことで、
ここからの中国買いのサポートは期待薄のようですね。

また、このところの混乱で、株から流出したマネーが金市場に入ってきたという
側面がある反面、昨日21日の金の上昇はECBが社債の購入を検討しているといった
欧州の追加、量的緩和策への思惑からのものだったことを考えると
米国のFRBが今月10月でテーパリングを終了させる見込みであることで
株が売られたとするならば、緩和終了でも金買い、欧州による新たな緩和への
期待でも金買いであったことになり、どのような材料にでもポジティブに反応する
センチメントへと変わったと見ることもできるのではないでしょうか?

ECBの追加緩和政策への思惑でユーロ安ドル高となったにもかかわらず
金が売られず、むしろ買われたという地合いの良さは、今後も
金が堅調に推移する可能性を秘めている本当にのではないか?
という気もするのですが、しかし、米国が今月QE3を終了させ、
いよいよ金利引き上げ時期がマーケットの主要因となってくると
やはり頭を抑えられるのかもしれません。
東海林さんの見方は慎重です。

ただし、TOCOMの円建ての金市場はドル建て金が1200ドルを割り込む
下落に見舞われても、円安によるサポートで4000円台を割り込むことなく
長いこと膠着してしまっています。

為替市場の110円の大台から105円台へと大きな修正がありましたが、
この間ドル建て金市場が上昇したことから円建て金には大きな影響は
ありませんでした。むしろ、ここから円安再開となれば
円建ての金はレンジをブレイクして上昇する可能性もあるのでは?

詳しくはオンデマンド放送で東海林さんの解説をお聞き下さいね。

LNG市場って?!LNG価格推移 [大橋ひろこコラム]
2014.10/15 大橋ひろこ 記事URL
LNGの輸入増が日本を貿易赤字国に構造的な変化をもたらしています。LNG輸入コストの高止まりに歯止めを掛けるため、経済産業省が旗振り役としてLNGとしては世界初の先渡し市場が開設されました。JOE(Japan OTC Exchange)、LNGのOTC相対取引の市場です。決済価格としてマーケット・トレンドにも定期的にご出演いただいているリム情報開発の価格が採用されています。そこで、今日はリム情報開発のLNGチーム編集記者の植村和司さんにLNG市場を価格についてお話を伺いました。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

LNGはLiquified Natural Gasの略称で、正式名称は液化天然ガス。
その名のとおり、天然ガスを液化したものです。
その殆どが火力発電の燃料、および都市ガスの原料として消費されます。

東日本大震災後、原発の稼働停止で火力発電エネルギーとして輸入が急増しています。
2010年まではLNGの年間の輸入量は5000~6000万トン台で推移。
ただ震災の発生した2011年には一気に7000万トンを、
2012年には8,000万トンを突破しました。

輸入量の増加とともに、総支払額も一気に上昇しました。
2010年までは3兆円強だったものが、2011年に5兆円弱まで急上昇し、
2012年に6兆円、2013年には7兆円を突破し、年々増え続けています。
このLNG輸入増加が日本の貿易赤字の主因ですが、円安になればなるほど、
総支払額も上昇してしまうというスパイラルに陥ってしまっています。

できるだけ安価なLNG輸入が急務であると思われますが、
JOE市場の発展に期待したいところですね。

LNGは長期契約がほとんど。
売り手は産油国中東・東南アジアなどの国営企業、欧米の石油メジャーで、
買い手は電力会社や都市ガスなどの企業。
実需が全てであり、取引される規模が大きく流動性が高いマーケットではありません。

相対取引ということになりますので、原油やガソリンのように実需から投機家まで
幅広いプレーヤーがいる市場ではないため、国際指標というものが存在しません。
LNGチャートをググってみても出てこないのはそのためです。
(天然ガス市況との相関もそれほど高くはありません)


ちなみにLNG市場では通常、百万英国熱量単位、
通称mmBtuという熱量の単位で取引されています。
LNG船1隻でだいたい6~7万トンを積み込むことが可能で、
これを1カーゴという単位で取引されているのですが、
このLNG船一隻で180万世帯(一か月)の電力が満たせるということです。

リム情報開発では、-北東アジア、インド、中東、欧州および大西洋圏など
世界の主要なスポット市場を網羅してLNG価格を出しており、
これがJOEに採用され今後の取引の指標となっていくのですが、
では今、LNG価格はどのように推移しているのでしょう。

LNGリム価格北東アジア(日本、韓国、台湾および中国)着のスポット相場は、
年初に20ドル強まで上昇していた相場が、3月頃から急落10ドル近辺まで安値がありました。

背景には、韓国で相次いで原発の稼働が再開され、火力発電用としての
LNG需要が急減したことや、
韓国ウォン高による景気減速で、産業向けのガス需要が大幅に低下
したことなどの需要面の減少が一因。


供給面でも米メジャーのエクソンモービルが手掛けるパプアニューギニアプロジェクトが、
予定よりも6ヵ月も前倒しで稼働開始し、わずか2ヵ月足らずで公称生産能力に達したことで、
北東アジアのスポット需給が大きく緩んだことが挙げられます。

しかし、9月頃からは冬場の需要が意識され始め、反発基調あります。
足元では12月に到着するカーゴが商談の中心になっており、
相場は14ドル前後で推移しています。


やはり冬場には需要増の思惑で価格が上がるものなのですね。
現在、需給が緩和状態で原油価格は大きく崩れていますが、
LNG価格はこうした外部要因はあまり影響がないようですね。
詳しくはオンデマンド放送で植村さんの解説を聞いてくださいね。

プラチナ急反騰、買い材料は存在するか [大橋ひろこコラム]
2014.10/08 大橋ひろこ 記事URL

プラチナ価格が派手な動きを見せています。
NYMEXCOMEXのドル建て価格は10月6日、1200ドルの大台をも割り込む下落となりましたが、急反発。7日火曜も大きく買戻しが入って1240ドル近辺まで回復しています。TOCOMの円建て先物価格も3日金曜に先物8月限価格が163円安、週明け6日月曜146円安と大幅下落が続きましたが、7日火曜には149円高、8日水曜も70円近い上昇となっています。下落が続いたプラチナ市場、底入れは近いのでしょうか?

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は商品アナリスト小針秀夫さんにお話を伺いました。

小針さんは、週明けからの上昇は自律反発である可能性が大きく、
プラチナを取り巻く環境はまだまだ買い材料が見当たらないと解説くださいました。

1月から半年余りも続いた南アフリカの鉱山会社のストライキで
プラチナ生産が止まり、供給に懸念が生じるだろうとして
春先から夏場にかけて買いが膨らんだプラチナ市場。
しかし、地上在庫が豊富で需給にタイト感が出なかったことで
プラチナ価格は期待に反して下落し、こうした買い方のポジションの
整理が続いています。この週末から週初にかけての下落で
こうした買い方のポジションの整理が出きったかというと、、、、
まだまだしこり玉は残っていると小針さん。

こうした高値でつかまった買いポジションが出きらないうちは
戻り局面でもやれやれの売りが出て上値は抑えられてしまいますね。

また、このプラチナ価格の大幅下落の背景には南アフリカの通貨
ランド安があると小針さんは指摘されます。

南アフリカランドはドル高で新興国通貨が売られやすいのに加え、
主力産業である金属鉱山でのストライキの影響で経常収支が悪化してしまっています。

南アランドとプラチナのチャートを比較してみると
綺麗に相関しており、ランド安が止まらないうちは
プラチナ下落も止まらない可能性もあるかもしれません?!

それにしても、プラチナの生産コストは1400ドル近辺と指定されて
来ましたが、1400ドルどころか1200ドル大台割れまで示現。
金価格との差もかなり縮小しています。
希少性からプラチナ価格は金より高いとされていますが、
金価格が1200ドル近辺で推移しており、ほぼ同じところまで
プラチナ価格は下がってきてしまいました。

今日は青色発光ダイオードを発明した日本人3名にノーベル物理学賞の
受賞のニュースがありましたが、新技術が世の中を変える、ということが
コモディティ市場へのインパクトとなることも・・・。

この6月には九州大学などの研究グループが
燃料電池として使われるプラチナの代わりに微生物が作る物質で
効率的な電極を開発したと発表。
プラチナに頼らない新しい燃料電池につながる可能性があるとして注目されています。

昨年2013年6月には群馬大大学院工学研究科の尾崎純一教授が
プラチナに代替する新触媒としてカーボンアロイ材料を開発、
日清紡ホールディングスとの共同研究で実用化を急いでいるというニュースもありました。

2011年3月にはケース・ウェスタン・リザーブ大学の化学工学者が
PDDA(ポリ塩化ジアリルジメチルアンモニウム)ポリマーで
燃料電池触媒としてプラチナと同程度の発電効率を発揮することを発見。
プラチナの650分の1の価格で同レベルの発電効率を得られる新触媒を開発した
というニュースが。

遡れば2008年には昭和電工が酸化物系非貴金属触媒プロジェクトに参加し、
固体高分子形燃料電池(PEFC)用触媒として
現行の白金などの貴金属に替わる代替触媒の開発に成功したと発表しています。


こうした新技術が実用化に向かえば、プラチナの工業用需要は
大きく減少していくと思われ、こうした構造的大変化が
プラチナ市場にインパクトとなることがあるのではないか。
まだまだ、市場に織り込まれている要因であるかどうかはわかりませんが、
これまでのような生産コスト、金との比価という観点からだけで
プラチナを割安と判断するような時代から大きく変わる可能性があるのかもしれません。

詳しくはオンデマンド放送で小針さんの解説をお聞きくださいね。

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