貴金属市場の動向と今後の見通し [大橋ひろこコラム]
2019.10/31 大橋ひろこ 記事URL

金相場は、今年6月初旬まで1266~1,346ドルのレンジ相場を形成していましたが6月19日FOMCでの声明文が利下げを示唆するハト派の内容であったことからドルの先安感が強まりレンジをブレイク。その後、米中通商交渉への不透明感から9月4日に1,556.65ドルの高値を示現、現在は1500ドルを挟む攻防で再び膠着相場に入っています。

昨日10月30日のFOMCでは今年3回目となる利下げが発表されるも、予防的利下げの終了が示唆されたことから、金相場には大きな材料とはなっていません。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はみんかぶ商品投資部門アナリスト森成俊さんをお迎えしお話を伺いました。

米10年債の利回りは2018年10月には3・2%台まで上昇していましたが、
1年後となる今年10月は1.80%台での推移。
昨年10月は株式市場が大きく崩れましたが、
今年は低金利環境がリスクテイク相場を演出しているようです。

低金利は金市場にとってポジティブですが、
同時に株式市場にとっても支援材料であり、
株も金も高値圏での推移となっています。


NY金先物市場では大口投機家のポジションの買い越しは、
9月24時時点で31万2,444枚まで拡大しました。
現在では、中東情勢の落ち着きから25万枚台にまで縮小していますが
まだ買い越し幅は大きいですね。

金ETFであるSPDRの金保有高は10月30日時点で915.5トンまで増加。
機関投資家らは、金市場へと資金をシフトしている傾向が見て取れます。

GFMSが5月1日に発表したゴールド・サーベイ2019によると、
昨年の各国中央銀行など公的部門での金の需要は536トンとなで、
2017年の366トンから大幅に増加。
2012年に544トンを記録して以来の高水準となりました。
地金、金貨の投資需要が2017年の1,031トンから923トンに減少した分を
補う恰好となっています。


プラチナですが今年3月上旬から4月上旬にかけて南アの鉱山スト、
電力不足による減産など上昇基調となり、
4月8日には昨年5月以来の高値となる915ドル台に上昇しましたが
上昇は長続きしませんでした。
プラチナは中国の景気動向、自動車販売台数がカギを握る側面が大きいのですが
2019年1-9月の中国の新車販売の累計販売台数は10.3%減の1,837.1万台。
減少率は縮小しているが、通年で前年比2ケタ減となる不安があります。

プラチナETFの現物保有量は28日時点でNYが24.34トン、南アが31.70トンです。
6月のFOMC前の6月17日はNYが21.16トン、南アが31.62トン。
金のETF現物保有量が大幅増となったのに対し、プラチナは微増。

プラチナ相場の今後は?!
詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で森さんの解説をお聞きくださいね。

中東情勢の緊迫化とOPEC総会 [大橋ひろこコラム]
2019.10/30 大橋ひろこ 記事URL

9月14日サウジの重要原油生産設備へのドローン、ミサイル攻撃で、一時的にサウジの原油生産が日量570万バレル停止したことで急騰した原油価格。ところが、高値は続かず原油価格はレンジ内で膠着気味です。


イエメンのフーシー派が犯行声明を出していますが、実際のところ誰が攻撃したかは不明。国連調査団も調査中だがまだ結論は見えていません。地政学リスクは原油価格の押し上げ要因となりますが、サウジの生産回復が早かったことで、足元では需給が相場のテーマとなっているようです。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はオイルエコノミスト 藤沢治氏にお話を伺いました。

10月11日には、サウジのジェッダ沖合の紅海でイラン所有のタンカーが
攻撃されて爆発するというニュースがありましたが、
これに原油市場は反応せず。
WTIは$52-57のボックス圏推移しています。

全面戦争はどの国も望んでいないと思われることで地政学リスクが
マーケットに及ぼす影響は限定的とみられることや
世界景気後退への懸念から、世界の石油需要の伸びの鈍化が
原油価格の上値を抑えてしまっているのです。

足下ではOPECプラスが12月5-6日のOPEC総会で
現在の減産枠をさらに強化するとの期待が下値を支えていますが、
加盟国が足並みを揃えられるかは疑問。
藤沢さんは、価格を押し上げるためには
更に日量50万-70バレルの減産が必要だと解説くださいました。

しかし、OPECプラスが減産を継続しても米国の原油生産は増加の一途を辿っています。
8月中旬に新しいパイプラインがパーミアンからテキサスへのパイプラインが操業開始。
年末までにあと2本のパイプライン敷設が完工し操業を開始する予定です。
これによってボトルネックが解消、
生産した原油はどんどん輸出に回すことが可能となっているということです。


OPECプラスの減産、米国のイラン、ベネズエラ制裁の生産減があっても、
米国の原油生産は増加することが、原油の上値を抑えている側面も。

EIAの週間統計では、米国のお原油生産量は日量1,260万バレルで過去最高水準。
石油掘削リグの減少があっても、リグあたりの生産量が増加しているため
原油生産は増加基調にあり、現在では掘削リグ数は生産量との相関性はありません。


ではここからの原油価格展望は?!


詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で藤沢さんの解説をお聞きくださいね。

ここからの政治イベントリスクと金・原油の展望 [投資α情報(大橋ひろこ)]
2019.10/23 大橋ひろこ 記事URL

米国株も、ドル円相場も、原油相場も膠着感を強めています。数年来のレンジをブレイクし値位置を切り上げたゴールドも、足元ではボラティリティが低下。トレンドを失ってしまいました。年末に向けてトレンドは出るでしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケット・アナリスト菊川弘之氏をお迎えし年末に向けた重要イベントとゴールド、原油相場を解説いただきました。


目下の注目は10月24日のペンス副大統領の演説です。
2018年、ハドソン研究所で行われたペンス副大統領の演説は
中国との新冷戦の始まりを告げる衝撃的なものだったことから
株式市場はじめリスク資産が大きく崩れる一因となったことが
記憶に新しいため、市場関係者は注目しています。


菊川さんに、ここから重要なイベントを伺いました。

27日 アルゼンチン大統領本選挙
30日 米FOMC
31日 日銀金融政策決定会合
   英国、EU離脱期限
   ECBドラギ総裁任期終了・ユンケル欧州委員長退任
   EU緊急首脳会談

11月

4日 東アジアサミット
5日 イラン第4弾核合意義務履行停止?!(ウラン濃縮度20%)
13~14日 APEC(閣僚会議)
16~17日 APEC(首脳会議)


ゴールドは三角持ち合いを形成。
先物市場の買い越しが大きく、ETF市場の推移など
内部要因的には上値が重い展開が続きそうです。

タートルズのテクニカル分析のひとつである50日間の高値安値は
高値は9月1566ドル、安値は10月1465ドル、抜けた方につけ。

原油市場のここからの注目は12月のOPEC総会。
追加減産期待が高まりつつあります。

しかしながら例年10~11月はガソリンの需要期から暖房油の需要期の
端境期にあたり、製油所の定期修理のシーズンでもあるため
在庫が積み上がる傾向が強いため、原油は月間当落率ではマイナスです。
12月は原油も金も月間騰落率が非常に高いことから
11月の安値はチャンスとなりそう。

ここからのポイントはSpotifyで菊川さんの解説をお聞きくださいね。

https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk

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11月3日(日)午後2時30分から
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おなじみ小次郎講師こと手塚宏二さんと、
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日柄整理進行中のNY金の内部要因と外部要因 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.10/16 大橋ひろこ 記事URL

昨年までは投資家の関心を引くことなく下落を続けていた金。

ところが2019年に入ると数年来のレンジ高値をブレイクし、NY金価格は8月に1500ドルの大台まで吹き上がりました。いったい、誰が、なぜ金を買っているのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は金融貴金属アナリスト亀井幸一郎氏にお話を伺いました。


亀井さんには金市場の「内部要因」と「外部要因」を解説いただきました。

ゴールド市場、内部要因

① 過去最高ペースで続く世界の中央銀行の買い


WGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)によりますと
1500ドル乗せの8月、各国中央銀行はネットで57.3トンの買いとなりました。
(買いグロス62.1トン、売りグロスで4.8トン)
トルコ41.8トン、ロシア11.3トン、中国5.9トン、カタール3.1トンなど
14か国の中央銀行が金購入を増やしています。
(売りはカザフスタン2.6トン、ウズベク2.2トンの2行のみ)

年初から8月まで中央銀行全体で450トンもの金買いが発生したことになります。
これは、需給をタイト化させる欣男下支え要因ですね。



②ゴールドETF残高9月に75.2トン増え 2808トンで過去最高残高


機関投資家など投資家の金ETF購入は過去最高の残高を更新。
ETF全体で年初から9月末まで13.4%増も増加しました。
これまで金ETFというと米国からの買いが主流でしたが、今年の傾向として
欧州の投資家らの金買いが増えていると亀井氏。
これは、ブレグジットなどの不確実性の高まりが背景でしょうか。



③金先物市場でのネットロングも過去最高水準へ


ファンドなど短期筋による金買いも一気に盛り上がったことで
オプションを抜く先物市場のネットロングは900トン台へ。
過去、このレベルまでファンドが買い上げてくると手仕舞いが旺盛となり、
一相場が終わりトレンドが転換するパターンが繰り返されてきましたが、
亀井さんは、過剰流動性マネーによって市場が肥大化しており、
相場の偏りや転換点を過去の経験則で判断できなくなっていると解説くださいました。


金市場の外部要因


①FRBの政策転換


7月に続く連続利下げも、次の利下げの手掛かりを示さなかった9月のFOMC。
この時、年内の利下げ打ち止め感も出たのですが
足下では市場の年内追加利下げ織り込みが進んでいます。

というもの経済指標によくないものが目立ち始めました。
9月ISM製造業景況指数が2カ月連続の50割れ(49.1⇒47.8)10年来の水準低下、
ISM非製造業景況指数も52.6と、2016年8月以来の低水準となったことが背景。


雇用統計は一見それほど悪くみえませんが
亀井さんはNFP増加の3カ月平均が約15.7万人で2018年平均の22.3万人
と比較すると減速感は否めないとしています。

また、10月11日FRBは資産拡大策を決定。
短期国債を月間600憶ドル(約6兆5000億円)購入すると発表しました。
これは少なくとも2020年4-6月期まで継続するとしています。
パウエルFRB議長はこれはQEではないとしていますが、
何故資産買入れを再開することになったのか、ここに不透明感も漂います。


また米中通商協議は部分合意が報じられマーケットに楽観が戻ってきましたが
まだ署名されていません。合意された内容がきちんと文書化できるかがカギだと亀井さん。
再選に向け選挙戦を考えた上でのトランプ外交とみられますが
今後もトランプ大統領によるパフォーマンスは市場のボラティリティを高めるでしょう。

詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で亀井さんの解説をお聞きくださいね。

https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk

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高値波乱の金、下落続くゴムここから [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.10/10 大橋ひろこ 記事URL

金はまだ上がるでしょうか?NY金は9/4の高値1566ドルをヘッドとし、8月中旬と9月中旬の高値1550ドルの二つを肩とした三尊天井を形成。ネックラインを割り込んだため、大きく下落するものと覚悟した向きも多いようですが、、、。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はトーキョートレーダーズタイムズ代表 小針秀夫氏をお迎えし
お話を伺いました。


小針氏は5月下旬の安値を起点に9/6の高値にいたるまでの上げ幅300ドルに対し、
高値から1/3押しなら100ドル下げ、1/2押しなら150ドル下げの可能性もある、
としながらも、基本的な上昇トレンドは崩れてないとお話くださいました。

金ETFからの資金流出は見られません。
2018年中央銀行金買いは1971年以来の最高水準に達すしており下値を支えています。
PMIやISMなど米経済指標の悪化が米国経済の先行き不安を高めており
株価急落のヘッジとして金市場にも一定の資金流入があるようです。

また、小針氏にはゴム市況の現状と今後の展望も伺っています。

中国の8月の新車販売台数は前年同月比6.9%減の196万台。
14カ月連続で前年実績を割り込んでいます。
中国経済の減速や米中貿易戦争の長期化を受け、
購買意欲の落ち込みが続いています。
中国政府は消費刺激策を打ち出しているものの、
なかなか需要の拡大につながっていないようです。


1~8月の累計販売台数は11%減の1610万台。
2018年は28年ぶりに前年実績を下回り、19年もマイナスになる見通しです。

こうなると、タイヤ需要の伸びも期待できませんね...。


世界の天然ゴム生産量で計3分の2を占めているタイ、インドネシア、マレーシアは
4月からの4カ月間(2019年4月から7月まで)で輸出を計24万トン削減する
価格支援策を実施してきました。

これは短期的には強気材料ですが、
輸出削減分は在庫となっていただけであり、
これが今後市場に出てくることとなります。

タイは乾季が明けてこれから雨季入りするとともに増産期へと移行するため
シーズナルの部分でも供給が増える時期で
上値が抑えられることとなりますが、、、。


2018年の中国の年間の天然ゴム消費は550万トン。
年間ベースで仮に新車販売台数が前年比10%となった場合の
天然ゴム消費のマイナス幅は55万トンとなる計算です。
国際ゴム研究会(IRSG)は1019年の年初に今年の世界の天然ゴム需給に対し
約30万トンの供給過剰としていますが、
2013年のような80万トンを超える大幅な供給過剰、
あるいは100万トン前後の超・供給過剰の状況となる恐れも。


詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で小針さんの解説をお聞きくださいね。

https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk
中国豚肉価格高騰、米国産大豆に及ぼした影響 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.10/09 大橋ひろこ 記事URL
ここ数年、底を這うような値動きを続けたシカゴ穀物は、5月後半~7月にかけて2~3割急伸する場面がみられましたが、8月以降、穀物は再び下値を探る展開となっていますが、9月30日には大豆が9ドル台に反騰。中国企業が30日、米国産大豆を最大60万トン購入したとトレーダーが明らかにしたことに反応したものですが、ここから大豆市況は?!

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は資源・食糧問題研究所 代表 柴田明夫氏をお迎えし「アフリカ豚コレラの拡散と米中貿易戦争

―中国豚肉市場と米国産大豆に及ぼした影響―」をテーマにお話を伺いました。


中国向けの大豆は11月~来年1月に出荷される予定です。
中国の輸入業者に割り当てられた無関税枠の購入で、
今週は最大200万トンが購入される見通し。
来週にも予定されている閣僚級の米中通商協議への期待も高まっています。

一方、終わりの見えない米中貿易戦争、中国を中心に蔓延するアフリカ豚コレラ、
米中西部コーンベルトを襲った天候不順、悪化する米農家の経営悪化、
地球温暖化と気候大変動など穀物市場には不安材料も散見されます。

中でも、中国で蔓延したアフリカ豚コレラ(ASF:African Swine Fever)。
※強い感染力と致死性をもつウィルス性の伝染病。
宿主としての豚を通して感染し、いまのところ有効なワクチンが無い。

世界最大の大豆(ミール)消費国である中国では、
昨年8月よりチベット自治区、新疆ウイグル地区で発見されたASFが
瞬く間に中国全土に拡散しました。
今やベトナム、カンボジア、韓国でも感染豚が確認されています。

中国の養豚飼養頭数は2016年時点で4億5112万頭、
世界の飼養頭数9億8179万頭の半分弱を占めています。
(FAOSTAT調べ:日本は931万頭)

しかし、農業農村省によると、ASF感染による殺処分により
飼養頭数は8月、前年同月比38.7%減少(2億7067万頭は)と伝えられています。
ASFの感染地域では、小規模(50頭以下)の養豚農家が
養豚を断念し始めたとも報じられているのです。
これが中国の豚肉市場にはどのような影響を及ぼしているでしょうか。

米農務省(Livestock and Poultry)によると、豚肉生産量は、
2016年の5425万トン(世界全体1億1139万トンの48%)から
2019年では4850万トンまで減少する見通しです。

消費量も5624万トンから5050万トンに減少が見込まれていますが、
生産量の落ち込みほどではありません。
不足分約200万トンは、

1)豚肉輸入の増大
2)鶏など家禽(かきん)肉へのシフト

で賄うものとみられますが中国の2019年の豚肉輸入量は220万トンと予想され、
口蹄疫やPED(子豚のかかる下痢)発症で輸入が増えた2016年を超える見通しです。



ASFの拡散→豚肉生産の減少の影響は、
中国の豚肉小売価格上昇→食料品価格の引き上げ→消費者物価上昇というかたちで庶民生活の打撃となります。

2019年8月の中国の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.8%上昇しています。
上昇幅は2013年11月以降6年振りの大きさ。
中国では、消費者物価構成品目の3分の1は食料品で、食料品の中心は豚肉。
豚肉の8月の小売価格は同47%上昇。
これだけでCPIを1.08ポイント押し上げた格好です。

中国政府は、社会安定のためCPI上昇の上限を3%と設定しており、
何らかの対策に動かざるを得ない状況にあります。
市場では、早晩、中国政府が大量の豚肉を緊急輸入せざるを得ないとの
憶測が流れているのはこのためです。

また、ASFの感染拡大により、養豚業が大打撃を受けた結果、
大豆(ミール)の需要が減退しました。
これが米中貿易戦争の長期化と相まって、
中国の大豆輸入量は、2017年の9405万トンから2018年には8300万トンに減少。


2019年は8500万トンまで輸入回復を見込んでいるものの
すでに中国の豚肉市場および大豆輸入は往年の面影を失っています。
詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で柴田氏の解説をお聞きくださいね。
https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk

新村氏に聞く2019年度下期商品相場見通し [大橋ひろこコラム]
2019.10/03 大橋ひろこ 記事URL

循環的な景気減速を回避するため世界が金融緩和競争を繰り広げる中、緩和マネーが株や不動産など資産価格を押し上げる一方で景気循環系商品が売られる展開となってきています。米国経済は想定よりは減速がみられないものの、欧州や中国の減速が大きく商品市況にはネガティブ。米中貿易交渉やブレグジットなども先行き不安を大きくしています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケットリスクアドバイザリー代表取締役 新村直弘氏をお迎えし
下期商品相場見通しをお話いただきました。


欧州景気の減速はECBの金融緩和策が限界が見える中、
財政基準(財政赤字はGDPの3%以下)の厳しさから
景気刺激のための公共投資ができないことが影響していると新村氏。
来月からECB、EUともメンバーが入れ替わりますが、
ドラギ総裁の後任であるIMFラガルド専務理事に残されたカードは多くありません。


中国の減速は、構造的な減速と循環的な景気減速に、米国の制裁が
継続していることによるものですが、10月に交渉再開するとはいえ、
覇権争いは長期化の様相を呈しています。
来年は米大統領選の年であることから、
落としどころが模索されるという見方もありますが、
選挙に向けて株価を支え続ければ、選挙が終わり、
次期大統領が就任する2021年が最も景気の下振れリスクが強まることとなります。


原油価格は供給面よりも景気動向に価格が左右されやすく
世界景気の減速感が強いため価格には下押し圧力がかかる展開が予想されるますが
先日のサウジアラビアに対するドローン攻撃の持つ意味は大きいと新村氏。
予算がないテロ組織であっても、米国のパトリオットで守られた重要施設の攻撃が
可能であることが示されたことのインパクトが原油価格を急騰させました。
テロは発生の予見が難しく、これを価格に織り込むことは難しいのですが、
数百万バレル規模の生産途絶が即時に起きる可能性があるため、
価格の上昇リスクは常に意識しなければなりません。


景気循環銘柄である銅などの工業金属は
最大消費国である中国の動向に左右されやすく、
今後景気刺激のために公共投資などの「実弾」が中国政府から示されれば
強含む局面が出てくることも予想されます。
しかし、米中対立の激化やハードブレグジットなどの政治イベントが
上値を抑えると思われ、大幅な価格上昇にはつながるのかは疑問です。


では5年ぶりの高値を付けたニッケル、そして国内では40年来の高値を
更新したゴールド価格などのような背景があったのでしょうか。
新村氏に解説いただいています。

そうそう、農産物市況は来年に注意が必要かも・・・?!

スーパーエルニーニョの後のラニーニャ発生となれば、
仮に、2010年以降に確認された長期に渡るラニーニャと同様の事象が発生すれば、
穀物価格が長期的に上昇する可能性が。

詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で新村氏の解説をお聞きくださいね。
https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk

電力先物取引スタート~石油施設攻撃で原油乱高下 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.09/18 大橋ひろこ 記事URL

9月17日火曜日、TOCOM東京商品取引所は、国内発の電力先物を上場しました。電力の自由化で、多用な業者が料金/サービスを競争するようになました。異業種から新たに電気事業へ参入した企業を「新電力」と呼びますが、電力調達をスポット市場に頼る新電力事業者が増えています。在庫を持てない電力は気温などで需給がぶれ、スポット価格は乱高下しがちで経営の安定化が難しいのですが、将来の電力を先物価格で売買しておくことで、安価で安定した電力供給のヘッジとなることが期待されます。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケット・エッジ代表取締役 小菅努氏をお迎えし
注目されるTOCOMの電力先物市場と、サウジ石油施設攻撃で乱高下する
原油価格動向についてお話しを伺いました。

今回上場された電力先物は4種。
需要の多い平日の日中の電力を対象とした「日中ロード電力」
休日分を含めたまる1日分を取引する「ベースロード電力」
それぞれ関東と関西エリアにわけ上場されました。

いずれも1カ月分の電力を取引。現物の受け渡しはなく、
決済月のスポット価格の月間平均との差額を決済します。


発電能力を持たない新電力は、あらかじめ安価な先物を買っておくことで、
天候要因などで高値でスポット市場から電力を調達しなければならなくなっても、
先物で利益が出すことが出来ます。

大手電力会社にもメリットがあります。
太陽光発電の普及で、スポット市場での電力売却時に値下がりするリスクを
先物を売っておくことで不需要期の販売価格を固定することが可能となります。


安価で安定した電力供給の実現に寄与できれば
今後、液化天然ガス(LNG)や石炭の上場の道も開けると小菅氏。
3年間の試験上場中に、取引実績が積み上がれば本上場へと移行されます。


さて、14日サウジアラビアの重要な石油関連施設が攻撃されたことで急騰した原油価格。
攻撃により日量570万バレルの減産となるとみられることがわかると
WTI原油価格は15%、ブレント原油は19%もの急騰となりました。
570万バレルはサウジ産の58%、世界の5%に相当します。

復旧見通しに様々な憶測が流れる中、
サウジのアブドルアジズ・エネルギー相が17日
サウジアラビアの石油生産は2~3週間以内に通常に戻り
9月の石油輸出は落ち込むことがないだろうとの見通しを示しことで
原油価格は急反落となっています。


そもそも、サウジアラビアの国内備蓄(1億9,000万バレル程度)や
トランプ大統領によって発表された米国のSPR戦略石油備蓄の放出を考えれば
喫緊に需給がひっ迫する事態ではなかったのですが、
有事の懸念が週明けの原油市場の急騰をもたらしたということでしょうか。


小菅氏は、いざとなれば、OPEC臨時総会で緊急的な増産対応の可能性もあり、
IEAによる備蓄放出という手段もないわけではないと解説くださいました。
OECD在庫は政府で32日、民間で61日分をカバーできるとか。

ただし、攻撃が1度で終わるかどうかわかりません。
今後警戒されるシナリオとして、米国とイランの軍事衝突があげられます。
攻撃直後はフーシ派による犯行声明が出されましたが
ポンぺオ米国務長官はイランの関与に言及。
トランプ大統領は、サウジの報告を待って対応するとしており
軍事行動の準備はできているとまで発言しています。


ということはサウジアラビアの報告が鍵を握っている?!


サウジアラムコIPOは年内予定、サウジアラビアは原油高を望んでいたことから
自作自演説の陰謀論も渦巻いていますが、生産障害を抱える企業のIPOが
成功するはずもなく、これに小菅氏は否定的見解。
むしろ、早期に生産を復旧させることでアラムコの存在感を
示し、IPO延期との見方を払しょくし、予定通り上場を目指すのでは?!とのこと。


ボルトン大統領補佐官解任でイランとの歩み寄りへの期待が高まったところへの
石油施設攻撃。地政学リスクが原油価格を高騰させましたが
需要増での原油高ではありません。
第2弾の石油施設攻撃がなく、イランと米国の対立の激化がみられなければ
地政学プレミアムの剥落から原油価格は緩やかに下落していくのではと小菅氏。


詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で小菅氏の解説をお聞きくださいね。

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コモディティ投資をじっくり学べる一日。
毎秋恒例の「コモディティフェスティバル」今年は、9月28日(土)東京で開催!
竹中平蔵さんの基調講演をはじめ、当番組コメンテーターでもお馴染みの
小次郎講師・江守哲さん・松本英毅さん・小菅努さん・大場紀章さんらが、
ファンダメンタルズ・テクニカルの両面からじっくりと解説します!
詳しくは下記のバナーをクリックしてください(外部サイト)。

やっぱり豊作?!2019年のコーンの生産高 [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.09/12 大橋ひろこ 記事URL

中国が米国の穀物を買わない、、、など米中貿易摩擦では穀物貿易が話題となりますが、先のG7において日本が米産コーンを追加購入するなどのニュースがありました。穀物市場にはどのような影響があったでしょうか。

皆様ご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はよそうかい・インベスターズ・インク代表 松本英毅氏をお迎えしトウモロコシ相場の現状と今後の見通しを伺いました。

日本が米国産トウモロコシを購入するというニュースは
トランプ大統領にとって、中西部の農民にアピールする政治的な意味はあったものの
コーンの需給や相場に与える影響は、ほとんどないと松本氏。


米国のコーン輸出全体に占める中国向けの割合は、今年度が0.4%、前年は0.6%。
一方で日本向けの割合は、今年度は25.8%、前年が19.7%と、中国はそもそも
コーン輸入は大きくありません。


一方、米国産大豆の中国向けは今年度が27.0%、前年が49.2%であり
需給や価格への影響が大きいのですが、仮に日本が中国が買わなくなった分を
全て追加購入したとしても、米国の輸出全体に占める影響はわずかだとして
相場に及ぼす影響はないとバッサリ。



今は、天候相場から今年度の穀物生産高が確定する需給相場に入る時期です。
収穫期を控えた今の時期は需要面よりも供給面の材料が重要視されることが多いのですが、
今年は春先からの生産地の大雨や洪水の影響で、作付や生育が大幅に遅れ
生産高に大きな影響が出る(供給)との見方から、大相場となるという見通しが多くありました。



ところが、現時調査の数字が初めて発表される注目の8月のUSDA需給報告では、現時調査の数字が初めて発表されることもあり、イールド1エーカー169.5ブッシェルと、3.5ブッシェルの引き上げとなる一方で、
作付の減少は限定的、生産見通しは139.01億ブッシェルと、2,600万ブッシェルの引き上げとなり
不安が大きく後退したことから相場は大きく崩れてしまっています。


ここからの注目は今夜12日の米国時間に発表される9月の需給報告。
生産高引き上げなら、価格は一段安となるリスクがあると松本氏。

詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で松本氏の解説をお聞きくださいね。
https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk


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8月後半以降、生産地では適度な降雨によって生育が順調となっており
本日発表される9月の需給報告でも、イールドや生産見通しが引き上げられる可能性は高いとみていらっしゃいます。
8月、9月とイールド見通しが引き上げられる年は、10月に改めて引き上げられるケースが多くく、
生産者を中心とした収穫期の売りが一巡する11月前半にかけて、一段安の展開か?
松本氏は330-.20セントあたりまでの値を下げることも、十分にあり得ると解説くださいました。

投資需要増でプラチナ急上昇、実需は...?! [コモディティの見通し(大橋ひろこ)]
2019.09/11 大橋ひろこ 記事URL

プラチナ価格が大きく上昇しています。金やパラジウムが大きく上昇する中、安値に放置され続けてきましたが、中国の自動車購入制限の緩和ニュースが引き金となったとみられます。ではこの上昇は本物でしょうか?!大底確認の上昇トレンド転換と言ってもいいのでしょうか。

 

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日は日本貴金属マーケット協会 代表理事 池水雄一氏をお迎えし

プラチナ市場を取り巻く需給と価格展望を伺いました。

 

900ドル以下(生産コスト割れ水準)を
過去1年にも渡ってウロウロし続けたプラチナ。

メタル市場で負け組であったシルバーが先行して上昇を開始、
プラチナ市場にも遅れて資金が流入しています。

 

World Platinum Investment Council WPICの
「Platinum Quarterly Q2 2019」からプラチナの需給を池水氏に解説いただきました。

 

2019年のプラチナ需要は9%増と大きく増加しました。
中でも投資需要が、触媒4%と宝飾需要5%の減少を補って余りある状況に。

 

2019年前半の投資需要は約26.6トンと急増。
特にプラチナETFの伸びが23トンを占めています。

 

供給は4%増。この増加は2018年に精錬過程に入ったものです
ここからは2019年後半の電力不安と労働組合活動が、
南アの鉱山生産を減少させる可能性があるため、供給に不安も。

 

ここから需要増が供給を上回る可能性が高く、
2019年の需給バランスは供給過多が11.6トンの予想から
10.7トンへ下方修正されています。それでも供給過多ではありますが。

 

2019年第二四半期は、精錬途中在庫と自動車触媒の増加で
6.8トンの供給過多となりました。
第一四半期が18.3トンの記録的な供給不足であったため、
今年前半は結果的に11.5トンの供給不足となります。

 

第二四半期の自動車触媒需要は前年比1.6トンの減少ですが、
この減少のペースは少なくなってきています。
2015年にドイツのフォルクスワーゲン社の排ガス不正で
その性能に懐疑的なムードが蔓延しディーゼル車のイメージは
著しく低下しましたが、池水氏によると新型のディーゼルエンジンの
窒素酸化物と二酸化炭素排出量が格段に減ってきているのだそうです。


EUの二酸化炭素排出量規制に対応する上で、ガソリン車よりも
新型ディーゼル車のほうが見直されているという背景もあり、
プラチナは触媒として重要な役割を果たすことが期待されています。

また燃料電池車(FCV)および、自動車以外の列車に関するニュースも
増えてきていますね。電車ではなく燃料電池で動く列車にも注目なのだとか。

FCVが今後の無公害交通の中心となる可能性もありそう。

詳しくはSpotifyのポッドキャスト配信で池水氏の解説をお聞きくださいね。
https://open.spotify.com/show/230k9NexbGZ5g1h4uBShSk


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